葉真中顕のレビュー一覧
-
児童虐待、将棋、冤罪、尊厳死、お袋の味、言葉狩りと、多彩なテーマの六編を収録するブラックユーモア・ミステリー集。
ほどよい加減の毒がクセになりそうな短編集。特に表題作は破綻寸前のヤバい作品だが、筒井康隆の名作『残像に口紅を』を彷彿させる問題作。Posted by ブクログ -
お酒もおつまみも、好みがそれぞれなのが面白い。
酒ではなくつまみがテーマなのに、つまみを美味しく食べるために飲むのではなく、酒を美味しく飲むために食べているのですよ!と開き直っている執筆者がチラホラ混じっているのが微笑ましくてよい。
オイルサーディンは美味しい。Posted by ブクログ -
⑧児童虐待、将棋、冤罪、尊厳死など、多彩なテーマ六篇を収録するブラックユーモア・ミステリー集。
「カレーの女神様」そして「リビング・ウィル」、表題も良かった。小松左京風かな。Posted by ブクログ -
シリアスな長編とはひと味異なる短編集。テーマは様々で、いずれも筒井康隆風のブラックジョークが楽しめます。大御所に比べるとまだまだ毒は足りないですが…。Posted by ブクログ
-
長編に対して、かなりコミカルな短編集で少し意外。
何も書かないことが一番のポリティカルコレクトネスとは。
「神を殺した男」と「リビングウィル」が面白かった。動けないけど意識のみあるという状況で尊厳死ってつらいだろうなー。Posted by ブクログ -
裏表紙のあらすじに興味を惹かれ購入。収録順序は必ずしも発表順ではなく、巻末へ向かうに従いブラックなエピソードになっていくのは意図的?作品毎にテーマが盛り込まれ、それが上手に消化されており圧巻。まさか、表題作が一番エキセントリックだとは…。Posted by ブクログ
-
ストーリーテラーなのは間違いないと思うのだ。当初の印象とは裏腹に、思わぬ方向へ進み出す展開はとても魅力的だ。
ただ、その内容と表現が少々エキセントリックに感じてしまう。何もそこまで、、、、と思ってしまうところがしばしば。
6つの短編で構成された本作品。「推定免罪」「神を殺した男」はとても好き。「リビ...続きを読むPosted by ブクログ -
「ロスト・ケア」「絶叫」と衝撃的な社会派作品を描いた作家さんの書き下ろし「ブラック・ユーモア」短編集。
何の情報もなく、タイトルだけで手に取ったので、警察小説だと思い込んでいたが、警察が出てくる気配は全くない。そしてタイトルに使われた「政治的に正しい警察小説」にも警察は出て来ない…完全に自分の勘違い...続きを読むPosted by ブクログ -
著者あとがきがないので何とも言えないが、筒井康隆にインスパイアされたような短編集だ。「秘密の海」での児童虐待でブラックな雰囲気を感じた。「リビング・ウイル」は筒井作品「生きている脳」を彷彿とさせ、そのあとの表題作を含む短編2作は正常から狂気へと進む様が懐かしさを感じる。Posted by ブクログ
-
介護現場から、現代の喫緊の問題を投げかけた『ロスト・ケア』を著した著者の、その作品とは異なるブラックユーモア・ミステリー集。
どんな警察小説かと、思わず手に取ってしまう表題作の『政治的に正しい警察小説』。パワフルでエキセントリックなこの短編は、まるで筒井康隆の世界。警察小説を期待したファンは、見事に...続きを読むPosted by ブクログ