グーテンベルク21の検索結果
検索のヒント
検索のヒント
■キーワードの変更・再検索
記号を含むキーワードや略称は適切に検索できない場合があります。 略称は正式名称の一部など、異なるキーワードで再検索してみてください。
■ひらがな検索がおすすめ!
ひらがなで入力するとより検索結果に表示されやすくなります。
おすすめ例
まどうし
つまずきやすい例
魔導士
「魔導師」や「魔道士」など、異なる漢字で検索すると結果に表示されない場合があります。
■並び順の変更
人気順や新着順で並び替えると、お探しの作品がより前に表示される場合があります。
■絞り込み検索もおすすめ!
発売状況の「新刊(1ヶ月以内)」にチェックを入れて検索してみてください。
-
三大陸周遊記
イブン・バットゥータはマルコ・ポーロより50年ほどおくれて生まれ、これと並び称せられているイスラム世界の大旅行家である。生地もマルコのふるさとヴェネチアからそれほど遠くない、地中海の入口モロッコのタンジャ(タンジール)であった。彼は青春時代から中年に至るまで、実に29年を旅にすごし、晩年にその思い出を口述して本書を完成した。イブン・バットゥータの見たのはイスラムの世界が中心であった。アラビアン・ナイト(千夜一夜物語)がイスラム世界を夢幻的に表現したものとすれば、この旅行記は、実世界をありのままに描き、まさにマルコと同時代のイスラム世界の『東方見聞録』となった。 -
カーマ・スートラ
ヒンズー的伝統に支えられたインドの「愛の教典」。魅力的な自分を作る方法、素晴らしい伴侶を手に入れる方法、初夜で妻を喜ばせるテクニックなど、若い男女が夫婦生活にはいるにあたって必要な性知識を提供しようという意図で作られた「愛の教典」。性の知識は、幸せな人生を送るに当たって必要不可欠と考えた「人間行動の教科書」。 -
ミッドウェー海戦
日中戦争の時代から太平洋戦争の終結まで報道カメラマンとして多くの戦線を目撃してきた著者が、なんとしても正しい記録を残しておきたいという一念から書き上げた迫真のミッドウェー海戦記。淵田美津雄・奥宮正武氏の『ミッドウェー』が大局的な観点からの忠実な戦史であるとすれば、これは個の視点から見すえた「ナマの戦史」である。 -
帝国海軍の最後
著者は太平洋戦争開始時には駆逐艦「天津風(あまつかぜ)」艦長としてミンダナオ島(フィリピン)のダバオ攻略作戦に参加、以来多くの駆逐艦の司令として激闘百数十回をかぞえ、最後は巡洋艦「矢矧(やはぎ)」艦長として戦艦大和らとともに沖縄特攻作戦に参加し、その目で帝国海軍の最後をみた。苛烈な実戦の貴重な記録。 -
真珠湾攻撃
旗艦の空母「赤城」の飛行隊長になり、真珠湾攻撃飛行機隊総指揮官としてみずから機上の人となり「真珠湾奇襲」を成功に導いた現場指揮官の手になる緊迫感あふれる迫真のドキュメント。太平洋戦争を知るための必読の一冊。著者淵田美津雄は戦後キリスト教に入信し、日米で伝道活動に従事したことでも知られる。 -
戦艦武蔵
著者は戦艦武蔵に一兵曹として乗り組み、奇蹟的に生還した。「秘密のうちに生まれ、秘密のうちにシブヤン海に沈んだこの巨大戦艦は、500機の敵機来襲に、魚雷26発、直撃弾15発、至近弾20発以上を受け(これらは大和をはるかに凌駕する)、満身創痍となりながら、なお沈むまで数時間を生き延びた。その死闘を、そしてそれを戦った《兵の心》を知ってもらいたかった」…この著者の言葉がすべてを語る迫真の戦史! -
赤後家の殺人
マントリング邸にある《後家部屋》は、ひとりで過ごすと毒で死ぬとの伝説があり、開かずの間になっていた。そこをマントリング卿が60年ぶりに開けて実験することに。入るのはトランプによる抽籤でスペードのAを引いたベンダーだった。彼は夜の10時から2時間の約束で1人で入り、15分ごとに返事をする。ところが、ちゃんと返事をしていたのに、12時になっても出てこない。皆が部屋に入ってみると、どうも1時間前には毒で亡くなっていたらしい! 謎は解けぬまま、新たな犠牲者が――。作者が好きな「密室殺人劇」だが、毒の罠や処刑人サンソンの話など歴史的蘊蓄の披露もあり、時間的にも空間的にもスケールが広がってゆく展開と怪奇趣味を楽しめる。乱歩の好みの作品だった。 -
北越雪譜
江戸時代後期の商人、随筆家だった鈴木牧之が、生まれ故郷の越後の雪国の暮らしをつぶさに記した「雪国生活事典」。巻頭の「雪の形」から始まり、思いつくかぎりの雪と人との関わりを詳述する。雪中の絶壁から吊りおろした篭に乗って鮭捕りをしていた男の溺死、熊に助けられて数十日ともに暮らした男、知られざる雪中の洪水まで、わずか200年前の越後に生きた人たちの暮らしがよみがえる。牧之は縮商でもあったから、その方面での多彩な記録も貴重である。 -
北回帰線
パリは売笑婦に似ている。遠くから見ると、男の魂をとろかすようであり、彼女を両腕に抱きしめるまで待ちきれぬほどだ。しかも、五分後には空虚感を味わい、自己嫌悪をおぼえる。だまされた思いだ。ぼくはポケットに金を持ってパリへ戻った――ぼくが汽車へ乗りこもうとしたとき、コリンズがポケットへ押しこんでくれたのである。これだけあれば、部屋代を払い、すくなくとも一週間は、うまい食事をまかなうのに十分だ。これだけの大金は、ここ何年かのあいだ一どきに握ったことがなかった。ぼくは、まるで新しい生活が眼の前に開けたかのように、昂然たる思いを味わった。…パリでの奔放な放浪生活と、その間の回想と思弁とが脈絡もなく展開される「プロットなき小説」! -
二人の女王
「ソロモン王の洞窟」の続編。アラン・クォーターメンはカーティス卿、グッド大佐、ズールー族酋長ウンスロポガスに声をかけ再び東部アフリカへ。マサイ族との戦いのあと、一行は地下河川を経て未知のズー・ヴェンディス国に達する。その国の住民たちは好戦的な白人で、双子の姉妹ニレプタとソライスによって統治されていた。姉妹はカーティス卿に魅せられ熱烈な恋心を抱くが、卿が受け入れたのはニレプタだった。ニレプタが高地の支配者ナスタを拒絶したことをきっかけに、国はニレプタ/カーティス/クォーターメン連合軍対ソライス/ナスタ軍に分かれて内戦に突入する。ニレプタは激戦に勝利を収め、司祭たちの暗殺の企てを退けてカーティスと王位に就くが、多大な犠牲も払わなければならなかった。 -
ノーサンガー・アベイ
本作は、十七歳のキャサリンを主人公に、前半はファッショナブルな温泉保養地バースを舞台に、後半はグロスターシャ―の裕福な地主の家ノーサンガー・アベイに場所を移して、繰り広げられる。バースでは裕福な地主アレン夫妻や新興ブルジョアのソープ一家を中心に、社交場や遊歩道などを舞台に都市小説風の展開を見せ、ノーサンガーでは怪奇小説的要素を加えて、古い屋敷を舞台に、裕福な地主の生活ぶりを浮かびあがらせる。平凡なキャサリンが自分で判断のできる一人前の女性に成長していく過程がていねいに描かれるが、軽い喜劇的な気分にも満ちている。「高慢と偏見」「知性と感性」「エマ」「マンスフィールド・パーク」「説きふせられて」に継ぐ本作で、オースティンの全長編は完結する。 -
ロード・ジム
コンラッドはこの作品によって、海洋冒険物語を、名誉と勇気、忠節と裏切りの深い意味をもつ物語に変えた。理想主義肌の商船の一等航海士ジムは、沈没の運命にあった「パトナ号」と船客たち八百人を見捨てることで、若き日の栄光への夢を見捨てた。法廷で「臆病」の烙印を押されたとき、ジムは極東での放浪の暮らしに活を見出そうとする。スマトラのパトサンで原住民から伝説的な名声を得たジムは理想的な統治者としてふるまうが、悪漢ブラウンの出現で…。コンラッドの『闇の奥』と同じ語り手マーロウは、社会に拒否されながら、なお償いへの欲求につかれた男の、不可思議な心のうちに探りをいれていく。ポーランド生まれの英国の作家コンラッドの「密偵」「闇の奥」と並ぶ代表作。 -
洞窟の女王
ケンブリッジの若き教授、ホーレス・ホリーは危篤のヴィンシィ教授から幼い息子レオを引き取ってくれと頼まれ、同時に鉄の箱を渡された。それにはレオが25歳になるまで開けてはいけないという指示が書かれていた。20年後、箱を開けると、レオの父による一通の手紙と古地図、ギリシア語が刻まれた古代の壺の欠片、宝石の指輪が入っていた。壷の破片には2千年以上前のとあるギリシア人と不死の秘術を持つアフリカの女王との悲恋の物語が。ギリシア人は女王の求婚を拒んで殺される。手紙にはレオの父が耳にした、アフリカの奥地にアラビア語を話す部族の国があり、白人の美しい女王がいるという噂が書かれ、それが陶片に刻まれた女王そのものではないか、ぜひ真相を確かめてほしいと記されていた。ホリー、レオ、従者のジョブは勇躍アフリカへ旅立つ。待っていたのは戦慄と幻想の目くるめく世界だった! ヘンリー・ミラーは『洞窟の女王』を「驚嘆すべき書」と絶賛した。コナン・ドイルも「空想やスケールの点ではハガードに及ばぬかもしれないが、作品の質と思想の面白さにおいてはハガードを凌ぎたい」と書いた。 -
剣は知っていた
「この喬之介(きょうのすけ)は、好むと好まざるとにかかわらず、北条左衛門大夫を、ただ今より、敵として、ねらいます。それが、この喬之介に与えられた使命と相成りました。手前が生涯の妻ときめた徳川家康の娘鮎姫(あゆひめ)は、玉縄(たまなわ)城にとらえられていると存じます。それを、すくい出すことも、手前の目的となって居ります。……手前は、鮎姫を愛して、はじめて、人の世の幸せがいかなるものかをさとりました。が、しかし、喬之介のからだには、やはり、足利憲忠の末裔たる武門の血が流れて居ります」父母の位牌を前にこう宣言する主人公。沢木耕太郎氏は何回読み返しても飽きることなく読んだという。 -
ソロモン王の洞窟
冒険小説、伝奇小説でいまもなお魅力を失わないライダー・ハガードの代表作。着想の奇抜さ、読者をたちまち怪奇、幻想、戦慄の世界にひきずりこむ迫力は、この作者の独壇場だ。ソロモン王の時代から、アフリカの奥地に眠るという莫大な財宝。それをもとめてヘンリー・カーティス卿は、探検家アラン・クォーターメンとともに出発した。三世紀も昔の1枚の地図をたよりに、一行はソロモン街道にたどり着く。だが、そこで一行が目にしたのは、大虐殺の現場だった。そこを支配するのは、ソロモンの秘密を知る唯一の人間……魔法使いの老婆ガグールだった。ヘンリー・ミラーは「もっとも親近性のある尊敬すべき作家」としてハガードを高く評価している。 -
夜はやさし
スイスの診療所に入院していたアメリカの富豪の娘ニコルは、若いアメリカ人の医師ディックを恋し、やがて二人は結婚する。だが、ニコルには暗い過去があり、精神を病んでいた。ディックも夫と付添医師という二重の役目を負わされる。二人の子にも恵まれた平穏の暮らしのなかへ、ハリウッドの新進スター、18歳のローズマリーがあらわれ、ディックはその誘惑に抗しきれなくなる。深酒にふける彼のモラルの崩壊はこのときから始まる。だが、夫の愛情が冷めてゆくにつれて、ニコルは精神の健康をとり戻し、以前から秘かに彼女への思慕をつづけてきたトミー・バーバンへ走る。…「ジャズ時代」の申し子であった作者の野心作であり、すぐれたドキュメンタリーな作品ともいえる。 -
怒りの葡萄
砂嵐の猛威と旱魃、大資本の進出に父祖の土地を追われたオクラホマの小作農ジョード一家は、一片の宣伝ビラの文句に誘われて「緑なす、たわわに果実の実る、職のある」カリフォルニアを目指して長い旅路につく。売れるだけの家財を売り払い、二頭の仔豚を屠って塩漬けとし、中古おんぼろ車を急造トラックに仕立て、一族12人に元説教師をくわえた一行13人は国道66号線をひたすら走る。だが、国道は同じように西へ移住しようとするトラックでいっぱいだった。災厄がつぎつぎと降りかかる。次男トムとおっかあは知恵をしぼり、気力をふりしぼって一家の苦難を支える……カリフォルニアは確かに「緑したたる」場所であった。だが、そこは夢にみた楽園ではなかった。俗語や卑語を駆使し、全体状況をさしはさむテンポのよい構成で、力強くうたいあげた社会小説、家族小説。ピューリッツァー賞を受けた、スタインベックの代表作のこの作品は、20世紀アメリカ文学の金字塔である。 -
札差
江戸時代、幕府から俸禄を蔵米として受け取る旗本や御家人は、浅草の蔵前にあった幕府の米蔵から配給を受けることになっていた。しかし彼らのほとんどは、その地に店を構える札差にその仕事を頼んだ。札差は蔵米の換金、運搬の手数料を取り、のちには蔵米を担保に金を貸し、利息を取った。やがて彼らは巨富を蓄え、なかには十八代通と呼ばれるような金満家をも輩出して、江戸の経済を牛耳るようにさえなった。この札差の実態を詳述した「札差考」のほか、米価の変遷や米問屋による相場の壟断等を考証した「米価の話」など、江戸庶民や武家の生活を経済面から探った6編を収録した鳶魚江戸ばなし続編。 -
裏切りへの道
第二次世界大戦直前のイタリアを舞台に展開されるスパイ戦! 時は大戦勃発直前の北イタリア。英国人の若い技師マーロウはスパータカス工作機械株式会社ミラノ支店のマネージャーとしてミラノに着いたばかりだった。同社はイタリア政府に軍需物資を供給する英国の会社だ。だが、彼の先任者が夜半、何者かの操縦する車に轢殺されたのだということを、マーロウは知らなかった。やがてマーロウにも、何か奇妙な事件が、自分のまわりに起こりかけていることがわかって来る。婚約者に出したラヴレターが、何者かの手で開封されているのを知ったのである……。アンブラーの独壇場である本格スパイ小説の傑作! -
ディミトリオスの棺
派手なアクションを避け、地道にスパイの心理を追うスパイ小説の王道を切り開いたアンブラーの初期の代表作。「探偵小説味のある作品を書いている現役の作家で、文学者として最も優れた人は誰かと考えてみると、英のグレアム・グリーン、仏のジョルジュ・シムノン、それから英のエリック・アンブラー、この三人が特別に際立っている」江戸川乱歩はこう書いた。イスタンブールを訪れた英国人作家ラティマーは、秘密警察長官から、国際的犯罪者ディミトリオスが死んだことを聞かされる。だが、ディミトリオスの死体を眺めているうちに、ラティマーはこの男の謎につつまれた過去を洗ってみようという衝動にかられた。 -
シートン動物記
シートン(1860~1946)は動物文学の作家として、アメリカが世界に誇る存在である。英国生まれだが彼が六歳のとき一家をあげてカナダに移住し、トロントの大学と、ロンドンのローヤル・アカデミーで教育を受けた。父の意向もあり、画家として身をたてたが、幼いときから大自然へ興味をもち、好きな野生動物の観察と研究に打ちこみ、ついにはその結果を文としてまとめるようになった。この動物記は、シートンの代表作を全4巻にまとめた決定版である。本巻には「狼王ロボ」、「銀の星」(烏)、「ぎざ耳小僧」(兎)、「街の吟遊詩人」(雀)、「スプリングフィールドの狐」、「怪物コウモリ」、「少年と大山猫」、「大灰色熊の伝記」の8編を収めた。動物たちへの愛情あふれる記述とともに、生きることの真の厳しさと、人間社会との深い関わりが浮き彫りになっている点が大きな特徴である。 -
太陽がいっぱい
米国の貧乏青年トムはひょんなことから、富豪グリーンリーフに息子を連れ戻してほしいと頼まれ、礼金欲しさにイタリアへと旅立った。現地でトムが出会ったのは、金にも女にも恵まれた放蕩息子ディッキーだった。裕福で自由奔放なディッキーに羨望を抱くトムは、自分を下男同様にこき使うディッキーに殺意をも抱くようになる。そしてディッキーの許婚マージをも手に入れようと画策する。自分とディッキーの容貌が酷似しているのに気づいたことが、そのきっかけに……。サスペンスの巨匠ハイスミスの代表作。ルネ・クレマンの映画で有名になったが、原題は「才子リプリー」で、典型的なピカレスク・ロマンだ。 -
殺人者登場
探偵劇「鼠と海狸(ビーヴァ)」のクライマックスでは、ガードナーとライヴァルの俳優サーボネイジアが激しく言い争う。ガードナーは台本どおりにアーサーに拳銃を付きつけて発射した。だが、弾が込められていないはずの拳銃からは実弾が発射され、アーサーは即死した…新聞記者のナイゼルとアレン警部はガードナーから招待され、目の前でその事件を見たのだった。「マーシュ女史の作品はどの一場面を取り出しても脚色する必要もなくすぐにそのまま舞台で上演し、映画化することができる」これは有名な評論家ヘイクラフトの言葉だが、演劇通マーシュ女史ならではの機智に富んだ会話でスピーディに展開されていく本格推理長編。マーシュはクリスティ、セイヤーズ、アリンガムと並ぶ黄金期の四大女流作家のひとりである。 -
従兄ポンス
バルザックの小説集『人間喜劇』中の長編小説。主人公のポンスは名声を失った老音楽家で、同じ音楽家で親友のドイツ人シュムケとともに貧乏暮らしを送っていた。だが彼は骨董の目利きで、パリで一、二の収集品を隠し持っていた。もう一つの彼の道楽は美食だったが、こちらのほうは毎晩金持ちの親戚の食卓に顔を出すことで満たしていた。ある日、ひょっとしたことが原因でポンスはひどく侮辱され、死病の床に伏してしまう。それと同時に、ポンスの収集した骨董が莫大な財宝であることが明らかになる。それを機に、この遺産を手にしようと策謀うずまく人々の暗躍が始まる……パリを舞台に富裕な一族と貧しい従妹との間におこるドラマを描いた『従妹ベット』とならぶバルザック最晩年の傑作。 -
マンスフィールド・パーク
作者オースティンの作品は、すべて田舎に住む紳士階級の適齢期の娘たちの身の振り方を中心とし、それを取り巻く田舎の小世界の人間関係を題材としている。本作の主人公ファニー・プライスをめぐる物語もまったく同じである。彼女は伯母の嫁ぎ先のバートラム准男爵家に引き取られる。きびしい伯母の監視の目があるなか、ファニーはバートラム家の2人の兄弟と2人の姉妹、そこに顔を出す親友知人らとのさまざまな関係のなか日々を送る。ファニーはいつしか次男エドマンドに恋心をいだくようになったが……オースティンならではの皮肉とユーモアが光る代表作のひとつ。その世界では、「金のために結婚するのは愚かなことながら、金なしで結婚するのは、なお愚かなこと」(ある批評家の言)なのである。 -
デヴィッド・コパフィールド
ディケンズの自伝的要素あふれる代表作。デヴィッドが生まれた時、すでに父は死亡していた。大伯母は、女の子誕生を信じていたが、裏切られて家を出ていった。陽気な乳母ペゴティーはデヴィッドを兄の暮らすヤーマスへ連れてゆき、デヴィッドは好青年ハムや幼い恋心をおぼえたエミリーに出会う。母はマードストンと再婚する。マードストンとその姉はわがもの顔で家に居座り、母は心身衰えて死亡する。デヴィッドは寄宿学校に入れさせられるが、そこで二人の生涯の友を得る。怖いもの知らずのスティアフォースと愉快なトラッドルズだ。デヴィッドは学校をやめさせられ義父がロンドンで経営する商会に小僧に出される。デヴィッドは貧乏人ミコーバーのもとで暮らすが、やがてミコーバーは借金のため牢獄へ。デヴィッドは逃げ出して徒歩で大叔母の住むカンタベリーへ向かう。大伯母に保護されたデヴィッドは、その友人である弁護士ウィックフィールドのもとに寄宿し、その娘のアグネスと親しくなり、不気味な人物ユライア・ヒープに出会う。デヴィッドは地元の学校に通うようになる。 -
私ひとりの部屋
「論文というより、エッセーに近く、エッセー小説風の描写スタイルで、それまで暖めてきたテーマが一気に噴出した、といった強い情熱がひしひしと伝わってくる作品ではあるけれども、そこは熟達した小説家らしく、具象的で、実際的であり、ふんだんに散りばめられた辛辣なジョークに思わず笑いも誘われる。従来の男性優位思考に対する、手厳しい皮肉と嘲笑と諷刺をからめた論詰が、とぼけた表現の随所に潜んでいるので、聞き手の若い女性たちはさぞ胸のすく思いをし、会場に笑いの渦を巻き起こしたに違いない」(エッセイスト高沢英子氏のことば)…講演をもとにしたウルフの女性論。 -
アンクル・アブナーの叡智
アンクル・アブナーはエドガー・アラン・ポーの生んだオーギュスト・デュパンに続いてアメリカが送り出した名探偵だ。彼が登場する作品は1911年から「サタデー・イブニング・ポスト」などに発表された。本書には、代表作「ドゥームドーフ殺人事件」「ナボテの葡萄園」のほか、18編を収めた。前者は古典的かつ独創的な密室トリックで知られ、後者は見事な最後の裁判のシーンがすべての作品の集大成となっている。当時の巡回裁判法廷の情景と民主主義確立途上のアメリカ人気質を生々と描き、正義を信じるアンクル・アブナーの面目躍如! 牧歌的な牧草地帯も好ましい背景になっている。 -
マゼラン
私は大自然に対して最初に戦いをいどんだ、あの大航海時代の人々のことをもっとくわしく知りたいと思った。そのなかで、ただ一つだけがこの上なく私を感動させた。それは、世界探検史上、もっとも大規模な事業を果たしたと思われる男、すなわちフェルディナント・マゼランの偉業であった。彼は五隻のとるに足らぬ小帆船でセビーリャから出航し、全地球を一周した――おそらく人類史上もっともすばらしいオデュッセイアと言えるであろうが、堅い決意を抱いて出帆した265名の男たちのうち、わずか18名のみが朽ちはてた船に乗って故郷へ帰りついた。そこに彼の姿はなかったが、その船のマストには偉大な勝利の旗が高くかかげられていた。 -
ムーン・プール
白い光に包まれて忽然と船上から消え失せた友人フロックの残した地図を頼りに、グッドウィン博士が到達した異世界は、百花が咲きみだれ、樹陰に荘大なパヴィリオンが建ち、貝殻のような奇妙な乗物が行き交い、緑の小人たちが闊歩する楽園にちかい地底の世界だった。だがそこは、南太平洋の先史遺跡、ナン・タウアッチの地底世界だった! そこは楽園とは程遠い暗黒の世界、光を駆使して築かれた世界であり、消えたスロックは、この世界を支配する絶対神「輝くもの」の生贄に供されたのだった。博士一行のひとり、オキーフがみめ麗わしい地底の美女に恋したとき、彼らには恐るべき危機が迫っていた。SF黎明期に君臨した幻想冒険作家の最大傑作とうたわれるファンタジー巨編! -
移動祝祭日――回想のパリ
ヘミングウェイは1921年から6年間、22歳から27歳という最も多感な時代をパリで送った。「もし、きみが、幸運にも、青年時代にパリに住んだとすれば、きみが残りの人生をどこで過ごそうとも、それはきみについてまわる。なぜなら、パリは移動祝祭日だからだ」これは彼が友人に語った言葉だが、それがそのまま遺作の本書のタイトルとなった。サン・ミシェル広場のカフェで、カフェオレを飲みながら、黙々と小説を書くヘミングウェイ…スタイン女史、エズラ・パウンド、ジョイス、フィッツジェラルドなどとの交流を通して、20年代のパリがよみがえる。 -
桃太郎の誕生
昔むかし、あるところに爺(じじ)と婆(ばば)とがあった。爺は山へ木をきりに、婆は川へ洗濯に……だれでも知っているこの「桃太郎」をはじめ、「一寸法師」「瓜子姫」などの「小さ子」物語には、太古からの固有の信仰が秘められ、知られざる謎がかくされている。昔話発生の拠りどころを探り、その構造・分布・系統などをはじめて学問的にとりあげた歴史的名著。知的興奮をそそる日本文化探検の書でもある。[目次]「桃太郎の誕生」「海神(わたつみ)少童」「瓜子織姫(うりこおりひめ)」「田螺(たにし)の長老」「隣の寝太郎」「絵姿女房」「狼と鍛冶屋の姥」「和泉式部の足袋」「米倉(こめくら)法師」 -
恋愛論
「情熱恋愛」「趣味恋愛」「肉体的恋愛」「虚栄恋愛」の分類のもとに古今東西の恋愛感情を縦横に論じた、博物学的、ディレッタント趣味横溢するスタンダールならではの異色の書。恋愛論の古典。
表示されていない作品があります
セーフサーチが「中・強」になっているため、一部の作品が表示されていません。お探しの作品がない場合は、セーフサーチをOFFに変更してください。