国内ミステリー - 双葉文庫作品一覧

  • 我が心の底の光
    3.8
    母は死に、父は人殺し、そんな峰岸晄は暗い少年時代を送っていた。孤独の闇の中で、晄が向かう先は――。八〇年代のこの国に生を享けながら、豊かさとは無縁に飢えて育ち、感情を殺して生きる晄の、心の底に差す光は何なのか? 全編を覆う「無温の世界」。身を震わせるラストの衝撃! 胸を撃ち抜く傑作長編!
  • 父と子の旅路
    4.1
    青年弁護士・祐介のもとに難題がまわってきた。その難題とは、自分の両親を惨殺した死刑囚の再審を担当して欲しいという酷い依頼だった。悩み苦しんだ末、祐介はひとつの結論をだした・・・。法廷ミステリーの第一人者が新境地を拓いた意欲作の文庫化!! ※TVドラマ『家族の旅路 家族を殺された男と殺した男』(フジテレビ系全国ネット「オトナの土ドラ」枠/東海テレビ開局60周年記念作品/2018年2月~/全8話予定)の原作本です。本作を原作としたドラマは、滝沢秀明・遠藤憲一・谷村美月など豪華キャストの熱演が話題の心揺さぶられる作品。原作と共に必見です!
  • LIFE
    -
    幼い頃から共にボールを蹴ってきた修平、文雄、靖春の三人の人生は、高校三年のインターハイでのひとつのプレイをきっかけに一転する。――22年後、現役のプロサッカー選手として未だ戦い続ける修平の前に文雄が姿を現したことに、警察官となった靖春は警戒を強める。文雄はサッカー賭博をシノギにしており、中国の黒社会との付き合いも噂される捜査対象者だった。修平のキャリアを守るため、文雄を調べ始めた靖春は、やがて、22年前に端を発する殺人事件に辿り着く――。逃れられない過去に苦しみながらも、人生に立ち向かう男たちを描いた激情と慟哭のクライムノベル。
  • リバース
    4.0
    知能犯と対峙する警視庁捜査二課を描いた『ナンバー』『トラップ』につづくシリーズ第三弾は、これまで以上に「決して許してはいけない犯罪」を描く。狡猾な犯人、リアルでディープな捜査、そして、犯人逮捕に静かに闘志を燃やす心熱き刑事の姿をもれなく活写。張られた伏線が回収された時のカタルシスもたっぷりの警察小説。
  • 狂犬
    5.0
    愛する妻子を惨殺した凶悪犯、永倉を七年間追い続ける警視庁強行犯担当刑事・神条俊輔。復讐に燃える不死身の肉体を駆使し、逮捕のためなら手段を選ばぬ非情な神条は裏社会で「狂犬」と恐れられている。そしてついに、神条は永倉一味が沖縄に潜伏中との情報を掴む。だがそれは、さらなる血の雨の前触れに過ぎなかった。ハードアクションの旗手がぶっぱなす、超ド級の快作!
  • ハンザキ
    5.0
    競馬解説者の娘の誘拐事件、弟分がヤクザに持ち掛けられた高額のポーカーゲーム、ルーレットに耽溺する政治家に仕掛けられた罠。破天荒な凄腕ギャンブラーの半崎が、「命」を賭けたゲームに挑む。「この手500万」は、日本推理作家協会編のアンソロジー『ザ・ベストミステリーズ2012』にも収録された会心の作! 血湧き肉踊るギャンブルミステリー連作短編集。2014年に第17回大藪春彦賞候補になった単行本の文庫化。
  • 十津川刑事の肖像
    -
    豪華な金の象嵌が施されたナイフが凶器の連続殺人事件が発生した。凶器の線から洗い出せば早く解決されると思われたが、捜査は難航した。殺人の動機を調べていくと、伊豆で起きた未解決事件が浮上してきた。しかし、重要参考人の自殺で捜査に終止符が打たれた。その結論に疑問を持った十津川が独自に捜査を再開した結果、意外な結末が!?
  • 夢玄館へようこそ
    3.8
    古いアパートを改築してできたショッピングモール『夢玄館』。そんな夢玄館で起きるのは、恋愛ではなく事件。日常に潜む黒い影を解決しながら、管理人代理を務める「わたし」はわがまま放題のショップオーナーを理解し、やがて自分も成長していく。6編収録の連作青春ミステリー。
  • 殺人の祭壇
    5.0
    学生時代に恋慕した女と共に、作家・北村直樹が訪れたことのある沼で、北村がかつて会社を辞める元凶となった男の死体が発見される。さらには北村のサイン入り腕時計をした別の男の死体も発見され、北村はいくつもの因縁が絡まる事件の真相を解こうと、かつての女神を捜し始める。
  • 夜の狙撃
    -
    錦糸町駅近くにある小さなバーのホステス京子が深夜の路上で射殺された。警察は重要参考人として京子を誘い出した男を確保したが、男には動機が見当たらなかった。その直後、男と恋人の部屋が空き巣に荒らされた。その事件から意外な真実が浮かび上がる。表題作を含む8編を収めた傑作短編集。
  • 家族
    3.5
    ホームレスの男が盗み目的で住宅に侵入し、認知症の老女を殺害したとして逮捕された。男はこの事実を認め、新裁判員制度での裁判がはじまった。裁判員のひとり谷口みな子は、自身の経験から、この事件を老女の息子による嘱託殺人ではないかと疑っていた……。大いなる家族愛を描く、感動の法廷ミステリー。テレビドラマ化作品、待望の文庫化。
  • 脅迫者
    -
    銀座のホステスとのドライブ旅行の帰宅途中に交差点で起こしてしまった交通事故。加害者は被害者とは意外な関係にあった。故意によるものか偶然の出来事か……!? そこから始まった被害者からつぎつぎにつきつけられる要求。しかし、その関係におもわぬ結末が!
  • 見当たり捜査官
    3.0
    警視庁捜査共助課。久米山はそこに所属する「見当たり捜査官」である。見当たりとは、指名手配犯を見つけ出すことで手配写真がすべて頭に入っているといっても過言ではない。久米山は過去に警視総監賞をとったこともあるほどの優秀な刑事だったが、最近は逮捕することもなく焦っていた。焦れば焦るほど状況は悪化。果たして負のスパイラルから抜け出すことはできるのか。
  • 青春の十字架
    -
    警視庁警護課のSP・寒川は、捜査一課・棟居刑事の大学山岳部時代の盟友。その寒川の妹・加菜が、奥飛騨山中で遺体となって発見された。フリー記者だった加菜は何を追っていたのか。独自に調べを進める寒川は、事件の背後に、自分の警護対象者である国土交通省大臣の存在を知る。
  • 紙一重 陸の孤島の司法書士事件簿
    3.0
    日本一の過疎の村に引越してきた、若き司法書士の久我原。古民家で開業した彼の事務所に、村人たちのやっかいな依頼が舞い込む。戸籍をたぐりながら、美しき依頼人の家に隠されていた過去の事件をあぶりだす「遠田の蛙」(第32回小説推理新人賞受賞作)をはじめ全6編を収録。現役の司法書士が描く、法律&人情ミステリーの新境地! 『ゼロワン』改題
  • プロパガンダゲーム
    3.9
    「君たちには、この戦争を正しいと思わせてほしい。そのための手段は問わない」大手広告代理店「電央堂」の就職試験を勝ちあがった大学生8名。彼らに課された最終選考の課題は、宣伝によって仮想国家の国民を戦争に導けるかどうかを競うゲームだった。勝敗の行方やいかに、そしてこの最終選考の真の目的とは?――先の読めないゲーム展開と衝撃のラストが、宣伝広告の本質、ネット社会における民主主義とはなにかを読者に問いかける。アマゾン電子書籍の人気作を大幅改稿した完全版!
  • 決断
    4.0
    銀座ホステス絞殺事件で、担当検事の江木秀哉は捜査に関しての疑問を刑事たちに呈したものの、彼の話に耳を傾けたのは高須刑事だけだった。くしくも高須は、二十年前、秀哉の父・秀蔵とともに、迷宮入りしたある殺人事件の捜査にあたったことがある。秀蔵は余命半年の診断をうけ、今は病床にあった。一見無関係なふたつの事件が絡み合っていく……。
  • 氷の秒針
    3.3
    平成7年に社長一家惨殺事件と主婦強姦殺人事件が長野県で起きた。15年後、事件発生3ヶ月の違いが両者の明暗を分ける。一方は時効が成立してしまったが、もう一方は公訴時効廃止によって永久に犯人を追及できることになったのだ。両遺族の苦しみは交錯し、運命のいたずらが新たな悲劇を呼ぶ! 奪われた者の怒りと悲痛、そして切なる思いが胸を刺す、迫真のミステリー!
  • 棟居刑事の青春の雲海
    -
    公園の片隅で発見されたホームレスの死体。身元不明の被害者を洗う警視庁捜査一課の棟居は、八年前の迷宮入り強盗殺人事件との関係に気づく。北アルプスに端を発する二つの事件を繋ぐ糸を手繰るうちに、棟居刑事は思わぬ邂逅と新たな凶悪犯罪を引き寄せてしまう。青春山岳ミステリー。
  • ベンハムの独楽
    3.5
    ミステリー?ホラー?SF?……見る人によって違う色が見えてくる、まるでベンハムの独楽のような連作短編集。22歳で第五回新潮エンターテインメント大賞を受賞した衝撃のデビュー作、ついに文庫化!
  • 読めない遺言書
    4.0
    教師・竹原のもとに警察から連絡が入る。長いこと連絡を絶っていた父親が死んだという。父は遺言書を残していたが、そこには見ず知らずの人間に全財産を遺贈すると書かれてあった。その人物を捜し始めた竹原だが、次々と事件に巻き込まれていく……。
  • 残り火
    3.6
    墨田・江東地区連続殺人事件の容疑者として相浦純也が逮捕された。縁あって純也の無実を信じる立花孝久からの弁護依頼を受けたのは、水木邦夫弁護士だった。妻を亡くし、生ける屍となっていた水木にとって再起を賭けた闘いだ。はたして、純也の無罪を証明できるのか、そして、真犯人は!? 驚愕の法廷ミステリー!
  • 復讐教室
    3.7
    1~2巻583~594円 (税込)
    クラスで酷いイジメに遭っていた中学3年生の藤沢彩菜は、ある決意をする。「クラスメイト全員に同じ地獄の苦しみを味わわせてやる」――見え隠れするイジメの首謀者。黒幕は親友なのか、それとも……全員狩るまで終わらない――28人のクラスメイトへの命がけの復讐が始まった。E☆エブリスタ発、大人気ノンストップホラー!
  • 前世の時効
    4.0
    ある夏の夜、一組の男女が崖から海に身を投げた。以後、平和だった町は自殺の名所として有名になる。十二年後。海辺の町に暮らす小学生の直は一見、笑顔の絶えない明るい性格。が、実際は前科のある義父の虐待生活に疲れ、一刻も早くこの閉鎖的な町から出て行きたいと願っていた。そんな中、東京で民俗学を専攻する大学院生の男、高瀬が町にやって来た。目的は十二年前に心中した男女の死の真相を知ることにあった。亡くなった女性は高瀬の年の離れた姉であり、彼は二人の死が心中ではなく殺人事件だったのではと疑っていた。
  • 十津川警部 金沢加賀殺意の旅
    5.0
    カメラマンの湯浅幸二は北川深雪からと思われる助けを求める手紙を受け取り金沢を訪れたが、片山津温泉の旅館で射殺体で発見された。つづいて、事件のあった旅館の経営者・市川も射殺される。事件解決のために片山津に向かった十津川警部。捜査を進めていくと、深雪の両親が数十億円騙し取られていた過去が明らかになってきた。そして、詐欺事件に関わったと思われる人物が次々に殺害されていくが……!?
  • 検事・沢木正夫 宿命
    -
    単純な殺人事件に思えた。包丁で刺された男性は死亡し、被疑者の女は自供をしている。だが、沢木検事は最初から違和感を抱いていた。そして、女の思わず発したひと言に、沢木の疑念は確信へと変わった! 真犯人は!? そして、女が隠し通そうとする秘密とは!? 長編検察小説・沢木正夫シリーズ最終話!
  • 検事・沢木正夫 共犯者
    3.5
    「愛しているなら証を見せて!」女の悲痛な叫びに男はどう応えたのか? 男は昔の恋人。それも彼女の夢を潰えさせてしまった過去を持つ。犯罪の底に潜む男女の心の闇とは!? 長編検察小説・沢木正夫シリーズ第3弾!
  • 懐かしい骨 新装版
    3.7
    両親が亡くなり、解体した実家の物置の床下から白骨死体が発見された。娘である早紀子は、25年前の記憶を辿るうちに、ある事件に思い当たる。この骨は過去の犯罪を告発すべく現われたのか……。繊細なタッチで描く戦慄の長編サスペンス。
  • 極刑
    値引きあり
    3.8
    愛娘を殺されながらも極刑を望まなかった半田龍樹は、妻とも別れ、小さな居酒屋を始めた。一見、平穏に流れる日々――。だが、常連客は知らなかった。龍樹の陰の“制裁”を。卑劣な罪を犯しながらも逃げおおせた者を執拗に追跡し、淡々と運命の引き金を引いていく龍樹。黒い血に塗れた両の手は、やがて思いがけない事態を引き寄せてしまう。猛毒ミステリー『いっそこの手で殺せたら』で大注目の新進作家、衝撃のデビュー作。
  • 棟居刑事の証明
    -
    政財界に大きな影響力を誇っていた大物総会屋・税所重信の変死体が雑木林で発見された。捜査の過程で棟居刑事は、夏の終わりに海で偶然出会った六人の男女と、思いがけない再会を果たす――。人間の本質に鋭く迫る著者会心の長篇ミステリー。
  • 十津川捜査班の「決断」
    -
    盛岡発宮古行「快速リアス」の車中で荒木圭介が毒殺された。荒木はインターネットの仕事探し掲示板で見つけて引き受けた、怪しげな仕事の最中でのことだった。一方、六本木のクラブママ、山本由佳里殺害容疑で逮捕された原田健太郎は、事件当夜、荒木と会っていたとアリバイを主張。二つの事件解決のため、同じ列車に乗った十津川警部が気づいたこととは……!?
  • 猫が足りない
    3.3
    スポーツクラブに入会した知章は、近隣で起きた猫虐待について調べてほしいと会員たちから頼まれる。探ってみると、思いもよらぬ事実が。真相究明に一役買ったのは、四元さんという女性だった。その後、猫がらみで騒動を引き起こす彼女に振り回されてばかりの知章。巻き込まれ型ミステリーに、新たな味わいの傑作誕生!
  • 白戸修の逃亡
    3.8
    爆破予告の犯人「松崎」に間違えられ、多くの人に追われることになった白戸修。しかし、行く先々で過去に事件で関わった人たちが救いの手をさしのべてくれる。果たして彼は「白戸」に戻れるのか!?長編ミステリー!
  • 十津川警部の休日
    -
    十津川警部は高校時代の友人で画家の本山から、一夕旧交を温める誘いを受け、滞在先の熱海の伊豆山神社に近い旅館に赴いたが、本山は不在で翌朝まで戻ってこなかった。東京に戻った十津川だが、そこに飛び込んできたのは、別居中の本山の妻、由美が殺されたという知らせだった。十津川警部が本山由美殺害事件の捜査に乗り出したが……!?
  • 死に向かうアダージョ 新装版
    3.0
    死に魅入られた二人の男女は、甘美な充足感の中で終焉を迎えるはずだった。アルビノーニの荘厳な旋律に浸りながら……。しかし雪に閉ざされた山小屋で、愛と孤独、そしてほんの少しの偶然が、事態を予期せぬ方向へと導いていく。傑作心理サスペンス!
  • 図書室のキリギリス
    3.6
    バツイチになったのを機に、学校司書として働きはじめた詩織。人には言えない秘密を抱える彼女のもとに、様々な謎が持ちこまれる。本に込められた思いと謎を読み解くブックミステリー。
  • 確証
    3.9
    窃盗犯を担当する警視庁捜査三課の警部補・萩尾秀一と、部下の女性刑事・武田秋穂。独特の「目」で犯罪を観察し事件の真相に迫る。警察小説の第一人者が満を持して放つシリーズ第一弾!! 連続テレビドラマ化原作。
  • 歪んだ顔
    2.0
    新人の梶原巡査はいつの日か管轄区域で起きた殺人事件の捜査を担当することを望んでいた。しかし、初めての事件は青酸カリによる無理心中だった。だが、一命をとりとめた18歳の男性は事情聴取で女性の殺害をほのめかす供述を繰り返していた。心中に不自然な点を感じていた梶原は、地道な捜査を続けた末に意外な事実を見出した。
  • 隣人  新装版
    3.4
    優しい夫に白い猫──満ち足りた生活は、夫の溺死により突然、ピリオドが打たれる。それは新たなる絶望への幕開けにすぎなかった。小説推理新人賞受賞作「隣人」を含む戦慄のサスペンス短編集。予測のつかない結末6編
  • 警察庁特命捜査官 水野乃亜 ホークアイ
    4.0
    1~3巻605~770円 (税込)
    かつて実父と恋人を無差別テロで失った水野乃亜は警察庁に入庁し、警察官僚の佐山から特命を受けて警視庁刑事部共助課見当たり班に配属される。日本の治安維持のため、防犯カメラと連動した衆人監視システム「ホークアイ」導入を目論む佐山は、乃亜の共助課配属とともに見当たり班解体に動き出す。そんな中、アメリカに追われるテロリストが日本に潜入し……。著者初の書き下ろし警察小説、渾身のシリーズ第1弾。
  • 星星の火 : 1
    3.0
    1~2巻605~869円 (税込)
    警視庁保安課の刑事・上月は中国語の通訳捜査官・城らとともに池袋の雑居ビルに家宅捜索に向かう。容疑は入管法違反。取り調べると、拳銃や覚醒剤が出てきた。拳銃の線を洗うと、「竜生九子」という在日華人の組織が浮かぶ。在日華人の人脈を持つ城が独自に捜査を進めると、一人の中国人の名が。その矢先、城の妻子が拉致される。――日本と中国。二つの国の間で揺れる男たちの葛藤を、通訳捜査官とその相棒の活躍を通して描く警察小説。
  • 自殺同盟 〈新装版〉
    4.0
    小学六年生の少年と窓際サラリーマンはともに陰湿なイジメに遭い、自殺しようとやって来た鉄道の駅で意気投合した。二人は、バイクに乗って自殺場所探しの旅に出かけるのだが……。(「自殺同盟」より)。恐怖、ユーモア、謎、サスペンス……平成元年刊行の傑作短篇集が令和元年に甦る!
  • 検事・沢木正夫 自首
    3.0
    十八年前の女子大生殺人事件の犯人だと、ある男が名のりでてきた。男はストーカーの末の殺人事件だという。「秘密の暴露」もあり、捜査陣は色めきたったが、沢木はあまりにも素直に自白する男に不審をいただいた。はたして男の意図は!? そして事件の真相は? 好評、検事・沢木正夫シリーズ!
  • ウィザードグラス
    5.0
    大学生の陽輝の下に、ずっと連絡のとれなくなっていた兄から、突然荷物が届いた。荷物の中身は、見慣れない眼鏡型のデバイスとタブレット。説明によると、それは他人の検索履歴を見ることができるAR機器「ウィザードグラス」だった。なぜ兄はこんなものを自分の下に送ってきたのか。陽輝は次第に、ウィザード・グラスをめぐる予想外の事件へと巻き込まれていく――“1億総監視社会”の危険と希望を描き切り、巨大IT企業が個人情報を収集する現代へ警鐘を鳴らす。「プロパガンダゲーム」でデビューした著者による意欲作!
  • そのウソ、お見通しだ!平間巡査部長の捜査ファイル
    4.0
    人はウソをつく時、視線を外したり、つい早口になったりしませんか?それは、緊張、不安、警戒、恐怖といった心理によって引き起こされる生理的な反応、万人に共通するクセのようなものだ。ウソを見破る術に長けたベテラン刑事・平間徹とコンビを組んだ新米刑事の目を通して、人間がウソをつく時に見せる仕草や言動を紐解くショートストーリー集。日常生活で悪質なウソを見破る上でも役立つ、ミステリーファン必読の書。
  • 女主人公
    3.0
    売れないシナリオライターだった大多の毎日は、人気女優あやめの主演ドラマを手掛けることで、一転する。脚本制作の忙しさに加え、出演者の降板や関係者の死亡事故など数々の事件が巻き起こり、あやめ達に頼られ奔走することに。一方で、不穏な動きをするのは、ドラマのモデルになった一人のシングルマザー。大多は犯人を突き止められるのか!? 事件と事件が絡み合うノンストップサスペンス。
  • ブラック・ベルベット
    4.2
    魅惑のウイルスを求め、世界中を飛び回る凄腕ウイルスハンター・神原恵弥。彼がこの度訪れたのは、東西文化の交差点であるT共和国。この国では、全身に黒い苔の生えた死体が見つかっていた。そして、気鋭の女性科学者が入国後に突如消息を絶つ。ふたつを結びつけるのは、想像の域を遥かに超えた、ある事実だった――。
  • LOOP THE LOOP 飽食の館(上)
    -
    1~2巻605円 (税込)
    『望んだ物が何でも手に入る』という不思議な館に囚われた12人の男女。互いを「家族」と呼び、仲良く暮らす彼らだが、そんな平穏な日々は一人の「家族」の死によって終わりを迎える。膨らむ猜疑心。増えていく犠牲者。犯人は誰なのか、事件の真相は? 【究極の飽和状態】が生み出す、惨劇と絆の物語が幕を開ける。三度の舞台化&200万超DLの人気ミステリー・サスペンスゲーム、待望の小説化! ※Kate書下ろしの新作特典エピソード「revolver -藍川拓都の場合-」が遊べる開錠パスワードも収録されています。
  • リーマン、教祖に挑む
    4.0
    寂れた団地で急速に広がる新宗教〈ゆかり〉。大企業スザクのエリートである六三志は、自社の顧客を守るため、教団潰しを命じられた。ところが若き教祖・禅祐は、宗教を使って金儲けをたくらむ頭脳派で、六三志の告発をかわす。教団の発展か滅亡か――住民の支持を得るのはどちらか、激しい心理戦が始まった!(『もう教祖しかない!』改題)
  • 十津川警部 湯けむりの殺意
    5.0
    道後温泉の老舗ホテルの娘を三田村刑事が殺害したという告発の手紙が、本多捜査一課長宛てに届いた。愛媛県警に確認すると、確かに殺人事件が起きており、その時期に三田村も叔父の葬儀で道後に行っていたことがわかった。捜査に乗り出した十津川警部のもとに、三田村に不利な証拠が次々と出る。温泉地を舞台にした五編を収録。
  • 復活の条件
    3.7
    石坂隆一の人生は飼い猫を毒殺されたのを境に一変する。娘の家出、息子の交通事故死、会社の倒産、離婚……。不幸のどん底から亡き母の声に導かれて「人生をリセットする方法」を実践すると、二年前の家族団欒が目の前に。幸福の崩壊を阻止するため、石坂は記憶と経験を武器に奔走する。
  • レイジ
    3.0
    オカルトサークルのメンバー6人が、夏休みに廃墟のラブホテルで合宿を行うことになった。ラブホテルに侵入していた見知らぬ若者2人も加わって合宿は始まったが、2日目の朝、メンバーの女性が全裸で拘束されているのが見つかった。さらに、出口には鍵がかけられており、ラブホテルは完全な封鎖空間となった。8人の中に、3年前の事件の生き残りレイジがいるのか? 再び狂気が始まった! 2016年4月公開映画『ドクムシ』続編!
  • 学園×封鎖
    -
    ある昼下がり、平和な高校がテロリストに占拠された。テロリストたちは謎の生物兵器を所持しており、重傷を負ったテロリストの女リーダー、鬼灯は、生物兵器のウィルスを自らの体に注射させた。 それは、自衛隊すら侵入を躊躇させる危険なものだった――テロリストと生徒たちによる、命がけの戦いが始まった!! E☆エブリスタ発、大人気学園サバイバル。
  • どうしてこんなところに
    4.0
    東京の郊外で暮らす、しがないサラリーマン久保田輝之は、ある晩、人を殺めてしまう。自首するべきか? 死ぬべきか? いや、しかし、でも……。結局はどちらも選べないまま、逃亡生活を送ることに。はたして、輝之は彷徨の果てに何を見るのか? そして、最後にした決断は――。魂を震わすクライム・ロードノヴェル。
  • 方舟は冬の国へ
    3.4
    失業中の男が法外な報酬を提示され、初対面の女性と少女と1か月間、擬似家族を演じるという仕事を引き受ける。別荘で滞在を始めると不思議な現象が次々と起きるが、3人は次第に愛を深めていく。だが、この仕事の裏には壮大な計画が隠されていた。「書店員が選んだもう一度読みたい文庫第1位」に輝いたハートフルミステリ!
  • 棟居刑事の純白の証明
    -
    T省課長補佐が、公共事業の受注先である大手商社のビルから墜落死した。自殺か? はたまた他殺か? 捜査を開始した棟居の元に、ベテランアルピニストが北アルプス「夢の縦走路」で遭難死したとの報せが届く。二人の死を繋ぐ巨大官僚制度の深い闇とは!? 組織の中で、ただ一人「純白」であろうとした人間の誇りを描く傑作社会派警察小説。
  • 扼殺のロンド
    3.7
    女は裂かれた腹から胃腸を抜き取られ、男は生じるはずのない高山病で死んでいた。鍵のかけられた工場内、しかも扉の開かない事故車で見つかった二つの遺体。その後も男女の親族は一人、また一人と「密室」で不可解な死を遂げていく――。読み手を圧倒する謎の連打と、想像を絶するトリックに瞠目必至の長編ミステリー。
  • 十三回忌
    3.5
    資産家夫人の法要ごとに起こる娘殺し。一人は生きながら串刺しに、一人は首を持ち去られ、一人は唇を切り取られた。怪現象に手をこまねく警察を嘲笑うかのように、十三回忌でまたもや事件が起きた――。怒濤の「まさか!?」がクセになる、「やり過ぎミステリ」で人気急騰の著者のデビュー作!
  • 偽りのスラッガー
    4.5
    怪我で引退した元プロ野球選手・秋草隼は、旧知の球団GMから、意外な話を持ちかけられる。日本を代表するスラッガーの立花に、ドーピング疑惑があるというのだ。この疑惑の真相を突き止めるため、秋草は選手に復帰し、内部から調査することになったが――。スポーツ界の闇と再起をかけた男の真剣勝負を描く野球ミステリー。
  • 真贋
    3.8
    盗犯を担当する警視庁捜査三課のベテラン刑事・萩尾と、部下の女性刑事・秋穂。テレビドラマ化された話題作『確証』で活躍したコンビが帰ってきた! 窃盗事件の報に臨場した萩尾と秋穂は、その手口から常習犯・ダケ松の仕業と見抜く。しかし、逮捕されたダケ松に面会した萩尾は、供述に疑問を持つ。どうやら弟子がいるらしい……。国宝の展示される陶磁器展が絡み、二転三転する捜査。果たして真犯人は?錬達の警察小説。
  • マルセイユ・ルーレット
    3.0
    全世界の人々を熱狂させる欧州サッカー。その闇を抉り出す迫真のミステリー――。ユーロポール連絡員・村野隼介の任務はサッカーの八百長賭博の摘発。そして、ひとりの少年を救い出すこと。かつて袂を分かった恩師が殺された。八百長に加わり、逃亡した元アカデミー生を救出に行った末の惨劇だった。亡き師に報いるため、村野は捜査をはじめる。
  • 悲劇のヒロイン
    3.0
    辻海運の社長令嬢・希世美は、不自由ない大学生活を送っていたが、突然父親の会社が倒産。しかも、父は失踪、母や弟妹もトラブルに巻き込まれてしまう。苛酷な運命にたったひとりで立ち向かう希世美を待ち受ける運命は!?
  • 贖い : 上
    3.7
    7月1日東京・杉並。小学校の校門に男児の切断された頭部が置かれていた。2日埼玉・和光。林で、中学生の少女の刺殺死体が発見された。3日愛知・名古屋。ス-パーで幼児が行方不明になる。これらの事件を追う捜査員の姿を丹念に描き、事件の背景、犯人の動機を重層的に炙り出す五十嵐ミステリーの新たな金字塔。ベストセラー『誘拐』で活躍した星野警部が、新たな相棒とともに難事件に挑む。
  • 誉生の証明
    -
    スキーバスのダム転落事故から生還した四人の男女は、八ヶ岳の山荘で共同生活を始めた。名誉ある余生を送ろうと、山荘は「誉生荘」と名づけられた。ところが、近隣に新興宗教の施設が建設され立ち退きを要求される。さらには、迷彩服を着た正体不明の集団や暴力団の影がちらつき、夜間に銃声も聞こえるようになる。彼らは、人生の誇りを賭けて敢然と立ち向かう。
  • デッドエンド
    4.4
    笠原武大は、妻を殺害した罪で無期懲役で服役している。だが、彼は一日も早く刑務所を出ると決意していた。たとえどんな手を使ってでも。綿密な計画を練り、数十台のカメラの監視をかいくぐって、笠原は高さ三・五メートルの塀を越えた。大胆な動きで警察の追手を躱しながら、「あるもの」を手に入れ北を目指す笠原。しかし、そんな彼に自分の娘が誘拐されたというニュースが飛び込んでくる。
  • 闇のカルテット 新装版
    5.0
    男を車で撥ねて死なせてしまった女は、記憶喪失のホームレスを男の身代わりに仕立てる。些細な偶然によって平凡だった人生が濁流に呑み込まれていく。その先に待ち受けるのは、成功か破滅か……。長編傑作サスペンス!
  • 闇は僕らをつないでいる
    -
    不祥事からの復活を目指す名門野球部を揺るがす新たな事件。頂点を狙う彼らを嘲笑うかのように、グラウンドに次々と動物の惨殺死体が遺棄される。犯人はチームの中にいるはずで、発覚すれば再処分は免れない。エースの川守総は、マネージャーの浅井友花とともに犯人の正体を探り始める。
  • 保身
    3.4
    殺人犯が現場から逃走するときに目撃したのは、県警幹部が犯した轢き逃げだった。県警側は幹部を庇い、殺人事件の捜査すらも、捻じ曲げようと画策する。その事実を知った殺人事件の担当刑事が苦悩の末に出した結論は!? 守るべきは正義か、組織か!?
  • 十三階の女
    3.9
    圧巻のスパイサスペンス、待望の文庫化。「十三階」シリーズ第1弾の登場! 警察庁の公安秘密組織『十三階』。この組織は国家の異分子を排除すためには、ときに非合法な捜査も厭わない。若き刑事・黒江律子は北陸新幹線爆破テロを起こした『名もなき戦士団』を殲滅するため、女を使ってまで捜査にまい進する。接触したテロリストを愛してしまったかもしれない――捜査の過程で悩み苦しむ律子は首謀者「スノウ・ホワイト」を逮捕できるのか!?
  • 警視庁公安0課 カミカゼ
    3.9
    1~4巻638~814円 (税込)
    過激思想が疑われる市民団体〈パグ〉を内偵中の公安0課作業班員・藪野と友岡は東雲の武器密造工場に侵入。激しい銃撃戦の末、二人とも行方不明になる。事態を重く見た警視庁上層部は新たな作業班員の投入に着手。「刑事の匂いがしない者」として浮上したのは三鷹で交番勤務する瀧川。少年課への異動を望む瀧川に仕掛けられる罠。やがて壮絶な公安教育を経て作業班員となった瀧川は、いきなりパグの潜入を命じられる。週刊大衆連載で話題沸騰のハードアクション、ついに登場!
  • ル・ジタン<新装版>
    -
    女性歌手撮影のため、カメラマンは日本からパリまで同道した。会心の一枚が撮れたと確信した直後、目の不自由なストリートミュージシャンがギターを強奪される。ギターを取り返してくれと懇願され困惑するカメラマン。ギターを奪ったのはネオ・ナチどもだった――。表題作「ル・ジタン」を含む珠玉のミステリー短編集
  • クラッシュマン
    3.8
    過剰防衛による殺人の裁判で無罪となり、警察庁警備局公安課特別捜査室“サクラ”に復帰した田臥を、新たな任務が待ち受けていた。東京発博多行きの“のぞみ167号”の車内ごみ箱でTNT爆弾が発見されたのだ。さらには、イスラム国の対日本専門のテロリスト“クラッシュマン”が入国したという情報がICPOのリヨン事務総局よりもたらされる。田臥は、“サクラ”の仲間たちと共に深く静かに捜査を開始する。迫真のタイムリミット・サスペンス。
  • リップステイン
    3.5
    ここ渋谷で“悪意”と戦っている――。行人が出会った制服姿の香砂はそう言った。彼女は世間を震撼させる連続事件現場に必ず現れることから、刑事に追われていた。 “悪意”とは何なのか? 香砂の目的は? 学生の行人と少女を追う刑事。二つの追跡行はやがて交錯し、衝撃の結末へと至る。青春ミステリー・サスペンスの傑作!
  • てのひらに爆弾を
    -
    都心で市民を狙った爆発事件が発生。爆弾が仕込まれたのは携帯電話だった。犯人は通信会社に5000万円を要求するが、その後動きを止めてしまう。時間ばかりが経過し、苛立つ捜査陣を嘲笑うかのように、事件は思いがけない方向へと転がっていく――。『そして粛清の扉を』の著者が放つ迫真のクライム・サスペンス!
  • 祟り火の一族
    3.6
    殺したはずの女が蘇り、のっぺらぼうが林に立つ。包帯男に語り聞かせる怪談に興味をもった劇団員の明爽子は、刑事の浜中と探偵の海老原を巻き込んで、捜査に乗り出した。舞台となった廃鉱山では、連続殺人が起きていたと判明。解き明かされる真実から、火に祟られた一族の宿命が浮かび上がる。ミステリー界の奇才が放つ現代版『犬神家』!
  • 復讐捜査線 通訳官エリザ
    -
    東京、名古屋の中間に位置する大浜市には、出稼ぎで訪れた多くの日系ブラジル人が暮らし、独自の生活文化をつくっていた。なかには日本の法を無視する者もおり、トラブルは絶えない。刑事通訳官を務めるエリザは、殺人鬼が名前も顔も変えて密入国し、この街に潜伏しているという噂を聞く――。
  • 夜の森番たち
    -
    つげが芽吹き、冬ごもりを終えたツキノワグマが、東北のブナ林「鬼石」をのしのしと歩きはじめる。優しさと危うさを秘めた男と女と森の物語。
  • 白砂
    3.3
    予備校生、高村小夜が一人暮らしのアパートで殺害された。出入りが目撃された中年男性が捜査線上に浮かぶ。心の動きに捜査の主眼を置く下谷署の目黒は、小夜を知るにつれ、援助交際の線を捨てて事件に迫った。小夜が歌に詠んだ故郷、京都府の山村で目黒が掴んだ事実とは。哀しい真相が隠された、切なさ溢れるミステリー
  • #指令ゲーム
    4.0
    あなたの人生は本物ですか? 福山鞆広は大学卒業後も就職せずに、アルバイトを続けていた。そんなある日、大学の先輩だった城之内祥子から「起業するから幹部社員として参加してほしい」と連絡が入る。しかし条件があり、それは日常型エンターテイメントゲーム【指令ゲーム】のテストプレイをすることだった――。これはゲーム? 現実? 日常と非日常が交差するこのゲームに終わりはあるのか……。第6回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞優秀作受賞の気鋭の作家によるサスペンスミステリー!
  • 哀愁しんでれら もう一人のシンデレラ
    3.3
    ただ幸せになりたかったはずだった――市役所の児童福祉課で働く咲良は、8歳の娘・カオリを男手ひとつで育てる開業医の孝太と出逢い、結婚。誰もが羨む幸せな家庭を手に入れた。しかし、「理想の家庭をつくる」という咲良の願望は知らぬ間に自身を追い詰め、次第に家族の歯車を狂わせていく……。 土屋太鳳、田中圭出演で2021年2月公開の話題映画を、『暗黒女子』の原作者・秋吉理香子が小説化!
  • 刑事の灯
    3.3
    新進気鋭、豪華執筆陣による警察小説アンソロジー。男の遺体に残された謎の傷痕とは……「星の傷痕」(麻見和史)。新人の女刑事を助ける不思議な派出所……「道案内 警視庁捜査一課・小野瀬遙の黄昏事件簿」(沢村鐵)。犯人の心が読めちゃう美人刑事の登場……「読心刑事・神尾瑠美」(藤崎翔)。首相夫人腹上死事件に公安刑事2人が挑む……「ファーストレディの黒子」(吉川英梨)。傑作4編を収録!
  • 背中、押してやろうか?
    4.0
    連続する同級生の死は、事故なのか自殺なのか!? 親友の不登校、そして突然始まった「ぼく」へのいじめ。いったいこの中学校でなにが起こっているのか?小説推理新人賞作家が、みずみずしい筆致で描く青春ミステリー。
  • 本日もセンチメンタル<新装版>
    -
    成屋詩織、十七歳はひと一倍感激屋の女子高生。そんな詩織がデートの最中、強盗事件に巻き込まれ、おさな妻・啓子と赤ん坊の二人を引き取ることになってしまった。ところが、その母子が次々と成屋家から蒸発。しかも啓子は暴力団の娘だったから大騒動!! 長編ユーモア・ミステリー。
  • スパイは楽園に戯れる
    -
    突然、目の前に現れた見知らぬ男は少年に言った。「世の中のためになる人間――誰かの役に立つ人間になれ。大切なのは何のためにそれが必要か、ということだ」と。そして月日が流れ、少年は政治家になった。情報分析員の葉山隆は、HUMINTとして、ある男の調査を始める。真実に近づくことは、前途有望な若き政治家の人生を翻弄することにもなるとも知らず……。大藪春彦賞受賞作家が放つ、本格スパイ小説!
  • 行方
    3.8
    公園から忽然と姿を消した三歳の琴美。両親は必死に捜すが、一向に見つからない。――22年後。自堕落な生活を送る幸子のもとに、一通の手紙が届く。差出人は、消息不明の妹を捜し続けている男だった。同じ頃、浜名湖畔で楓は父親の誠司とペンションを営んでいた。ある日を境に、誠司に対して不信感を抱く楓。父は何か秘密を抱えて生きているのではないか。交わるはずのなかった人生が交錯したとき、浮かびあがる真実。切ない想いが胸を満たす長編ミステリー。
  • 呪い殺しの村
    3.5
    東北の寒村・不亡村に、古くから伝わる「三つの奇跡」。調査に訪れた探偵の海老原浩一は、術を操る糸瀬家に翻弄される。一方、「奇跡」と同時刻に、東京で不可解な連続殺人が発生。警視庁捜査一課の鴻上心が捜査にあたる。被害者には不亡村との繋がりがあった。海老原は鴻上とともに、怨念渦巻く村の歴史と謎の解明に挑むのだが……。
  • 義経暗殺
    4.8
    1189年、兄頼朝に追い詰められ、平泉に逃げ込んだ義経。頼朝の圧力を受けて、奥州藤原氏・泰衡が衣川で義経を討ち取ったというのが歴史の定説である――しかし、この物語は通説を覆し、義経が妻子とともに自害したところから始まる。ただ、自害とするには現場の状況、義経の心理面などを洞察すれば不自然なことも多い……この謎に「吾妻鏡」に驚異の博覧強記としてその名が上がる、“頭脳の人”清原実俊が挑む。中級の文官である実俊だが、たとえ泰衡相手でも、強気の姿勢を崩さない豪放な性格である。それを苦心して諫めているのが従者の葛丸(男装しているが、実は女性)。泰衡、頼朝の刺客、弁慶、藤原一族。実俊がさまざまな“容疑者”を調べ、推理していく、傑作歴史ミステリー小説。
  • セブン殺人事件
    3.3
    新宿淀橋署の宮本刑事部長と、本庁から来た佐々木警部補。年齢も容姿も経歴も好対照の2人は、その名前から「宮本武蔵と佐々木小次郎」にたとえられるライバル同士だ。そんな異色の凸凹コンビが7つの難事件に挑む。どんなときも、2人の推理は真っ向から対立、はたして正しいのはどちらか?息もつかせぬ展開、綿密なトリック、思いもよらない結末と、推理小説の神髄が味わえる7編を収録。
  • 蒼い月 死神と朝食を
    3.5
    外国人VIPの警護を任された駆け出しボディガードの愛。美術商だという容姿端麗なVIPを護衛するなか、彼女に警告の電話がかかってくる。「その男は死神だ」と。その言葉を裏付けるかのように、関係者の死や、何者かの突然の襲撃に遭う。愛はVIPを護ることができるのか!? ※この作品は2012年9月、単行本刊行された『死神は恋を連れてやってきた』を改題しました。
  • ツリー 上
    -
    ある新人賞に驚異的な小説が応募された。書評家の私は、編集者から頼まれて、連絡のつかない作者・風森大樹を捜すことになった。本籍地の青森に行くも、杳(ルビ・よう)として行方が知れない。地元で聞くには、風森には子どもの頃から特殊な能力があったという。手伝いをしてくれた若者が不審な死を遂げ、事態は急転する――。サスペンス、スリラー、怪奇。著者の面白さが見事に詰まった、スリリングな傑作が文庫で登場!
  • JR周遊殺人事件
    -
    根室本線の厚岸駅を出発した快速ノサップ号が門静駅をすぎたあたりで脱線転覆した。一ヶ月後、まったく同じ脱線転覆事故が再び起こった。二人の運転士は、前方に強烈な閃光が走り、目が眩んで急ブレーキをかけたと話した。二度目の事故では、東京のルポライター杉浦重夫が死亡。JR北海道に脅迫状が届き、十津川警部が捜査に乗り出した。だが、浮上した容疑者には完璧なアリバイが……。
  • 十津川警部捜査行 愛と幻影の谷川特急
    2.5
    晴海埠頭で人気作家の遺体が発見された。それに続き、鬼怒川温泉で作家の若い愛人の殺害遺体もみつかる。事件の捜査に当たった十津川は殺害された作家が小説誌に寄稿されたとされるミステリー小説のストーリーをなぞっていることに着目したが…。

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  • 十津川警部捜査行 愛と殺意の伊豆踊り子ライン
    2.5
    渋谷のマンションの一室でバスローブ姿の女性の絞殺死体が発見された。顔見知りの犯行という線で捜査が始まったが、同一犯の犯行と見られる新たな事件が発生し、捜査は行き詰まりを見せた。十津川警部の地道な捜査が続く……。

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  • ツツヌケ
    4.0
    辻井未来は、小学2年生の娘・茉優と二人暮らし。モラハラ夫と離婚し、介護センターに勤めて派遣のヘルパーをしている。あるとき、ひとり暮らしの介護利用者の家に、夜中、何者かが侵入するという問題が起きた。同僚ヘルパーのイケメン、晴馬が暗視カメラを置いてみることを提案。スマホにつなげ、ほどなく犯人は判明したが、最先端のAI機器の便利さに触れた未来は、一人で家にいることが多い茉優を心配して、自宅にもAIスピーカーと連動するカメラを導入した。しかし、後日、家に帰ると茉優の姿が消えていた――。現代に潜む、思いがけぬ危険を炙り出すサスペンス、文庫書き下ろしで登場!
  • ケモノの城
    4.0
    17歳の少女が自ら警察に保護を求めてきた。その背景を探る刑事に鑑識から報告が入る。少女が生活していたマンションの浴室から、大量の血痕が見つかったのだった。やがて、同じ部屋で暮らしていた女も警察に保護される。2人は事情聴取に応じるが、その内容は食い違う。――圧倒的な描写力で描く事件は、小説でしか説明する術をもたない。単行本刊行時に大反響を呼んだ、著者の新しいステージを告げる問題作にして衝撃作がいよいよ文庫に!
  • 劇薬
    3.3
    小田切可憐は毎日家事を終えると「デル・エア」へ向かう。かつて婚約者を亡くした喪失感を埋めてくれるのが、このパチンコホールでの本名すら知らない女性達との人間関係と大当たりの時の高揚感だった。しかし、その仲間の一人が自殺を遂げる。その後、元婚約者にそっくりな男が現れ――。次々と明らかになる、嘘と虚飾に満ちた人間関係の真実と絡み合った欲望。「楽園」を追い求め、彷徨う女性達を息詰まる筆致で描いた傑作長編。
  • 贖罪
    4.1
    15年前、静かな田舎町でひとりの女児が殺害された。直前まで一緒に遊んでいた四人の女の子は、犯人と思われる男と言葉を交わしていたものの、なぜか顔が思い出せず、事件は迷宮入りとなる。娘を喪った母親は彼女たちに言った――あなたたちを絶対に許さない。必ず犯人を見つけなさい。それができないのなら、わたしが納得できる償いをしなさい、と。十字架を背負わされたまま成長した四人に降りかかる、悲劇の連鎖の結末は!?
  • 少女
    4.0
    親友の自殺を目撃したことがあるという転校生の告白を、ある種の自慢のように感じた由紀は、自分なら死体ではなく、人が死ぬ瞬間を見てみたいと思った。自殺を考えたことのある敦子は、死体を見たら、死を悟ることができ、強い自分になれるのではないかと考える。ふたりとも相手には告げずに、それぞれ老人ホームと小児科病棟へボランティアに行く――死の瞬間に立ち合うために。高校2年の少女たちの衝撃的な夏休みを描く長編ミステリー。
  • 告白
    4.6
    「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」我が子を校内で亡くした中学校の女性教師によるホームルームでの告白から、この物語は始まる。語り手が「級友」「犯人」「犯人の家族」と次々と変わり、次第に事件の全体像が浮き彫りにされていく。衝撃的なラストを巡り物議を醸した、デビュー作にして、第6回本屋大賞受賞のベストセラー。
  • 4ページミステリー 震える黒
    3.0
    傑作ショートショートミステリー集「4ページミステリー」の第三弾!書き下ろしを含む61編を収録。

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