グーテンベルク21の検索結果

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  • 横から見た赤穂義士

    横から見た赤穂義士

    ビジネス・実用
    -
    1巻880円 (税込)
    「忠臣蔵」で知られる赤穂義士ほど有名な伝説はない。だが、「その真相は?」となると、「伝説」の言葉どおり、これほど五里霧中の闇の中に沈んでいるものはない。つまり、謎が多く、いろいろな解釈ができ、自由自在に料理できる素材ともいえる。そうしたなかにあって、三田村氏のこの本は、あくまで実証・考証に立場を置きながら、自在に観察した一件の顛末を記した貴重なもの。章立ては「義士に仕立てたのは誰か」と問う「四十六人の偶像化」にはじまり、「浅野の殿様かたぎ」「粋を通す内蔵助」「百二十五人から四十六人」「二月四日 の切腹」「講談の根本資料」「女の子のゆくえ」「後室瑤泉院」「義士ぎらい」まで。義士の切腹時のようすなど、興味深い話もいっぱい。
  • アーサー王宮廷のヤンキー

    アーサー王宮廷のヤンキー

    小説・文芸
    -
    1巻880円 (税込)
    そもそもの発端は喧嘩っぱやいヤンキーが頭にくらったバールの一撃だった。世界がパッと暗くなり、再び正気にかえってみると、なんと時は伝説のアーサー王の時代。騎乗の騎士たちや、すそをひきずる女たちの中で背広姿が目立たぬはずはない。たちまち囚われの身となり死刑の宣告! しかし彼は進んだ知識を身につけた近代人。突然まよいこんだ中世で科学を駆使し、アーサー王と円卓騎士団をけむにまくヤンキーの活躍やいかに? マーク・トウェインがSF的発想で描くユーモアあふれる異色作。
  • ビルマの日々

    ビルマの日々

    小説・文芸
    -
    1巻880円 (税込)
    オーウェルはイートン校を卒業後、19歳で警察官となり、当時英国の植民地だったビルマに赴任、各地で5年間の駐在生活を経験した。本書はそれを元に、帰国してから7年後の1934年に書かれた長編処女作。沸騰する現地の反帝国主義感情、原地民を毛嫌いする英国人たちのなかにあって、チーク材会社に勤める英国人主人公フローリーは揺れ動く気持ちのままに墓穴を掘っていく。
  • 徳川幕閣盛衰記(上)―野望の下馬将軍

    徳川幕閣盛衰記

    小説・文芸
    -
    1~3巻880円 (税込)
    三代将軍家光の遺志をついで幼少の四代将軍を補佐する忠臣幕閣たち、下馬(げば)将軍と称され強権を振るった酒井忠清(ただきよ)、これに対抗して五代綱吉を盛り立てた堀田正俊(まさとし)……だが、本書は権力闘争のみを記したものではない。この巻にかぎっても、由比正雪の乱や、「振袖火事」など同時代の大きな出来事が詳しく描かれ、江戸時代の全体を俯瞰する好個の読み物となっている。笹沢左保の語りが冴える。
  • マルーシの巨像

    マルーシの巨像

    小説・文芸
    -
    1巻880円 (税込)
    1931年、ミラーは友人ローレンス・ダレルの招きをうけてギリシアを訪れた。アクロポリスの丘やアガメムノンの墓をめぐるうち、輝く太陽とそこに生きる原型的な男女に深い感銘をうけ、そして成ったのがこの作品である。これは紀行文ではない何か大きなものをもった作品である。ミラーの代表作のひとつ。
  • あめりか物語

    あめりか物語

    小説・文芸
    -
    1巻880円 (税込)
    この作品は1903~07年(明治36~40年)の4年間、荷風が渡米したときの旅行記ともいえる短編集。そこに移民として、あるいは会社員、留学生として暮らした日本人を中心として、当時のアメリカ社会の一断面が、鮮やかに描きだされている。明治41年、発表と同時に大きな話題となり、荷風の名を有名にした処女作。「ふらんす物語」と姉妹編をなす。「ただ行かんがために行かんとするものこそ、真個(まこと)の旅人なれ。心は気球の如くに軽く、身は悪運の手より逃れ得ず……」このボードレールの詩が巻頭を飾っている。
  • 黄金のロバ

    黄金のロバ

    小説・文芸
    -
    1巻880円 (税込)
    原題は「変身譚」で、魔法によってロバにされてしまった若者ルキウスの遍歴を描く。ロバのルキウスはつぎつぎと競売にかけられて飼い主の変わるなか、あちこちと連れまわされ、何度も命を脅かされながら当時の世態を目の当たりにする。バラの花を食べて、ぶじに人間の姿にもどれるのは、はたしていつの日か? ルネサンス時代に再発見されて以来、愛読されてきた、風刺のきいたファンタジー。
  • 一九八四年

    一九八四年

    1984年、世界は三つの超大国に分割されていた。その一つ、オセアニア国では「偉大な兄弟(ビッグ・ブラザー)」に指導される政府が全体主義体制を確立し、思想や言語からセックスにいたるまで、すべてを完全な管理下に置いていた。この非人間的な体制に反発した真理省記録局の役人ウィンストンは、美女ジュリアと恋に落ちたことを契機に、思想警察の厳重な監視をかいくぐり、禁止されていた日記を密かにつけはじめる……個人の自由と人間の尊厳の問題を鋭くえぐる二十世紀文学の最高傑作のひとつ。辛らつなSFであり、最高のホラー小説でもある。
  • ビーグル号航海記

    ビーグル号航海記

    ビジネス・実用
    -
    1巻880円 (税込)
    22歳のダーウィンは約5年間にわたるビーグル号での世界一周航海に参加した。その間ダーウィンは時間の許すかぎり大陸や島の内部に足を踏み入れ、独自に地質ならびに動植物の観察・標本収集・調査に取り組んだ。なかでも赤道直下のガラパゴス諸島での奇妙な動植物との邂逅は、彼に「種の誕生」という「神秘」に対する大きなヒントを与えてくれ、その後の多年の思索ののち大著「種の起原」の完成に結実した。本書は、そのときの興味あふれる航海記の簡約版である。
  • 福翁自伝

    福翁自伝

    小説・文芸
    -
    1巻880円 (税込)
    幕末から明治への激動期に生き、しかも徹頭徹尾、市井の人の姿勢を貫いた希有な指導者・思想家の福沢諭吉が、往時を回顧して語りつくしたおもしろさナンバーワンの自伝。
  • 大地 第一部

    大地

    小説・文芸
    5.0
    1~3巻880円 (税込)
    清朝末期から中華民国成立までの動乱の時代を背景に、貧農出の王一家の父子三代にわたる変遷をたどる家族物語。1931年、「大地」は出版と同時にベストセラーとなりピューリッツァー賞を受賞、各国語に訳された。 貧しい農夫、王龍(ワンルン)と阿藍(オーラン)一家の暮らしにようやく明るさが訪れようとしたとき、飢饉が襲う。二人はやむなく町へ出、それぞれ車夫と乞食になって糊口をしのぐ。そのうちに二人は、折からの暴動の勃発によって思いがけぬ大金を手にする。一家は再び故郷に帰り、没落した地主から土地を買い入れる。さいわい引き続く豊作にめぐまれて王龍は大地主にまでなるが、余裕ができると女遊びに走り、ついには妾を家に入れる。阿藍はただ黙々と働きつづける。子供たちは大きくなり、一家の暮らしはしだいに変容し、やがて二人にも死が。
  • 釣魚大全

    釣魚大全

    幻の釣り指南書、釣り人の聖書といわれているウォルトンの「釣魚大全(ちょうぎょたいぜん)」の初版本の完訳。釣り特有のゆったりとした気分、それぞれの魚の棲み家と四季の生態にあわせた釣るための作戦と周到な準備――餌の用意、竿や仕掛けのこまごまとした準備と工夫――自分の苦労ばなし、自慢ばなしを人に聞かせたいという釣り人の生態まで、「自然のなかで遊ぶ楽しさ」を楽しく披瀝した名著。「300年以上も昔から私の手許まで流れ漂ってきた釣りの楽しみの情感、ああ、はるばると伝わって来たものだな、という気持ちだった」これは訳者の言葉である。
  • ヴァレロンのスカイラーク

    ヴァレロンのスカイラーク

    小説・文芸
    4.0
    1巻880円 (税込)
    恒星間宇宙の無限の果てを驀進する宇宙船ヴァイオレット号――そこに搭乗する二人の地球人と一人のフェナクローン人。彼らはフェナクローンの超弩級艦を一隻拿捕し、天才青年科学者シートンを葬り去って、地球上に独裁国家を建設しようと、恐るべき計略を企んでいた。一方、シートンの乗るスカイラーク3号は広大な宇宙空間で、絶体絶命の危機に陥っていた。そこから脱出するため、シートンは四次元の世界へ転移したのだが……。宇宙の果てで繰り広げられるスリルとサスペンスに満ちたスペースオペラ最大の傑作。
  • スカイラーク3

    スカイラーク3

    小説・文芸
    -
    1巻880円 (税込)
    デュケーンは執拗に未知の金属Xを奪おうとするが、その企みはすべて失敗、恐るべき目的を胸に秘めて宇宙に飛び出していった。その頃、オスノーム惑星の皇太子夫妻が地球を訪れる。オスノームは第14太陽の第3惑星の侵攻をうけて、破滅寸前にあるという。シートンは最新の《スカイラーク2》を駆って、救援に向かう。だがそこには全銀河系文明の壊滅をはかる、凶悪な宇宙の敵が待ち受けていた!
  • 三惑星連合軍

    三惑星連合軍

    小説・文芸
    -
    1巻880円 (税込)
    消えたアトランティス大陸、ローマ帝国の滅亡、二度の世界大戦の勃発、その後の水爆戦争も、すべては宇宙を支配する二大勢力アリシア人とエッドール人の戦いが地球におよんだ結果だった。しかし地球上には将来、レンズマンとなって銀河パトロール隊を組織するキニスン家の血統が絶えることなくつづいていたのである。全巻を俯瞰するレンズマン前史!
  • ファースト・レンズマン

    ファースト・レンズマン

    小説・文芸
    -
    1巻880円 (税込)
    時をさかのぼって銀河パトロール隊創成期の危機を描くシリーズ第5弾! 太陽系評議員バージル・サムスと銀河パトロール隊司令長官ロデリック・キニスンは当初、銀河パトロール隊の創設に尽力する。サムスは謎の惑星アリシアへおもむき、神秘な力をもつレンズを贈られて史上初のレンズマンとなった。だが、麻薬組織を背後にあやつる北米のボス、モーガンは大統領選に勝って銀河パトロール隊を手中にしようと狙っていた……
  • レンズの子ら

    レンズの子ら

    小説・文芸
    -
    1巻880円 (税込)
    キニスンとクラリッサのあいだには1人の息子と4人の娘が生まれ、20年が過ぎた。このとき、惑星大統領の誘拐、「宇宙の地獄穴」など、不穏・不気味な現象が頻発するようになった。キニスンと第二段階レンズマンでさえ手を焼く、ボスコニアの最高種族エッドール人の反撃であった。特別な教育を受けた「レンズの子ら」は死闘を開始する!
  • 第二段階レンズマン

    第二段階レンズマン

    小説・文芸
    -
    1巻880円 (税込)
    グレー・レンズマン、キニスンは、銀河文明の敵ボスコーンの本拠、惑星ジャーヌボンを撃滅したが、意外にも敵は超空間チューブを通じて、地球に大攻撃をかけてきた。宇宙海賊の根拠地を必死に探索するキニスンは、ついに奇妙な女家長制種族が支配する惑星で有力な手がかりをつかんだ。第二段階レンズマンに成長したキニスンは、第二銀河系の奥へと潜入をはかる。
  • グレー・レンズマン

    グレー・レンズマン

    小説・文芸
    -
    1巻880円 (税込)
    キニスンの決死的活躍によって、宇宙海賊ボスコーンの首領ヘルマスの基地はついに陥落した。だが、ヘルマスの身辺にあった謎の球体エネルギーから、キニスンはヘルマスよりもさら上部にある機関を予想し、その所在の確認に乗り出す。目標は「第二銀河系ランドマーク星雲」……宿命の対決のとき迫る!
  • 銀河パトロール隊

    銀河パトロール隊

    小説・文芸
    -
    1巻880円 (税込)
    銀河文明の擁護者であり大宇宙の警察である銀河パトロール隊の精鋭「レンズマン」。彼らは超高速無慣性飛行を駆使して、強敵宇宙海賊ボスコーンを捜し、銀河系から銀河系へと移動する。隊長は、英雄キニスン中尉! ボスコーンとは人間なのか、異生物なのか。海賊を追うレンズマンのまえに、デルゴン惑星の怪獣、車輪人間が立ちふさがる。レンズマン危うし!
  • 里見八犬伝 巻1

    里見八犬伝

    小説・文芸
    -
    1~4巻880円 (税込)
    ときは戦国。安房国(千葉県)を領する里見義実《よしざね》は安西景連《かげつら》に攻められる苦戦のなかで、たわむれに犬の八房《やつふさ》に向かい、「景連の首をとってくれば娘の伏姫《ふせひめ》を与えよう」といった。この冗談が現実となったばかりか、八房はほんとうに伏姫を欲しがる。伏姫は犬を殺そうとする父を制して、八房と一緒に出奔する。二年後、義実は娘の救出にむかい、犬と一緒にあやまって娘をも銃で撃ってしまう。伏姫は死ぬまぎわに妊娠していることを告げるが、けっして八房に身を汚されたことはないと誓い、身の潔白のあかしに切腹する…と、白煙があがり、伏姫の「仁・義・礼・智・信・忠・孝・悌」の八字を彫った数珠が天空にのぼって光を放って飛び散った。その後、各地に八つの玉のそれぞれ一つを持った八人の犬士が生まれる。本巻には「仁の巻」と「義の巻」を収める。早くも四人の珠の所有者があきらかになる。
  • 明治開化 安吾捕物帖(上)

    明治開化 安吾捕物帖

    小説・文芸
    -
    1~2巻880円 (税込)
    開化期の興味津々の世情・風俗をバックにした異色連作ミステリー。ホームズ役は旗本の末孫で洋行がえりのハイカラ男、結城新十郎、これに、右隣で町道場をひらき巡査に剣術を教えている泉山虎之助、左隣に住む人気戯作者、花廼屋因果(はなのやいんが)がからむ。そしてきわめつきは当時氷川(ひかわ)に隠居暮らしをおくる勝海舟。虎之助が難事件のはなしを勝に報告すると、勝は独自の見解を披瀝して事件を推理する。しかし、最後に事件のなぞを解くのは新十郎である。本巻には「舞踏会殺人事件」から「冷笑鬼」まで10編を収録。
  • 千夜一夜物語 巻1の1

    千夜一夜物語

    小説・文芸
    -
    1~17巻880円 (税込)
    「アラビアン・ナイト」の無削除完全版として有名なバートン版を、大場正史氏の生涯をかけた翻訳で贈る。「アリババ」や「アラジン」や「シンドバッド」は誰でも知っているが、本来の「千夜一夜物語」はそれだけのものではまったくない。女性に対する不信から、夜ごと一夜妻を殺し続けるシャーリヤル王。その夜伽《よとぎ》に選ばれた才女シャーラザットは、「明日の晩はもっと面白い話があります」「こんな話もあります」といって一夜ずつ身の破滅をのがれる。話の内容は千変万化、ファンタジーあり、恋愛譚あり、悲喜劇あり、人情話あり、猥談あり
  • ある詩人への挽歌

    ある詩人への挽歌

    小説・文芸
    -
    1巻880円 (税込)
    舞台は寒風吹きすさぶスコットランドの人里はなれたエルカニー城。そこの当主で異常な吝嗇家ラナルド・ガスリーが、クリスマスの朝に胸壁から墜死しているのが発見される。ガスリーはかなり前から死に瀕した詩人ウィリアム・ダンバーの「詩人への挽歌」を憑かれたように口ずさんでいるところを目撃され、近くの村ではもっぱら気がふれたという噂が流れていた……全体を圧倒するゴシック・ロマンの雰囲気のなかに展開する謎につぐ謎、そしてどんでん返し。いち早く江戸川乱歩が第一級の名作として紹介しながら、翻訳されなかった古典ミステリ期の代表作。最初の一章は少し堅苦しいが、その後、テンポは軽快になり、クライマックスまで一挙に読ませる。
  • ゴリオ爺さん

    ゴリオ爺さん

    小説・文芸
    -
    1巻880円 (税込)
    パリのうらぶれた一画にある、うらぶれた下宿屋ヴォーケル館にうごめく人たち。自分はしみったれた暮らしを送りながら、嫁いだ二人の娘の言うままになって全財産をつぎこむゴリオ、いつの日か、社交界に打って出るか、学位をとって出世しようと、野望をたくましくする田舎出の青年ラスティニャック、反社会的な言辞をろうする得体の知れない四十がらみの大男ヴォートラン……徹底したエゴと妄執を描くバルザックの「人間喜劇」の代表作のひとつ。
  • 森の生活(ウォールデン)

    森の生活(ウォールデン)

    ソローはマサチューセッツ州生まれ。ハーヴァード大卒業後、小学校の教師。ついでエマソンに私淑し、徹底した個人主義の実践としてウォールデンの池のほとりで2年間にわたって独居生活を試みた。本書はその報告であり、自然とともに生きることの意味を新たに問いかける。正式なタイトルは「ウォールデン…森の生活」という。
  • ガラス玉演戯(上)

    ガラス玉演戯

    小説・文芸
    -
    1~2巻880円 (税込)
    精神的なユートピア「カスターリエン」にあこがれ、その指導者となる運命に導かれるクネヒトの伝記というかたちをとって、戦争と雑文文化の20世紀に対する文明批判を盛りこんだ未来小説。だが、「ガラス玉演戯名人」という最高位に昇りつめたクネヒトは最後に、現実遊離の精神性だけの生活に疑問をいだき、現実の世界のなかでの「教師」という奉仕の道を選びとる。……作家ヘッセの最後の長編。
  • アンナ・カレーニナ(上)

    アンナ・カレーニナ

    小説・文芸
    -
    1~3巻880円 (税込)
    モスクワのオブロンスキー公爵家では、夫のステパンの不倫を知って、妻のドリーがいっしょに暮らせないと言い出す。ステパンはペテルプルグにいる妹のアンナに助けを求める。同じころ、ステパンの親友で田舎暮らしのレーヴィンが、ドリーの妹キティーに求婚しようとモスクワにやってくる。しかし、キティーには意中の人、ウロンスキー伯という美貌の青年士官があった。そのウロンスキーは母を迎えに出た駅で、ペテルブルグからやってきたアンナ夫人と出会う。アンナの到来で、オブロンスキー夫妻の仲はまるくおさまる。ペテルブルグに帰る前日の舞踏会でアンナはふたたびウロンスキーに会い、二人は楽しげに踊る…これがアンナの破滅への序章だった。文豪トルストイが心血を注いで完成させた名作。
  • モンテ・クリスト伯(1)

    モンテ・クリスト伯

    小説・文芸
    5.0
    1~5巻880円 (税込)
    青年エドモン・ダンテスは「ファラオン号」の次期船長の有力候補として、希望に胸ふくらましてマルセーユに帰港する。そこにはフィアンセが首を長くして彼の帰りを待っていた。だが、足取りも軽く父親とフィアンセのところへと急ぐダンテスの背後には、「ファラオン号」の会計士ダングラールの食い入るような憎悪のまなざしがあった。…ダンテスが知らずして託された手紙が陰謀の引き金をひく。ダンテスは無実の罪を着せられ、死の牢獄「シャトー・ディフ」に幽閉される。囚人三十四号としての十四年の獄中生活! だがダンテスはついにチャンスをとらえて脱獄する。まず知りたいのはフィアンセのこと、父のことだ。せめて獄中で知り合ったファリア神父から聞いたスパダの秘宝を手に入れることができれば…雄大な構想で展開する波瀾万丈の物語。 全5巻。
  • 死せる魂

    死せる魂

    小説・文芸
    -
    1巻880円 (税込)
    ロシアのN市にあらわれた男は招待を受けた紳士のもとを順に訪れ、「死んだ農奴を売ってくれ」と申し出る…いったい何のため…巨大なロシア文学の森の出発点となった記念碑的作品。全体は良質なミステリーでもある。
  • 白痴(上)

    白痴

    小説・文芸
    -
    1~2巻880円 (税込)
    霧ふかいある冬の朝、ペテルブルグの終着駅へと、列車が疲れきったかっこうで物語を運んでくる。三等車の座席に三人の男がいる。色あせた包み一つをかかえてスイスから帰国途中のムィシキン公爵と、熱病やみの男で、着のみ着のままでプスコフからわが家へ帰るラゴージン、そして、赤鼻、吹き出物だらけで、何のために列車に乗っているのか見当もつかぬ、抜け目のないレーベジェフだ。列車の到着後、その日のうちに主人公はほとんどすべての登場人物と会う。…純真な子供のような眼をもつムィシキンを、ひとは「白痴」よばわりする。だが公爵は常にその曇りのない大きな空色の眼に微笑をたたえているのである。……「しんじつ美しい人物を描こうとした人は常に失敗しています。なぜなら、それは量り知れぬほど大きな仕事だからです」ドストエフスキーのこの決意が結実した傑作。
  • 神風特別攻撃隊

    神風特別攻撃隊

    ミッドウェー海戦で4隻の空母を失い、じり貧となった日本艦隊機動部隊は、決死のマリアナ沖海戦で壊滅的打撃をうけて、実質的に「機動力」を完全に失った。太平洋戦域は徐々に後退し、フィリピンが南方の石油供給確保のための最後の砦となった。制空権を完全に奪われ、残存航空機も少なくなった日本軍には、米空母を主目標にした航空機による「体当たり攻撃」という選択肢しか残されていなかった。こうして結成されたのが「神風(しんぷう)隊」、すなわち神風特別攻撃隊であった。本書はこの作戦に最初からかかわり、多くの若者を「雲流るる果て」に送り出した指導者2人がつぶさに語る痛哭と鎮魂の戦記であり、各国語に翻訳されて大きな反響をよんだ。
  • 神州纐纈城

    神州纐纈城

    小説・文芸
    -
    1巻880円 (税込)
    武田信玄のお気に入りの家臣土屋庄三郎は、ふらりと思い立った夜桜見物で、老人から声をかけられ、見事な深紅の布を売りつけられた。これは、古く中国で人血で染められたという纐纈布だった! だがこの紅巾には、今は行方知れずの庄三郎の父の名が浮いて見え、ひらひらと飛ぶ紅巾に操られて、庄三郎はいつしか富士山麓をさまよっていた。そこには、仮面の城主が君臨する纐纈城があり、神秘的な宗教団、不思議な女能面作り師が隠れ棲み、毎日人を斬らずにはすまない陶器師がうろつき、まさに魑魅魍魎の跋扈する魔界だった。怪異と妖美の世界をめくるめく筆致で描いた、不滅の伝奇文学。
  • 江戸繁昌記(上)
    続巻入荷

    江戸繁昌記

    ビジネス・実用
    -
    1~2巻990円 (税込)
    書名が示すように、江戸の天保年間の繁昌を写したものであることはいうまでもないが、単にその表面を書いたものではない。大江戸の繁華をつくり出した根底をとらえ、それをえぐり出した、卓抜な文明批評なのである。しかも、著者は、それを生(なま)の理論としてではなく、江戸に生きる人間の姿態を描いた作品として、われわれに提供している。著者は儒者であるが、かれの学問は、幕府の御用哲学の朱子学や学者の業績のための考証の学ではなく、人間としての儒学であった。上巻では「相撲、吉原、芝居、富くじ、女義太夫、両国の花火、易者、書画会、火事、縁日、髪結い、古着市、魚市、銭湯、葬式、かげま茶屋、猪牙舟」などを、下巻では「神仏の開帳、祭り、侠客、妾宅、永代橋、書肆、寄席、長屋、吉原火災、学塾、百花園、角(かく)乗り、千住、品川、深川、本所、茶店」などを取り上げてある。漢文の原本は、訳者によって読みやすい本となった。
  • あら皮
    NEW

    あら皮

    小説・文芸
    -
    1巻990円 (税込)
    神秘な護符「あら皮」を所有する者はほとんど無制限な力を持ち、あらゆる欲望をとげることができる。その代り、欲望がとげられるたび、少しずつ生命はけずられて行くのである。これを手に入れたラファエルは十九世紀初頭の若者であり、権力を、快楽を、金を渇望した。そのための手段は護符を手に入れるということ以外になかった。自殺するほかないほどまでせっぱつまっていたラファエルは、悪魔に魂を売ったのだ。「これは最新式の秀作であり、その特長は、驚くべきことを手段として、最も奇妙な人間情意や事件などを徹底的に使用しつくしているところにある。そしてそれらの個々については、じつに高き評価が下されるであろう」とゲーテは書いた。
  • 神々は渇く
    NEW

    神々は渇く

    小説・文芸
    -
    1巻990円 (税込)
    フランス革命期の恐怖政治に巻き込まれた人々の運命を描く歴史小説。正義感あふれる青年画家エヴァリスト・ガムランは革命裁判所の陪審員となり、ジャコバン派の影響を受け、元貴族や亡命者、無神論者、娼婦などを次々と断頭台に送ってゆく。「自由、平等、博愛、しからずんば死」の標語がガムランの指針であり、反愛国主義者の疑いのある者は友人に至るまで、容赦しなかった。物語は、バスティーユ襲撃や、チュルリー宮殿の襲撃、国民公会の成立など、革命の主要な出来事を背景に進行する。パリは戦争と飢餓に苦しみ、民衆の熱狂は冷め、政治への関心も薄れていくなかで、ガムランは理想主義的な愛国心を抱きつつ「人民」の再生をあくまで夢想しつづけ、ついに破滅する。タイトルの「神々は渇く」とは、権力や理想を求める人間の欲望を象徴している。
  • 彼方
    NEW

    彼方

    小説・文芸
    -
    1巻990円 (税込)
    中世のあらゆる雑学が妖艶で怪奇な渦をまいている本作の主要人物は、ジャンヌ・ダルクを助けて数々の武勲を立てた西フランスの王侯ジル・ド・レーである。彼は愛国の処女の火刑ののち、爛熟した豪奢な生活をおくる。そのうちに金に欠乏してきて錬金術に興味をおぼえ、その帰結として悪魔礼拝に走った。そして、残忍卑劣な罪悪の限りをつくし、ついに宗教裁判にかけられて焚刑に処される。『彼方』はこの物語を骨子として、中世のあらゆる学問、すなわち錬金術、悪魔宗、呪詛、占星術、黒ミサなど、いわゆる神秘学の伝統を次々と暴露する。その凄惨、その淫靡は、一読肌に粟を生ぜしめる。しかし、「狂人か兇賊か聖者でなければ興味がない。その他はすべて俗衆だ」と喝破した世紀末フランス耽美派の雄ユイスマンスとしては、これは当然の帰結であった。
  • ハテラス船長の冒険(上)

    ハテラス船長の冒険

    小説・文芸
    -
    1~2巻990円 (税込)
    ヴェルヌの「驚異の旅」は1863年の「気球旅行」でスタートし、「地底」「月世界」と続いたが、本書は67年刊で、「グラント船長」や「海底二万リーグ」より前であった。本書の訳者は「これほど面白い作品がどうして邦訳されていないのか」と述べる。冒頭から、帆船フォワード号を取り巻く謎で、読者の心を掴む。その行先は分からず、船長は姿を現わさず何者であるかも分からない。同号は船長からの秘密の指令によって北極へ向かう。ついに姿を現わした船長は北極征服熱一色に染め上げられた誇り高きイギリス人であった。この人物は単一の情熱に支配され、目標に向かって邁進する。極北の酷寒、乗務員の反乱、未踏の地の不確実性との戦いに、冒険心と知識欲に駆られたハテラスの勇気と決意は微塵ともしない。推理小説と冒険小説が渾然一体となった傑作。
  • チェッリーニ自伝(上)

    チェッリーニ自伝

    チェッリーニはフィレンツェ生まれの彫金師、金と銀と大理石とブロンズに鑿(のみ)を揮うことが本業だった。当時はルネサンスの後期にあたり、動乱の時期でもあったが、権謀渦巻くなかにあってみずからの野心に忠実にしたがってよくその目的を実現した希代の人物だった。そうした彼が、鑿を言葉に換えて、自我像の彫刻として仕上げたのがこの自伝である。自伝と称するものは数多くあるが、この「自伝」ほど面白い作品はまたとないといわれ、この書が十八世紀になって初めて公刊されたとき、ゲーテは感激の余りその翻訳を思い立ち、ルソーは彼の「告白」を書くべく暗示されたという。本書は上下二巻より成り、上巻は出生よりサンタンジェロ防衛戦におよぶ。金細工やデッサンの徒弟、遍歴、ローマ定住に及び、この町では天才を認められ、交友と礼讃者も多く、最も得意の時期である。下巻はフランスのパリと故郷フィレンツェを中心として、当時芸術家が本来の面目とするところの大型の彫像を専らとし、大家をもって自他ともに許した。だが、ライバルの執念深い妨害、法王やメディチ家との駆け引き、戦争や地下牢への投獄に苦しんだ時期でもあった。
  • 往年のSF短編傑作①

    往年のSF短編傑作

    小説・文芸
    -
    1~3巻990円 (税込)
    SFのアンソロジーは各種あるが、本アンソロジーで「往年の」とうたっているのは一般にSFの黄金時代といわれる一九三〇年代後半から五〇年代末くらいを指している。ハミルトン、ヴォークト、アシモフ、ハインライン、ラインスターに始まり、ブラッドベリ、スタージョン、シマック、アーサー・C・クラーク、ベスター、マシスン、アンダースン、ディックという流れである。六〇年代初めにはいわゆるニューウェーブ時代が始まる。本巻収録作は、「フェッセンデンの宇宙(ハミルトン)」「犬の散歩も引受けます(ハインライン)」「死都(ラインスター)」「遥かなるケンタウルス(ヴォークト)」「AL七六号失踪す(アシモフ)」「時を超えて(ハインライン)」「太陽系最後の日(アーサー・C・クラーク)」「闘技場(フレドリック・ブラウン)」ほか12編である。
  • ダルタニャン物語1 友を選ばば三銃士

    ダルタニャン物語

    小説・文芸
    4.0
    1~11巻990円 (税込)
    17世紀初頭のころ、剣と恋と冒険を求めてガスコーニュの田舎からパリへ出て来たダルタニャンは、無双の剣士ポルトス、アラミス、アトスの三銃士と終生変わらぬ友情の契りを結ぶ。4人はルイ13世の親衛隊のために働き、王と敵対するリシュリュー枢機官麾下の護衛隊と渡り合う。陰謀と奸計、恋と野望に身を投じるダルタニャンは、ガスコーニュ魂を発揮して着々と運命をきりひらいていく──鈴木力衛氏の個人完訳による、デュマのロマン歴史小説の傑作。
  • この世の王国

    この世の王国

    小説・文芸
    -
    1巻990円 (税込)
    カリブ海の島国ハイチを舞台に、黒人奴隷、ブードゥー教の祭司マッカンダル、独裁者アンリ・クリストフによる、それぞれの革命と統治、その終焉を、黒人奴隷のティ・ノエルの視点から描いている。次々と繰り出される神話的・驚異的現実の数々がマジック・リアリズムの夢幻的な語りとして披瀝される。キューバのカルペンティエルは、アルゼンチンのボルヘス、グアテマラのアストゥリアスらと並ぶ現代ラテンアメリカ文学の先駆者の一人だ。
  • 牡猫ムルの人生観(上)

    牡猫ムルの人生観

    小説・文芸
    -
    1~2巻990円 (税込)
    牡猫のムルは魔術師のアブラハムに拾われたが、ご主人が声を出して本を読むのを聞き、文字を目で追ううちにドイツ語を習得した。ムルは才能にめざめ、羽根ペンで自伝を書くようになる。ホフマンの友人がムルの原稿を目にし、ホフマンに渡す。ホフマンは出版社を見つけてやり、見本刷りを見てびっくりした。自伝は各所で別の文書で中断されていた。ムルはインクの吸取り紙として、手元にあった『クライスラー伝』のページを破って使っていたのだ。だが、ホフマンは『クライスラー伝』の価値を認めていたので、目印を入れてそのままの形で出すことにした。なので原書の正式名は『牡猫ムルの猫生観ならびに偶然の反古に含まれた楽長ヨハネス・クライスラーの断片的伝記』となった。こうしてアイロニー豊かなムルの伝記部分と、犯罪推理小説仕立ての「クライスラー伝」が交互に展開する奇妙でおもしろい本書が完成した。
  • 王妃の首飾り(上)

    王妃の首飾り

    小説・文芸
    -
    1~3巻990円 (税込)
    落ちぶれ貴族のジャンヌ・ド・ラ・モット伯爵夫人は、ルイ16世の宮廷に出入りするという野望を胸に抱いていたが、ふとしたきっかけから王妃マリー=アントワネットと顔なじみになり、足がかりを得る。王妃のお気に入りの美女アンドレは、恩義を感じる海軍軍人シャルニー伯に恋心を覚えたが、シャルニー伯のお目当ては王妃だった。アンドレの兄フィリップも王妃に気があった。王妃は次々と画策される陰謀にまどわされる。王はあるとき王妃の行動を疑ったことを恥じ、お詫びに高価な首飾りを贈ろうとするが王妃は受け取らず、首飾りは宙に浮く。カリオストロ伯は陰謀を企む謎の人物だ。彼は王妃に関する醜聞を広めようと、王妃と瓜二つの容貌を持つ、オリヴァという無名の女を利用して、有名なサロンに行かせて錯乱を起こさせたり、オペラ座の舞踏会に行かせて、王妃としての品位を傷つけるように仕向けたりした。
  • かみそりの刃(上)

    かみそりの刃

    小説・文芸
    -
    1~2巻990円 (税込)
    モーム晩年の70歳の作。1944年、米国滞在中に書かれ、第二次大戦中だったため、主人公ラリーの生き方に共感した米国の青年たちに歓迎され、熱狂的に読まれた。物語はモームによって語られる。モームはたまたま立ち寄ったアメリカで旧友エリオットから、姪のイザベルと彼女の婚約者ラリーを紹介される。ラリーは第一次大戦で親友を失い、途方にくれ、道を求めてヨーロッパを放浪する。当然ながら婚約者イザベルはついてゆけず別の男に嫁した。ラリーはさまざまな体験を経て、最後にはインドで自分の人生の目的を悟る。この本筋のなかに、エリオット、シュザンヌ、ソフィらを巡る数々の物語が組み込まれ、全体は周到なエンターテイメントになっている。
  • ハワーズ・エンド(上)

    ハワーズ・エンド

    小説・文芸
    -
    1~2巻990円 (税込)
    イギリス社会の縮図さながら、教養主義的なシュレーゲル一家と、現実主義的なウィルコックス一家が対比され、さらに貧しい会社員バスト夫妻が配されるなかで、対立する価値観をもった両家を、ウィルコックス夫人とマーガレット・シュレーゲルという2人の女性が結びつける……知識階級のなかで育ったドイツ系のシュレーゲル姉妹が、下層階級の人々との交わりを通じて、傷つきながらも人間的成長を遂げる物語であり、女性を主人公とする教養小説の傑作だ。著者の代表作でもある。
  • イシュタルの船

    イシュタルの船

    冒険家ケントンのもとへ、太古バビロニア帝国のころの石碑が送り届けられた。石碑が放つ芳香に興味をひかれ、ハンマーでそれを打ち砕いた瞬間、そこには一艘の船があらわれた! 瑠璃色の海の上に、宝石をちりばめた船が高々と浮いていたのだ。それは、愛と憎しみの船だった。天と地の女神イシュタルと、悪と死の神ネルガルの魂が乗りうつった船では、イシュタルに仕える尼僧シャラーネとネルガルに仕える僧クラネスの果てしない闘争がつづいていた。ケントンは一瞬呆然としたが、たちまち、神々の闘争の渦中に巻きこまれていった。そしていつしか、彼はシャラーネに魅かれていった。
  • 栄光の道

    栄光の道

    中流以下出身の米国青年ゴードンは、徴兵のがれに大学を目指すが、うまくいかず、ヴェトナムで苦しい兵役を体験する。そして除隊後、誇大広告に釣られて、魔法使いの美女アスターと忠実な下僕ルーフォを伴って、敵に奪い去られた「知恵の卵」を取り戻す旅にでる…。典型的な冒険活劇であるが、使命を果たしたゴードンを待っていたのは、驚くべき実態が支配する別世界だった。理想郷とも言うべき「センター」での生活は無為そのものであり、ゴードンは失望して再び地球へともどっていく。ハインラインみずからのお気に入り作品でもある。
  • ブラックウッド傑作選

    ブラックウッド傑作選

    ブラックウッドは幼年期から青年期にいたる間の特異な体験や思想遍歴により、人為的な文明に対比すべき超自然的なものに対する感性を、鋭くとぎすましていた。その自然が、人間といかに関わるかを、さまざまなモチーフと手法で描いたのが彼の作品群である。自然が強烈な意志を持っていて、隙あらば人間を侵し、ついに荒廃へと導くものとしてとらえるのだ。輪廻をテーマにした「いにしえの魔術」、恐るべき生霊現象を描く「ウェンディゴ」、黒魔術の恐怖「邪悪なる祈り」など、怪奇作家という名称を嫌っていた鬼才の代表的傑作9編。
  • ローマは光のなかに

    ローマは光のなかに

    小説・文芸
    -
    1巻990円 (税込)
    かつては映画俳優として華々しく活躍していたジャックは、第二次大戦を経て今はパリで目立たない公務員の仕事を粛々とこなす生活を送っている。ある日、長らく疎遠になっていた映画監督のデラニーに請われて二週間ローマに滞在することになるが、そこでの出会いや目まぐるしいほどの出来事によって、ジャックは若かりし頃の栄光や挫折を振り返り、今後の人生について思いを馳せる。美しいイタリア人女性のヴェロニカ、暴力的だが若く才能のあるブレサック、戦争ジャーナリストのデスピエール、石油王のホルト、それぞれが日常に直面しながらローマの光のなかで織りなしていくカレイドスコープのような物語。表紙挿画─和田誠。
  • 知性と感性

    知性と感性

    小説・文芸
    3.0
    1巻990円 (税込)
    「理性のまさった」姉エリナと、「感性のまさった」妹マリアンが、19世紀の英国の田園を舞台にくりひろげる愛と結婚の物語。エリナが思いを寄せるエドワードは、地味で誠実な青年。一方マリアンが恋するウィロビーは、ハンサムで気品のある情熱的な男性だ。だが、それぞれの道に障害は多く、なかなかストレートには運ばない。恋愛小説の傑作。
  • 黄金の林檎

    黄金の林檎

    現代アメリカ女流作家ユードラ・ウェルティーの最高傑作。時は二十世紀前葉、場所はアメリカ深南部ミシシッピ州モルガナの町。「黄金の林檎」はギリシアの昔から、人間の追い求めた永遠の価値である。現状に満足できずに不断の熱情に駆られて、みずからの「黄金の林檎」ともいうべきものをさがし求めて、さまよい続けずにはいられない人たち。それぞれが、有限の「時」に束縛されながらも、愛に、英雄的冒険に、芸術に永遠の価値を求め続ける。──狭小な時と場所に生きる名もなき人びとの情熱の中に、人類の歴史と宇宙の星々にまで及ぷ壮大なイメージが展開する。
  • 日陰者ジュード(上)

    日陰者ジュード

    小説・文芸
    -
    1~2巻990円 (税込)
    貧しいながらも学問への志を持っていたジュードは、ふとしたきっかけから村の娘に誘惑されて結婚する。だが、考え方、志向すべてが合わずに破綻。その後町へ出たジュードは従姉妹のスーに出会い、強烈な引力で引き合い二人は愛し合う。だが、二人は同棲はするものの結婚はせず、そのことで、世間からは日陰者扱いされ、貧困に落ち込む。ジュードは元の妻がこっそり産んでいた子どもを引取り、スーとの間にできた二人の子供をかかえ、貧乏に拍車がかかる。そして、さらなる悲劇が。スーは打ちのめされ、これまでの自分の生き方を反省し、ジュードの元を去ってゆく。人間存在の悲劇性を描いた問題作。
  • [敬天愛人]西郷隆盛1

    [敬天愛人]西郷隆盛

    小説・文芸
    -
    1~4巻990円 (税込)
    「西郷隆盛ほど後にその人間性が歪められ、人々に間違って伝えられた英雄はいない。ぼくは、彼に対する世の誤解を解きたいと思う」西郷と同郷の出身であり、彼の真実の姿を世に知らしめることをライフワークとし、最期まで執筆を続けた歴史小説界の巨人・海音寺潮五郎。本書は、海音寺が実際に過去の数多くの歴史資料をあたり、その清廉誠実な生涯を描きだした出色の西郷伝である。本巻は吉之助の誕生から始まり、黒船来航、安政の大獄、寺田屋事変まで、激動の渦中にあくまでも自己を貫いて生きる西郷を追う。
  • 伝奇集/エル・アレフ

    伝奇集/エル・アレフ

    小説・文芸
    -
    1巻990円 (税込)
    ラテン・アメリカ文学の質の高さを世界にしめしたボルヘスの処女短編集「伝奇集」と、その続編ともいえる「エル・アレフ」を収めた。「円環の虚構」「アル・ムターシムを求めて」「バベルの図書館」「死とコンパス」「不死の人」「アレフ」など、ボルヘスの代表作34編を収録。訳者篠田氏はチェスタートンのブラウン神父ものとの相似性を指摘している。
  • 獣人

    獣人

    小説・文芸
    3.0
    1巻990円 (税込)
    パリ=ル・アーブル間を走る「ラ・リゾン」の一等機関手ジャック・ランチエには、女の裸を見ると殺意に襲われるという病的なところがあった。彼はある日たまたま、助役ルボーとその妻セヴリーヌが走り去る列車のなかでおかす殺人現場を車外から目撃し、彼女に惹きつけられていく。「獣人」は鉄道界と司法界をバックに、呪われた遺伝的発作に苦しむ主人公と、けだもののように疾走する機関車の姿とを重ね合わせ、人間獣性の諸相をえぐり出す。機関車の機械美、緊迫した筋の展開、絡み合う作中要素と人々の相互関係などが圧倒的な迫力で迫る。ゾラの円熟期に書かれた傑作。
  • 決闘者 宮本武蔵(1)

    決闘者 宮本武蔵

    小説・文芸
    -
    1~3巻990円 (税込)
    三歳にして眼前で両親を殺された幼き武蔵。三尺の小さな躰に、憎しみと怒りがみなぎる。敵を討つためには、強くならねば…。幼少にしてすでに兵法者の資質を持った彼は、想像を絶する修業に挑む。仇敵を倒し、新当流の使い手有馬喜兵衛と対侍して斬ってとる。この時わずか十三歳であった。果てることなき決闘者としての修業が続く…
  • 心は孤独な狩人

    心は孤独な狩人

    小説・文芸
    -
    1巻990円 (税込)
    舞台はジョージア州のうらぶれた工場町。人々は無気力な状態にある。主人公の唖(おし)で聾(つんぼ)のシンガーは、同じく唖のアントナープロスと共同生活をおくり、思慕を寄せるが報われない。そのシンガーに、多感な少女ミックはほのかな思いを寄せるが、当のシンガーは少女の思慕に気づかない。またそのミックに、ニューヨーク・カフェの主人ビフ・ブラノンは年甲斐もなく愛情を感じているが、ミックは彼を気味悪く思うばかり。作中人物はそれぞれが《報われざる愛》の連鎖関係のなかに生き、そこに解決はない……魂の孤立を透徹するまなざしで描ききった20世紀アメリカ文学の代表的古典。
  • イタリア紀行(上)

    イタリア紀行

    小説・文芸
    -
    1~2巻990円 (税込)
    政治顧問官、貴族、大臣としてヴァイマルで華々しく活躍するゲーテは、一方で芸術家としては沈滞していた。行き詰まりを打開し、新しく生まれ変わろうとしてゲーテは密かに憧憬(あこがれ)の国イタリアへ脱出する。南欧の自然に陶酔し、生命の充溢を求めるゲーテの心象がヴェネツィア、ローマ、ナポリ、シチリアの美しい風物に託して語られる。ドイツ語版からの当時の珍しい銅版画も収録。
  • 説きふせられて

    説きふせられて

    小説・文芸
    5.0
    1巻990円 (税込)
    二十七歳になるアンの心の細かな動きを追い、サマセットシャの田舎の秋の自然のなかに、切ない愛の悲しみが奏でられる。作者最後のこの作品を、ヴァージニア・ウルフは最も退屈で最も美しいと評した。「物語の進め方も、主人公アンの人間像とその恋との描出も、落ちついた、深みをもった、淡いものである。一見淡々としているようでありながら、底にはものやわらかな暗愁の気がこもり、さり気ない筆つかいのうちに人生の機微をするどくとらえ、人間心理の屈折を追求している。近代におけるもっともすぐれた心理小説の先駆といっていい」訳者はこう語る。
  • 将軍の私生活

    将軍の私生活

    小説・文芸
    -
    1巻990円 (税込)
    家康の女性関係を扱った「神君(しんくん)御寵女十七人」「甲州の女狩り」を中心にして、「春日局の焼餅戦争」、家光の男寵に触れた「家光の初恋」「月夜の三代将軍」、吉宗の素行不良を考証した「不良将軍吉宗」などのほか、綱吉・家慶ら、徳川将軍と周辺の性をめぐる隠れた私生活を描く「鳶魚江戸ばなし」。かつて「公方様の話」としてまとめられた底本の復刊。
  • ツァラトゥストラはこう語った

    ツァラトゥストラはこう語った

    小説・文芸
    -
    1巻990円 (税込)
    「超人」と永劫回帰と価値の転換を主張する哲学的叙情詩。ゾロアスター教の始祖ツァラトゥストラは「ついに神は死んだ」と叫び、ふたたび人間のなかに帰り、宗教的な厭世主義を否定し、地上を讃美し生を肯定して「人間は征服するために生まれ、かつ生きる」と説く。
  • 帰郷(上)

    帰郷

    小説・文芸
    -
    1~2巻990円 (税込)
    クリムは英国の大学を出てパリに行き、宝石商として成功したが、貴婦人の虚飾にへつらう商売がいやになり、愛する郷里エグドン荒野で、学校を開こうと考えて帰ってくる。そこに待ち受けていたのは女神のように気ままで誇り高いユーステイシアだった。クリムは母の猛反対を押し切って結婚する。だが、ユーステイシアにはワイルディーヴという密通の相手があった。クリムの母の死をめぐるいさかいから二人は別居し、沈むユーステイシアはワイルディーヴの誘いに乗ってパリへ脱出を図るが……全体はギリシア悲劇の様式にならって、長い物語は1年と1日で終止符を打つ。立ち読みに取り上げた冒頭はエグドン荒野の描写の一端で、深く暗いながらも崇高な永遠性をもつ物語の背景が的確に描写されている。
  • アンクル・トムのキャビン(上)

    アンクル・トムのキャビン

    小説・文芸
    -
    1~2巻990円 (税込)
    トムはケンタキーの温厚な農場主に雇われていた忠実な黒人奴隷だったが、事業に失敗した主人によって、小間使いイライザの息子ハリーとともに奴隷商人に売り渡される。トムの苦難はここから始まる。トムは ニュー・オーリアンズの富豪セント・クレアの一人娘エヴァが河に落ちたのを救った縁で、同家に買い取られる。だが、比較的落ち着いた暮らしも、エヴァの死、つづく主人の急死によって一転する。トムは飲んだくれで残忍なミシシッピの農場主 レグリーに買い取られていく。その果てに待っていたものは……19世紀アメリカが生んだ代表的な社会小説であり、黒人奴隷のさまざまな姿を鮮烈に描いた秀作として呼び声たかい長編小説。
  • 機動部隊

    機動部隊

    太平洋戦争の後半、ミッドウェー海戦の惨敗を経てもなお、機動部隊の果敢な戦いは続いていた。敵機動部隊に大打撃を与えた南太平洋海戦(本書第一部)をはじめ、勢力挽回をかけて展開されるアメリカ海軍とのあいつぐ死闘。だが一大決戦を挑んだ「あ」号作戦(本書第二部「マリアナ沖海戦」)に完敗、帝国海軍の機動部隊は、ついに積極的な作戦能力を失ってしまう…。連合艦隊の中核をになした機動部隊の奮戦ぶりをつぶさに詳述しつつ、日本の戦争指導の問題点を鋭くついた古典的名著。
  • クォ・ウァーディス(上)

    クォ・ウァーディス

    小説・文芸
    -
    1~2巻990円 (税込)
    ローマ帝国のネロ帝時代、小アジア遠征からローマに帰還した若い武人ウィニキウスは、ある将軍の家で見かけたリギアという娘にひとめ惚れする。リギアはローマに征服されたリギイ族の族長の娘で、じつはキリスト教徒だった。ウィニキウスは叔父ペトロニウスの助力でリギアに近づく機会をえる…だが、リギアは好意をいだきつつも姿をくらます。ポーランドの国民的作家の代表作。
  • 告白(上)

    告白

    小説・文芸
    -
    1~2巻990円 (税込)
    著者はキリスト教神学の集大成をなしとげた初期キリスト教会の教父。「神を賛美する」とも題されるこの書は、みずからがたどったキリスト教信仰への道のりを、隠すことなく率直に述べた稀有な自叙伝。幼年時代に学業をさぼったこと、青年期の女への執着と放縦な生活との葛藤、キケロの著作によって目をひらかれ、アンブロシウスの説教に心を動かされ、キリスト教に目覚めてマニ教から足を洗ったこと をつぶさに記し、最後には永遠の休息を神に希求して神への賛美を高らかにうたう。
  • 江戸ッ子

    江戸ッ子

    ビジネス・実用
    -
    1巻990円 (税込)
    「鳶魚江戸ばなし」続編。江戸幕府がはじまって以降、政治・文化の中心地として急速な発展をみせた江戸の姿をつぶさに見届け、江戸ッ子の出現と相たずさえて進展した江戸の文化、生活の変遷をあざやかに描く一編。武士と町人の関係、江戸ッ子と芝居、旗本奴と町奴と女傑たち、いれずみに火事と火消、水道と井戸、食膳の魚、江戸言葉など、江戸ッ子を多面的・複眼的にとらえた名著。
  • 江戸の女

    江戸の女

    ビジネス・実用
    -
    1巻990円 (税込)
    江戸の町は女が少なく、男が多かった。しかも男は他国者の寄せ集め…そこで当然のように遊廓が繁昌し、嬶(かかあ)天下の風潮を助長し、不義密通も少なくなかった。各章は「女の世の中」「水茶屋の女」「下女の話」「麦湯の女」「女巡礼」「囲い者の話」からなり、さまざまな角度から江戸の女たちの生態と風俗を明らかにする。「笠森おせん」「高島屋おひさ」など、評判をとった女たちもむろん登場する。
  • 将軍家の御家騒動

    将軍家の御家騒動

    ビジネス・実用
    -
    1巻990円 (税込)
    江戸時代の御家騒動は各藩につきもののように次々と起こり、それらをテーマにした著作も多いが、肝心の将軍家の御家騒動をつぶさに記したものは、この三田村氏の作品を初めとする。十五代の将軍のうち、跡継ぎ問題でもめなかったのは、初代の家康以外には、九代の家重、十代の家治くらいしかない。二代秀忠の宇都宮釣天井事件から、三代家光、五代綱吉、八代吉宗、十一代家斉、十四代家茂、十五代慶喜まで、御三家、御三卿、大奥に、実権を握ろうとする幕閣を巻き込んでの騒動を綿密に考証した本書は、相続問題から見た江戸時代の政治史ともいえる快著である。
  • 浮かれ女盛衰記(上)

    浮かれ女盛衰記

    小説・文芸
    4.0
    1~2巻990円 (税込)
    この小説を支えているのは登場人物ヴォートランで、すごい悪党。しかし。ヴォートランはどうなるのかという興味で先を読まずにはおれません。私のようなヴォートラン狂は、歌舞伎役者の「見得」を待つのと同じで、同じ場面を心待ちにするんです。やはり傑作だと思います(山田登世子)。
  • シャルルマーニュ伝説

    シャルルマーニュ伝説

    小説・文芸
    -
    1巻990円 (税込)
    大帝シャルルマーニュのスペイン遠征にまつわる勇壮な騎士物語「ロランの歌」(フランス中世文学の傑作)をはじめ、シャルルマーニュの十二勇士の活躍を縦横にえがく壮大な冒険物語。 ヨーロッパ中世の文学遺産をてぎわよくまとめた好著。
  • モーツァルトの手紙

    モーツァルトの手紙

    小説・文芸
    -
    1巻990円 (税込)
    モーツァルトの音楽は、パリやウィーンやイタリアの孤独な宿舎で書かれた。彼はその合間合間に膨大な量にのぼる几帳面な手紙を書きつづった。その大部分は父親に、また愛する姉や妻に送られたものであるが、どれ一つとして、彼の愛情の深さ、信仰の深さを示していないものはない。時として、そこには彼の音楽に感じられるのと同じく、躍動するような陽気さと、明るい諧謔が爆発し、読む者は思わずほほえみに誘われる。
  • 良き兵士シュベイク(上)

    良き兵士シュベイク

    小説・文芸
    -
    1~2巻990円 (税込)
    プラハで怪しげな犬の売買をして暮らしていたシュベイクは、オーストリア軍に召集されて前線に送られる。以前に兵役に服したときは「愚鈍」とレッテルをはられて除隊になったのだが、シュベイクははたして「愚鈍」なのか、それとも「知恵者」なのか。だが、シュベイクは上官の命令を忠実に実行することで、軍に多大な損害をあたえる。軍律の盲点をつく天才だったのだ。この長編は、第一次世界大戦時に被支配状態にあったチェコ人の一下級兵士がおこなった珍無類の抵抗と冒険をコミカルにえがき、諷刺・ユーモア文学の世界的傑作として名高い。シュベイクが常連だったことになっているプラハのレストラン兼酒場「ウ・カリハ(さかずき屋)」は、今も観光名所として知られる。
  • イリアス(上)

    イリアス

    小説・文芸
    -
    1~2巻990円 (税込)
    トロイア戦争が始まって10年目の最後の年、ギリシア方とトロイア方の勇将・戦士たちがくりひろげる戦乱絵巻。その中心となるのは、ギリシア方の総大将アガメムノンと、もう一人の勇将アキレウスとの、捕虜にしたトロイア方の娘をめぐっての人間臭い確執だ。全体は「源平盛衰記」のような日本の戦記物さながら。映画「トロイ」の原典でもある。 アキレウスが戦いを拒否し、ギリシア方の敗勢は濃くなる。トロイア方の勇将ヘクトルがギリシア勢を海辺に追い詰めるにおよんで、アガメムノンは莫大な褒賞を約束してアキレウスを呼び戻そうとする
  • オデュッセイア(上)

    オデュッセイア

    小説・文芸
    -
    1~2巻990円 (税込)
    トロイアの陥落後、帰路についたオデュッセウスは単眼巨人ポリュペモスの島に着く。仲間を食われたオデュッセウスはポリュペモスの目をえぐって脱出するが、ポリュペモスの父親、海神ポセイドンの怒りをかい、以後故郷へたどりつくまで10年間の長い放浪苦難をよぎなくされる。女神カリュプソによる7年の幽閉、人を豚に変える魔女キルケ、美しい歌声で誘惑するセイレネス、恐ろしい怪物スキュレとカリュプデスらとの遭遇と闘い、そしてようやくたどり着いた故郷イタケでは、妻ペネロペイアに言い寄り、その家を我が物顔に占拠利用するやくざな求婚者どもと闘わなければならなかった。 だが、オデュッセウスは単純な勇士、不撓の航海者にとどまらない。策士であり、高貴であると同時に残酷・貪欲な人物でもある。「オデュッセイア」はそうした意味でも「最初の小説」「最初のすぐれた冒険小説」の名にはじない。
  • 神曲・地獄篇

    神曲

    小説・文芸
    -
    1~3巻990円 (税込)
    「神曲」は地獄篇、煉獄篇、天国篇の三部からなり、ひとりの男(ダンテ)がこれらの場所を旅していく物語。地獄は降りるにしたがって狭くなる地下世界で、そこではありとあらゆる罪に陥った魂の呻吟する姿が描かれる。好色、貪欲、浪費、吝嗇、激怒、怠惰、異教徒、さまざまな暴力、欺瞞、追従、聖遺物売買、占い、詐欺、偽善、盗み、不和、贋金つくり、裏切り……地底には巨大な姿をした魔王ルチフェロが半身を地に埋もれさせ、罪びとを口にくわえて噛み砕いている。この地獄篇にはギュスターヴ・ドレの石版画を収録した。
  • カンタベリ物語

    カンタベリ物語

    小説・文芸
    -
    1巻990円 (税込)
    聖地カンタベリへの巡礼に出かけるため、同じ宿屋にたまたま泊まりあわせた客たち総勢29人。騎士、粉屋、荘園の管理人、貿易商人、料理人、法律家、修道女、免罪符売り、市井の女房など、身分や職業はまちまち。全員でくじを引き、順番に道中おもしろおかしい話を披瀝しあったら旅のなぐさめになろうという宿屋の亭主の発案に合意する。これがこの物語で、断片しか残っていないものまで含めて全25話。本書では長年この物語に親しんできた訳者によって、現在のわれわれにもアピールする代表的な話、この物語を知るに必要十分な9話が紹介されている。
  • カラマーゾフの兄弟 1

    カラマーゾフの兄弟

    小説・文芸
    -
    1~3巻990円 (税込)
    フョードル・カラマーゾフは金と女にしか興味のないような悪魔的な男だったが、彼には3人の息子と1人の私生児があった。長男ドミートリイは27歳の退役士官で、婚約をむすんだ娘がありながら、妖婦グルーシェンカに恋慕して父親の恋敵になる。次男のイワンは合理主義者、無神論者である。三男のアリョーシャは幼いときから僧院に入って修業し、キリストの愛によって肉親を和解させようとする。私生児のスメルジャコーフは癲癇の発作もちで、悪がしこく、自分の出生に恨みを抱いて生きている。入り組んだ愛憎のもつれのなかで、フョードルが何者かによって殺害される。あらゆる証言からみて状況はドミートリイにとって不利なことばかりで、結局彼は起訴され裁判にかけられる……人間の獣性と神性をみごとに描きつくした大作。
  • ミッドウェー

    ミッドウェー

    ミッドウェー海戦は惨憺たる敗北であった。戦前、量よりも質をモットーとし、「寡(か)をもって衆を制する」ように訓練し、準備されてきた日本の連合艦隊が、「衆をもって寡に敗れた」のである。海戦の主導権は我にあった。参加兵力は米太平洋艦隊のそれに比して圧倒的に優勢であった。戦争の主役を果たした航空部隊の質は、必ずしも米軍のそれに比して劣ってはいなかった。しかもその敗戦は、近世の日本海軍が未だかつて経験したこともないほど決定的なものであった(初版まえがき)。……実際にこの作戦に参加し、つぶさに辛酸をなめた両著者が、この海戦に関するおおやけにされることのなかった詳細な報告文書と資料とをもとに書き上げた空前絶後の戦史! 本書は多くの言語に翻訳されて、世界的にも戦史の古典とみなされている。
  • 上方落語100選 1

    上方落語100選

    ビジネス・実用
    5.0
    1~4巻990円 (税込)
    五代目笑福亭松鶴(しょうふくていしょかく)、六代目松鶴という上方落語の興隆に心血をそそいだ二人の十八番のネタから、速記によってまとめた落語。江戸落語とはまったくちがう即妙な語り口、「ド大阪」の息吹が生き生きと伝わる貴重な笑いと風俗の遺産。全100編を25編ずつ4巻にわけておくります。
  • 春色梅暦

    春色梅暦

    小説・文芸
    -
    1巻1,100円 (税込)
    1829年(文政12年)の火事で焼け出された作者春水が、単独で再起をかけた作品。江戸の町を背景に悪巧みによって隠棲生活を強いられている遊女屋唐琴屋(からことや)の美青年丹次郎と、彼を慕う芸者・米八(よねはち)、仇吉(あだきち)の2人と、許婚のお長(ちょう)との三角関係を詳しく描いたもので、人情本の代表作とされる。当時の注目を集めた女性を配し、恋愛の諸相を巧みな会話文とともに描いて人気を博した。主人公・丹次郎は色男の代名詞となった。本書は舟橋聖一氏による苦心の全訳である。
  • レ・ミゼラブル①

    レ・ミゼラブル

    小説・文芸
    -
    1~4巻1,100円 (税込)
    1815年10月、ディーニュのミリエル司教の司教館を、46歳の男ジャン・ヴァルジャンが訪れる。1斤のパンを盗んだ罪でトゥーロンの徒刑場で19年も服役していた。司教は温かく迎え入れる。だが、その夜、司教が大切にしていた銀食器を男は盗んでしまう。翌朝、男を捕らえた憲兵に対して司教は「食器は私が与えた」と言い、残りの銀の燭台も差し出す。男の魂は司教の信念に打ち砕かれる。4年後、男はモントルイユ=シュル=メールで別名を名乗り、工場を営んで成功し、市長になっていた。その工場では、ファンティーヌという女性が働いていた。彼女は、3歳になる娘コゼットをモンフェルメイユのテナルディエ夫妻に預けていた。彼女は父無し子がいることを知られ、解雇された。その後、貧困のため前歯までも売ったファンティーヌは、あるきっかけでジャンに救われる。彼は、コゼットを連れて帰ることを母親に約束する。テナルディエ夫妻は「養育費」と称して母親から金をせびり、大きな借金となっていた。だが、コゼットを迎えに行こうとした矢先、ジャンは、自分と間違えられて逮捕された男のことを警官ジャヴェールから聞かされる。彼はその男を救うことを優先、裁判所で自分の正体を明かす。ジャンはファンティーヌの病室でジャヴェールに逮捕され、ファンティーヌはショックで死んでしまう。
  • 好色一代男

    好色一代男

    小説・文芸
    -
    1巻1,100円 (税込)
    井原西鶴の処女作であり、当時のベストセラーになった出世作。好色一代男とは、色道の探求に生涯を賭けて悔いなき男という意味だ。その主人公である一代男こと世之介は、巨万の富を擁する上方町人の二世として生まれ、七歳にして恋を知り、六十歳には女護島遠征に船出したまま行方知れずになるが、それまでの五四年間を、一年を一章にする構成で五四章にまとめた好色一代記である。世之介は地方も含めてさまざまな場所に出向き、さまざまな遍歴をするが、主要な舞台は公許の廓(くるわ)で、粋(すい)という「遊興の美学」を描くことが西鶴の意図であった。巻末には西鶴全集の翻訳で知られる暉峻康隆氏による「解説」を収めた。なお「プライム」とは「グリンプス」とは異なり、古典のほぼ全巻の現代語訳を言う。
  • 人生談義(上)

    人生談義

    ビジネス・実用
    -
    1~2巻1,100円 (税込)
    エピクテトスは1世紀後半のストア派を代表する哲学者。後年はギリシアのニコポリスに哲学の学校を開き、一生の最期までそこに住んだ。今日まで伝えられるその『語録』と『提要』は弟子のアリアノスが記したものであるが、すべてのストア哲学のテキストの中でもっとも広く読まれ、時代を越えて大きな影響力をもった。苦難の中にあって平静を保つことや、人類の平等を説いたその教えは、皇帝マルクス・アウレリウスの思想にも引き継がれた。訳者鹿野氏は、エピクテトスの哲学は人生論にほかならないと見て、本書を「人生談義」と名づけている。
  • インドへの道

    インドへの道

    小説・文芸
    -
    1巻1,100円 (税込)
    イギリスの植民地だった第一次大戦後のインドを舞台にした物語。英国人女性アデラはインド在住の治安判事で婚約したロニーのもとを訪ねてくる。二人はインド人医師アジズや哲学者ゴッドボール、英国人教授フィールディングらと近しくなる。だがある時、アジズの提案でマラバー洞窟へ出かけ、アジズとアデラは二人だけで洞窟に入ることに。アデラは原因不明の錯乱状態になって洞窟から出てきて、性的暴行を訴え、ついにアジズを告訴する。裁判の経過とともに、英国人とインド人との軋轢が高まっていく。最終的には和解にたどり着くが、それには長い道のりが必要だった。英国の作家フォースターの代表作。
  • 未成年(上)

    未成年

    小説・文芸
    -
    1~2巻1,100円 (税込)
    『罪と罰』『白痴』『悪霊』につづくドストエフスキーの4番目の長編小説。幼時から屈辱のうちに生い育ち、その間に自ら育んできた、ロスチャイルドになるという夢と、父ヴェルシーロフにたいする憎念と愛の渇望を抱きながら、父の招きに応じて上京した主人公アルカージイ。彼が身を投じた新しい生活環境は、さまざまな事件と陰謀と犯罪の渦巻く無秩序の世界だった。理想を見失って堕落の淵に落ちそうになりながらも懸命に踏みこたえ、一方ではカチェリーナ夫人にたいする恋と、その恋を種に企む悪党ランベルトの陰謀への加担の誘惑と闘い、異母姉アンナの、老公の財産を横領しようという企てを未然に防いで苦闘する。あげくはこれら錯綜した事件が一挙に解決したおかげで、彼はようやく押し流されようとした濁流から脱することに成功する。19世紀ロシア社会で、真の自由を求めてはげしく揺れうごく、青年アルカージイの魂の告白。
  • マーク・トウェイン自伝(上)

    マーク・トウェイン自伝

    小説・文芸
    -
    1~2巻1,100円 (税込)
    開拓時代の田舎町に生れ育ったいたずら小僧が、まともに学校も出ないで自分の腕と才覚で稼ぎながら成長していく。印刷工・水先案内・鉱夫・新聞記者。自由で率直で楽天的でやさしくて、才気に溢れ、曲がったことが大嫌い、だが山っ気やうぬぼれも人一倍、めんどくさがりで勤勉……アメリカならではの成功物語。誕生と死をハレー彗星に飾られるという運命となったユーモア作家のユニークな自伝。
  • メリー・スチュアート(上)

    メリー・スチュアート

    小説・文芸
    -
    1~2巻1,100円 (税込)
    あるときは残忍な殺人者、または聖なる殉教者、あるときは愚かな陰謀家として、16世紀ヨーロッパの政治権力とからむ宗教的分裂の時代を背景に生きたスコットランドの女王メリー・スチュアート。生後6日にして女王に。58年にはフランス皇太子と結婚、翌年フランス王妃となり、61年には夫の早世により帰国。以後新旧両教派の争いと家臣間の内紛を極めた政治情勢の中に生き、さまざまな争いの渦中に、エリザベス女王廃位の陰謀荷担の疑いで監禁され、19年間各地に幽閉後、処刑された。ツヴァイクは豊富な資料をもとに、悲劇の女性を、対照的なリアリスト、エリザベスとの心理的対立の中に捉えて描く。「ジョゼフ・フーシェ」「マリー・アントワネット」とならびツヴァイクの三大伝記小説とされる。
  • ミシシッピ河上の生活(上)

    ミシシッピ河上の生活

    マーク・トウェインといえばトムやハックの冒険物語を思い浮かべるが、『河上の生活』はそれに劣らない傑作だ。それらの物語と同様に、雄大なミシシッピ河を舞台に、そこでの生活が躍動的に描かれる。作者自身が主人公になり、少年時代から憧れの的であった水先案内になるための厳しい修行を通じての実体験を基に、生き生きとした生活が描かれ、後半は、ミシシッピ河を再訪した時の記録となっている。訳者は言う…大動脈ミシシッピ河は、南北戦争の頃と今日では大分趣きを異にしているだろうが、それでも往時をしのばせる雄大な景観がいたる所に広がることは、彼の作品を読み、初めてこの大河を訪れた人々が等しく讃嘆するところである。
  • 77人の侍アメリカへ行く

    77人の侍アメリカへ行く

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,100円 (税込)
    幕末の万延元年(1860年)、日米修好友好条約批准のために、幕府は77人からなる大規模な使節団をアメリカへ派遣した。正使・新見(しんみ)豊前守、副使・村垣(むらがき)淡路守、監察・小栗(おぐり)豊後守であったが、役人、多数の従者、勘定方、目付方、医師、まかない方などまで同道した。年齢は30代前半くらいが最も多かった。この珍客を迎えて、アメリカは国をあげての大騒ぎ、歓迎の嵐だった。一行は臆することなく行動し、珍談奇行の数々を披露、そこには初めて触れる西洋文明への素朴な驚きと巧まざる批判も生まれた。だが、帰国した故国の風は冷たかった。一行を送り出した井伊大老は暗殺され、この痛快無類の親善旅行の成果も、時代の大波にのまれてしまった。本書は村垣淡路守の子孫、服部逸郎が長年をかけてまとめた行状記で、多くの図版とともに忘れられた歴史の1ページがありありと眼前によみがえる。
  • ジョゼフ・フーシェ

    ジョゼフ・フーシェ

    驚くべき変貌ぶりを発揮してフランス革命から王政復古にいたる大変動期を泳ぎぬいた天性の裏切り者、策謀家、変節漢…これがフーシェに対する一般の評価である。だが、「人々に対してナポレオン以上の権力をもっていた」と喝破したバルザックにならい、ツヴァイクもまたこの異常な人物を、近代の最も完全なマキアヴェリストの典型として照明をあてる。そして政治的寝業師の心理と行動を歴史的事実の中に組み入れ、生き生きとした実像を描き出し、政治的人間の生態学という未開拓の分野を切り開いた。
  • 嵐が丘

    嵐が丘

    小説・文芸
    -
    1巻1,100円 (税込)
    イングランド北部のヒースの荒野の一画に建つ暗い雰囲気の屋敷「嵐が丘」。そこを借りようと訪れた青年は、その夜、屋敷の怨霊かと思われるものが出現する悪夢に悩まされる。翌日、彼はこの屋敷の召使いだった年輩の女性から、屋敷にまつわる愛憎とすさまじい復讐の物語を聞かされた。
  • 義経記

    義経記

    小説・文芸
    -
    1巻1,100円 (税込)
    敗者や弱者に同情する感情を表わす「判官(ほうがん)びいき」という言葉がある。この義経についての評は、その大半が本書の原典に由来する。本書に描かれるのは平家追討に華々しい活躍を見せた武人としての義経ではなく、波瀾万丈で破天荒な、逃亡する英雄の姿だ。金売り吉次、牛若丸の伝説にはじまり、伊勢三郎、武蔵坊弁慶、佐藤忠信らの活躍、静の悲運と吉野山のくだり、山伏姿での奥州めざしての一行の逃避行など、数々の有名な場面が織りなす冒険物語。
  • 魔術師

    魔術師

    小説・文芸
    -
    1巻1,100円 (税込)
    モームは、アレスター・クロウリーという特異な人物とパリでめぐりあった経験をもとに、オリヴァ・ハドゥーなる悪魔的怪紳士を創作し、それにふさわしい怪奇な筋をもつ一編の怪奇小説、恐怖小説を造りあげた。それが本書である。「常識」と「迷信」との対決という主題を掘り下げたのであるが、こうしたプロットを効果的に運ぶためには、作者は自身の経験にもなく、知識もなかった《魔術》という奇怪なカルトが、現実のヨーロッパ社会に存在していることについて、同じく無知な読者に納得させなくてはならない。すなわちこの小説は、小説としての意匠から必然的に、魔術とは何か? という問いに対する解明と考察とを含む一種の思想小説、文明批評小説として仕立てあげられることになった。
  • アイヴァンホー(上)

    アイヴァンホー

    小説・文芸
    -
    1~2巻1,100円 (税込)
    中世イギリスのサクソン人とノルマン人の対立を背景に描かれた恋と冒険の騎士道絵巻。サクソンの郷士セドリックの子アイヴァンホーは、サクソン王アルフレッドの後裔であるロウィーナ姫に恋して父の意向に反し、勘当される。彼はノルマン人リチャード獅子心王の臣として十字軍に加わるが、リチャード王の弟ジョンは、兄王の外征中に王位をねらう。アイヴァンホーとリチャード王はひそかに帰国して、王位を守る。義賊ロビンフッドも力を貸した。ジョンと金融上のつながりを持つユダヤ人アイザック、およびその娘レベカも登場、レベカは負傷したアイヴァンホーを看護し、恋におちる。だが、最後にはセドリックの勘当も解け、アイヴァンホーはロウィーナ姫と結婚する。
  • ラーマーヤナ(上)

    ラーマーヤナ

    小説・文芸
    -
    1~2巻1,100円 (税込)
    古代インドのサンスクリット語による大叙事詩。詩聖ヴァールミーキの作と伝えられる。ガンジス川の中流に位置するコーサラ国の首都アヨーディヤーを統治するダシャラタ王は3人の妃によって4人の王子を得た。長男のラーマは魔類を滅ぼすためにヴィシュヌ神が人間に化身したものであった。王は長男ラーマに王位を譲ろうとしたが、継母のカイケーイーは、自分の産んだバラタを王位につけ、ラーマを14年間追放するよう王に迫る。ラーマはそれを知ると、自ら森に入った。妻のシーターと弟のラクシュマナも彼に従った。王が亡くなると、バラタはラーマを連れ戻しに行くが、拒絶されたので、ラーマのサンダルを玉座に置いて、王国を守りつつラーマの帰国を待った。ラーマはダンダカの森において有害な羅刹(らせつ)を退治したので、羅刹の王ラーヴァナは彼を憎み、かつシーターの美貌に魅了され、彼女を略奪して、自分の王宮に幽閉した。ラーマはラクシュマナと共にシーターを救出しに出かける。この救出劇の詳細がラーマーヤナの主筋である。途中、ラーマは猿王スグリーヴァの窮地を救ったので、神猿ハヌーマンをはじめとする猿軍の支援を得て、ラーヴァナの王宮がランカー島にあることをつきとめる。ラーマは猿軍とともにランカーに渡り、激戦につぐ激戦のすえ、ついにラーヴァナとその配下の悪魔たちを殺し、シーターを救出する。1年間ラーヴァナの王宮に幽閉されていたシーターは、身の貞潔を証明するために火神を念じながら火の中に入り、火神はシーターを抱きあげてその身の潔白を証言し、ラーマに手わたす。ラーマは彼女を伴ってアヨーディヤー市に凱旋し、王位についた。「ラーマーヤナ」はヒンドゥー教の聖典とされて後代の文学と思想に多大な影響を与え、インド国外でも、ジャワ、マレー、ミャンマー、タイなどの文化に強い影響を及ぼし、中央アジアから中国や日本にも説話として伝えられた。表紙絵はタイ、バンコクの「ワット・プラケオ(エメラルド寺院)」にある大壁画の一部である。
  • ブッデンブローク家の人々(上)

    ブッデンブローク家の人々

    小説・文芸
    -
    1~2巻1,100円 (税込)
    老ヨハンは、意志の強い男である。長男が自分の意にそわぬ家の娘と結婚したことを理由に、廃嫡をおこない、すでに自分の商会を次男の手に委ねている。だが、完全に引退したわけではなく、権威をあいかわらず保持している。二代目は、商会の仕事を大きくしていく意志においては父に劣らない。だが、父と異なり、がむしゃらに事業に専念するタイプではなかった……。「ある家族の没落」の副題をもつ、トーマス・マン25歳のときの処女長編であり、当時のヨーロッパでベストセラーとなった。
  • アエネイス

    アエネイス

    小説・文芸
    -
    1巻1,100円 (税込)
    古代ローマの建国神話叙事詩。「アエネイス」は「アエネアスの歌」の意で、ラテン文学の最高傑作。トロイアの王子で女神ウェヌスの息子であるアエネアスは、トロイア陥落後、海上へと逃れカルタゴに着く。アエネアスは女王ディドに歓迎され、二人は相愛の仲となるが、天命には逆らえず、アエネアスはイタリアめざして出発する。ディドは別離に耐え切れず火炎に身を投じて自死する。ラティウムに上陸したアエネアスは、現地の王とルトゥリ族長トゥルヌスとの連合軍による執拗な抵抗に直面するが、長い戦いののち、ついにトゥルヌスを倒してローマの礎を築く。この作品の執筆に作者は11年を費やしたが、未完に終わった。彼は死の前に草稿の焼却を望んだが、アウグストゥスが刊行を命じたため世に出ることになった。この作品は単に神話的英雄を謳うにとどまらず、当時内乱を終結させたローマの実力者アウグストゥスの治世をアエネアスに仮託し、賛美する構造をもっている。原文は韻文であるが、この翻訳は親しみやすい散文訳である。
  • 宮沢賢治珠玉童話集

    宮沢賢治珠玉童話集

    小説・文芸
    -
    1巻1,100円 (税込)
    言葉の魔術師宮沢賢治の珠玉の創作童話選集。「注文の多い料理店」「セロ弾きのゴーシュ」「銀河鉄道の夜」「風の又三郎」など賢治ワールドの代表作を網羅して、全36編を1冊にまとめた愛蔵版。新字現代仮名づかい。

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