グーテンベルク21作品一覧
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-「地獄の季節」破棄説の真相、アラビアヘの逃亡、ブリュッセル事件の前夜など、その時々に書かれた手紙は、ランボーの文学思想と人となりを垣間見るまたとない資料を提供している。
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-「黙想なさい。孤独を求めなさい……哲理を考えるにはなによりも自省することが必要です……一人でいても退屈しないことを学びなさい。人は孤独に生きると、ますます人間がすきになるものです」と書いたルソー晩年の自我探求の書。
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4.0目はしのきく小男ジョージと、うすのろで馬鹿力の持ち主の大男レニーとの奇妙な友情。飯場から飯場へと移りながらも、二人はひそかに、いつかは農場を持ちたいという夢をもっていた。不思議な緊迫感と寓話にみちた物語。
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-「雲がおもくるしく空に低くかかった、もの憂い、暗い秋の日に」アッシャー家を訪れた主人公を襲う恐怖…エドガー・アラン・ポーの怪奇小説の名作「アッシャー家の崩壊」のほか、「早すぎる埋葬」「落し穴と振子」「罎の中から出た手記」「奇態の天使」の計5編の怪奇ものを集めた傑作集。
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-アガサ・クリスティは犯罪もの、怪奇サスペンスものでも見事な作品を残した。この短編集には犯罪もの「うぐいす荘」「事故」、怪奇もの「最後の降霊会」「第四の男」の、代表作4編を収録した。
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-先の見えない時代に、男はいつ、どこで、どんな形で、自分の「切れ味」を発揮すればいいのか。時代と四つに組んだ稀代の切れ者たちの生きざまを描いたノンフィクション。昭和を駆け抜けた作家、小堺昭三の「男論…先見力・着眼力・行動力の研究」。
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-親しい友だちから首飾りを借りて舞踏会に出かけたマチルドは、帰り道に首飾りを落としてしまい、同じ首飾りを買って返すために借金を背負う。十年後ようやく借金を返すことができたが…意外な結末が印象的な「くびかざり」ほか、フランス社会の様々な階級の生活を活写した珠玉の短編集。この集には表題作のほか、「ジュール叔父」「ひも」「老人」「雨がさ」「酒樽」「帰村」「あな」「クロシェット」「港」の全部で10編を収めてある。
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-モーパッサンはたぐいまれな人間観察家だったが、それはフランス社会の様々な階級の暮らしの機微を活写する多くの短編として結実した。この巻には名編のほまれ高い「シモンのパパ」と「わら椅子直しの女」のほか、「山小屋」「ペルル嬢」「オリーブ畑」「狂女」「海の上のこと」の全部で7編を収めた。
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-「危険な夏」は二人の闘牛士の命をかけた宿命的な対決を描いたヘミングウェー最晩年の作品。迫真のスポーツライティングであるが、そこには「生のさなかの死」が濃厚に浮かびあがる。本書には、このほかに、スペイン戦争に材をとった短編四つ…「密告」「蝶々と戦車」「戦いの前夜」「尾根の下で」…を収めてある。
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-南ロシアの地主であるラネーフスカヤ夫人は夫と死別後、愛人とパリで暮らしていたが、愛人に裏切られ、経済的にもいきづまって、古い領地に帰ってくる。だが、その領地も抵当に入っており、破産は目前……美しい「桜の園」を舞台に、旧地主・貴族階級の没落とそれに取ってかわる新興ブルジョワジーの台頭を描く。チェーホフ四大戯曲の中でももっとも完璧な作品としてしばしば上演される名作。2004年はチェーホフ没後100年にもあたる。
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-クリスマスの前夜、守銭奴で強欲な商人スクルージの前にあらわれた三人の「幽霊(精霊)」たち。第一の幽霊はスクルージをしんみりとさせ、第二の幽霊は心ゆくまで楽しませ、最後の幽霊は恐怖のどん底に突き落とす……。長いあいだ親しまれてきた「クリスマス・ストーリー」の最高の名作。
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-シャーロック・ホームズもルパンも、ポーの作り出した主人公デュパンから生まれたとさえ言われている。この巻にはデュパンが活躍するポーの推理小説の代表作「モルグ街殺人事件」、姉妹編「マリー・ロジェー事件の謎」、同じくデュパンものの「盗まれた手紙」の3編を収めた。
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-「ある朝のこと、落ちつけぬまどろみの夢からさめたとき、グレゴール・ザムザは寝床のなかで一匹のばかでかい毒虫に変わった自分に気がついた。かたい甲羅(こうら)のせなかを下にした寝姿だった。ちょっと頭をもたげてみると、せりあがったアーチ型の腹部が見えた。鳶(とび)色の、固い環節(かんせつ)でいく重にも仕切られている。そのお腹(なか)のてっぺんには、掛けた布団がいまにもずり落ちそうなかっこうで、やっとこふみとどまっているしまつ」……セールスマン、グレゴール・ザムザのへんてこりんな「変身」を通じて家族に引き起こされる悲喜劇。奇才カフカの面目躍如たる短編。
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-不気味な雰囲気をたたえた殺害と復讐の物語「黒猫」と「おしゃべり心臓」、ホームズとルパンの生みの親デュパンが数学と心理を駆使して謎を解く典型的なミステリーの名編「黄金虫」、鬼気せまる恐怖の物語「メールストロムの渦」ほかを収めるポーの怪奇ミステリ傑作集。
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-本書は、アメリカのR・A・ハインラインと並び、1950年代のSF界を席巻したイギリスのアーサー・C・クラークの最初期の長編だ。数億年先の未来、銀河帝国はほろび、かつて宇宙に雄飛した人類は、砂漠同然と化した地球の一角にかじりついて、暮らしていた。そのとき好奇心に駆り立てられた少年アルビンは、町を脱出し、他の知性体を求めて宇宙へ旅立つ。そして「七つの太陽」で出会った純粋知性体によって人類の歴史が明らかにされ、地球はふたたびその生命をとりもどす。宇宙への冒険とそこにある謎を解き明かすクラークの面目躍如の一編。なお、クラークの処女作は短編「太陽系最後の日」(1946)で、弊社刊「往年のSF短編傑作①」に収録されている。
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-古代ローマ皇帝ネロン(ネロ)を主題とした政治悲劇で、ラシーヌの代表作の一つ。宮廷は悪の殿堂ともいえ、ネロンをはじめとする怪物たちの野心に満ちた闘争と、そのなかにまぎれ込んだ無力な被害者の受難によって、この戯曲は成立する。ネロンの妻アグリピーヌも敗れ去りはするが怪物的である。最後に殺害される若いブリタニキュスは、無能といわれてもおかしくはない。悲劇の主人公は彼であろうが、怪物たちも一人残らず、悲劇をまぬがれない。訳者は三島由紀夫氏による台本化にあたっての援助を多としている。
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-「本書はロレンスの最も美しい散文であり、またロレンスの思想を知るためにも最も重要な中身を含んでいる。《山越えの十字架像》はロレンスがいかにキリスト教的な神秘主義者であったかをよく啓示しているし、《紡ぐ女と修道僧》にはロマン主義的な絶対の世界の認識がよく出ている。また《レモン園》では特にその思想が強調されている」(西脇順三郎)。本書の中身はすべて、ロレンスが1921年の9月から翌年の4月まで恋人のフリーダ夫人とガルダ湖畔に滞在した時代に書かれた。ロレンスは『イタリアの薄明』『海とサルデーニャ』『メキシコの朝』『エトルリア遺跡』の4つの紀行を残した。これらをすべて最初に全訳したのが鈴木新一郎氏で、今回の電子書籍版はその復刊となる。
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-編者仁賀克雄氏はこう述べる。「第一のポイントは、1950年代を中心として、既訳の作品のなかから、これはと思われる[幻想味]や[怪奇色]のあるものを選んだ。もう一つのポイントは、読者にとって面白い作品を提供しようと努めたことである。本書はマニアを対象としたものではない。私が考える面白さというのは、昔の見世物にあった「お化け屋敷」の面白さである」本巻①にはハイスミスの「すっぽん」ほか5編を収めた。
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-独創的な展開とリズムにこだわるニュー・ウェーブSFの旗手であり、アメリカ黒人思索小説の先覚者の、初期の代表作。『エンパイア・スター』は少年が銀河文明の中心に向けた旅において、無知なるシンプレックスからマルチプレックスへと成長していく過程を言葉の魔術を駆使してつづっている。この作品に登場する「マルチプレックス」という考えは、多面的な世界を包むとともに、作品そのものを多面的に読むことを示唆する。「本格派、気楽な読者、文学的ファン、ニューウェーブ派…彼はすべての読者にとってすべてのものだ」これはジュディス・メリルの言葉だ。
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-点子ちゃんはベルリンに暮らす小学生、幼いときすごく小さかったので点子ちゃんというあだ名がついた。家は裕福だが、両親は点子ちゃんをほったらかにして、世話は養育係にまかせている。アントンは男の子の友達だが、病気がちの母親との二人暮らし、そのためアントンは家事までこなして、街角でひそかに靴ひもを売っている。この二人を中心に、学校で、家庭で、街角で起こるさまざまな出来事に、点子ちゃんの家の家政婦、飼い犬、学校の先生らが試行錯誤の大奮闘。さまざまな困難を乗り越えていく。
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-主人公は動物たち。いつまでたっても戦争をやめない人間たちを嘆き、「子どもたちのために」大会議を開く。刊行されたのは、第二次世界大戦後の1949年。動物たちは世界中にすむ仲間に向かって参加を呼びかけ、ありとあらゆる動物たちが「動物ビル」に集まり、人間に対する要求をまとめあげる。これは人間に拒否されるが、動物たちは地上からすべての子供たちを隠してしまうという行動にでる。人間はついに折れて、国家の代表たちは恒久平和を実現するための条約に署名する。本書には、この作品のあとに、2編の教訓詩を収録した。
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-タイトルの日付は存在しないので、「何が起きてもおかしくない日」という意味だ。学校で行ったこともない「南洋」についての作文を書かされることになったコンラート少年は、35日の木曜日に、学校に迎えに来てくれた叔父さんに相談した。すると叔父さんは名案を考えついた。二人はローラースケートをはいた言葉のわかる黒馬に乗って、「南洋」をめざす。「なまけものの国」「過去の国」「さかさの国」「電気の国」などの珍しい国をめぐったあと、コンラートはぶじ宿題を書き上げることができたのだろうか。
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-「飛ぶ教室」とはそもそもなにか。これは作品中で、生徒たちがクリスマスに演じる予定の劇の題名だ。ドイツの寄宿学校(ギムナジウム)で、五人の少年たちが織りなすクリスマス前の数日間の物語。実業高校生たちとの決闘、上級生との確執、友情で結ばれながらもそれぞれが抱える悩みの数々。信頼できる大人「正義さん」「禁煙さん」がよりそい、涙と笑いが交錯する。物語の象徴としてクリスマス劇「飛ぶ教室」が登場するが、はたして劇の結果は? 「五年生」と呼ばれるジョニーやマルティンたちは、日本でいう中学三年生にあたる。ワルター・トリアーの表紙絵と挿絵入り。
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-夏をオーストリアのザルツブルクで過ごそうと、ゲオルクは国境をはさんで目と鼻の先にあるドイツの町に宿をとった。為替管理のからくりで、毎日オーストリアに無一文で行っては友人にたかり、夜になるとドイツ側に帰ってきて豪遊するという喜劇的な生活を送ることができた。ところがある日、待ち合わせたカフェに友人がやってこない。コーヒー代が払えなくてどうしようかと思っていると、カフェにいた美女が立て替えてくれて、しかもその美女(実は伯爵令嬢)と恋におちた!「消え失せた密画」「雪の中の三人男」につづくケストナーのユーモア三部作。
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-純粋であるがゆえに薄幸な人生を送らざるをえなかった一人の女を描いた「純な心」、「無上の栄光を手にするかわり、自らの両親を殺めることになるだろう」という不吉な予言に翻弄された男の物語(「聖ジュリアン伝」)、サロメの首をモチーフにした「ヘロディア」を収録。この3作は順に「ボヴァリー夫人」「聖アントワーヌの誘惑」「サラムボー」の3長編を連想させるフローベール最晩年の遺言の書だ。
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-アントニーはすぐれた武将であり、勇敢で偉大な人間であったが、クレオパトラに恋していた。恋に酔いしれたアントニーは公事を忘れ、ローマに残した妻を忘れて日を過ごす。彼に対する非難の声は高まるばかり。妻ファルヴィアの死の報にもエジプトをはなれない彼は、完全に武将としての生活をすてて、恋のとりこになり終わってしまったかのようにみえた……シェイクスピアの最も油の乗り切った時期の作品の一つ。
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-一人の少女が大人へと成長していく青春のひとこまを、鮮やかに描く。ジーニアは兄と二人暮らし、洋裁店で働いている。もうすぐ17歳になる夏、三つほど年上のアメーリアと出会う。アメーリアは画家のモデルをしているという。成熟した雰囲気を漂わせるアメーリアに、ジーニアは反発しつつも憧れを抱く。昼間は働き、夜はカフェやダンスホールで遊び、日曜は散歩に出かけたり湖でボートに乗ったり映画をみたり、あるときアメーリアは、モデルの仕事をしている画家のもとへジーニアを連れていく。ジーニアはその画家に恋するが……燦めくような夏はあっという間に過ぎ去る。パヴェーゼに惚れ込んだ訳者による名訳。
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-アーチー顔見知りの理髪店のクローク係と女のマニキュア師が訪ねてくる。二人は夫婦で、その朝警官が店を訪れ、二人の身元や昨晩の行動を聞かれたとき、不法入国を問われる危険を察知して、すぐさま逃げ出してアーチーを頼ったのだった。アーチーが店を訪ねると、なんとそのときの警官がマニキュア室で背中に鋏を突き立てられて死んでいた!(「警官殺し」)。新任の某国大使の希望で、石油王の山荘にコックとして雇われたウルフ。みんなで釣った名物の鱒の調理を頼まれたのだ。釣師5人はそれぞれが割り当てられた釣り場で腕を競ったが、国務長官補佐リースンの帰りが遅い。遅れて釣りに出たアーチーはリースンの死体を発見した(「殺人免除」)。…ネロ・ウルフ中編傑作2編。
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