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箪笥の中
この家からは逃れられない。ねっとりと絡みつく母娘三世代の愛憎劇。 主人公・雛絵は、美しく手先が器用な祖母・母親相性があまり良くなかった。 祖母・母親からも亡き祖父、父親に似てしまったと言われて、疎外感を抱いている。 ある日、祖母・母親は親族に立ち退き拒否をする住民の相談した。 後日、町で小規模な増水事故が起きる。その犠牲者は例の立ち退き拒否をしていた住民だった。 雛絵の小学校時代、高校時代、結婚後と年代別で描かれる、母娘三世代の愛憎劇ホラー。 ●目次 序 一章 嬢ちゃん 二章 坊や 三章 お婿さん 四章 旦那様 終 ●著者 篠たまき(しのたまき) 二〇一六年『やみ窓』にてデビュー。著書は『人喰観音』『氷室の華』『月の淀む処』『観音異聞』など。アンソロジー『異形コレクション』『てのひら怪談』『こわい話の時間です』など。 -
川柳句集 羅針盤 ――ためらいの先へ
著者は川柳・俳句・短歌の垣根を軽やかに越え、ボーダレスに創作活動を展開する短詩型表現愛好家。『羅針盤――ためらいの先へ』は、「川柳とは何か」という問いへの答えではなく、問い続けるための小さな方向感覚を手渡す一冊である。 著者は川柳を、人間と向き合うための「構え」や「態度」と捉え、全72句にその視線を一貫して注いでいる。生きていく中で個人の輪郭が失われていくような違和感や不条理を、身近な物や身体感覚へとそっと置き換える比喩が鮮やかである。 1句1ページの構成がもたらす豊かな余白は、読み手を結論へ急がせず、ふと立ち止まって自分の現在地を確かめる時間を育んでくれる。そんな静かな問いに満ちた句集である。 ●収録作品より 二行目の日記に潜む嘘ひとつ 朝礼で行方不明の一人称 そっと舟押し出すように友の通夜 ポケットに手垢のついた羅針盤 ただ風の気配を待っている余白 -
川柳句集 百歳の笑み(改訂版)
岐阜を拠点に活動する著者が、40年もの長い年月をかけて磨き上げた480句を収録した「百歳の笑み」に加筆修正した改訂版。 「斜光のなかで」「招き猫」「野鳥のしらべ」「へのへのもへじ」の4章構成。割り箸を割る音、新刊を開く感触といった何気ない日常の一コマ、また見落とされがちな季節の移ろいや小さな感動が、著者の研ぎ澄まされた感性で丁寧に拾い上げられている。重くなりがちな「老い」のテーマさえ軽やかなユーモアへと昇華させる著者の視点は、同世代には深い共感を、若い世代には生きる勇気を与えてくれる。本質を捉える確かな眼力で、現代社会の矛盾や世相を軽やかに突く時事川柳も魅力的である。 本書の全編を通じて流れているのは、著者が人生で導き出した川柳賛歌と「生」の肯定である。ページを繰るごとに川柳への親しみが深まり、読者の心を解きほぐすに違いない。巻末の『句集のおわりに』では、著者が長年培った作句の手ほどきを公開している。「想像力を刺激する余白を残すこと」「難しい言葉よりも、誰にでも伝わる言葉を」などの川柳哲学は、これから川柳を始める人へのやさしい指標となり足元を明るく照らすだろう。川柳のエッセンスが凝縮されているため、時間のない現代人にもピッタリである。老若男女問わず、人生の同伴者として繰り返し読みたくなる一書。 割り箸の軽く馳走のする香り 新刊のミリッと本を開く良さ 百歳を祝う写真に笑むばかり 日めくりの大吉らしき明日透けて 封切らず旨い酒だと自慢する 百生きりゃ百の苦労も笑いだす 寝る前に感謝を込めて消す明かり -
全国川柳作家集 ムンクよ
月刊『川柳マガジン』300号を記念して刊行する「全国川柳作家集」シリーズ。川柳界を牽引してきた重鎮から、明日を担う次世代の俊英まで、現代川柳の多彩な担い手が一堂に会する。人間と社会、日々の喜怒哀楽を映す十七音から、作家それぞれの歩み、個性、時代へのまなざしが立ち上がる。川柳270年の歴史を受け継ぎながら、新たな表現へ向かう現代作家の現在地を刻む記念シリーズ。 数々の川柳大会で入賞を重ねる実力作家であり、青森県を拠点とする「おかじょうき川柳社」代表を務める、むさしの句集。既成の川柳の枠にとどまらない奔放な発想力で、日常の身体感覚、雪国の風景、原発、戦争など幅広いテーマを自在に詠む。ミサイルやウルトラマンなど多彩な句材を軽やかに取り込み、現実と幻想の境を揺さぶりながら、新しい川柳の可能性を鮮やかに示す一冊である。 ●収録作品より ムンクよ写楽よカモメは空のどこで死ぬ 白鳥もミサイルも飛ぶ青い空 生きていることも錯覚なのですね 前例がなんだ雪ダルマは走る ミサイルはいらない桃をひとつくれ -
全国川柳作家集 心織・心耕
月刊『川柳マガジン』300号を記念して刊行する「全国川柳作家集」シリーズ。川柳界を牽引してきた重鎮から、明日を担う次世代の俊英まで、現代川柳の多彩な担い手が一堂に会する。人間と社会、日々の喜怒哀楽を映す十七音から、作家それぞれの歩み、個性、時代へのまなざしが立ち上がる。川柳270年の歴史を受け継ぎながら、新たな表現へ向かう現代作家の現在地を刻む記念シリーズ。 熊本県を拠点に活動する村上和巳の句集。自己の内面を「経糸」、社会との関わりを「緯糸」として、人生、病、老い、家族、死、戦争、平和までを十七音に織り込む。哲学や文学の気配、日常の言葉、時事へのまなざしを交差させながら、巧みな比喩と知的なユーモアで、人間と時代のありようを浮かび上がらせる一冊である。 ●収録作品より 夕焼けが私好みの色に焼け 生きようと思う理由がたんとある 風が舞う火が舞う阿蘇は時も舞う 女々しいが雄々しい戦より平和 許すという鮮やかな敵討ち -
全国川柳作家集 猫のシッポ
月刊『川柳マガジン』300号を記念して刊行する「全国川柳作家集」シリーズ。川柳界を牽引してきた重鎮から、明日を担う次世代の俊英まで、現代川柳の多彩な担い手が一堂に会する。人間と社会、日々の喜怒哀楽を映す十七音から、作家それぞれの歩み、個性、時代へのまなざしが立ち上がる。川柳270年の歴史を受け継ぎながら、新たな表現へ向かう現代作家の現在地を刻む記念シリーズ。 北海道を拠点に活動する鈴木厚子の句集。心象風景としての月や雪、夫婦、愛猫、老いと長寿まで、暮らしの実感を幅広く詠む。女の本音と可笑しみをまっすぐにすくい上げる語り口には、北の大地の風を思わせる軽やかな気風と、タフでしなやかな行動力が息づく。歩んできた人生を軽やかに受け止め、猫のシッポのように凜と前を向く一冊である。 ●収録作品より お静かにゆるーり沈むカフェの椅子 月光を浴びた水から語り出す 空気になれず他人になれずまだ夫婦 モンローウォーク猫のシッポがピンと立ち 生きてます笑っています泣いてます -
全国川柳作家集 原色の過去
月刊『川柳マガジン』300号を記念して刊行する「全国川柳作家集」シリーズ。川柳界を牽引してきた重鎮から、明日を担う次世代の俊英まで、現代川柳の多彩な担い手が一堂に会する。人間と社会、日々の喜怒哀楽を映す十七音から、作家それぞれの歩み、個性、時代へのまなざしが立ち上がる。川柳270年の歴史を受け継ぎながら、新たな表現へ向かう現代作家の現在地を刻む記念シリーズ。 北海道を活動拠点とする沼澤閑の句集。原発、核、戦争、温暖化、難民など現代社会の危機を見据え、政治や制度の矛盾を川柳ならではの穿ちで浮かび上がらせる。散歩、読書、孫、猫、食卓といった暮らしの細部にも温かな目を配り、過去の記憶と今の時代を鮮やかに照らし出す一冊である。作者自身による代表句の音声も収録。 ●収録作品より 蠢く原発主語のない責任 今日もまた森林火災温暖化 ちちをかえせははをかえせ八月忌 ガザの火をプーチン小手をかざし見る お互いの笑顔が薬老いふたり -
全国川柳作家集 魔のボレロ
月刊『川柳マガジン』300号を記念して刊行する「全国川柳作家集」シリーズ。川柳界を牽引してきた重鎮から、明日を担う次世代の俊英まで、現代川柳の多彩な担い手が一堂に会する。人間と社会、日々の喜怒哀楽を映す十七音から、作家それぞれの歩み、個性、時代へのまなざしが立ち上がる。川柳270年の歴史を受け継ぎながら、新たな表現へ向かう現代作家の現在地を刻む記念シリーズ。作者自身による代表句の音声も収録。 稲沢ひろせの句集は、恋の熱情や嫉妬、孤独を率直に見つめ、女性の内面に揺れる情念を鮮やかに詠み上げる。年齢を重ねる実感、病や死、復興、戦争、地球環境にも目を向けながら、魔女、ボレロ、月、酒などの印象的なモチーフを自在に配し、愛と生の危うさを、現代を生きる女性の感性でしなやかに大胆に刻む。 ●収録作品より 日常を捨てておいでと魔のボレロ 一途な恋静かに狂う薄月夜 どん底で光って見えたのは希望 復興の街で未来と巡り合う 病む地球CTスキャンしてみるか -
全国川柳作家集 こころの調べ
月刊『川柳マガジン』300号を記念して刊行する「全国川柳作家集」シリーズ。川柳界を牽引してきた重鎮から、明日を担う次世代の俊英まで、現代川柳の多彩な担い手が一堂に会する。人間と社会、日々の喜怒哀楽を映す十七音から、作家それぞれの歩み、個性、時代へのまなざしが立ち上がる。川柳270年の歴史を受け継ぎながら、新たな表現へ向かう現代作家の現在地を刻む記念シリーズ。作者自身による代表句の音声も収録。 川柳界で活躍の幅を広げている千葉県在住の渡辺柳山の第2句集。川柳と音楽と映像を愛する著者は、その鋭い感受性で、人の心の揺れや家族の情景、環境問題から政治、戦争まで幅広い題材を自在に詠む。人への温かな視線を忘れず、日常の機微と時代の空気を五七五に映し出す句集である。作者自身による代表句の音声も収録。 ●収録作品より 七夕の願いごとまで五七五 川柳の学び尽くせぬ奥深さ 今日もまた森林火災温暖化 一目惚れ鼓動高鳴り不整脈 笑うたび世界が少し丸くなる -
全国川柳作家集 道楽川柳
月刊『川柳マガジン』300号を記念して刊行する「全国川柳作家集」シリーズ。川柳界を牽引してきた重鎮から、明日を担う次世代の俊英まで、現代川柳の多彩な担い手が一堂に会する。人間と社会、日々の喜怒哀楽を映す十七音から、作家それぞれの歩み、個性、時代へのまなざしが立ち上がる。川柳270年の歴史を受け継ぎながら、新たな表現へ向かう現代作家の現在地を刻む記念シリーズ。作者自身による代表句の音声も収録。 ふといしうたに句集には、占い、散歩、食事、読書、ラジオ、ピアノなど多彩な日々の楽しみを題材に、肩の力を抜いて生きることの大切さや生きる知恵が詠まれている。出版や作句活動、健康、暮らしの備えにも目を向けながら、小さな習慣や楽しみを日々の味わいへと変えていく視線が、実感的にユーモラスに表現されている。作者自身による代表句の音声も収録。 ●収録作品より 千円の靴履き後悔しています 更新が止まると調子くるう日々 貯金して自著の上梓が生きがいに 読書する間静かなレア喫茶 健康が目的長生きは手段 -
全国川柳作家集 50点満点
月刊『川柳マガジン』300号を記念して刊行する「全国川柳作家集」シリーズ。川柳界を牽引してきた重鎮から、明日を担う次世代の俊英まで、現代川柳の多彩な担い手が一堂に会する。人間と社会、日々の喜怒哀楽を映す十七音から、作家それぞれの歩み、個性、時代へのまなざしが立ち上がる。川柳270年の歴史を受け継ぎながら、新たな表現へ向かう現代作家の現在地を刻む記念シリーズ。 群馬県出身で看護の学びと勤めの経験を持つ伊藤正美は、心身の不調に向き合う中での実感を、薬の名や検査、病院の風景に託して詠む。痛みや不安を抱えながらも、社会問題、国際問題を織り交ぜながら、生活の手触りを十七音に刻む。周りの大切な人たち、そして自分自身への感謝を忘れずに、医療へのまなざしを通じて、「乱世」を軽やかに詠み上げる。 ●収録作品より 神様にお願いをするマグミット 仙骨の地下鉄走る練り辛子 アレジオン恋人繋ぎ止めました 夕焼けのドグマチールの明日は晴れ 水無月のオレの味方はワークマン -
人質交渉人
ニューヨーク市警の人質交渉人アビー・マレンに、30年以上会っていなかった知人のイーデンから電話がかかってくる。彼女の携帯に、8歳の息子を誘拐したと連絡があったという。犯人は500万ドルを要求。一般人には払えそうもない異様に高額な身代金に疑問を抱きつつ、アビーはイーデンに寄り添い、指示を出して犯人との交渉に乗り出すが――。人質交渉人は、犯罪者の心理を深く考察し、適切な言葉で相手の心を変えて、事件解決へと導くプロフェッショナル。圧巻の交渉術と緻密なサスペンスを堪能できる、一気読み必至のミステリ3部作が開幕!/解説=若林踏 -
あの魔女を殺せ
グロテスクな生(いき)人形の作り手として、賛辞を集める常世三姉妹。彼女たちの人形にはまるで人の魂が宿っているかのような迫力があり、世界中の好事家を魅了していたが、一方でその人形作りについて黒い噂が囁かれていた。三姉妹の新作発表の場に立ち会うことになったフリーライター・麻生真哉は、六歳の娘とともに群馬の山中にある彼女たちの拠点である館に向かう。ところが新作発表会の夜、三姉妹の長女が殺害される。現場はほぼ密室。館も孤立状態となり、残された姉妹は、館中を捜索し始めるが――。ある魔術を受け継ぐ一族を巡る驚愕の事件を巧みに描いた、鮎川哲也賞作家の意欲作。 -
九宝ギンコの奇怪特報
それは市井の噂か真の怪異か―― 上等だ。妖怪記事を足掛かりに、成り上がってやる。 日々代わり映えのない記事の執筆に飽き飽きしていた、産業情報新聞社につとめる九宝ギンコは、連日新聞社に寄せられる妖怪絡みの取材依頼の中に、見覚えのある名前を見つける。「花園藤吉郎」。それは、とある事件で世間を騒がせた名だった。届けられた便箋には「自殺した女中が、鬼火に化けて出る」とあり、ギンコは取材を決意する。 取材のさなか、声聞師と言われ、日下狂四郎と名乗る男と出会う。 この男、何やらただ者ではないようだが……… 窮地の婦人記者・ギンコと襤褸着の切れ者・日下狂四郎が 人を惑わす事件の真相を暴き出す、明治浪漫ミステリー! -
靄のかかる下北沢にご用心。
月に一度ほど、下北沢には靄のかかる晩があるという。 そんな夜は、用心したほうがいい。 “時空の裂け目”に、のみ込まれてしまうからだ――。 「下北沢のあのあたりは、少し時空がずれていたのかもしれない。」 ――吉本ばなな(巻末書き下ろし解説) 迷い込んだ昭和の街、異世界に繋がる非常階段、 祭囃子が鳴り響くキャンパス、そして、亡き愛犬との再会…… テレビやYouTubeで話題の 「下北沢タイムリープ」の著者が描く 読後、言葉を失うエッセイ集。 ふらりと入った下北沢の焼肉店で、 昭和に迷い込んだとしか思えない光景を目にする。 数年後、その夜の出来事を裏づけるような不可解なLINEが届き……。 (――靄のかかる下北沢にご用心) 開いている非常階段の扉から中へ入った途端、 “場所”も“時間”も狂った世界へと迷い込んでしまう。 元の世界には、どうやって戻ったらいいのか? (――開いている扉にご用心) 高尾山キャンパス。ここでは不可思議な現象が多発する。 あるとき、どこからか祭囃子が聞こえてきて……。 (――祭囃子にご用心) 行く先々で、同じ見知らぬ老人がじっとこちらを見つめている。 ありえない場所に現れつづける、その人物の正体とは。 (――見知らぬ人の視線にご用心) ……ほか5編、コラム2編収録。 日常のすぐ隣にある、説明のつかない出来事を綴った体験エッセイ。 この先にあるのは、もしかしたら、あなたがまだ知らない世界の話。 でも、“いつか”あなた自身が体験することになるのかもしれない。 【目次より】 ◎靄のかかる下北沢にご用心 ◎未来人にご用心 ◎夢の世界にご用心 ◎赦しの声にご用心 ◎開いている扉にご用心 ◎謎の少年にご用心 ◎祭囃子にご用心 ◎見知らぬ人の視線にご用心 ◎診察室にご用心 ◎解説のようなもの 吉本ばなな -
アラームが鳴らないうちに
「このアラームが、 あの日伝えられなかった言葉の 代わりをしてくれるから——」 過去に戻れる喫茶店で コーヒーを淹れつづける主人公、数。 不思議な力を持つ数の、 忘れられない後悔とは? 【シリーズの核心にせまる第7巻!】 とある街の、とある喫茶店の とある座席には不思議な都市伝説があった その席に座ると、望んだ通りの時間に戻れるという ただし、そこにはめんどくさい…… 非常にめんどくさいルールがあった 一、過去に戻っても、この喫茶店を訪れたことのない者には会うことはできない 二、過去に戻って、どんな努力をしても、現実は変わらない 三、過去に戻れる席には先客がいる その席に座れるのは、その先客が席を立った時だけ 四、過去に戻っても、席を立って移動することはできない 五、過去に戻れるのは、コーヒーをカップに注いでから、 そのコーヒーが冷めてしまうまでの間だけ これだけのルールを聞いても、過去に戻りたいと訪れる客は後を絶たない そして、亡くなった者に会いに行こうとする客には、 ウエイトレスがあるものをカップに入れ、こう告げる 「死んだ人に会いに行く人は、ついつい情に流されてしまい、制限時間があることを知っていても、 別れを切り出すことができなくなります」 この物語は、そんな不思議な喫茶店で起こった、 ウエイトレスの想いと、客の後悔が交錯する心温まる四つの奇跡 第一話「妻の写真を撮りに行く男の話」 第二話「母親の介護に疲れた女の話」 第三話「元気だった頃の母に会いに行く男の話」 第四話「父にウエディングドレス姿を見せたかった娘の話」 あの日に戻れたら、あなたは誰に会いに行きますか? -
いつか月夜
いつか見た月夜は、これからも、人生に何度だってあらわれるのだろう――加藤千恵さん(小説家) ぼくたちは、夜を歩く。眠れない夜に。不安な夜に。静かで、藍色で、心細い。でも歩かずにはいられない。そんな夜に。 会社員の實成は、父を亡くした後、得体のしれない不安にとり憑かれるようになった。特に夜に来るそいつを遠ざけるため、なにも考えずに、ひたすら夜道を歩く。そんなある日、会社の同僚・塩田さんが中学生くらいにみえる女性を連れて歩いているのに出くわしたことから「深夜の散歩」を行うことに。やがて、何故か増えてくる散歩メンバー。皆、それぞれ日常に問題を抱えながら、譲れないもののため、歩き続ける。いつも月夜、ではないけれど。(解説・加藤千恵) -
金曜日のビストロジュン
ここは広尾の隠れ家レストラン。オーナーシェフの古川淳は、医療法人などの経営再生のための会社「ユカリア」の上場を果たした後、社長の座を譲り、現在は会長だ。そんな古川は、友人の堤やイタリアンの名店「メログラーノ」のオーナーシェフの後藤らの力を借り、金曜日の夜に、彼自身が招待したお客だけの贅を尽くした宴を開催していた。最高級の食材を使った美味しい料理とお酒、古川たちの濃やかで温かいおもてなしに、家族、友人、知人などのお客は、幸福な時間を過ごすのだが……。ベストセラー「食堂のおばちゃん」シリーズの著者による「極上の料理」をめぐる奇蹟の物語。 -
結婚ってなんのため?「念のため」
28歳の女子三人組。恋愛から結婚へと向かうのだが¥n¥n同級生の28歳仲良し三人組女子。一人が結婚へと。そこから始まった二人の婚活。なのだが、だんだんと結婚の意味が不明に。¥n¥n【目次】¥n表紙¥n 結婚ってなんのため?「念のため」¥n奥付¥n¥n【著者】¥n村上浩志¥n1962年生。実名は上田浩良。東京都渋谷区広尾在住。¥n1980年代から音楽業界の仕事を始める。¥nその後、音楽以外に広告や舞台制作の事業も。1990年代に、音楽プロダクション「株式会社アーティマージュ」を設立し、会長として本格的に音楽事業へ。「m-flo」など、CDアルバム販売累計100万を越すアーティストを輩出。¥n数年前に音楽業界を引退し、10代の頃からの作品100作ほどの小説をまとめ始める。¥n2022年、長編小説「最終小節のダルセーニョ」を出版発売。¥n -
妖精令嬢のふたつめの恋
かつてこの王国に攻め入り支配しようとし、人間に敗れ去った悪しき妖精。 その特徴である赤い目と髪を持って生まれた伯爵令嬢のリコリスは、《妖精の取り替え子》として、家族にも領民にも忌み嫌われ生きてきた。 だが、第2王子であるシルヴァだけは違った。 彼に侍女として仕える中で、リコリスは彼に恋心を抱きながらも、叶わぬ願いと思い、そっと彼の幸せを願っていた。 しかし建国にまつわる祝祭の夜、シルヴァが何者からか襲撃を受け、彼をかばおうとしたリコリスも重傷を負ってしまう。 彼だけでも助かって欲しいと切に祈り、リコリスは命を落とした――はずが、時は彼と初めて出逢った1年前に巻き戻っていた。 シルヴァの死の運命を変えるため、リコリスは1年後の祝祭の夜までに真実を解き明かそうと決意する。 だが、初対面のはずのシルヴァから、「一目惚れした」となぜかいきなり求婚されてしまい……!? 「十番様の縁結び」シリーズの著者が贈る、死に戻り×西洋風ロマンス! -
「特殊捜査班カルテット 新装版」シリーズ【全3冊合本版】
警察にはできないやり方で犯罪を暴く、異端者四人組の潜入捜査!子供の頃、家族を何者かに惨殺され、怒りに衝き動かされるタケル。中国残留孤児三世に生まれたことで日本人を憎むホウ。出自から目的まで、すべてが謎に包まれたカスミ。そして、3人を特殊捜査チームに仕立てようと目論む、警視庁の異端者クチナワ。それぞれの想いを秘めた4人が犯罪に立ち向かう――。孤独な潜入捜査班の葛藤と成長を描く、スピーディーでバイオレンスなエンタテインメント巨編。※本電子書籍は下記3冊を1冊にまとめた合本版です。『生贄のマチ 特殊捜査班カルテット 新装版』『解放者 特殊捜査班カルテット2 新装版』『十字架の王女 特殊捜査班カルテット3 新装版』 -
視えないけど当たります
オカルト系配信を生業とする榊カナは、霊能者として伝説的な存在の祖母を持ち、自身も占いや除霊、霊視配信などを行う美人霊能者として人気が出始めている。 だが本当は霊感ゼロで、持ち前の勘と演技力で視聴者を騙しているインチキ霊能者。 それを元詐欺師の山本ヤマト(通称ヤマ)という男に見抜かれてしまい、なし崩し的に組んでインチキ心霊相談を行っている。 悩みがあったり気が弱ったりしている人、心霊現象と思い込んでいる人をターゲットに、インチキ霊視や除霊、祈祷を行い、解決料として金を稼いでいるのだ。 骨董品店の呪物のいわく付きの蓄音機、有名霊能者との心霊生配信対決、地域の祭りに現われる狐火騒動など、カナとヤマは霊能力“以外”で事件に隠された真実を次々と解き明かしていく。 だがそれぞれの心霊事件の裏には、陰で糸を引くある存在、そして2人の過去とも関わりが……? 「意味が分かると怖い話」シリーズで人気の著者が放つ、異色のオカルト×お仕事(!?)物語! -
帝都おりえに屋のささやかな奇跡
時は明治。日本のはるか北西にあるオリエニア小国の奇術である“虹術”が、異国の女奇術師・喜祭折栄(きさいおりえ)の人気とともに日本で一世を風靡するも、彼女の謎の失踪とともにその人気も下火になったころ。 山棚恵(やまだなめぐみ)はある特異な体質のせいで、故郷で肩身の狭い思いをしていた。そんな彼女のもとにある日一通の手紙が届く。内容は、なんとオリエニア人の知人・エーミルからの求婚の手紙であった。恵はエーミルに会うため彼の住む帝都の邸宅に向かうが、しかしそこにエーミルの姿はなく、代わりに「おりえに屋」というなんでも屋を営む青年・冬鳥礼央(ふゆどりれお)と出会う。美しい容姿を持つ礼央は、“虹術”を使いながら「おりえに屋」に持ち込まれる人々の悩みを解決していた。恵も「おりえに屋」を手伝ううちに、いつしか二人の間には絆が生まれていき……。 派手ではないけれどささやかな虹術が、街の人々の、そして恵や礼央自身の心も癒やしていく。不思議な明治ファンタジー! -
月見荘にただいま
四〇歳になり、周囲の気遣いが重荷になった独身のキャリアウーマン・香澄。完璧な母であろうとするシングルマザーの美海。年を重ね、伴侶を亡くし、人生を終えたように感じていた七〇前の佐智子。 異なる停滞感を抱える彼女たちは、ひょんなことから月見荘の住人として出会い、互いの悩みを知る。さらに、ミステリアスな男性の住人・綱島が彼女たちの凝り固まった価値観を揺さぶり始め――? それぞれが、自分らしく生きて新しい世界へと一歩を踏み出していく物語。 -
明日、僕は死ぬ。君は生き返る。
『寿命の半分で、死んでしまった人を生き返らせる』 鬱屈した日々を送る高校生の達也が交わした不思議な契約。それは、達也の身体を病で亡くなった少女・春花の魂が一日置きに乗っ取る〈二心同体〉現象の始まりだった。 直接会えない二人を繋ぐのは交換日記だけ。奔放な春花が達也の身体で自由に過ごし、“昨日の自分”に振り回される新たな日常のなかで、達也の孤独な世界は鮮やかに変わり始め……。世界で一番近くて遠い、背中合わせの恋を描く奇跡のラブストーリー。 第19回電撃小説大賞で〈金賞〉を受賞し、話題沸騰となったデビュー作『明日、ボクは死ぬ。キミは生き返る。』を全編完全リメイク。 登場人物の変更やストーリーの再構成を行い、新たなる感動を巻き起こす――! 【登場人物】 ・榊 達也 とある事情で家にも学校にも居場所がない孤独な男子高校生。 ・姫路春花 病気で亡くなった女子高校生。破天荒で明るい性格。 -
死に戻り令嬢と宿命の鬼
没落華族の令嬢・月宮桔梗は、家のために名門藤山家の次男で心優しい誠二と結婚し穏やかな日々を送っていた。 しかし、その7年後に誠二の兄である鷹彦に一家を惨殺されてしまう。 鷹彦の正体は「鬼」だった。 1人生き残った桔梗は絶望のあまり崖から身を投げるが、気が付くとなぜか7年前に時が巻き戻っていた。 この日から桔梗は同じ人生を繰り返し、平穏だった日常を取り戻そうと足掻くが、最後には必ず鷹彦にすべてを奪われてしまう。 そんな3度目の人生の最後、桔梗は美しいが慇懃無礼な鬼・清影と出会う。 自身が類稀なる“支配の奇術”の持ち主であることを知った桔梗は、清影とともに、この悪夢のような人生の繰り返しに終止符を打つため奔走するが……。 第11回 角川文庫キャラクター小説大賞 〈読者賞〉&〈カクヨムテーマ賞〉W受賞作! -
小説家のための編集教室
どこを直せばよいかわかる。書き直すたび、うまくなる。 ベテラン小説編集者と学ぶ、自分の手で作品を完成させる〈編集〉のレッスン。 そう、本当に求めていたのは書き方でも稼ぎ方でもない。「磨き方」なのだ。 ——青崎有吾(小説家・『地雷グリコ』) 小説の書き方を教える本はたくさんあります。 でも、書き上げた原稿を「どう直すか」を教える本は、ほとんどありません。 本書は、多くの新人作家をデビューへ導いてきたベテラン小説編集者が、作家が自分の作品を改善し、物語の魅力を引き出すための「セルフ・エディティング」の技法を惜しみなく明かした一冊です。刊行以来30年以上にわたって愛読されてきた、小説家の必携書です。 人物造形、場面描写、会話、モノローグ、動詞の選び方、改行の位置──。 小説編集者が原稿のどこに目をとめ、どう直すのか。誰もが知る名作から新人作家の習作まで、幅広い小説作品を題材に、修正のポイントと添削前後の文章を豊富に紹介します。 また、各章末には「編集のためのチェックリスト」「練習問題」を収録。自分の書いた原稿のどこを見直せばよいか、実践を通じて推敲の技術を身につけることができます。 本書を読み進めるうちに、あなたは自分の原稿を編集者の目で読めるようになるでしょう。 削り、直し、みがき上げる。本当に書きたかった物語の芯をつかみ、自分だけの文体=ボイスを見つけるために。 小説を書く人はもちろん、ライター、編集者、文章を仕事にするすべての人に役立つ一冊です。 -
イレナ・レイの消滅
ブッカー国際賞受賞の翻訳家が仕掛ける罠 国際ブッカー賞受賞、 ノーベル文学賞受賞作家を手がける 世界的な文芸翻訳家による言語と翻訳と陰謀の物語。 クロフトの書きぶりには傑出した力強さがある。 ──オルガ・トカルチュク(ノーベル文学賞受賞作家) いくつもの言語を手なずける言語の匠にしか書けない。 ──ナナ・クワメ・アジェイ=ブレニヤー『フライデー・ブラック』 ノーベル文学賞の有力候補であるポーランドの作家イレナ・レイが新作長編を書き上げたという報に、彼女の作品を担当してきた各言語の翻訳者たちがポーランドの森に集まった。この森の村に、作家の住処があり、そこで合宿をしながら新作を翻訳するためである。 英語、スペイン語、スロヴェニア語、セルビア語、ドイツ語、ウクライナ語、フランス語、そして初参加のスウェーデン語。各言語の翻訳者たちはお互いの名前も知らず、ただイレナ・レイの作品の崇拝者として、これから一つ屋根の下で暮らすことになる。いつものように。 しかし今回はどこかおかしかった。イレナの夫の姿はなく、イレナ本人の言動もどこか奇妙で、やがて「開封禁止」という謎のメールをよこした直後、イレナは忽然と姿を消した── 恐慌に陥る八人の翻訳者たち。手がかりは新作の原稿の中にあるのか。あるいはイレナの家の中にあるのか。イレナ・レイが隠してきた秘密とは何なのか? 翻訳者としてオルガ・トカルチュクらの世界文学を手がけ、国際ブッカー賞を受賞したジェニファー・クロフトが、ヴィトルド・ゴンブローヴィッチにインスパイアされて紡ぎ出した、言葉と創作と翻訳、謎と森と菌類をめぐる長編小説。 -
別冊GUNZOU
1946年に創刊した講談社がほこる文芸誌――「群像」。 2026年10月号をもって創刊80周年を迎えることを記念し、「別冊GUNZOU」をお届けします! 日本の文学が世界でも脚光を浴びるようになった今、これから先必ずや「世界」でも注目されること必至の実力作家6名が、同一テーマのもとに書き下ろした作品で豪華共演&英訳も同時収録!! 6名の作家と6名の翻訳家が一堂に会したことで生み出された最前線の言葉たち。 創刊80周年を彩る「世界」文学をぜひ、お楽しみください! ~~~豪華収録作!~~~ 彩瀬まる 「私たちは星」 井戸川射子 「もっと大きな鳥がいたはずなんだけど」 今村夏子 「今日で最後」 柴崎友香 「なにもしていない」 豊永浩平 「ETCカードが挿入されていません。」 宮内悠介 「七つの性をもつ男」 Maru Ayase 「We Are Stars」 Translated by Haydn Trowell Iko Idogawa 「Wasn’t There a Bigger Bird?」 Translated by Jesse Kirkwood Natsuko Imamura 「After Today, That’s It」 Translated by Lucy North Tomoka Shibasaki 「Nothing to Do With It」 Translated by Eriko Ikeda Kay Kohei Toyonaga 「ETC Card Is Not Inserted.」 Translated by Kalau Almony Yusuke Miyauchi 「The Man with Seven Genders」 Translated by Matt Treyvaud -
だれか、わたしを助けて
【2026年 ジョイス・キャロル・オーツ賞 受賞】 ◎間室道子さん(代官山 蔦屋書店) とにかく「極寒の町」を読んでほしい! ラストに押し寄せる胸の痛みは、マイナス六十度の町で呼吸し、 生きてる人々の愛と命を体感させる。 ◎河出真美さん(梅田 蔦屋書店) たった数十ページで、登場人物の数十年分の人生が あなたの前に立ち現れてくる。 わたしの人生と似ても似つかないかれらの人生を覗いて、 それでもわたしは思っていた。 あなたの気持ちがわかる、あなたのことを知っている、と。 ◎梅﨑実奈さん(紀伊國屋書店新宿本店) エリカ・クラウスの物語が最高潮に輝く瞬間は、 常にラストシーンだ。 どんな悲劇が展開されようとも、単純な涙では終わらない。 この途方もない余韻は、圧倒的に詩である。 ◎古屋美登里さん わたしはこれまでさまざまな作家の作品を読んだり、 訳したりしてきたが、 これほど胸が震える小説に出会ったことはない。 ***** 逃れようのない現実を前に、わたしも、あなたも、「だれか、助けて」と心の中で叫んでいる。 極寒の町を捨て、運命の男と共に出ていくのか。 愛する人が死を望む時、この手で殺せるのか。 赤の他人の子どもたちを、本当に救うのか──。 岐路に立つ12人の、それぞれの決断。 『いつかわたしに会いにきて』で熱烈な支持を集めたエリカ・クラウス、待望の最新短篇集。 ***** 【目次】 日本の読者のみなさまへ 極寒の町 ピアノ ダッジ通りの北側 ヘラジカを食べてくれ だれか、わたしを助けて バンコクにいると 立っている男 ユダヤ人 神を畏れるごとく我を畏れよ あなたとなら一晩中こうしていられるけど、それって人生で最悪の夜になりそう ブルー・ホール 心臓と大血管損傷 訳者あとがき ***** -
売女の人殺し
恐怖と悪夢、その背後にある笑いと底知れぬ悲哀。ボラーニョの分身とされるおなじみ〈B〉やアルトゥーロ・ベラーノらがふたたび登場する13篇。貴重な自伝的エピソードも含む、生前最後の短篇集。 「女ってのは売女の人殺しよ、マックス、立ち枯れた木の上から地平線を見つめている凍えた猿、闇のなかで泣きながら、決して口にすることのできない言葉を求めながらあなたを探しているお姫さまなの。わたしたちは誤解のなかに生き、人生のサイクルをつくり上げているのよ」(「売女の人殺し」より) インドから帰還した同性愛者のカメラマンの秘められた記憶、Bと父がアカプルコで過ごした奇妙な夏休み、元サッカー選手が語る、謎のチームメートとの思い出……恐怖と悪夢、その背後にある笑いと底知れぬ悲哀。ボラーニョの分身とされるおなじみ〈B〉やアルトゥーロ・ベラーノらが再び登場する13篇。貴重な自伝的エピソードも含む、生前最後の短篇集。 [解説]若島正 -
ヒトならざる、ケモノ
エブリスタ×竹書房 Web小説コンテスト大賞受賞のクライムサスペンス! 「さて、始めましょうか。処刑の時間です」 切り落とされた人体の一部とともに届いた、生配信への招待状。 そして開宴する戦慄の「処刑部屋」。 熱血刑事が追うSNS参加型Web殺人事件、その奥に隠された驚愕の真相とは!? ある日、錦糸公園の噴水で発見された人間の両腕。 そこには動画サイトへ誘導する黒い招待状が添えられていた。 指定の21時、画面に現れたのは仮面を被った不気味な人物と、椅子に縛り付けられた両腕のない「被告人」。 仮面の男は「被告人」の性犯罪を暴くと、視聴者へ「有罪」か「無罪」かの判断を委ねる過激な生配信=「処刑部屋」を開始する。 その後も警察を嘲笑うかのように、事件は第二、第三の被害者を生み出し、凄惨な処刑とともに、犠牲者たちの醜悪な素顔が暴かれる。 捜査を進める刑事・有瀬光多は、一連の事件の陰に「葉田里乃」というすでに亡くなった一人の少女の存在と、彼女をめぐる男たちの異常な愛憎劇に辿り着く。 法で裁けぬ悪を討つ正義か、ただの凄惨な復讐か。 理性を捨てて《ケモノ》と化した犯人と、葛藤する刑事の執念が交錯する、ノンストップ・クライムサスペンス! 「私が裁く。人間を捨てた、本当の獣たちを――」
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