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社会派ミステリー作家が放つ問題作。
“ポリティカル・コレクトネス”をコンセプトにした警察小説の依頼を受けた、新人作家・ハマナコがたどり着く境地とは……!? 表題作「政治的に正しい警察小説」ほか、偶然通りかかったカレーショップで、生き別れた母の思い出の味に再会した大学生の僕とその“隠し味”をめぐる「カレーの女神様」、25歳の若さで亡くなった“史上最強の棋士”紅藤清司郎の没後20年にあたり、彼の軌跡を取材したライターがたどりつく真相を描く「神を殺した男」など。驚愕と感嘆にあふれた全6編を収録。『ロスト・ケア』『絶叫』など社会派ミステリーの新鋭が放つ、ブラックユーモアミステリー集が文庫オリジナルで登場。
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Posted by ブクログ
葉真中作品2作品目。前回の『ロスト・ケア』の本格長編とは異なるブラックユーモア短編集。
タイトルの「政治的に正しい警察小説」は内容がどうというよりも本作品のコンセプトにぴったりの社会への皮肉たっぷりの作品。少し星新一テイストも感じる。ポリティカルコネクティスを突き詰めていくと何も書けなくなるというのは非常に理解できる。直接的な批判ではなく、苛烈な価値観が破綻をもたらすことを、ユーモアに表せるのが小説の魅力だと改めて思った。
また4作目の『リヴィング・ウィル』は安楽死をテーマにしており、『ロスト・ケア』と同じく高齢化社会における社会問題に切り込む作者らしい作品だと思った。『ロスト・ケア』とは違う軽いテイストだが、脳死状態の人の感情はその時にしか分からないという非常に難しい問題を上手く捉えれていると思った。
Posted by ブクログ
<内容紹介より>
飛ぶ鳥を落とす勢いの新鋭作家・浜名湖安芸は、「ポリティカル・コレクトネス」をコンセプトにした警察小説という”意識高い”依頼を受けた。パワフルでエキセントリックな編集者を相手に、ハマナコは超大作を書き上げる⁉(「政治的に正しい警察小説」)
大学生の僕は、偶然通りかかったカレー店で思い出の味に再会した。幼いころに生き別れた母の味だ。女店主にその「秘密の隠し味」を訊ねると……。(「カレーの女神様」)
そのほか、児童虐待、将棋、冤罪、尊厳死など、多彩なテーマの六編を収録するブラックユーモア・ミステリー集。著者初の文庫オリジナル作!
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ミステリ作品として、どんでん返しがしっかりと書かれていましたし、テーマ設定も斬新で、エンターテインメントとして完成されているように思います。
「ブラックユーモア」と題されているだけあって、決して後味が良い作品集ではないので、好みはわかれるかと思います。
……教育的によろしい、というタイプの本ではありませんが、”どんより”というか”ねっとり”というか、そういった印象の読後感が嫌いでは無ければ、楽しめると思います。少なくとも、「腑に落ちない」という印象をもった作品はありませんでした。
Posted by ブクログ
葉真中顕『政治的に正しい警察小説』小学館文庫。
ブラックユーモア・ミステリー短編集。6編を収録。随分と奇妙なタイトルの作品だなと思ったが、確かにブラックでユーモラスな一面のあるミステリーばかりだった。全体的に出来は並程度だろう。
『秘密の海』。哀しくも、これからの未来に光を感じる家族の物語とミステリーとが巧く融合された短編。
『神を殺した男』。将棋の世界を舞台にした短編。うーん。
『推定冤罪』。有名法廷ミステリーのパロディーのようなタイトルとは裏腹にひたひたと迫り来る恐怖を感じるミステリー。
『リビング・ウィル』。なるほど。そういう展開にオチなのか。
『カレーの女神様』。なんという展開だろう。まさかこんなストーリーだとは。
『政治的に正しい警察小説』。表題作。警察小説かと誤解しそうなタイトルのユーモアたっぷりの短編。まあ、こんなものなのか。
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