KADOKAWA作品一覧

非表示の作品があります

  • 主婦は踊る
    3.3
    走るのがキライ。歩くのもイヤ。座ってるのが好きなんです。狭い社宅の中でさえ、コマつき回転イスに乗って移動する私。ゴロゴロと台所に行き、座ったまま野菜を切る。ときには横にカラコロと動き、ガスコンロの火加減などみたりする。電話に出るときだって、段差三センチくらいは勢いでジャンプだ!そんなことをしいるうちに、あっという間に体重急増。これではイカンと一念発起、スポーツクラブに通いはじめたが……。史上最弱の主婦、さらにパワーダウン? 爆笑エッセイ第二弾。
  • 詩集 散リユク夕べ
    4.1
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 速いのか遅いのかわからない、時のたつ、この世の中で、同じ時に生きて、会えること、知りあえたことが、うれしく思えます。
  • 彼が泣いた夜
    3.3
    「ねえ金持ってる?」――別れた男からのしつこい電話。あたしはかまってないのに、今の彼はあたしが誘ってると思ってる。どうして信じてくれないの? あたしにとって今、大切なのは彼だけなのに。憧れの彼と同じように仕事がしたい。結婚しても仕事よ、なんて声を大にして言いたくないけれど、子供っぽい男は迷惑なだけ。愛してる振りして足を引っぱってくる。嘘つきで調子の良い男と、誠実だけどしつこい男、そして……。出会いと別れにゆれる女性の日常をリアルに描いた長篇小説。
  • おんぶにだっこ
    3.5
    「愛していると言ってくれ」「ロング バケーション」「ビューティフルライフ」のカリスマ脚本家、北川悦吏子が初めてとった2年間の休暇のワケは“おめでた”だった! 医者から妊娠を告げられ、「えええ!?」で始まった、怒濤の妊娠&育児生活。はたして、恋愛の神様に母性は芽生えるのか? 子供を産んでどう変わったのか?! 子供を産んでも自分を見つめ続ける新しいタイプの子育てエッセイ。
  • 終業式
    値引きあり
    3.6
    かけがえのない、高校生だった日々を共に過ごした四人の男女。テストにやきもきしたり、文化祭に全力投球したり、ほのかな恋心を抱いたり――。卒業してからも、ときにすれ違い、行き違い、手さぐりで距離をはかりながら、お互いのことをずっと気にかけていた。卒業から20年のあいだに交わされた、あるいは出されることのなかった手紙、葉書、FAX、メモetc.で全編を綴る。ごく普通の人々が生きるそれぞれの切実な青春が、行間から見事に浮かび上がる姫野文学の隠れた名作。
  • 風穴をあける
    3.0
    「詩は地球上のさまざまな言語の違いさえ超えて、私たちの意識に風穴をあけてくれるものだと思う。そこに吹く風はこの世とあの世を結ぶ風かもしれない」こう語る谷川俊太郎にとっての詩とは、言葉の力とは、そして友の記憶とは。さまざまな文章について語った「読む・書く」。河合隼雄や寺山修司ら友人について綴った「人」。そして大切な思い出「武満徹」。3部構成から成る、宝石箱のような珠玉のエッセイ集。
  • 海辺でロングディスタンス
    3.0
    1巻462円 (税込)
    無口だけどとびきりカッコいい上の兄・裕。おしゃべりでちょっと変人の下の兄・零。そして、彼らが踏み固めた道をずっと通って来た三兄弟の末っ子、沢井健、15歳。だけどこの春、高校生になったのをきっかけに、彼の新たな日常が回り出す……。年上のガールフレンドのこと、バイト先で知り合った老女のこと、そして、走ること――何かを選び、何かを捨てながらゆっくりと大人になってゆく少年を描いた、弾けるような青春小説。
  • 西風の贈りもの 西風の皇子
    3.5
    ひょんなことから、西風の女神メイヴェーラの魂を身体に同居させることになった、大帝国の皇子ディディウス。人間である彼と、天空・地上・海界の神々との愛と戦いを描いた大人気シリーズ『西風の皇子(ディディウス)』より、フィナーレ短編集をついに電子化! 雑誌『ザ・ビーンズ』に掲載された幻の短編『英雄の烙印』他、人気キャラクターの過去に迫る! 『西風の皇子』シリーズのすべてがわかる、最初で最後の豪華短編集!!
  • 闇色の少年王 西風の皇子
    3.5
    酸の海によって滅びた大帝国の皇子・ディディウス。現在その身体には、西風を司るわがまま女神メイヴェーラと、全世界を壊滅させるほどの力を持つ〈滅びの女神〉の二神が同居(?)している。ある日、敵である霧の神・エイルセイルに突然魂を奪いとられたディディウスは、新しい身体を得て「闇色の少年王」として君臨することに!! すべての記憶を失い、闇に堕ちていくディディウスを助けようとするメイヴェーラだが――!?
  • 守護天使は運命を導く
    -
    最高位から最下位へ、前代未聞の降格処分となった天使・セラフィスは、人間界に無許可降臨中。クリスタルドラゴンである野生児・ジークとともに、地上に散らばったジークの“竜のかけら”を集める旅を続けていた。優しく、無防備に美しいセラに対し、好きな気持ちが強すぎて、時折凶暴な気持ちを抱いてしまうジークは…? 天使とドラゴンの微妙な旅の行方――。エターナル・エンジェリック・ファンタジー!
  • 守護天使は竜を抱く
    4.0
    人目を忍びつつ旅を続ける、美しい金髪の少年セラと、彼に懐いている野性的な少年ジーク。実は、セラは正真正銘の天使だった! 旅の途中、セラの不思議な能力と、ジークの人間離れした戦闘力を見込んで、村を魔物から救ってほしいと頼まれた二人。だがジークの身には、ある残酷な秘密があった。そして、彼を守るためにすべてを捨て、天界を飛び出したセラのもとにも、かつての親友が追っ手となって迫ってきた――!!
  • ルンルン症候群
    3.0
    はじめてのエッセイ集「ルンルンを買っておうちへ帰ろう」が大ベストセラーになってから1年半。一躍マスコミ界のスターとなり、エッセイ連載、テレビルポ、さらに長編小説執筆などなど大活躍して多才ぶりを発揮。すっかり有名にもなり、お金持ちにもなれた彼女が、もうひとつ手にしたいほんとうの「愛」はいずこに……。夢見る真理子の本音エッセイ決定版。
  • 楽園(ラック・ヴィエン)
    3.4
    灼熱の夏が永遠に続く国ベトナム。ホーチミンを訪れた「私」は夏の国の男に出会う。彼は綺麗な南の地獄そのものだった――。名前も素性も知らぬまま、ただ享楽的なセックスに溺れるふたり。――床惚れ――セックスがよくて惚れてしまうのは男女が堕ちる最も苦しい地獄と天国なのかもしれない。『ぼっけえ、きょうてえ』の著者がベトナムを舞台に狂おしくも甘美な情欲の世界を描いた官能ホラー。
  • 夜の脅迫者
    -
    闇に包まれた都会の夜には犯罪という罠が待ち受けている。今夜もどこからか脅迫者たちの足音が聞こえてくる……。45歳の安田は次期重役候補のエリート営業部長であった。ある日、愛人を乗せていた安田は人身事故を起こしてしまう。被害者は貧相で気の弱そうな男だったが……「脅迫者」。日常生活の中で誰にでも襲って来そうな恐しい罠と意外な結末。人気絶頂の著者が贈る傑作オリジナル短編集!
  • 夢みるころを過ぎても
    4.0
    桃畑に囲まれたおだやかな田園に育った少女時代のかれんな恋から、東京でのはでめな恋まで、真理子の愛の旅路をたどります。喜劇というには哀しすぎ、悲劇というにはおかしすぎる青春の、ほろにがい想い出の数々。有名になることの心地よさを得た次は、テーマはやはり「愛と結婚」。衝撃のデビュー作『ルンルンを買っておうちに帰ろう』の続編として、大ベストセラーになった、輝くルンルンエッセイの第二弾。
  • 無印失恋物語
    3.3
    実はマザコンだったり、占いのドツボにはまったり、文句たれに嫌気がさしたり、言われ放題のイイナリ君に反撃されたり、近所のおばさんの噂話に泣かされたり……。無難な恋と思っていたのに、破局が突然やってきた。言いつくせない無念さと開放感が新たな恋へとかりたてる。明るいハートブレイク・ストーリー12話。
  • 無印親子物語
    3.5
    ひとり暮しを敢行した私を引き戻そうと、あの手この手を使う古狸母。家では厳格、無愛想、外では裸踊りまでする破廉恥父。いつまでももてる美人母etc――。切っても切れない親子の縁を運命としてあきらめるか、反発するのか。親子愛の名の下で、くり拡げられるなんでもありの、家族ストーリー。おかしくってやがてホロリとさせられる、人気シリーズ第六弾!
  • 変奏曲
    3.6
    ……無理やりに高志の顔の向きを変えさせた。それでも高志は目蓋を開かなかった。「Onanieしようとしたでしょう?」〈本文より〉 血の絆で結ばれた洋子と高志。異なる性の双子が貪る、耽美な禁断のエロティシズム。それは、洋子の婚礼が近づくにつれ、哀しく顕在化していった……。幻想は現実に、情念は行為へ。現代を超えて幽玄世界へと誘う現代のロマネスク文学。
  • 普通の愛
    3.8
    1巻462円 (税込)
    路上に身をひそめて立ちつくす者達。彼らの吐く息が、あらゆる嘘を撃つ。尾崎豊の、痛ましいまでの透明感の秘密がこの小説集にある――村上龍 真実を求めて苦闘する孤独な魂。生きることの悲しみ、怒りにもがく純粋な精神の軌跡を綴った、恐るべき処女小説集。
  • 第三水曜日の情事
    4.0
    ジャネットは広告代理店に勤めるOL。女友達の何気ない言葉から、社長殺害の完全犯罪を思いつく。「第三水曜日」なら成功間違いなし。これで恋も仕事も思いのまま、と思いきや、完璧だったはずのアリバイが……。大都会を舞台に、摩天楼の迷路をさまよう男と女が抱く、恋、嫉妬、復讐心、そしてきらめく殺意! ありきたりな毎日に飽き飽きしたあなたに贈る、とびきり小粋でスパイスの効いた、ショート・ミステリー20編!!
  • 贅沢貧乏のマリア
    3.7
    昭和62年、安アパートの自室でゴミの山に埋もれて孤高の死を遂げた作家森茉莉。父森鴎外に溺愛された贅沢な少女時代。結婚、渡仏、離婚などを経て自立。54歳で作家となり、独得の耽美な小説世界を発表した後半生の貧乏ぐらし――。「精神の贅沢」を希求し続けた84年の生涯の頑なで豊かな生き方を、人気作家群ようこが憧れとため息をもってたどっていく全く新しいタイプの人物エッセイ。
  • スワロウテイル
    3.8
    円を掘りに来る街。それがイェンタウンだ。日本人はこの呼び名を嫌い、自分たちの街をそう呼ぶ移民たちを逆にイェンタウンと呼んだ。ヒョウとリンとフニクラは墓荒らしで小金を稼ぎ、グリコは売春で生計を立て、身寄りのないアゲハを引き取った。ある日、客のひとりがアゲハを襲い、隣人のアーロウが客を殺してしまう。すると腹の中からテープが飛び出し、代議士のウラ帳簿が見つかる。飽和状態のイェンタウンで、欲望と希望が渦巻いていった。
  • 新興宗教オモイデ教
    4.2
    一カ月前に学校から消えたなつみさんは、新興宗教オモイデ教の信者になって再び僕の前に現れた。彼らは人間を発狂させるメグマ祈呪術を使い、怖るべき行為をくりかえしていた――。狂気に満ちた殺戮の世界に巻き込まれてゆく僕の恋の行方は? オドロオドロしき青春を描く、著者初の長編小説。
  • 主婦の旅ぐらし
    4.3
    だんなの出張をいいことに旅に出かけた主婦るえか。門前旅館でだらけていたら、どういうわけか、だんなから不審な声で不審な電話が。なんでも物凄い土産があるというのだが――。史上最弱の主婦にして気鋭の書き手・青木るえかが、旅したり食べたり読んだりうろたえたり、の日々を縦横無尽に綴る! デビューエッセイ集『私はハロン棒になりたい』に書き下ろしを加えた充実の一冊。
  • 詩集 ロマンス
    4.1
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「素敵だと思うのは、素敵だと感じる自分自身の中にある何か」誰のなかにもある、悲しみや切なさ、そして愛。特別ではない心の動きに、特別な言葉を与える詩人・銀色夏生がおくる、ロマンス詩集。
  • 詩集 小さな手紙
    3.4
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 好きな人のことばやしぐさは人から人へ伝わる透明な小さな手紙のようなものだと思います。
  • 死刑囚の最後の瞬間
    3.3
    戦後、我が国で処刑された死刑囚は六百人以上にのぼる。しかし密行主義といわれる現行の死刑制度の中で、我々は確定囚のその後を知ることは出来ない。彼らが処刑までをどのようにして生き、どのようにして人生を終えるのか……。二十年以上にわたり、“死刑”を追い続ける著者が、世間を騒然とさせた十三人の死刑囚の最期を通して、ベールに包まれた死刑制度の実態に迫る。衝撃のドキュメント!
  • 死刑執行人の苦悩
    3.9
    世間の人々は、裁判で死刑が確定するところまでしか死刑について知ることはない。確定後の生まれ変わった人間性を知らないのだ。それは、日本の死刑制度が密行主義の中に閉じこめられているからである。(本文より) 「なぜ殺さなければならないのか」……。執行という名の下に、首にロープをかけ、レバーを引く刑務官と、ゼロ番区と呼ばれる舎房でその日を待つ死刑囚。徹底した取材を基に、あらためて死刑制度を問う衝撃のドキュメント!
  • サウダージ
    3.7
    「サウダージ」、それは、失われたものを懐かしむ、さみしいせつない想い――。日本人の父とインド人の母の血をひく裕一。若いパキスタン人労働者シカンデル。日系四世のルイーズ。裕一の行きつけのバーの雇われママ、フィリピン人女性ミルナ。それぞれが癒しがたい喪失感を抱きながら、東京に流れ着き、出会い、そして別れていく。人々の胸に去来する、やるせない想いを描く傑作長編。
  • 57人の死刑囚
    3.0
    刑が確定した死刑囚は、自殺房と呼ばれる舎房の中で、いつ訪れるかわからない〈その日〉を、じっと待たなければならない。しかし、密行主義といわれる日本の死刑制度では、我々は彼らの〈その後〉を知ることはできない。彼らは何を思い、何を考えているのか……。本書は、報道されることのない死刑囚たちの〈その後〉を徹底取材し、あらためて死刑制度の存続を問う、衝撃のドキュメントである。
  • 合意情死(がふいしんぢゆう)
    3.4
    あなたの周りにもきっといる――。小学校教員、新聞記者、地方小劇団の座長、看守。偏狭な社会でちっぽけな権力をふりまわす木っ端役人、目立たないくせにどこか鬱陶しい地味女、誠実に見えて肝心なところで無神経な好青年……。思惑と欲望がうずまく小市民たちの葛藤を、ユーモアと恐怖のなかに浮き彫りにした、名手による傑作短篇集。「華美粉飾」「合意情死」「自動幻画」「巡行線路」「有情答語」を収録。
  • 危険な殺人者
    3.0
    ベテラン新聞記者の田島は自社の紙面で「七歳の子供が自殺」という妙な記事を発見した。『ママ、サヨナラ』と書かれた遺書と一枚の絵。少年を追いつめたものは何だったのか。真実を追究し、子供の母親に執拗に迫る田島は意外な事実を掴むがその果てには……。(病める心) 日常生活を襲う恐ろしい罠と意表をつく結末。人気絶頂の著者が贈る傑作オリジナル短編集!
  • ガラスの仮面の告白
    3.8
    「男性と一式の寝具で寝て何もなかった数の世界一」というのが、もしギネス・ブックにあったら、載れるんじゃないかと思う。大学生時代など、いったい何人の男性と寝ただろう、グーグーと。杉村くんとも畑さんとも寺沢くんとも藤堂くんとも清水くんとも、私はセックスしていないキスもしていない。手も握り合っていない。彼らと私は、男と女ではなく、中性と中性のつきあいだった――。享楽の都TOKYOに上京した、夢多き乙女が綴る、孤独で切ないけれど、明るくって元気な物語。
  • 無花果日誌
    3.9
    桐子はカトリックの女子校に通う高校二年生。家の近所のお下劣な環境を脱すべく、県内一のお嬢様学校に入ったのだけれど、お上品ぶった同級生や先生、修道女との毎日は、すっきりしないことばかり。大好きな母さんの死、郁クンとの恋、衝撃の事件。からまわりする自意識を抱えながら裸の自分に向き合い、明日へ走り出す桐子は――。みずみずしい十七歳の一瞬一瞬が輝く話題作。
  • 愛をする人
    4.0
    悠子が一希に出逢ったのは十五歳。彼は家庭教師の大学生。まだ、恋の意味もわからない春の日の出来事だった。八年後、再会した二人――年月は少女を女にかえていた。そして、彼には婚約者の優子がいた……。二人のユウコの間で揺れる一希。一人のユウコは恋人、もう一人のユウコは愛人という道を選んだ……。恋人のいる人を好きになる――それは罪なことなのでしょうか。決して結ばれることのない愛、切ない愛を綴った恋愛物語〈ラヴ・ストーリー〉。
  • 花に降る千の翼
    3.7
    南の島国タリマレイ。第一王女イルアラは、活発で明るい太陽のような少女。王族に必須の、神や精霊(チェリッド)と意思を通じる能力(ナドゥル)を持たないため、鳥の神の息子である幼なじみエンハスを護衛役(ボディガード)に、なんとか王位継承者として認められようと奮闘中! そんな中彼女は、大国バラーバルのシーハン王がタリマレイを狙っていると知り、エンハスらを連れて王のもとにのりこんでいくが――!? 審査員絶賛! 第3回ビーンズ小説大賞優秀賞受賞!!
  • 半神の女剣士 西風の皇子
    3.3
    世界を壊滅させるほどの力を持つ〈滅びの女神〉を、自分の身体に宿らせている少年ディディウス。女神を封印するため奮闘中の彼の前に、ある日、ウィルゴと名乗る美貌の女剣士が現れる。「さらわれてしまった大切な人を捜している」という彼女と旅の仲間になったディディウスだが、彼のすべてを奪う原因となった〈酸の海〉を呼んだのが、ウィルゴだと知って――!? あの『天空の剣(グラディウス)』の主人公がついに登場、人気シリーズ新展開!!
  • 西風の皇子
    4.2
    大帝国の皇子ディディウスは、ひょんなことから、女神メイヴェーラを自分の身体に同居させることになってしまった。意識を失ったりすると、身体を好き勝手にメイヴェーラに使われてしまうのが、ディディウスは気に入らない。そればかりか、ディディウスは、すべてを滅ぼす力を持つという<種>にも身体をむしばまれてしまう。魔法使いダークロア、琴弾きミューシカを仲間とし、種をめぐる戦いにいどむディディウスだが――!?
  • 少年伯爵は月光を纏う
    4.0
    「――最初から『怪物』なんて、存在しなかったかもしれない」少年伯爵ベルナルド達はついに怪物の正体へと辿りつく。しかしそれはあまりにも衝撃的な答えだった。ベルナルドはその禁忌の実験を援助していたジョシュア王子と対峙するため、レオニール達は町に溢れる怪物達を止めるため、それぞれ炎上する研究所へと向かうのだが!? 美少年伯爵と凄腕軍人の最強主従コンビが贈る、ヴァンパイヤ・ファンタジー感動の完結巻!!
  • 少年伯爵は月花を愛でる
    5.0
    「俺には守りたいものがある」自らの手を汚してでも冷徹に任務を遂行する、凄腕の軍人レオニール。「わたしが、すべて許す。わたしは貴様の主なのだから」レオニールの主人として〈対〉の契約を結ぶ、美貌の少年伯爵ベルナルド。伯爵の突然の失踪騒動、そして怪物を追い続けた主従コンビは、ついに謎の研究所へと辿りつく。しかし衝撃の人物へと繋がっていき――!? 禁断のヴァンパイヤ主従ファンタジー第5弾!
  • 少年伯爵は月影に慕う
    5.0
    「わたしに必要なのは、お前だ!」自らが守るべき者たちを救うため、求血鬼となった勝ち気な美少年伯爵・ベルナルド。「必ず、みつけてやる」ベルナルドと〈対〉の給血鬼となった凄腕の軍人レオニール。考古学者の足取りを追う彼らだったが、ベルナルドの忠実なる執事・セルバンティスに異変が起きて!? 主のためにレオニールとセルバンティスの取った行動とは――!! 最強主従コンビが贈るヴァンパイヤ・ファンタジー第4弾!!
  • 少年伯爵は闇夜を駆ける
    4.0
    「我が前に跪き隷属を誓え」己を慕う仲間たちや、大切な領民を守るため、求血鬼になった強気な美少年伯爵ベルナルド。「我が主の意のままに」軍人としての正義を貫くため、本能をねじ伏せ、ベルナルドの〈対〉となった凄腕の軍人レオニール。街を脅かす怪物を追うレオニールは、美貌の王子の手に落ちて!? 最強主従コンビ大ピンチ!! 試される〈対〉の絆とは……!! 少年伯爵をエリート軍人が贈る禁断の主従ファンタジー第3弾!
  • シャール・ラザラール 封印されし魔神
    4.0
    千の月が満ちる夜、千の蝋燭に火を灯し、砂漠の都の王の前で旅の老人が語る、千の魔神の物語とは――。鍛冶屋の放蕩息子・ユーリグが出会った少女と見まがう美少年。なんと彼の正体は、千の魔神を創り出した大魔法使いシャール・ラザラールその人だという。傲慢で高飛車なシャールに呆れるユーリグだが、なぜか彼の魔神退治につきあうハメになり…。恋と魔法と冒険のアラビアン・ドリーム・ファンタジー開幕!!
  • シェオル・レジーナ 魂の捜索人
    5.0
    臆病な少年シオンは、人には見えないモノが見えるため、修道女のファティマに預けられることになった。美しく気高く、おまけに腕っぷしが強いファティマだが、実は彼女は、抜け出たり捕らわれたりした人間の魂をつかまえる、「魂の捜索人(ゼーレ・ズーヒア)」と呼ばれる人物だった! ファティマの使い魔で、美貌の堕天使グランディエとともにシオンが巻きこまれていく運命とは……!? 第3回角川ビーンズ小説大賞〈奨励賞〉&〈読者賞〉W受賞!!
  • 悪魔の皇子 アストロッド・サーガ
    3.7
    『悪魔の皇子』と呼ばれる異母兄弟――兄シェラバッハと弟アストロッド。何の力も持たない弟とは逆に、優れた闇の力を持つ兄は、ある日突然、王妃となるはずの王女ナシエラの身体に弟の魂を封じこめてしまう。一つの身体に二つの魂となったアストロッドとナシエラは、シェラバッハに復讐を誓うが――!? 「悪も災いも君に仇をなさせはしない。わたしが君の闇となろう」審査員絶賛! 第2回角川ビーンズ小説大賞<優秀賞>受賞作!!
  • 歪んだ朝
    2.8
    浅草署の刑事・田島は、帰宅途中の夜明け方、隅田川に浮かぶ舟に子供の死体がぶら下がっているのを発見した。引き揚げられた死体は、十歳ぐらいの少女のもので、細い首に扼殺の跡があった。そして何より田島の注意を引いたのは、あどけない少女の顔に不似合いな真っ赤な口紅だった。少女の身に何が起きたのか……?(歪んだ朝)「オール讀物」推理小説新人賞受賞の表題作ほか、黒の記憶/蘇える過去/夜の密戯/優しい脅迫者を収録したオリジナル傑作短編集。
  • 息子の唇
    3.0
    彼に抱かれると、自分の体をはっきり意識し、私は生き物としての自信を取り戻す。一緒に暮らす前からそうだった。思いやりと体力のある、確実なやりかた。だから私は、不安になると彼を抱きしめてしまうのだ。 (「長い影」) 永い虚しい日々のあとにおとずれた穏やかな時間。私のなかで、彼のからだは水を跳ねる魚のようになる――。「水の作家」内田春菊が描く生の渇きと潤い。十一の短篇。
  • 27

    27

    3.7
    「27」使用上の注意 ●本書には噴飯成分が含まれております。お食事中のご一読はできるだけお控え下さい。また、牛乳を飲んでいる人の背後での朗読もお勧めできません。白ッパナが出て呼吸困難に陥るおそれがあります。●本書を一読後火中へ投じたり、燃えるゴミとして道端に放り出したり、ページを破いて鼻紙として使用したりしないで下さい。呪われる場合があります…。(あとがきより) 見たい!聞きたい!!話したい!!!好奇心満点の著者が、カカカと綴ったスーパー見聞録。
  • セカンド・ショット
    3.8
    1巻484円 (税込)
    電話がなっている。だけど、ぼくは、電話器をとることができない。いまのぼくには、君と話をする資格なんてない。だって、ぼくは……。あわい初恋が衝撃的なラストを迎える幻の名作「電話がなっている」や、バスケ少年の中学最後の試合を爽快に描いた表題作。少年という存在の気持ちよさ、やさしさと残酷さ、あまりにも繊細な心の痛み、のぞきみえる官能――思春期の少年が持つすべての素直な感情がちりばめられた、みずみずしいナイン・ストーリーズ。
  • 恋のすれちがい 韓国人と日本人──それぞれの愛のかたち
    3.0
    韓国人の強固な処女信奉、男から女への執拗な口説き攻撃、日本人の「カカア天下」と「亭主関白」の不思議な両立……。韓国は李朝の時代から、日本は室町時代から同じ中国渡りの父権制社会の波をかぶってきたというのに、なぜ現代の両国の恋愛事情は大きくすれ違うのか。27歳の時から留学生として来日し、在日14年をこえる韓国人の著者が、その違いを通して、背景にある両国の文化、社会、伝統の異なる素顔を見事に浮き彫りにしてゆく。新世代韓国女性による、異色恋愛エッセイ!
  • 飢え
    3.4
    私生児、貧困、母との絆、義父、行商、女工、失恋、夢、結婚、震災、戦争、パリ、養子、死。明治三十六年に生まれ、母と共に生家を出た七歳の時から、『放浪記』がベストセラーになる二十六歳まで、尾道、東京で極貧の放浪生活を続けた作家林芙美子。文学への憧れと母娘の愛を糧に生き抜いたその劇的生涯を、人生のテーマごとに現代の人気作家がたどる全く新しいタイプの興味つきない人物エッセイ。
  • アメリカ嫌い
    5.0
    「わたしは生きることに、いやらしいくらい欲が深いのだと思う」作家・灰谷健次郎が興味のおもむくままに、海、からだ、沖縄・渡嘉敷島、友愛、漁師、死、アメリカ、もの書きの業、やんちゃ坊主の詩、結婚式などについて語り始める。「悩むのも一つの誠実さかもしれないが、よくわからない部分をしっかり面白がることがあってもいいんじゃないか」いのちのあり方を探りながら、あたたかいユーモアで包み込む感動のエッセイ集。
  • マリッジ
    3.0
    35歳で独身の山上潔は、一念発起し「お見合いパーティー」に参加した。そこで、誰もが羨む美女・西畑茜と意気投合、人生の伴侶を射止めた。だが、結婚してから妻の性格が激変、日毎に別人のようになっていく。そのさなか、妻が殺人事件の重要参考人であることが判明し、山上は茜の過去を調べ始める。事件を追っていた警視庁捜査一課の棟居と新宿署の牛尾もまた、結婚という「愛の誓い」に潜む闇を照らし出していくのだが……。男女の普遍のテーマを活写した社会派ミステリー。
  • 旅人の心得
    4.0
    宮古島の祭り、パーントゥに参加して、宵闇に異界の怪物に追い回され、泥を塗りたくられる。カンカカリャーと一緒に聖地を辿る。その土地に積み重なった歴史と人々に向き合えば、ホテルに泊まってドライブした島とは、全く違うものが見えてくる。私はずっと旅人でありたい。遠くへ、近くへ、外へ、内へ。沖縄、メキシコ、カンボジア、タスマニア、広島、旅をしながら聴いていたのは、遠くから響いてくる内なる鼓動だった。
  • 後催眠 完全版
    3.6
    「精神科医・深崎透の失踪を、木村絵美子という患者に伝えろ」。臨床心理士・嵯峨敏也は謎の女から一方的な電話を受ける。絵美子とのあいだには医師と患者の垣根を超えた愛が芽生えていたが、深崎は既に癌という重い病に冒されていた。しかし、2人の関係にはもっと驚くべき真実が――。大ヒットシリーズ「催眠」の第3弾にして、第1作を凌駕する感動作。胸を打つ究極のラブストーリーが、ついに待望の完全版で登場!
  • 神菜、頭をよくしてあげよう
    3.8
    究極のイケメン・アイテムを手に入れ、奇跡的につまらない映画を探し、火を噴くストリッパーを礼賛。ドラッグ禁止を訴えて、時には、恋とはなんでしょう? なんて恋愛について論じたり。音楽活動、マニア本、ちょいエロ話、ぬいぐるみ愛、UFOについてなど、単行本未収録作品も含めた“のほほん”エッセイ44本。きわめておかしく、ときどきほろりな人気エッセイ・シリーズ。
  • 花に降る千の翼 碧翠の剣
    4.0
    タリマレイの王女イルアラに、隣国の王子との見合い話がもちあがる。「見合いなんて絶対におことわりよ!」と憤慨するイルアラだが、彼女の護衛(ボディガード)である鳥の神の息子エンハスは、心配でしかたがない。一方、突然現れた翼ある美女に「エンハスを私達の国(ラロヘンガ)に返して」と頼まれたイルアラは、激しく動揺してしまい……。さらにタリマレイを夜な夜な、謎の獣が襲うようになって!? ビーンズ小説大賞受賞作、待望の第2弾!!
  • 最後の魔法使い 西風の皇子
    3.3
    世界を壊滅させる力を持つ〈滅びの女神〉と戦うことを宿命づけられた、大帝国の元皇子・ディディウス。だが女神と戦うだけの力を持たないディディウスは、どうしたらよいのかわからずにいた。一方、すっかりディディウスの保護者と化した魔法使いダークロアの身には、かつて女魔法使いに予言された死の時が迫っていた! 今、すべてが崩壊に向けて走り出す――。メインキャラクター総登場で、物語はついにクライマックスへ!!
  • 少年伯爵は月下に奏でる
    4.0
    「討ちもらすな」大切な人たちを守るため、求血鬼となった美少年伯爵・ベルナルド。「我が主の命とあらば」正義を貫くため、ベルナルドの〈対〉なる給血鬼となった凄腕の軍人レオニール。怪物を殲滅する彼らをよそに、都ではベルナルドの代わりをしていた双子の弟が、兄の存在を知り、暗殺を企てていた!! 月明かりの導きのもと、ここに『血の契約を』――!! ツンデレ伯爵とオレサマ軍人が贈る主従ファンタジー第2弾!
  • 少年伯爵は月夜に目覚める
    3.8
    死んではならない――。領地の人々を守るため、吸血鬼となりはてた、勝ち気な美少年伯爵・ベルナルド。正義のために戦ったはずなのに――。自我さえ奪う強大な力を持てあまし、苦悩する小隊長・レオニール。そんな彼らに、謎の闇医者は、ある禁忌の契約をもちかけた。街を脅かす怪物に立ち向かうため、二人が下した選択とは!? 少年伯爵と凄腕軍人の主従が放つ、ヴァンパイヤ・ファンタジー!!
  • 守護天使は奇跡を奪う
    -
    無許可降臨中の天使セラとクリスタルドラゴンのジークは、“竜のかけら”を集める旅の途中。体力を消耗したセラを休ませ、一人でかけらを探しに出たジーク。が、セラの元へは帰ってこなかった……。記憶を失ったジークは、道中助けた王女に取り立てられ、都で騎士として華々しく迎えられていた。一方、セラは凶悪な盗賊団の首領に間違えられ捕らえられてしまう!! 絶体絶命の状況で気づいた二人の一番大切なものとは――!?
  • リンウッド・テラスの心霊フィルム 大槻ケンヂ詩集
    4.1
    「誰も詩など聞いてはないし」/この世界がみな作り物なら/港につながれたサーカス団の/あの船に乗って/流れてゆこう/パノラマ島へ帰ろう ――「パノラマ島へ帰る」より。血色の憧憬が生んだ、グロテスクなまでに美しい言葉の破片。各界から絶賛を浴びた大槻ケンヂ戦慄の処女詩集。
  • 夜の終り
    2.5
    浅草の映画館で、妊娠三か月の女性の死体が発見された。死因は青酸死。中年女性顔まけの濃いアイシャドーをつけた厚化粧の下には意外に稚ない顔が覗いていた。だが死体のまわりには、女の身許を明らかにするようなものはなにもなかった。被害者は、一体どこの誰なのか? 事件の謎をとく鍵は、彼女が残した黒いハイヒールに!? 複雑な男関係。都会で一人生きていくために少女から女へと変身しようとした彼女に何が起こったのか。オリジナル短編集(単行本未収録)。
  • やんごとなき姫君たちの寝室
    3.5
    ついこの間まで、神秘のベールに包まれていたヨーロッの身分高い姫君たちの生活。どんなベッドで寝ていたのか。はたまた、どんな風に愛を語り合ったのか。興味のつきない姫君たちの恋愛、結婚、夜の生活、社交、グルメなど、秘められた私生活の数々を明かします。妻の浮気のおさめ方、殴り合いもあった中世の結婚式、貴婦人同士の決闘など、知られざるエピソードが満載。中世の習俗、こぼれ話もいっぱいの大好評姫君シリーズ第3弾です。
  • やんごとなき姫君たちの饗宴
    3.0
    美しいお姫さまたちの華麗なる晩餐会や舞踏会。そこではどんな食器でどんなものを食べていたのか。そして交わされていた会話は? 今では見ることのできない姫君たちの食事風景はもちろん、恋愛、結婚、秘め事を明かします。毎晩のように正体なく酔いつぶれていた貴婦人たち、フランスで流行したエッチな形のお菓子など、誰も知らないエピソードが詰まった一冊。食にまつわる歴史のこぼれ話を楽しんでみませんか。
  • もういちど走り出そう
    3.6
    1巻506円 (税込)
    たぶん初めは小さな穴だったのだ。歯医者として成功をおさめ、美しい妻とかわいい娘がいる。上品なアシスタントの働く清潔な職場。自分の美学で建てた城に住むちょっとした王様。だから、妻が小説を書いて新人賞を受賞したことなど、僕にっとっては、意外な、けれども些細な事に過ぎないはずだった―――。インターハイ三位の実力を持つ四00メートルハードル選手だった主人公が、順調な人生の半ばで経験した、思いもかけない挫折と再生を、繊細に、そしてほろ苦く描いた感動作。
  • 棟居刑事の悪夢の塔
    3.0
    売れっ子ホストの有光は、人身売買ブローカーたちから逃げ出した女性・トウイを、自分の部屋でかくまい始める。しかしトウイは忽然と部屋から消え、死体として発見される。一方、まじめで通っていた女子大生が、学校からの帰りに消息を絶ち、そして有光の上客の女性も消えてしまう……。まるで無関係だと思われた事件に接点が生まれ、容疑者が捜査線上に見え隠れする。棟居刑事は、事件の奥底にある事実を探りだし推理を始める。歪んだ社会の、屈折した人の心を描いた戦慄ミステリー。
  • 無印良女
    3.4
    ブランド指向も見栄もなく、本能のままシンプルに生きる「無印」の人々への大賛辞エッセイ。一直線の母ハルエ、タビックスの少女アヤコ、女ガキ大将の著者自身。彼らは一般通念からすれば、“変わり者”かもしれないけれど、その無垢な極端さがおかしくて可愛いい。愛すべき人たちなのである。「本の雑誌」出身のエッセイスト群ようこ、はじめての文庫本。
  • 無印不倫物語
    4.0
    あこがれの彼に超ブスの奥さん。仕事はぼんくらでも浮気はマメ。清楚な美人が実は……。誠実そう、優しそうで始まる恋が、意外な奥行きを見せてくる――。恋にトラブルはつきものと、覚悟はあってもまさか!の事態。恐怖と陶酔で盛りあがる、明るい略奪愛の物語。大人気無印シリーズ愛情編。
  • 無印おまじない物語
    3.5
    子どもの首には不釣合な地味で重い水晶玉。明るい未来を招く不恰好な幸せ体操。懸賞品を射止めるために、必ずしなければならないある行為――。しようもないガラクタに望みをたくし、陳腐な思い込みをふりかざし、人よりも多くの幸せをつかもうとする女たちの、おかしくて、少し哀しい物語。
  • 保険金殺人 死体の声を聞け
    -
    家族の命すらターゲットにすることも珍しくない保険金殺人。そのあまりにも酷い犯罪の多発に警鐘を鳴らすため、ついに極秘ファイルの封印が解かれた! ベテラン作業員の乗ったトラックが山から転落、作業員は多額の生命保険に加入していた。果たして、事故か事件か――。さまざまな事故に見せかけ完全犯罪をもくろむ犯人の偽装を、元監察医が次々に見破っていく。
  • 非常識の美学
    4.0
    1巻506円 (税込)
    遅刻することも、嘘をつくことも、あの女(ひと)ならステキにみえてしまうのは、なぜ? 我がままが似合う女になるための秘密の数々。森瑶子が全ての女性に贈る、非常識の楽しみ方。
  • 薔薇いろのメランコリヤ
    3.8
    道ばたで偶然年上の美しいエマと知り合った十八歳の私。贅沢で気難しく奔放で孤高、その上匂い立つばかりのエロティシズム。エマの魔力にとりつかれた私がそのボーイフレンドを次々寝取ったことは、むしろ自然な成り行きであった――無名の詩人・晋平が出現するまでは。人が人を好きになる罪悪と悦び。愛し合えば合うほど陥る孤独という裂け目。誰も描き得なかった愛と哀しみに踏みこみ、小池ロマンの分岐点となった恋愛小説の金字塔。
  • バカさゆえ…。
    3.3
    「会いたかったわ、ラリー。すごく会いたかったわ」サマンサは身を床にかがめると、ラリーの股間ですでに45口径マグナムのように堅くなったものを啜った。関係ができて一年たつ前から、事がスタートするとサマンサは大胆な行動をする。それがラリーには気持ちいい。「Mmm……この、この、このやろめ」(『奥様はマジよ』より)サマンサ・スティーブンス、香山リカ、夢野サリー、そして矢吹丈。あの人たちの知られざる私生活を綴った、ちょっとシュールな短編小説集。
  • 母

    4.3
    「わだしは小説を書くことが、あんなにおっかないことだとは思ってもみなかった。あの多喜二が小説書いて殺されるなんて……」明治初頭、十七歳で結婚。小樽湾の岸壁に立つ小さなパン屋を営み、病弱の夫を支え、六人の子を育てた母セキ。貧しくとも明るかった小林家に暗い影がさしたのは、次男多喜二の反戦小説「蟹工船」が大きな評判になってからだ。大らかな心で、多喜二の「理想」を見守り、人を信じ、愛し、懸命に生きたセキの、波乱に富んだ一生を描く感動の長編。
  • にんじん
    3.6
    「にんじん」――ルピック夫人は末の男の子をそう呼ぶ。髪の毛は赤く、顔はそばかすだらけだから。にんじんは、部屋の片隅にうずくまりながら、家族のために役立つ機会を待ちぶせしている。が、母親の口汚いののしりと邪険な態度が、そんな彼の気持ちを打ち砕く――。愛に飢え、愛を求めながら、母親のあまりの反応のなさに悩み傷つく少年の姿を生き生きと描き、読者の感涙を誘う不朽の名作!
  • なぜ仕事するの?
    3.7
    いったい自分は何をやりたいのだろう。何をやったら退屈しないでいられるのだろうか。私の20代は葛藤だらけだった――。「就職ジャーナル」「とらばーゆ」編集長を歴任、のちにiモード開発の立て役者となった著者にも、こんな時代があった! 就職難時代の仕事選びから、現場で出会った数々の試練、そして雑誌一冊を任されるまで。ビジネスの第一線で活躍を続ける著者が、心の揺れをありのままに綴り、頼れるセンパイとなってその対処法を見つめた、仕事エッセイ集。
  • ドサ健ばくち地獄(上)
    4.0
    1~2巻506~528円 (税込)
    人はただ、やつのことを「健」と呼ぶ。無籍者で、住所不定。どの組織にも属さない一匹狼だ。かつて「麻雀放浪記」のなかで、出目徳の死体を裸にひん剥いて、泥溝の中に叩きこんだ、あの健とご承知おき願いたい。但し、あれから十年たった頃のお話である――。種目は麻雀、チンチロリン、手ホンビキ。一匹狼達の、身を切られるより辛い金を張っての凄まじい闘いが始まる! 「麻雀放浪記」の阿佐田哲也が放つ、長編悪漢小説(ピカレスク・ロマン)。
  • どこにもない短篇集
    3.7
    いつもと同じはずなのに、何かがしっくりこない。テーブルの角が見つめている。部屋に穴があいている。何かがおかしい。この前買ってきたアンティークの鏡台が? 祖父が? 彼女が? それとも僕自身が――? 日常にひそむ些細なずれが、人を恐怖に、あるいは不可思議な世界へと招き入れる。原田宗典が想像力の限界に挑み、現実と虚無の間にひそむ異空間を描いた奇妙な短篇集。
  • 特急ひだ3号殺人事件
    3.0
    警視庁捜査一課の北条早苗が旅先の「ひだ3号」車内で毒殺事件に遭遇した。岐阜県警は容疑者として、車内で被害者と接触した女性を逮捕する。だが、早苗は県警の判断に疑問を抱いていた。その直後、容疑者が犯行を否認したまま自殺! そして留置所には謎の遺書が……。名コンビ十津川と亀井の傑作トラベルミステリー集!
  • 特急「有明」殺人事件
    3.5
    有明海三角湾で東京在住の画家大田垣信也が水死体で発見された。熊本県警は他殺とみて警視庁に応援を求めた。大田垣最後のメッセージ「有明に行く」を手がかりに、十津川と亀井の捜査が進む。画家仲間に起こる第二の殺人、和服の女性を描く一枚の謎の絵……多すぎる容疑者、見えてこない動機。十津川警部のいらだちがつのる。待望の長編トラベル・ミステリー。
  • 東京困惑日記
    4.3
    “なるほどこれはおもしろいのである”(本人談)と、困ったことにかけては世界一、恥ずかしい体験にかけては宇宙一のハラダ君も笑っちゃう極上の秘話を一挙公開。床屋で撃沈、銭湯で玉砕などなどたっぷり、ねっとり読ませます。この本を読破すれば、自信のない人、ネクラの人、夜尿症の人も、たちどころに元気一杯ムンムンムレムレ状態になることまちがいナシ! のスーパーエッセイ集。(本人快説付き)
  • 着信アリ
    3.4
    1~3巻506~550円 (税込)
    由美が気乗りしないまま参加した合コンの席で、陽子の携帯電話が聞き覚えのない着信音で鳴った。液晶には「着信アリ」の文字。メッセージを確認すると、陽子の悲鳴のような叫び声が録音されていて、着信履歴には2日後の時刻と、着信元として陽子自身の携帯の番号が残されていた。そして、その2日後のその時刻。陽子はメッセージに残されたとおりの悲鳴をあげて不可解な死を遂げてしまう……。終わりのないチェーンホラーの誕生! (映画化原作)
  • スカートの風 日本永住をめざす韓国の女たち
    4.0
    27歳で韓国から留学生として来日した著者。しかし日本人の曖昧な笑顔や態度、韓国人には考えられぬ不可思議な人生観にカルチャーショックを受ける。そんな困惑の中で知り合った韓国人ホステスたちの姿に、日韓文化のギャップや意外な真実が映し出されていることに気づき始めて……。一留学生が、李朝以来の韓国人が持ち続けてきた日本人像を打ち破り、日本文化と融合してゆく様と、そこから見出した韓国社会の病根と日本社会の意外な素顔を綴った、衝撃のルポエッセイ!
  • 殺しのバンカーショット
    5.0
    〈この大会中に、あいつを殺してやる〉賞金総額五千万円のビッグなゴルフトーナメントの開催二日前に、こんな脅迫状が届いた。脅迫状はこれで三通目。日本ゴルフ連合会理事・吉田は警察に警備を依頼する。だがその吉田も、交通事故で死亡した。吉田の若い美人妻。ゴルフ界の複雑な人間関係。奇妙な殺人の謎。犯人の狙いは何か? 様々な思惑をよそに、ゴルフトーナメントは予定通り開催されたが――。十津川の推理が冴える、長編サスペンスミステリー。
  • 孤独のとなり
    3.8
    孤独は単に淋しいなどというものではない。もっと深く、すべてのものを拒絶する姿だ。人は孤独を凝視しつつ、何かを求めねばならない。若き日に敗戦のショックがもたらした虚無的生活。長く厳しい闘病生活。しかも、その間には恋人を同じ病で喪うという過酷な日々をくぐり抜けてきた著者が、今、広い愛の心で綴る珠玉のエッセイ。恋愛、結婚、人間の生きがい等々を語りつつ、篤い信仰の心と他人への暖かい思いに満ちた著者が、限りない愛と明日への希望を説く人生論。 カバーイラスト/熊谷博人
  • ギャンブル人生論
    5.0
    愚かしいことというものは魅力的である。愚かしいことをやって全うできるなら、これほどうまい話はない。自堕落な生活に憧れ、堅気の生活とは全く無縁な、自他共に許す不良男〈阿佐田哲也〉。社会からはみ出し、幾多の修羅場をくぐり抜けてきた男のバランスと破滅の美学。“麻雀の神様”とも“博奕の天才”ともいわれた男、阿佐田哲也が若者達に贈る〈男の生き方〉。虚か実か、きみにわかるか!
  • 詭弁の話術 即応する頭の回転
    5.0
    詭弁とは“ごまかしの話術”。でもその良さをわかっていれば……? クールで知的な会話をあやつりたい方へ贈ります。大人の会話で必ず役に立つ、洒落た話術の見本帳!!
  • キオミ
    3.9
    「堕ろすって言ったのよ」「何でそんなこと言うんだよ」「あそこから出てくるの嫌なんでしょ。ゲロ吐きそうだって言ったじゃん」妊婦に冷たい夫は女と旅行に行き、妻は下着をつけかえて夫の後輩を家に呼ぶ。若い男女のリアルな日常をためらいなく描き芥川賞候補となった表題作ほか、過激な性愛の底に流れる心のせつなさと揺れる男女の愛を描いた作品集。「あたしの欲しいもの」「勃たなかった男」「シタダシレッテル」「バージン」「スローロリス螺旋」「夜の足音」「キオミ」収録。
  • 完全殺人
    3.0
    兇器、アリバイ、動機――完璧な条件で行われる完全殺人。しかし、やがて訪れる時効の向う側には……。ある日、空き別荘の殺風景な一室に四人の男女が招かれた。彼らは皆、時効を過ぎ完全殺人を成し遂げた者たちであった。やがて彼らを集めた主人役の男が、鞄から部厚い札束を取り出すと妙な事を言い始めた。四人の中で最もすぐれた殺人方法を示した者に、全額を与えるというのだ。表題作ほか、意表をつく結末で贈る傑作オリジナル短編集!
  • 葛橋
    3.6
    東京で、証券会社に勤務する青年・竜介。多忙を極める仕事と、半年前に妻を交通事故でなくした心の傷から逃れるがごとく、郷里、高知の寒村に帰省した。そこで後家の篤子と再会し、次第に心惹かれて行く。向こう岸の山の斜面に建つその家を訪ねるには葛橋を渡らねばならない。古事記の伝説に基づき、黄泉の国とこの世をつなぐといわれる葛。その葛で編まれた吊り橋が竜介にもたらしたものは……。男と女の心に潜む亀裂と官能が、深い闇から浮かび上がる表題作を含む、傑作中編小説集。
  • 男のリズム
    3.9
    東京の下町に生まれ育ち、仕事に旅に、衣食に遊びに、生きてゆくことの喜びを求めてやまぬ池波正太郎の名エッセイ。友人、知人、思い出の人々、生起するさまざまな出来事を温かく、生き生きと描いて興趣つきない滋味たっぷりの一冊! 人は変わり、世は移るとも、これだけは絶対に変わらぬ男の生き方を綴った必読の12章。
  • 美しき拷問の本
    3.5
    自分の意にそわぬ者を従わせるため、権力者たちが好んで用いた“拷問”と“処刑”という恐るべき罰。世界のあちこちで、人は知恵をしぼり、想像を絶する残酷な方法を編みだしてきたのだ。断頭台の露と消えた悲劇の王妃たち、魔女狩りの犠牲となった女たち、ドラキュラ伯等の暴君たち……。ギロチンや火あぶりなど、歴史上名高い拷問・処刑方法をも詳しく収録した、めくるめく戦慄の拷問世界!!
  • 犬の方が嫉妬深い
    2.8
    夫と違う男の子どもを妊娠した私。しかし私の体は悦んでいた。二人の子どもを連れて家出をした瞬間、おとなしかった夫は、次々に闇の部分を見せ始める。「警察頼んでいいですか」矢継ぎ早に送られてくるメール。これは脅しなの? 私は犯罪者なの? 十七年いっしょにいたことにはもう何の意味もない。調停が、DNA鑑定が、明らかにしていく過去の姿。私と子どもたちの未来は? 連載時から大きな話題を呼んだ長編小説。
  • 悪女の舞踏会
    3.0
    毒を持つ女性ほど妖しい魅力がある。彼女の周辺にはいつも男が群がっていた。柚木淑子はそんな女性だった。男に貢がせ、男を弄んだ彼女は、とうとう遺産50億の老資産家と結婚することに成功した。しかし、パーティーの夜、彼女の夫が毒殺された。犯人は招かれた客の中に……? 表題作他、女をテーマにしたオリジナルサスペンス推理傑作集。
  • 愛は勝つ、もんか
    4.3
    ♪兎おいしい彼の山♪と、子供のころからよだれを流して思い込んでいた、あのカオルコ・ヒメノが、“音頭の中の音頭は『オバQ音頭』だぜ”と謳い上げ、“子供は不純で狡賢く、少女とは人生でもっともうぬぼれたあぶらっこいスケベ期”だと真実を淡々と語り、“売春を国営化して福祉費にまわすべきである”と断言する、核弾頭的恋愛論&ゴージャスエッセイ。
  • ああ勝負師
    5.0
    ギャンブルの奥は深くて暗い。小市民的生活を嫌い、ギャンブルに憑かれ、のめりこんでいく男達の姿は哀しい中にも、ある種の感動を誘う。牌に命を張り、勝負に火花をちらす苛烈な雀ゴロ。賭博場に暗躍するコーチ屋、ノミ屋。裏芸を駆使する花札のイカサマ師。サイコロ三つが運命を握るチンチロリン。ギャンブルと浅からぬ縁ができてから三十余年。食うか食われるかの苛烈な勝負の世界を渡り歩き、賭博に命を賭ける人間達の浮沈と興亡を身近に見てきた著者が描く勝負師列伝!
  • ある愛の詩
    値引きあり
    4.4
    小笠原の青い海でイルカのテティスと共に育った心やさしい青年・拓海。東京からやってきた美しい歌声を持つ音大生・流香。ふたりはテティスに導かれ、きらめくドルフィンビーチで劇的な出逢いを果たす。二ヵ月後、「君の笑顔がみたいから」ただそれだけの理由で、帰京した流香のもとを訪れた拓海は、彼女が抱えた心の闇を知る……。互いを想うあまり、哀しい運命に翻弄されるふたりの愛の行方は? やさしい涙とまばゆい愛が心の海にひろがる“純愛”小説(ピュア・ストーリー)。
  • 悪い男に愛されて
    3.0
    実の兄に欲望を抱いたことさえある自分の性癖を、認めきれずにいる津久見円。ある時、会社の敏腕顧問弁護士・佐伯恭祐から、ゲイの集まるパーティの存在を聞く。意を決してそこを訪れるも、見ず知らずの男に薬を盛られ、疼く体に快楽を与えられてしまう。相手さえ認識できない状態だったとはいえ、兄の名を呼びながら快感を貪ったことに罪悪感を抱く円。しかも、自分を抱いたのは…!? これは、すべて仕組まれていた恋の罠。逃げることは許されない――シークレット・ラブロマンス! ※こちらの電子書籍については、口絵や挿絵は収録しておりません。ご了承ください。
  • やんごとなき姫君たちのトイレ
    3.4
    ヴェルサイユ宮殿の貴婦人たちでさえ、庭のすみで用を足すなど日常茶飯事だった!? どんなに気高く美しいお姫さまにも、なくてはならないもの――その名は“トイレ”。ふだんは薄絹のベールに包まれていた、やんごとなき姫君たちの秘められた私生活を、あなたも少しのぞいてみませんか? 貴婦人たちが使ったトイレからお風呂、化粧法やランジェリー、夜の過ごし方など、華麗なる人々の私生活にまつわる奇想天外なエピソードを軽やかに綴った、西洋かわや物語。

最近チェックした作品からのおすすめ