歴史・時代小説作品一覧

  • 処刑御使
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    黒船来航を機に三浦半島に創られた長州藩相模警備隊。貧しい下士に生まれた少年、伊藤俊輔にとって、その応召は立身の希望の光であった。だが、彼は着任早々「処刑御使」と名乗る謎の刺客に次々と襲われる。なぜ自分が? 彼らの正体とは? 俊輔が一切を解した時、国家の命運を賭けた壮絶な闘いが始まった。伝奇小説の鬼才が放つ白熱の幕末異聞。「電子版あとがき」を追加収録。 ●荒山徹(あらやま・とおる) 1961年富山県生まれ。上智大学卒。新聞社、出版社勤務を経て、朝鮮半島の歴史・文化を学ぶため韓国留学。延世大学校延世語学院韓国語学堂卒業。1999年『高麗秘帖』で小説家デビュー。『魔岩伝説』『十兵衛両断』『柳生薔薇剣』で三度、吉川英治文学賞新人賞候補となり、2008年『柳生大戦争』で第2回舟橋聖一文学賞を、2017年『白村江』で第6回歴史時代作家クラブ賞作品賞を受賞。日韓交流史を主題とする時代伝奇小説を発表して注目を集めた。他の作品に『竹島御免状』『長州シックス 夢をかなえた白熊』『シャクチ』『キャプテン・コリア』など多数。
  • 初代北町奉行 米津勘兵衛〈一〉 弦月の帥
    3.5
    1~11巻770~1,056円 (税込)
    これぞ、令和版『鬼平犯科帳』!(文芸評論家 末國善己氏) 徳川幕府開府の翌年、三河以来の譜代の臣米津勘兵衛は、家康直々の命で初代北町奉行に任じられた。 戦国の殺気が未だ燻り豊臣恩顧の大名も多い。国情は不安定で、治安は最重要課題だった。 得意の槍と剣で悪を断ち、豊かな発想で奉行所の礎を築いていく勘兵衛。次第に悪党から恐れられるが、敵は城内にも―― 「信長の軍師」シリーズの著者が江戸創成期を守り抜いた男を描く、かつてない衝撃の捕物帳!
  • 書物奉行、江戸を奔る! 新井白石の秘文書
    3.0
    若き旗本の篠山辰之丞は、徳川幕府が所蔵している、膨大な書物の管理や補修をする書物奉行。しかしそれは表向きの役目。辰之丞は書物で得た知識と剣の腕を買われて、田沼意次の密偵として、意次を追い落とさんと陰謀をめぐらせる者たちに立ち向かう。
  • 白樫の樹の下で
    4.1
    江戸幕府が開かれて180年たった、天明期、最下級の御家人で小普請組の3人の幼馴染が活躍。当時は竹刀剣法花盛りの中で、彼らはいまだ木刀を使う古風な道場に通っている。ある日、江戸城内で田沼意知を切った刀を手にしたことから物語が動き始める。いまだ人を斬ったことがない貧乏御家人が刀を抜くとき、なにかが起こる……。傑作時代ミステリー。第18回(2011年)松本清張賞受賞作。
  • 白菊の声 風烈廻り与力・青柳剣一郎[51] 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    3.5
    「あっしは、殺ってねえ」無実を叫ぶ職人と、それを信じる許嫁。だが、処刑の時迫る!愛する男の濡れ衣を晴らしてほしい―風烈廻り与力青柳剣一郎は、おくみという町娘から急な嘆願を受ける。聞けば許嫁である指物師の与吉が道具商殺しの罪で捕縛されたという。無実を信じるおくみの切なる願いに同情し、剣一郎を探索を始める。しかし、次々と与吉に不利な証が出てきて、ついには裁きが下ってしまう。極刑のときが迫る中、剣一郎は正義を為せるか?
  • 不知火軍記
    3.0
    1638年、天草のキリシタン反乱を支援する奇妙な集団が現れた。小西行長の血筋をひく混血の美女・不知火が率いる変幻無比の伴天連党だ。「焼け、殺せ、天帝の敵を許すな」彼女と対決する若き武将の扇千代の悲願は小西に滅ぼされた天草家の再興である。――前世からの宿敵同士の怨念と復讐心がぶつかり合う! 天草の歴史の闇を射抜く表題作ほか「盲僧秘帖」と「幻妖桐の葉おとし」を収録。
  • 知らぬが半兵衛手控帖 : 1  姿見橋
    3.9
    惚れた男のために苦界に身を沈めながらも、果たされぬ約束に一縷の望みを抱く女・・・・。十年前に亭主を殺して行方知らずになった女と同じ顔の女・・・・。幼い我が子を無礼討ちにされた浪人が縋る武士の矜持・・・・。「世の中には私たちが知らん顔した方が良いことがある」と嘯く北町奉行所臨時廻り同心・白縫半兵衛の人情裁きを描く、書き下ろし時代小説。
  • しらゆきの果て
    3.8
    仏画、絵巻、浮世絵――美に魅了された人々の営みを描いた歴史小説集 六十路を越した老境の絵師・喜平治(宮川一笑)は、肉筆美人画の名手・菱川師宣の曾孫である姉弟と知り合う。絵描きを志す弟の伊平の面倒を見ることになった喜平治は、幼いながらも確かな筋の良さに感嘆するが、折しも町絵師の宮川一門と表絵師の狩野家の間で諍いが起きてしまい……。(表題作「しらゆきの果て」) 鎌倉、戦国、江戸、幕末 時代と歴史を超えて、 人々を狂わせ、神仏さえも惑わせる、 あらゆる「美」の真髄を描く5つの物語 装画/原裕菜 装幀/長崎綾(next door design)
  • 尻啖え孫市(上) 新装版
    4.3
    織田信長の岐阜城下にふらりと現れた男。真っ赤な袖無羽織に二尺の大鉄扇、日本一と書いた旗を従者に持たせたその男こそ紀州雑賀党の若き頭目、雑賀孫市。無類の女好きの彼が信長の妹を見初めて……痛快長編。
  • 尻啖え孫市 新装版【上下合本版】
    -
    織田信長の岐阜城下にふらりと現れた男。真っ赤な袖無羽織に二尺の大鉄扇、日本一と書いた旗を従者に持たせたその男こそ紀州雑賀党の若き頭目、雑賀孫市。無類の女好きの彼が信長の妹を見初めて……痛快長編。 ※本作品は『尻啖え孫市 新装版』シリーズ全2巻を収録しています。 ※本商品は1冊に全巻を収録した合本形式での配信となります。あらかじめご了承ください。
  • 標なき柩
    -
    江戸南町奉行・矢部駿河守定謙は、なぜ絶食死を選んだのか 桑名藩への永預として座敷牢に幽閉される身となった、矢部定謙。 矢部の警護に当たる番士の一人、本多捷太は、彼にまつわる様々な噂話を耳にする。 なぜ矢部ほどの人物が刑に処せられ、悲惨な最期を遂げることになったのか。 疑問に思う捷太に、番士仲間や弟が語るその真相とは――。 捷太の目を通して、獄中での矢部定謙を細やかに描いた歴史小説。 【著者紹介】 伊達 虔(だて けん) 1996年 第十五回潮賞小説部門受賞 受賞作「海人」(潮出版社)出版 1998年 「G 重力の軛」(双葉社)出版 2003年 第八回歴史群像大賞最優秀作品賞受賞      受賞作「逃亡者市九郎」(学研社)出版 2007年 「鳥刺同心 晩秋の稲妻」(学研社)出版

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  • 白石城死守
    3.8
    戦地へと向かった伊達軍、その留守を狙い、白石城は上杉の猛攻を受ける。主君・政宗の命は「攻撃を受けた際にはすみやかに岩手沢に撤退せよ」というものだったが、浜田治部介と家来五十一騎は、籠城に出る……。なぜ主君の命に背いて籠城をするのか。表題作「白石城死守」のほか、五篇を収録。命を賭して己の意義を貫く生き方を端正な言葉で描き出した傑作。
  • 白桔梗 お江戸官能書下ろし
    -
    大奥じゃ反りの入った張形が人気だけど、あんたのも左に曲がってて、すごいよ。娘は洋二郎の若竿をむにむにと握り、秘密の孔に導いた……。浪人でありながら謹厳を貫いて逝った父。その遺言はなんと、「女とやれず無念」であった。まだ見ぬ母を捜す旅に出た洋二郎は、遺書に記された女人たちと次々まぐわう羽目に……。

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  • 白黒騒動(電子書籍版)
    -
    将軍の代理として対馬へ出向き、全てを取り仕切るという「朝鮮通信使応接の正使」に小倉藩主・小笠原忠固が任命されたことを皮切りに発展した、権力抗争の物語。その背後でうごめく私利私欲にまみれた「人心の流れ」を見事に描き出した一冊。いくら時代が変わろうとも、悲しいかな、人間の愚かさは変わらない……
  • 城取りの家
    3.8
    父祖二代にわたって“城取り”で武功をあげてきた竹中家に生まれ、宿命のようにして難攻不落の要塞、稲葉山城を攻略してゆく半兵衛の人物像を陰影豊かに浮かび上がらせた表題作「城取りの家」。関ケ原役において九州を平定し天下をも望む加藤清正一世一代の野望を描く「虎之助一代」。ほかに福島正則、直江兼続、大月義政など、戦国乱世を駆け抜けた男たちの生と死を綴った雄渾の戦国武将伝。 ※本書は、一九九六年一二月に新人物往来社より刊行された『戦国武将伝 虎之助一代』を改題し、文庫化したものです。文庫化にあたり「時代小説大全99夏号」(新人物往来社)に掲載された「寝返りの陣」を新たに巻末に収録しました。
  • 城盗り秀吉
    -
    大大名出世の陰に風魔忍者! 「天下をとる」と予言した藤吉郎の出世、幸運の裏にある意外な謎とは……? 三郎太ら山の民の陰の援助と、自らの才覚で出世した藤吉郎は、風魔の雷太やお桂も味方につけ、情報戦を勝ち抜く。信長の上洛、姉川の合戦で功をたて、墨俣城と横山城を得る。さらに浅井長政を自刃に追い込み、小谷城の城主となる。秀吉の「城盗り」の未知の部分を、斬新な解釈で、「本能寺」前夜までを描く時代小説!
  • 城のなかの人
    4.0
    ――城が愛してくれたのは、このわたしだけのはずだ。絢爛たる人工の色彩のなかで育った秀頼にとって、大坂城のなかだけが現実であり、安らぎにみちた世界であった。だが、太閤が逝ったあと、母である淀君がすべてをとりしきり、関白になるためだけの優雅な公卿教育を受けてきた秀頼が、恵まれていたといえるだろうか。旗印(権威の象徴)としてしか生きられない己の青春。異常な人間関係のなかで秀頼の苦悩、滅びの人生を描いた表題作ほか、「はんぱもの維新」など四篇収録。
  • 城は踊る
    3.7
    今回の陣触れはひどく急だった。神子田久四郎らが参陣した青山信濃守の軍勢は、国境にある敵城へと向かっていた。城主・武田左近将監の討死の報せを聞き、急ぎ出陣したにもかかわらず、榎沼城はすでにいくさ支度を調えて待ち構えていた。この城攻め、何かおかしい──。無理難題の主命、敵方には貴族出の女城主。矢玉飛び交う戦場で運と欲に翻弄される人びとは、生き残りと恩賞をかけて駆け回る。傑作戦国エンタテインメント!
  • 城を噛ませた男
    3.9
    「奴に城を取らせる。そして俺は国を取る。」乱世に雄飛するため、希代(きたい)の謀略家・真田昌幸(さなだまさゆき)が仕組んだ秘策とは?(表題作) 強大な豊臣水軍を前に、城に籠もる鯨取りの親方が仕掛けた驚愕の大反撃!(「鯨のくる城」) 戦国の世、大勢力がぶつかる狭間で、ある者は平身低頭し、ある者は乾坤一擲(けんこんいってき)の勝負に出る。生き残りをかけ、なりふり構わず戦う人間を熱く描いた渾身作全5編!
  • 城をひとつ―戦国北条奇略伝―(新潮文庫)
    4.1
    城をひとつ、お取りすればよろしいか――。小田原城に現れた男は不敵にも言い放った。ある時は馬商人、ある時は旅の僧に姿をやつし、敵中深く潜入する。人の心を操るという兵法書『孟徳新書』の「入込」の術で、相手を分断。機を見て一気に城を奪取する。曰く「敵を攻めるのではない。敵の心を攻めるのだ」。江戸城攻略をはじめ、北条五代を支えた謎の軍師一族を名手が初めて描き出す傑作。(解説・春風亭昇太)
  • 師走の扶持 京都鷹ヶ峰御薬園日録
    3.5
    師走も半ば、京都鷹ヶ峰の藤林御薬園では煤払いが行われ、懸人(かかりうど)の元岡真葛は古くなった生薬を焼き捨てていた。慌ただしい呼び声に役宅へ駆けつけると義兄の藤林匡(ただす)が怒りを滲ませている。亡母の実家、棚倉家の家令が真葛に往診を頼みにきたという。棚倉家の主、静晟(しずあきら)は娘の恋仲を許さず、孫である真葛を引き取りもしなかったはずだが……(表題作)。人の悩みをときほぐす若き女薬師の活躍。
  • 新顎十郎捕物帳
    5.0
    旗本木村軍之助の屋敷でばくちに負けた大工の棟梁が、美しい娘を借金のかたに奪われた。娘の連れ戻しをたのまれた顎十郎こと仙波阿古十郎は、客を装って旗本屋敷に乗りこむ。しかし、なぜかその旗本が殺されて……。久生十蘭の名作「顎十郎捕物帳」を名手都筑道夫が書き継ぎ、現代に顎十郎をよみがえらせたユニーク捕物シリーズ。
  • 新・一茶捕物帳 -三日月に哭く-
    -
    江戸は深川伊勢崎町の源右衛門店通称お月見長屋に独居する弥次郎兵衛は長屋裏の本行寺の本堂を借りて読み書きを教えている。この情け深くて涙もろい男こそ、北町奉行所の定廻り同心・片山九十郎の知恵袋として江戸を騒がす怪事件の謎を解く若き日の俳人・小林一茶であった――! 人情あふれる下町を舞台に、時代ミステリーのニューヒーロー“涙の弥次郎兵衛”の推理が冴える!
  • 合本 新・居眠り磐音
    -
    全51巻で完結した平成最大の人気シリーズ「居眠り磐音」のスピンアウト5作品を合本化! 「居眠り磐音」本編では描かれなかった物語の数々。ファン必読の合本です。 ※この電子書籍は2021年4月に配信を開始した電子版『奈緒と磐音 居眠り磐音』『武士の賦 居眠り磐音』『初午祝言 新・居眠り磐音』『おこん春暦 新・居眠り磐音』『幼なじみ 新・居眠り磐音』を合本にしたものです。
  • 奈緒と磐音 居眠り磐音
    3.8
    “居眠り磐音”が帰ってきた! 全五十一巻で完結した平成最大の人気シリーズが復活。 豊後関前藩中老職の嫡男・坂崎磐音の朋輩に妹の奈緒が生まれたその日(「赤子の指」)。 四歳の奈緒が磐音の嫁になると口にした日の出来事(「梅雨の花菖蒲」)など、本編では描かれなかった5つの物語を収録。 ふたりの幼き日々から悲劇の直前までを描き、万感胸に迫るファン必読の一冊。
  • 新今川記・外伝 花倉悲歌
    -
    時は戦国乱世。名門今川家の若き太守氏輝亡き後の家督争いに引きずり出されるふたりの弟――玄広恵探と栴岳承芳(後の今川義元)。彼等を推し立てる福島越前・九英承菊ら野心家たち、さらには女傑と呼ばれた承芳の母寿桂尼など、さまざまな人物の思惑に翻弄され、悲劇的な戦いに身を投じていく兄弟の運命の物語。
  • 新・入り婿侍商い帖
    3.3
    十月。切米の季節で、蔵前は行きかう人でにぎわっている。しかし、羽黒屋の切米が何者かによって奪われてしまった!五月女家の家督を継いだ善太郎は、羽前屋のお稲の妊娠を知る。二人が選んだ結末は……。
  • 新・入り婿侍商い帖 遠島の罠(一)
    3.0
    羽前屋に旗本吉根家の用人から、米を仕入れてほしいと依頼があった。同じ頃、角次郎は藩米の仲介仲間の寄り合いで、仙波屋に声をかけられ、吉根家を紹介される。どうやら取引には裏がありそうで……。
  • 新・入り婿侍商い帖 お波津の婿(一)
    -
    新米の季節がやってきた。米問屋羽前屋の主人・善太郎は関宿へ向かう途中の江戸川で、火の玉のように燃える大船を目撃する。異様な光景に江戸では祟りや怨霊説が囁かれる中、大村から頼まれた善太郎は真相を調べることに。大黒屋では、跡取り娘・お波津の婿探しが始まった。候補となった二人は見た目も性格もまるで正反対。それぞれの考えで大黒屋への婿入りを望むようだが、お波津はどこか冷めていて……。波瀾の新章開幕!
  • 新・入り婿侍商い帖 古米三千俵(一)
    4.0
    七月下旬。角次郎の罪も晴れ、大黒屋の賑わいも戻ってきた。今年の作柄も良いと、善太郎たちが喜んでいた矢先、打越屋の銀兵衛が相談に来た。その内容に隠された陰謀とは……。さらに江戸では流行り病が!
  • 深淵の色は 佐川幸義伝
    -
    合気の達人が極めた武術の神髄。 不世出の剣豪小説家、渾身の遺作。 初文庫化! 剣豪小説の第一人者が武術の深淵に挑んだ遺作! 「合気心に至れば、我無く、人無く、生も無く、死もまた無し」――大東流合気武術の達人、佐川幸義。わずかに触れただけで相手の体が吹っ飛ぶ魔法のような技を目の当たりにし、剣道有段者の著者はその技の深淵を探るため門人となったが…天才武術家の謎の生涯をたどり、弟子たちが見た師の素顔を通して、知られざる神業の真髄に迫った、渾身の遺作。 目次 第一章 ちいさな閃き 第二章 疾風の打ちこみ 第三章 ふしぎな機縁 第四章 師弟のつながり 第五章 言葉のない会話 第六章 理と気 第七章 佐川合気活法の神髄 第八章 武田惣角先生の足跡 第九章 先生の息子さん 第十章 秘密の世界 作品解説:末國善己 作家解説:菊池 仁
  • 計略の猫 新・大江戸定年組
    4.0
    元同心の藤村、大身旗本の夏木、商人の仁左衛門は子どもの頃から大の仲良し。悠々自適な生活のため3人の隠れ家を見つけ出したが、江戸中から次々と悩みが持ち込まれて……!? 大人気シリーズ待望の復活!
  • 神様長屋、空いてます。 新大江戸もののけ横町顛末記
    -
    妖怪だけが棲む「もののけ横町」のはずれにひっそり佇む「神様長屋」。住人は呑んだくれで引きこもりのダメダメ神様ばかりで、管理人である商売繁盛の神様・福助は頭を抱える毎日。とうとう長屋を追い出された面々は流れ着いた江戸・神田で寂れた通りの町おこしを手伝うことに。そこへ謎の「黒い招き猫」が現れ――。もののけ横町・神様編、開幕!
  • 新・御刀番 黒木兵庫 : 1 無双流仕置剣
    3.5
    江戸表の水戸藩邸で何やら不穏な動きありとの報せを受けた御刀番頭の黒木兵庫は、国許を発ち一路江戸に向かった。水戸藩主斉脩の庶子・京之介とその母・お眉の方が暮らす向島の下屋敷に、時の老中水野忠成の懐刀・土方縫殿助が訪ねてきたという。土方は将軍家斉の娘・峰姫を斉脩の正室に輿入れさせた黒幕。しかも峰姫は七年前に裏柳生を使嗾して、当時虎松と名乗っていた京之介を亡き者にせんと企てた過去があった。土方の狙いは一体何なのか、峰姫はこの一件に関与しているのか!? 待望の書き下ろし新シリーズ第1弾!
  • 新 織田戦記 壱 本能寺炎上、天下擾乱す!
    -
    信長の五男、勝長は幼年を遠山景任の養子として過ごし、六歳の時、信玄の元に送られる。人質ではあったが勝頼に猶子として育てられた勝長は、天正十年、落日の武田から信長の元に返される。信長の子息で、武田の志を継承した若き勝長が天下に挑む!

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  • 新・御宿かわせみ
    4.4
    ついに「御宿かわせみ」復活! 時は移り明治の初年。維新の激動の中で「かわせみ」ファミリーにも数々の厄難が降りかかっていた。東吾は戦乱で行方不明、源三郎は凶賊の手にかかり落命、麻生家も源右衛門ら3名が殺害された。しかし、麻太郎や花世、源太郎らは、悲しみを胸に抱えながら雄々しく歩み始める。いまだ江戸の名残を色濃くとどめ、舶来の風俗が異彩を放つ新しい舞台で、力いっぱい立ち向かっていく次代を背負う若者たち。大河小説第2部、堂々のスタート!
  • 取替屋 新・神楽坂咲花堂
    -
    義賊か! 大悪党か! 謎の怪盗が跋扈(ばっこ)する中、江戸にあの男が還ってきた! 刀剣目利きの上条綸太郎は、ある日、名匠・虎徹(こてつ)の流れを汲む刀鍛冶とともに刀を作り続ける香苗と出会う。藩主の御側役だった香苗の夫は、主君の刀を失くし切腹したが、後に濡衣だと判明。香苗は自ら作った刀で夫の仇を討つという。だが、彼女の工房には骨董の贋作も多く、お宝と贋物をすり替えて盗む取替屋の疑いが浮上すると……。江戸に舞い戻った綸太郎が再び快刀乱麻を断つ、シリーズ新展開の第1弾!
  • 新陰の大河 上泉信綱伝
    4.0
    戦国武将にして剣聖が辿った艱難辛苦の道。 上泉信綱は剣槍を縦横無尽に振るっていた。 相模国小田原城主・北条氏康の機略により、武蔵河越城を落とし損ねた関東管領・山内上杉家憲政と扇ガ谷上杉家朝定、関東公方・足利晴氏の連合軍を救うため、一騎当千の働きをせねばならぬのだ。 しかし、獅子奮迅の活躍虚しく、主君である上野国箕輪城主長野業政の嫡男・吉業は護りきれなかった。 肩を落とす信綱に、業政は無能な関東管領を見限るという。 甲斐国躑躅ヶ崎館・武田晴信の誘いにもなびかず、我が道を行く主君に仕える信綱だったが、ついに業政の命運が尽きてしまう。 信綱は「兵法を極めよ」という業政の遺言を成し遂げるべく、弟子の疋田文五郎、神後宗治とともに諸国修業の旅に出る決意を固めることに。 出立後、信濃国諏訪大社で奉納演武してからというもの、長坂釣閑斎をはじめ、諏訪四郎左衛門、武田晴信、小山田信茂らが、兵法家として名高い信綱を引き留めては策を弄してくる。 なんとか魔手を振り切り、常陸国へ向かう一行。 ようやく辿り着いた、武の神を祀る鹿島神宮を詣でていると、なんと剣聖・塚原卜伝が現れた。 教えを乞う信綱に卜伝は……。 戦国武将剣豪ロマン。
  • 新火盗改鬼与力 風魔の賊
    3.0
    風の強く吹く夜、日本橋の両替屋に賊が入り、三人が殺されたうえ、千両余が奪われた。火付盗賊改方の与力・雲井竜之介は、風魔党と呼ばれる賊を追い、探索を開始した。だが、相手は三人の剣客を擁し、町方にまで手をかけ始めた。なおも、大胆に犯行を重ねる風魔党。竜之介は、一味の捕縛に策を講じるが……。一方、船宿瀬川屋のひとり娘・お菊は、危険を冒す竜之介に、熱い思いを寄せていた。最強の火盗改鬼与力、ここに復活!
  • シンカンの若者 ~中国歴史小説 蘭軍侵攻に抵抗する台湾青年
    -
    オランダが台湾にはじめて上陸したのは、一六〇四年のことだ。オランダは東インド会社をつくりパタビアに貿易基地を置いたが、商売としては有利な対日貿易のために、台湾に進出したのだ。日本人を父にもつ台湾の青年・ヤタロウはオランダ人に雇われるが、オランダ人の横暴さに目覚め、彼らと対抗するために、日本人商人に近づいていった。オランダの台湾占領時代、日本人を父にする台湾の青年ヤタロウの波乱の台湾裏面史。

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  • 真紅の人 新説・真田戦記
    4.3
    1614年、大坂の陣。真田信繁の傍らに、真紅の鎧を纏う若武者の姿があった。彼の名は佐助。摂津国の鳶田の集落から大坂の地へやってきた彼には、倒さなければならない仇敵がいた──かつて母親と一族を徳川に惨殺された佐助は、ただひとり生き延び、貧しい集落に流れ着いたのだ。「真田丸」での鍛錬で、強さを身につけた佐助は、信繁とともに徳川との決戦に挑むが……。史実を丹念に紡いだ、新たなる真田戦記。 ※本書は、二〇一五年二月に小社より単行本として刊行された作品を加筆修正し、副題を加えて文庫化したものが底本です。
  • 五万両の茶器~新九郎外道剣(一)~
    3.5
    御蔵前片町にある札差・平戸屋の美人娘おきよが攫われた。盗賊・相模の五右衛門たちが5万両といわれる茶器を平戸屋から手に入れるためだった。盗賊からおきよを救った御家人・柴新九郎は、茶器をめぐる壮絶な争いに巻き込まれていく。人を斬るに躊躇なく、女を抱くに見境ない……まさに外道の剣客・新九郎。痛快!書下ろし時代小説シリーズ第1弾。
  • 神君家康の密書
    3.2
    家康が応じた密約を胸に、天下を半日で決着させた猛将・福島正則。蛍大名と侮られつつ、強かな籠城戦で西軍主力を翻弄し逆転劇に道を拓いた京極高次――。仕掛けあう豊臣恩顧の大名たち、糸を引く家康の水も漏らさぬ諜報網。戦国覇道のキャスティングボートを握った武将たちが、日本を最大震度で揺さぶった三つの謀略秘話。

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  • 血脈 新・剣客太平記(一)
    完結
    4.0
    直心影流の継承者を決める大仕合から四年。三田に剣術道場を構える峡竜蔵は幼馴染である綾を妻に迎え、その翌年には長男・鹿之助を授かっていた。順調に門弟も増え、賑わいを見せる峡道場。そんなある日、綾は、竜蔵が幼い頃から生活の面倒をみてきた内弟子・雷太の様子にどこか翳りがあることに気づく。いつもは明るく道場の人気者、雷太の変化の理由とは……。夫となり父となっても己が剣の道を生きる峡竜蔵が、今度は信愛する弟子たちを厳しく温かく育てていく――。大好評「剣客太平記」シリーズ、新たなる始動。
  • 初陣 新剣客同心親子舟
    3.0
    八丁堀同心の長月菊太郎は、今年で二十歳。四年前、直心影流の達人だった父が隠密廻りの役職から身を引いたのを機に、南町奉行所本勤に抜擢され、日々勤めに励んでいた。そんなある日菊太郎のもとに、日本橋本町の呉服屋に押し込みがあり、手代が殺されたと報せが届く。勇んで探索に乗り出す菊太郎。その数日後、南町奉行の遠山より菊太郎と隠居の父・隼人に呼び出しがあった。鬼隼人の異名をとっていた隼人にも探索に加わってほしいというのである。親子で江戸の悪を追う〈新剣客同心親子舟〉シリーズ、堂々の第一作。
  • 新剣豪伝(電子復刻版)
    -
    戦国末期、常陸国江戸崎の郷士・諸岡一羽は、天真正伝の流儀を伝える名人と謳われていた。が、不運にも病に冒され門弟は四散。印可を授けた秘蔵の弟子根岸菟角、岩間小熊、土子泥之助の三人を残すのみとなった。三人のうち一身の出世のみを計る菟角は師を捨て逐電。恩師の流儀名を微塵流と変え隆盛を極めた。師没し、忘恩の徒菟角に天誅を加えるべく岩間小熊は江戸へ発つ(『諸岡一羽の三人の弟子』)。歴史短篇集。

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  • 神剣の守護者
    4.0
    「天下を統べるにふさわしき人物が現われるまで、この剣を守護せよ」 第六天魔王・信長が敵にした男は、軍神・楠木正成の末裔だった! 信長の伊勢侵攻には「草薙剣」を託された者との戦いが隠されていた!史実に基づく新感覚歴史エンタメ小説ここに登場!
  • 神剣 人斬り彦斎
    4.5
    死すとも志は捨て申さぬ――。肥後藩の下級武士に生まれた河上彦斎は、女人と見まがう美貌の持ち主ながら、神速の抜刀術を誇っていた。幕末最大の思想家・吉田松陰との出会いは、彦斎に国事奔走を誓わせる。藩主とともに上洛を果たした彦斎は、いよいよ尊皇攘夷を決行するため、血なまぐさい天誅行為に手を染めていく。“人斬り彦斎”と怖れられた梟雄は、何のために剣をとったのか。圧倒的斬れ味を誇る葉室麟渾身の歴史長篇。
  • 神剣 人斬り彦斎
    3.3
    嘉永三年(一八五〇)、九州肥後の熊本藩、御花畑表御掃除坊主の河上彦斎は、師・宮部鼎蔵を訪ね、尊敬する吉田松陰と、生涯にわたり惹かれ合う女性・由依と出会う。彦斎は日本を守るため厳しい県の修行をし、尊攘派の志士として次々と佐幕派の者たちを喪っていく。しかし彦斎の願いむなしく、明治新政府はこの国を西洋に屈服させてしまうように思えた。抵抗した彦斎は……。尊攘派の志士として激烈な活動を行い、「人斬り彦斎」として恐れられた漢・彦斎の苛烈な人生と志を描く、傑作長篇歴史小説。(解説・佐藤賢一)
  • 信玄
    -
    諏訪、村上、小笠原の諸豪を逐い、宿敵上杉謙信と川中島で激突した信玄は、信濃を手中に収めるや、一転、怒涛の如く駿河・遠江に侵入、これも制圧した。 武田騎馬軍団を率い、戦国の世に君臨した名将を描く。
  • 新源氏物語 霧ふかき宇治の恋(上)
    4.1
    平安王朝の宮廷ドラマの華麗な覇者、光源氏の、因果応報ともいうべき秘められた業を背負って生れた、もの静かな貴公子・薫。彼を敬愛するがゆえに、その切実な求愛に応えることを拒みとおして逝った大君。運命の恋人たちの愛は、さらに変転しながら、川をくだる……。流麗な文章と巧みな構成を以て、世界の古典を現代に蘇らせた田辺版・新源氏物語、待望の完結編「宇治十帖」上巻。
  • 信玄戦旗
    3.0
    戦国乱世のただ中に、天下制覇を目指した名将武田信玄。その初陣から無念の死まで、波乱激動の生涯をたどる迫真の長編小説である。大国の当主同士が一騎打ちを演じた唯一の合戦として名高い川中島の戦い、軍師山本勘助の巧妙な活躍ぶりなど、歴史の転換点、名場面の仕組みを周到な時代考察をふまえて、鮮やかに描いていく。虚々実々のかけ引き、壮大な勇気、そして決断のあり様などに魅きこまれるうちに、今を生きる私たちの処世や対企業組織の活路が見えてくる。巨匠による、異彩をはなつ歴史読物。
  • 信玄と信長 天下への戦略
    -
    戦国時代屈指の名将として、あらゆる点で対照的な資質の持ち主であった武田信玄と織田信長。この異質な二人が、同じ時代を舞台にしながら、なぜ共に天下取りに一番近い地歩を占めることになったのか。最も後発の信長が、なぜ最終的に天下統一を果たしえたのか。本書では、信玄の不敗主義VS信長の必勝主義、強兵主義VS弱兵主義、山型思考VS平野型思考など著者独自の視点で、両雄の戦略と行動を緻密に分析。日本的リーダーの成功の条件を考察する力作である。

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  • 信玄忍法帖
    4.3
    「風林火山の行くところ敵なし」諸国にその名を恐れられた猛将、武田信玄が死んだ? 過ぎし日、三方ヶ原の戦いで惨敗を喫した徳川家康は、真偽を確かめるため直ちに7人の伊賀者を甲斐へ送り込んだ。一方、信玄なき武田軍団の弱体を痛感する軍師山本勘介は影武者を擁立。信玄存命と見せかけてこれを猿飛、霧隠の二人の忍者に死守させた。甲府盆地は、たちまち忍者同士の熾烈な攻防に血塗られていった……。奇奇怪怪の忍法争いを通じて武田家の存亡を描く、山田風太郎の傑作忍法帖!
  • 信玄の軍配者(上)
    4.2
    足利学校で共に学んだ仲間たちと別れた山本勘助。軍配者として仕えようと駿河の今川家を訪れるが、過去の因縁から逆に囚われてしまう。以来六年、齢四十を超えて尚、仕える主君と巡り会えずにいた。そんな折、甲斐を追われた武田信虎から実子・晴信暗殺計画を告げられる。死中に活を求めるべく甲斐に向かう勘助は、ついに歴史の表舞台へと歩み出す!
  • 信玄の軍配者(上下合本)
    -
    名作一気読み! 勘助は仕官のため駿河を訪れるが、過去の因縁から囚われる。武田晴信暗殺の企てに誘われ、死中に活を求めるべく甲斐に向かう勘助。晴信に軍配者として仕え、勘助はついに表舞台に。鮮やかな戦略で武田を常勝軍団へと導く。だが、家中には傲りが生じ大きな危機を招くことに。天才、山本勘助の起死回生の策とは!
  • 信玄の正室(つま)
    -
    三条公頼(さんじょうきんより)の次女・倫子(みちこ)は武田晴信(信玄)に嫁ぐ。二人は仲睦まじく暮らし、子宝にも恵まれた。父・信虎を追放し、武田宗家を継いだ晴信は、外征だけでなく、内政の充実も図る。一方、倫子は三男の病死に続き、父・公頼の非業の死に嘆き悲しんでいた。そんな折、夫と嫡男・義信が対立。夫は、逆意ありと義信を籠舎(ろうしゃ)させる。茫然自失(ぼうぜんじしつ)の倫子は……。
  • 真・甲陽軍鑑 武田信玄の秘密
    -
    直木賞作家が書き下ろす、新境地の時代小説。名将・武田信玄に重用され、武田四名臣の1人に数えられた高坂弾正忠昌信。美童の頃から仕え始め、宿老として息を引き取るまで武田家に人生を捧げた高坂が、今まで守り通してきた信玄の恐るべき秘密をここに明かす――エンターテインメントの巨匠が満を持して放つ、異形の新戦国時代小説。<文庫書下ろし>(講談社文庫)
  • 晋作に銭を持たすな
    -
    動乱の世に現れた長州の風雲児には、"天狗の目"があった 鎖国時代、外の世界に目を向けた師匠・吉田松陰に惹かれ、彼の遺志を継いだ松下村塾門下生たち。異端児・晋作もその例に漏れず、上海視察を通じて世界の現状とその真理に到達し、日本の未来を案じて開国を目指した。同時に故郷長州藩のために自らが発起して「奇兵隊」を創設。時代を見抜く力を持った青年がもたらした日本の夜明けを描く。 生まれ持った鋭い洞察力と激しい行動力で周囲を驚かせ、やがてはその求心力で藩の救世主となった高杉晋作。 破天荒な彼の嵐のような生き様と、その裏で紡がれた愛の物語。

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  • 新・里見八犬伝 上
    完結
    3.0
    名作映画「里見八犬伝」の原作が時を超えて蘇る──室町の世、手柄を挙げた飼犬・八房の妻になった安房里見家の伏姫。姫を八房からとり戻そうとした家来の手で、命を落としたその体から八つの光の玉が飛び散った。〈仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌〉その玉を持つ運命となった八人の光の戦士たち。彼らと悪の軍団との凄絶な戦いが、今始まる! 『南総里見八犬伝』をベースにしながらも波乱のドラマを加え、大きく変身させた疾風迅雷の大伝奇エンターテインメント・ノベル。〈全2巻〉
  • 新 真田軍記 1
    -
    関ヶ原の戦い後、一年有余、ついに真田昌幸・幸村の復仇戦が始まった。九度山に流されていた父と子は、秘策を練りあげる。徳川家が最も畏れた昌幸の知嚢から生まれた秘計だ。完璧だった。まず狙われたのは、勇将と称されていたあの男だった。そして次は……?

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  • 辛酸 田中正造と足尾鉱毒事件 新装版
    4.0
    足尾銅山の鉱毒で甚大な被害を受け、反対運動の急先鋒となっていた谷中村は、絶体絶命の危機にあった。 銅山の資本家と結託した政府が、村の土地を買収し、遊水地として沈めようとしていたのだ。 反対運動の指導者、田中正造は、村を守るため、政治権力に法廷での対決を挑む。 だが、それは果てしなく、苦難に満ちた闘いだった。 日本最初の公害闘争を巡り、権力の横暴に不撓不屈の精神で立ち向かった人々を描いた伝記文学の傑作。 解説・魚住昭
  • 駕籠屋春秋 新三と太十
    3.5
    「いつの時代でも《新三》と《太十》のように“粋”でありたい」 ――歌舞伎俳優・片岡愛之助さん推薦! お節介が気持ちいい。男も惚れる駕籠舁き、江戸を駆ける! 「取次屋栄三」「剣客太平記」「居酒屋お夏」の大人気作家の新しい人情時代小説シリーズ誕生! 講談社文庫創刊50周年書下ろし作品 江戸の町を駆け廻る美男の駕籠舁き・新三(しんざ)と太十(たじゅう)。 悩みを抱えた客が駕籠にひとたび乗れば、二人のお節介で心が晴れると評判だ。 ある日、武家屋敷近くで瀕死の若侍を助けた二人は、大名家の騒動に巻き込まれ……。 若侍の志に心打たれた駕籠舁きの思わぬ行動とは? 優しさと爽快感が心に響く人情時代小説開幕!
  • 真三郎捕物帖
    5.0
    泰平の世に、威張り散らすだけで能のない武士は無用だ――毎日を遊び暮らす大名家の若様・真三郎の望みは勘当されること。だが色男の真三郎を町家の女たちが放っておかぬ。江戸情緒溢れる市井を背景に、利権を貪る悪人たちに剛剣振るう若様の活躍を描く痛快時代小説!

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  • 新史 大坂天保山 天保の御救い大浚え
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 天保2年、大坂の町の繁栄を願って庶民から豪商、武士、農民まで全ての人々が力を合わせて、淀川全域にわたる大工事「御救い大浚え」を行った。水の都大坂で、官民一体が一体となって行なった「御救い大浚え」とは? なぜ行なわれたのか? 本書は、大坂庶民がかくも大浮かれさせ大賑わいさせた「御救い大浚え」の大事業を、史実に基づき新たな視点で描いた画期的な長編歴史小説。
  • 新釈・皇妃エリザベートとふたりの男たち
    -
    「本当は恐ろしいグリム童話」などで著名な作家・桐生操が、ヨーロッパや宝塚歌劇団などで人気のある「エリザベート」(19世紀、16歳でオーストリア皇后になり、旅のはてに暗殺された皇妃)を、新解釈し書き下ろした野心作。その数奇な運命と、オーストリア皇帝・フランツ・ヨーゼフと、ルートウイヒ2世というふたりの男たちとの葛藤、息子ルドルフの自殺、暗殺までを、「生身の女」として小説に書き下ろす。
  • 新釈「五輪書」
    4.3
    佐々木小次郎との戦い、二刀流の遣い手……など、戦国末期から江戸初期にかけて生きた、不世出の天才剣豪・宮本武蔵の名を知らない日本人は、まずいないだろう。「五輪書」は、戦国末期から江戸初期に生きた不世出の剣豪、宮本武蔵が最晩年に書き記した兵法書である。兵法書とは、言うまでもなく、武芸の解説や武士の心構えについて、独自の説を理論化したものである。その点、「五輪書」も例外ではない。敵という言葉に象徴される人間関係、個人の覚悟など、これほど現代人の生き方を指し示す兵法書も珍しく、現代人の必読書といえよう。

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  • 新釈 水滸伝(上)
    -
    中国・北宋、徽宗の時代。悪政に堪え忍んできた庶民の怒りは爆発した。「もはや奸賊どもの言いなりにはなれん!」--悲壮な決意で豪傑たちが梁山泊をめざす。中国古典の傑作に歴史小説の大家が挑む、待望の文庫化。
  • 師弟 新・軍鶏侍
    3.5
    跳べ、若軍鶏(わかしゃも)よ! 息子や弟子たちの成長と旅立ちを見守る日々…。七年の歳月が過ぎ、齢(よわい)五十四となった園瀬藩の道場・主岩倉源太夫。だれにも避けることのできぬ“老い”を自覚しつつも、かつて退けた剣士の挑戦を再び受けて立つ。挑戦者の註文は「真剣で」だった―(『歳月』)。道場を開いて弟子を持ち、後添いにみつを娶って、思いがけず子を得た源太夫。息子の成長と旅立ち、弟子の苦節と克服を見守る、逃徹した眼差しの時代小説4篇を収録。軍鶏侍シリーズ新展開の第1弾!
  • 神州日月変(上)
    1.0
    江戸で評判の美女が次々神隠しにあった。娘達はすべて十八歳で人気絵師清春の姿絵になったという共通点があった。事件を追う同心古河雷四郎を取巻く妖気の正体は。(講談社文庫)
  • 神州天馬侠 第壱話
    -
    人気コミック『バガボンド』の原案ともなった 「宮本武蔵」の 作家 吉川英治不朽の名作 『神州天馬侠』 『劇場版ジャングル大帝』のアニメ監督竹内啓雄がオリジナル脚本として 書き下ろした初の電子書籍! 『タッチ』、『グスコーブドリの伝説』などの作画監督 江口摩吏介 『ルパン三世』などの美術監督 宮野隆が加わり ファンタジックで、エキサイティングな時代劇コミック&シナリオとして 2013年 再び蘇る!!
  • 神州天馬侠(一)
    4.0
    大正末から昭和初めの「少年倶楽部」の目ざましい躍進期に、その中心読み物となったのが、佐藤紅緑の諸作と「神州天馬侠」である。織田・徳川の連合軍に滅ぼされた武田勝頼の遺子・伊那丸が、忠義の士に護られて、健気にもお家の再興をはかる。しかし、戦国群雄の圧力の前には――。当時、子供も大人もこの小説に熱狂した。今も、その底力を保ちつづける大衆児童文学の記念碑。
  • 神州天馬侠 改訂版
    -
    吉川英治のこの原作はなんと80年も前に記されたものでありながら、今回改めて読み直して驚いたことは、全くその古さを感じさせないということで、むしろ昨今のハリウッド映画の方がこのテンポ感を真似たのではないかと思われるほどのスピード感溢れるものでした。 そして、入り組んだ物語の面白さや登場人物たちの多彩さ、スケール感などは長編ファンタジー、ハリーポッターシリーズなどと比べても何ら遜色なく、私には絶対こっちの方が面白いとさえ思っている。 さすが時代小説の巨匠だけあって研ぎ澄まされた時代感覚や設定などは確かなものであり、児童小説でありながら大人も楽しめるエンターティメント作品になっています。
  • 神州天馬侠 全巻セット
    -
    時代小説・歴史小説の大家・吉川英治の傑作を集めた決定版長編小説全集。第12巻は武田家再興をめぐる傑作冒険活劇『神州天馬侠』。全巻セットで合本した完全版です。
  • 新書太閤記
    -
    極貧の中に育ち、己の才覚だけを武器に戦国の世を成りあがった豊臣秀吉の出世物語を中心に、織田信長、徳川家康、明智光秀、竹中半兵衛などをめぐる歴史ドラマを描く『新書太閤記』。全11巻を全巻セットで合本した完全版。 ●目次 【第一巻】 序 日輪・月輪 野の子ども この一軒 香炉変 大鵬 群盗 猫の飯 塩 卍の一族 成敗 矢矧川 蛍 天高し 稲葉山城 十兵衛光秀 火の粉・風の子 松下屋敷 今川往来 信長 狂児像 出仕 じゃじゃ馬 孤君と老臣 茨を拓いて 奉公一心 米饅頭 【第二巻】 寧子の胸 乱雲 明知落ち 風の中の城 三日普請 鳴海変 大きな月 若き家康 鉄漿将軍 望蜀 兵糧陣 天機と人 出陣 この一期 田楽狭間 白雨・黒風 虹 夕顔の門 敵国巡遊記 菊便り 聟の君 水掛祝い 背和前戦 【第三巻】 春の客 州股 竜呼 大器の相 山川皆兵 一擒一縦 竹中半兵衛 病孫子 山中人 桃源 竿頭一瓢 母に侍す 隣交遠計 密客 桔梗咲く 春風行 伊勢軍功帳 於市・於虎 大義 二十一日記 七番楽 建設の音 堺町人 名器 北征 【第四巻】 露のひぬ間 琴線 姉川 両面将軍 英山 東風吹く一隊 獅子の乳児 卑屈茶わん 四面楚歌 伏竜悶動 毘沙門堂主 雁と燕 権化 時々刻々 三方ヶ原 卍 天放無門 田園の一悲母 君臣春風 旧閣瓦解 去りゆく人々 お市の方 母の戦い 説客 珠 さむらい集い 未来の女性 母と妻 楽しみここにあり 【第五巻】 とらと虎 石田佐吉 鞠 財吏 御旗楯無 けだもの囃子 長篠 破れ障子 泥衣の戦士 士魂煌々 しだらが原 夏草日記 松や柳 安土 湖南湖北 秋茄子 灸 中国入り 反覆 苦衷 三日月 齲歯 病軍師 誓紙 不測の事 菊窓閑話 知者・無知者 羽翼を殺ぐ 南蛮寺 有情・無情 【第六巻】 官兵衛救出 死後の花見 有馬の湯 死山血河 秋風平井山 地下なお奉公 紅葉を食う 父と父 軍旗祭 醜ぐさ 日本丸 丹波・丹後 二つの門 鷹を追う 折檻 名将と名将 父信長 用心濠 年玉 大気者 蘭丸 京都 潮声風語 中国陣 銭と信長 南蛮学校 古府・新城 高遠城 春騒譜 天目山 火も涼し 淋しき人 客来一味 富士を見つ 東海風流陣 【第七巻】 雛の客 武人宗治 備中に入る 城乗り一番 市 元祐の妻 さみだれ雲 土と人 供宴 心闇 鳰の宿 わくら葉 英山復興 昼ほととぎす 薬狩り 白河越え 愛宕参篭 鬮 みじか夜 無用の用 翠紗の内 老坂 本能寺界隈 夜ばなし 南 灯情風心 九本旗 鼓譟 一杓の水 推参 寂火 遠浦帰帆 檄 二条三門記 近衛殿の屋根 いのち また学舎 波波波 家康の場合 雲団々 憤涙 【第八巻】 天機刻々 電捉 安国寺恵瓊 笑歌 諾 男をつくりて 薫風一扇 喪を討たず 堰を切って 一浴 風は追手 涼しき頭 雷気 淀・山崎・天王山 裁きの悲歌 洞ヶ嶺 粽のこと 桂川 火ぶた 松松松 相搏つ両軍 金瓢押し 御坊塚 深夜行 小栗栖 瀬兵衛御苦労 橋上橋下 志賀の浦風 世々の物 駄農 桔梗分脈 母の城 心のふるさと 良い息子 柴田勝家 折鶴 薫香散 虎口 離 大物見 大五と書け むらさき野 【第九巻】 偽和 不惑・大惑 家康 掌上の物 蕗のとう 下座の民 大慈悲 楔子 民とその国 心耳と機眼 砦 謀略 内に敗る者 中入り…ほか全11巻完結
  • 真書太閤記
    -
    転職十数回の末につかんだ武家奉公に嬉々とはげむ若き藤吉郎――のちの太閤秀吉。潔癖にすぎる主君・信長の折檻、柴田勝家ら上役の嫉み、同僚の蔑み……数多の困難を奇貨として、陽気に叱られ、上役をやりこめ、頭角を現す快男児の胸おどる成功譚。著者急逝で未完に終わった、安吾日本史の最後をかざる快作。
  • 新書太閤記 一
    -
    吉川英治の長編の歴史小説。若き日の豊臣秀吉。貧しい家に生まれ、その容貌から「猿」と蔑まれた秀吉が己の才覚だけを武器に出世を重ね戦乱の世にはばたく。現代の処世術にも通じるピンチをチャンスに変える考え方とは。ひたすら母のため家族のためにと思い、働く姿は日本人そのもの。一巻は日吉の生い立ちから信長に仕え、ねねとの出会い。
  • 新書 太閤記 一
    -
    日本人の多くが親しみを持つ豊臣秀吉。戦乱の世を生きながら、やがて天下統一を果たすまでの秀吉の生涯を描いた物語。 天文5年、尾張で一人の赤ん坊が生まれる。日吉と名付けられた赤ん坊は、やがて母や姉を想い、楽をさせてやりたいと強く考えるようになる。何をしても芽が出ず、何も持たない日吉は村で厄介者扱いを受けながらも、自分の仕事に対しては一生懸命に忠実であり続ける。 人間・秀吉を真正面から描いた吉川英治の意欲作。 <著者情報> 吉川英治 1892年8月、神奈川県生まれ。小説家。様々な職を経て作家となる。『鳴門秘帖』などで人気を博し、1935年より新聞連載が始まった『宮本武蔵』は読者を魅了、大衆小説の代表的作品となる。『三国志』、『新・平家物語』、『私本太平記』『新・水滸伝』など後世に残る大作を執筆。 目   次 日 輪 ・ 月 輪 野 の 子 ど も こ の 一 軒 香  炉  変 大     鵬 群     盗 猫  の  飯 塩 卍 の 一 族 成     敗 矢  矧  川 蛍 天  高  し 稲 葉 山 城 十 兵 衛 光 秀 火の粉・風の子 松 下 屋 敷 今 川 往 来 信     長 狂  児  像 出     仕 じ ゃ じ ゃ 馬 孤 君 と 老 臣 茨 を 拓 い て 奉 公 一 心 米  饅  頭
  • 新書太閤記(一)
    3.8
    動乱の中世に終止符を打ち、新世紀を開いた豊臣秀吉の生涯を描く、規模雄大な出世物語。民衆の中に伍してゆく英雄として、秀吉は古来、誰からも愛されてきた。――奔放な少年時代を過ごした日吉が、世間を見る眼も肥え、生涯の主君として選んだのが、うつけで知られる織田信長。随身を機に名も木下藤吉郎と改め、着実に出世街道を歩んでいく。
  • 新書太閤記 全巻セット
    -
    時代小説・歴史小説の大家・吉川英治の傑作を集めた決定版長編小説全集。第8集は豊臣秀吉の出世物語を中心に織田信長、徳川家康などをめぐる歴史ドラマを描く『新書太閤記』。全11巻を全巻セットで合本した完全版です。
  • 新書太閤記 全巻セット
    -
    吉川英治の長編の歴史小説。全巻セットで値段もお得で一気に読める。若き日の豊臣秀吉。貧しい家に生まれ、その容貌から「猿」と蔑まれた秀吉が己の才覚だけを武器に出世を重ね戦乱の世にはばたく。現代の処世術にも通じるピンチをチャンスに変える考え方とは。ひたすら母のため家族のためにと思い、働く姿は日本人そのもの。若き日の豊臣秀吉。貧しい家に生まれ、己の才覚だけを武器に出世を重ね、天下を統一する。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • 新書太閤記全十一冊合本版
    値引きあり
    5.0
    講談社吉川英治歴史時代文庫を底本にした、一気に読める全十一冊合本版。動乱の中世に終止符を打ち、新世紀を開いた豊臣秀吉の生涯を描く、規模雄大な出世物語が本書である。民衆の上にあるのではなく、民衆の中に伍してゆく英雄として、秀吉は古来、誰からも愛されてきた。――奔放な少年時代を過ごした日吉が、世間を見る眼も肥え、生涯の主君として選んだのが、うつけで知られる織田信長であった。 【収録作品】 新書太閤記(一) 新書太閤記(二) 新書太閤記(三) 新書太閤記(四) 新書太閤記(五) 新書太閤記(六) 新書太閤記(七) 新書太閤記(八)  新書太閤記(九) 新書太閤記(十) 新書太閤記(十一)
  • 神書板刻 祇園社神灯事件簿五
    -
    長屋を焼かれたうえ、虚無僧姿の武士に襲われている男を危機一髪のところで助けた植松頼助。男は板木の彫り師で、神書――天皇を崇める「日本書紀」や「神皇正統記」を密かに彫っていたのだ。襲撃した武士は、神書の頒布に目を光らせる幕府からの刺客であった! 朝幕の争いに身を投じる植松頼助、最後の事件簿!
  • 真実の航跡
    3.8
    太平洋戦争中に起きた非道な捕虜殺害事件。 戦後、BC級戦犯裁判で浮かび上がった、驚愕の真実。 法の正義はどこにあるのか――。 一人の若き弁護士が、“勝者なき裁判”に挑む。圧巻の歴史小説! 昭和19年3月、大日本帝国海軍の重巡洋艦「久慈」は、インド洋でイギリス商船「ダートマス号」を撃沈。救助した捕虜を殺害した。 敗戦後、「久慈」艦長であった乾と、「久慈」が所属していた第16戦隊の司令官・五十嵐は、戦犯として起訴される。戦犯弁護人として香港にやってきた若手弁護士の鮫島は、裁判資料を読み込むうちに、この事件の――大日本帝国海軍の――抱える闇に気づいていく。
  • 心中しぐれ吉原
    4.0
    蔵前の札差・大口屋文七の女房みつが、桜が満開の頃、出逢茶屋で役者と心中した。しかし文七は、女房の不貞を信じられず、無理に殺されたに違いないと自ら探索をはじめる。一方、大口屋の大旦那が、〈花魁・瀬川に惚れさせた男に自らの持っている貸し金の証文を全部くれてやる〉と、文七たち八人の分家の主に宣言したが……。妻を亡くした文七の無念とそれを支える瀬川との、まっしぐらな愛と心中事件の驚きの真相を描く著者渾身の傑作長篇。(解説・縄田一男)
  • 新宿お取潰し
    -
    旗本埴谷右近に誘われて新宿に来た内藤大八郎は、ふとしたことから、やくざの親分の妾・おさよと深い仲に。そのことで彼は、やくざから私刑(リンチ)をうけ、半死半生の体で帰宅。事件を知った兄の新吾左衛門は、大八郎を切腹させ、公儀に廃駅を願いでた。親友の非業の死を知った右近もやくざの本拠へ……。 前代未聞の宿駅廃止に賭けた旗本侍の反逆を描く長編傑作。(『新宿旗本無頼』改題)
  • 森女と一休
    3.0
    本書は、一休が最晩年の10年間を同棲した盲目の女琵琶師・森女との物語が中心です。足利義政の時代の虚構に満ちた仏教界を嫌悪し、常識に囚われない「禅の神髄」を示そうと肉と魚を喰らい、酒をあおり、遊郭に出入りした一休が、77歳で森女と出会うことで、なぜ変わったのか。80歳で大徳寺の住職となり、応仁の乱で焼けた伽藍を復興。森女との交情のうちに一休が見出した「人の道」「無我無欲の境地」を描きます。
  • 新・水滸後伝(上)
    3.5
    十二世紀の中国、北宋末期。世の乱れを正そうと梁山泊に集まった好漢たちがいた。彼らの夢は潰えたが、それから数年、変わらず悪政がはびこるなか、散り散りになった生き残りたちが不思議な縁に導かれ再会。過酷な運命に涙をのんだ者たちは熱き心を胸に再び蜂起する! 『水滸伝』の痛快な後日譚を田中芳樹が現代の読者向けにリライトした新しい物語。
  • 新・水滸伝
    2.0
    ほぼ完結を迎えながらも未完の大作となった絶筆『新・水滸伝』を、全巻セットで合本した完全版。梁山泊を舞台に百八人の英雄豪傑が大活躍する痛快エンターテインメイント歴史小説の傑作。 【目次】 新・水滸伝  序曲、百八の星、人間界に宿命すること  毬使いの幸運は九天に昇り、風流皇帝の記宗に会うこと  教頭の王進、追捕をのがれ、母と千里の旅に落ちゆく事  緑林の徒の涙を見て、史進、彼らを再び野へ放つこと  史進、家郷をすてて渭水へ奔り、魯提轄と街に会うこと  晨に唄い女翠蓮を送って、晩霞に魯憲兵も逐電すること  蘭花の瞼は恩人に会って涙し、五台山の剃刀は魯を坊主とすること  百花の刺青は紅の肌に燃え、魯和なおの大酔に一山もゆるぐ事  花嫁の臍に毛のある桃花の郷を立ち、枯林瓦缶寺に九紋竜と出会いのこと  菜園番は愛す、同類の虫ケラを。柳蔭の酒莚は呼ぶ禁軍の通り客  鴛鴦の巣は風騒にやぶられ、濁世の波にも仏心の良吏はある事  世路は似たり、人生の起伏と。流刑の道にも侠大尽の門もある事  氷雪の苦役も九死に一生を得、獄関一路、梁山泊へ通じること  無法者のとりで梁山泊の事。ならびに吹毛剣を巷に売る浪人のこと  青面獣の楊志、知己にこたえて神技の武を現すこと  風来の一怪児、東渓村に宿命星の宿業をもたらすこと  寺小屋先生「今日休学」の壁書をして去る事  呉用先生の知網、金鱗の鯉を漁って元の村へ帰ること  六星、壇に誓う門外に、また訪れる一星のこと  仮装の隊商十一梱、青面獣を頭として、北京を出立する事  七人の棗商人、黄泥岡の一林に何やら笑いさざめく事  “生辰綱の知恵取り”のこと。並びに、楊志、死の谷を覗く事  二侠、二竜山下に出会い、その後の花和なお魯知深がこと  目明し陣、五里霧中のこと。次いで、刑事頭何涛の妻と弟の事  耳の飾りは義と仁の珠。宋江、友の危機に馬を東渓村へとばす事  秋を歌う湖島の河童に、百舟ことごとく火計に陥つこと  林冲、王倫を面罵して午餐会に刺し殺すこと  人の仏心は二婆の欲をよろこばせ、横丁の妾宅は柳に花を咲かせる事  女には男扱いされぬ君子も、山野の侠児には恋い慕われる事  悶々と並ぶ二ツ枕に、蘭灯の夢は闘って解けやらぬ事  ふと我れに返る生姜湯の灯も、せつな我れを失う寝刃の闇のこと  地下室の窮鳥に、再生の銅鈴が友情を告げて鳴ること  宋江、小旋風の門を叩くこと。ならびに瘧病みの男と会う事  景陽岡の虎、武松を英雄の与に祭り上げること  似ない弟に、また不似合な兄と嫂の事。ならびに武松、宿替えすること  隣で売る和合湯の魂胆に、簾もうごく罌粟の花の性の事  色事五ツ種の仕立て方のこと。金蓮、良人の目を縫うこと  梨売りの兵隊の子、大人の秘戯を往来に散きちらす事  姦夫の足業は武大を悶絶させ、妖婦は砒霜の毒を秘めてそら泣きに泣くこと  死者に口なく、官に正道なく、悲恨の武松は訴える途なき事  武松、亡兄の怨みを祭って、西門慶の店に男を訪う事  獅子橋畔に好色男は身の果てを砕き、強欲の婆は地獄行きの木驢に乗ること  牢城の管営父子、武松を獄の賓客としてあがめる事  蒋門神を四ツ這にさせて、武松、大杯の名月を飲みほす事  城鼓の乱打は枯葉を巻き、武行者は七尺の身を天涯へ託し行くこと  緑林の徒も真人は啖わぬ事。ならびに、危なかった女轎のこと  花灯篭に魔女の眼はかがやき、またも君子宋江に女難のあること  待ち伏せる眼と眼と眼の事。次いで死林にかかる檻車のこと  秦明の仙人掌棒も用をなさぬ事。ならびに町々三無用の事  弓の花栄、雁を射て、梁山泊に名を取ること  悲心、長江の刑旅につけば、鬼の端公も気のいい忠僕に変ること  死は醒めてこの世の街に、大道芸人を見て、銭をめぐむ事  葦は葦の仲間を呼び、揚子江の“三覇”一荘に会すること  根はみな「やくざ」も仏心の子か。黒旋風の李逵お目見得のこと  雑魚と怪魚の騒動の事。また開く琵琶亭の美酒のこと  壁は宋江の筆禍を呼び、飛馬は「神行法」の宙を行くこと  軍師呉用にも千慮の一失。探し出す偽筆の名人と印刻師のこと  一党、江州刑場に大活劇のこと。次いで、白竜廟に仮の勢揃いのこと  大江の流れは奸人の血祭りを送り、梁山泊は生還の人にわき返ること  玄女廟の天上一夢に、宋江、下界の使命を宿星の身に悟ること  李逵も人の子、百だけ村のおふくろを思い出すこと  妖気、草簪の女のこと。怪風、盲母の姿を呑み去ること  虎退治の男、トラになること。ならびに官馬八頭が紛失する事  首斬り囃子、街を練る事。並びに、七夕生れの美女、巧雲のこと…ほか
  • 新・水滸伝 第一巻
    値引きあり
    2.0
    中国、北宋の時代。 天下に悪疫が流行し、これを払うために霊山へ登った勅使は、人の諫めも聞かずに伏魔殿の封印を破ってしまう。そこから放たれた百八の魔星妖星が、時を経て人間に生まれ変わり、乱れた世を正す義賊として梁山泊に集い、躍動する――。 中国最大の伝奇小説を、吉川英治が大胆に意訳。生身の人間の夢と欲望が壮大な世界観の器に盛られ、興奮の一大マンダラと化す。 ・序曲、百八の星、人間界に宿命すること ・毬使いの幸運は九天に昇り、風流皇帝の徽き 宗に会うこと ・教頭の王進、追捕をのがれ、母と千里の旅に落ちゆく事 ・緑林の徒の涙を見て、史進、彼らを再び野へ放つこと ・史進、家郷をすてて渭水へ奔り、魯提轄と街に会うこと ・晨に唄い女翠蓮を送って、晩霞に魯憲兵も逐電すること ・蘭花の瞼は恩人に会って涙し、五台山の剃刀は魯を坊主とすること ・百花の刺青は紅の肌に燃え、魯和尚の大酔に一山もゆるぐ事 ・花嫁の臍に毛のある桃花の郷を立ち、枯林瓦罐寺に九紋竜と出合いのこと ・菜園番は愛す、同類の虫ケラを。柳蔭の酒莚は呼ぶ禁軍の通り客 ・鴛鴦の巣は風騒にやぶられ、濁世の波にも仏心の良更はある事 ・世路は似たり、人生の起伏と。流刑の道にも侠大尽の門もある事 ・氷雪の苦役を九死に一生を得、獄関一路、梁山泊へ通じること ・無法者のとりで梁山泊の事。ならびに吹毛剣を巷に売る浪人のこと ・青面獣の楊志 、知己にこたえて神技の武を現すこと ・風来の一怪児、東渓村に宿命星の宿業を齎すこと ・寺小屋先生「今日休学」の壁書をして去る事 ・呉用先生の智網、金鱗の鯉を漁って元の村へ帰ること ・六星、壇に誓う門外に、また訪れる一星のこと ・仮装の隊商十一梱、青面獣を頭として、北京を出立する事 ・七人の棗商人、黄泥岡の一林に何やら笑いさざめく事 ・“生辰綱の智恵取り”のこと。並びに、楊志、死の谷を覗く事 ・二侠、二竜山下に出会い、その後の花和尚魯智深がこと ・目明陣、五里霧中のこと。次いで、刑事頭何濤の妻と弟の事 ・耳の飾は義と仁の珠。宋江、友の危機に馬を東渓村へとばす事 ・秋を歌湖島の河童に、百舟ことごとく火計に陥つこと ・林冲、王倫を面罵して午餐会に刺し殺すこと ・人の仏心は二婆の慾をよろこぼせ、横丁の妾宅は柳に花を咲かせる事 ・女には男扱あつかいされぬ君子も、山野の侠児には恋い慕したわれる事 ・悶々と並ぶ二ツ枕に、蘭燈の夢は闘って解けやらぬ事 ・ふと我れに返る生姜湯の灯も、せつな我れを失う寝刃の闇のこと ・地下室の窮鳥に、再生の銅鈴が友情を告げて鳴ること ・宋江、小旋風の門を叩くこと。ならびに瘧病みの男と会う事 ・景陽岡の虎、武松を英雄の輿に祭り上げること ・似ない弟に、また不似合な兄と嫂事。ならびに武松、宿替えすること
  • 新・水滸伝(一)
    4.1
    中国は宋朝の時代、勅使として龍虎山に派遣された洪信は、厳しく禁じられた石窟の中を掘ったため、封じられた百八の魔星はどっと地上に踊り出た。やがて、その一星一星が人間と化して、梁山泊をつくり、天下を揺さぶる。――これが中国最大の伝奇小説「水滸伝」の発端である。「新・水滸伝」は、少年時代からこの中国古典に親しんだ著者が、思うままに意訳し、奇書の世界を再現する一大絵巻。
  • 新・水滸伝全四冊合本版
    値引きあり
    4.0
    講談社吉川英治歴史時代文庫を底本にした、一気に読める全四冊合本版。中国は宋朝の時代、勅使として龍虎山に派遣された洪信は、厳しく禁じられた石窟の中を掘ったため、封じられた108の魔星はどっと地上に踊り出た。やがて、その一星一星が人間と化して、梁山泊をつくり、天下を揺さぶる。
  • 真説 大坂の陣
    値引きあり
    3.0
    果たして「大坂の陣」とは何であったのか? すでに政権を掌握していた徳川家康は、なぜ「主殺し」の汚名を敢えて着てまで、豊臣家を滅ぼしたのか? その真相を真田幸村や後藤又兵衛など、戦いに身命を賭した武将らの姿を通して、誰にでも判り易く解明する!

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  • 真説忠臣蔵
    4.0
    吉良邸で討死した鳥居理右衛門の首級(しるし)が消えた。その顔が、能舞台で「翁」を舞う将軍綱吉の面(おもて)に貼りついた――(「死面皮」)。周到な内蔵助の密命で後備えとして脱盟者に甘んじた高田郡兵衛らは、汚名にまみれた後半生を送っていたが――(「不義士の荊門」)。雪舞う夜を血に染め、士道を貫く赤穂浪士と主を護る吉良の家臣の凄絶な攻防。誉れある義士になれなかった者たちの栄光なき使命を描く第二の忠臣蔵。
  • 真説 忠臣蔵
    -
    「忠臣蔵」は日本人のロマンの原点であり、国民ロマンと呼んでもよい。過去夥しい忠臣蔵が描かれてきながら作家の創作意欲をいまだにそそりつづけて止まない。古色蒼然(こしょくそうぜん)たるはずのストーリーがいまもって新鮮なのは汲めども尽きぬロマンの原流がそこにあるからである。元禄の世に現代を照射しつ構築した忠臣蔵は、私にとってロマンの復権であり、昭和から元禄の代への“討入り”である(著者のことば)。
  • 真説・鉄仮面
    -
    1666年、白馬に乗った王室の公用使が、新雪をついてアルマソン村の宏壮な城館(やかた)に到着した。これが、貴公子マッチョリ殿の数奇な運命の発端となろうとは!? フランス王ルイ14世の双生児(ふたご)の兄弟、本来なら、華麗な宮殿に住み、優雅な日々を約束されたはずなのに……。その誕生にまつわる秘密とは?  ボアゴべ、デュマなどであまりにも有名な鉄仮面伝説に、久生十蘭独自の史観と、一流の切口で迫る真実!
  • 新説 東洲斎写楽 浮世絵師の遊戯(ゲーム)
    -
    江戸時代後期に突如現れ、わずか10ヶ月の活動期間に数々の名作を残し、忽然と姿を消した浮世絵師、東洲斎写楽。その正体を巡り、4つの歴史談義が繰り広げられる。異説珍説数多ある中で、写楽が謎の絵師とされてしまったその理由とは…? 緻密な検証とユーモアたっぷりの発想で贈る、歴史謎解きエンターテインメント。単行本未収録の新エピソードを含め、大幅に改稿。
  • 真説 徳川慶喜
    3.0
    幕府内外の危機的状況を打開する期待の将軍であった徳川慶喜はなぜ、自ら武家政権に終止符を打ったのだろうか? 中根長十郎・平岡円四郎・原市之進……。三人もの慶喜の黒幕が次々と暗殺されていったのはなぜか? 幕末の混乱の渦中に斃れていった彼らの声を拾いながら、最後の将軍の実像に迫る、異色の長篇歴史小説。

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  • 深雪の剣
    3.0
    江戸・根津権現の門前町。辻番所に集う三人の漢(おとこ)、留蔵、田部伊織、辻風弥十郎は、闇の内に悪を仕置きし、修羅場を潜り抜けてきた。郷里の元同士の追手をくらました弥十郎は、老練の剣客、久能新八の道場へ通い出していた。白熱する師弟の組太刀。ところが、久能を仇と狙う侍が現れて……(寒稽古)。水練を体得した弥十郎を巡る新たな展開。好評時代中編集。
  • 真説・信長十二人衆
    -
    永禄元年織田信長25歳の時から、天正10年本能寺で爆死するまでを、その家臣団の側から12章にわけて描いた小説。 従来の俗説になじまれている向きには、ここに出てくる信長は珍しいかも知れないし読んで驚かれるかもわからない。(中略)しかし・・・今までの既成概念をすてて調べられるだけ調べ上げて、そして、ここに新しく浮かべさせた信長はだれからの借り物でもなく二十年という歳月を投影した私なりの所産である。(あとがきより)

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