金子玲介のレビュー一覧
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圧倒的な才能と、選択した青春の光
高校生の瑞葉が、同級生の朝顔に誘われて結成したバンド「さなぎいぬ」。それから10年後、「さなぎいぬ」は紅白への出場を果たす。しかし、そこに瑞葉の姿はなかった――。
すごく良かった。お得意の会話劇が小気味良く、青春の光と才能の闇を感じた。闇を乗り越えるために朝顔という光にかける決断をした瑞葉の心意気がぐっとくるものがあります。
「「「「おメよつリいかーおれクとさリしまスをマスー!!!」」」」っていう4人が一斉に乾杯する書き方は最高すぎる!
旬な若手女優を集めて映画化してください。
・當真あみさん
・池端杏慈さん
・南琴奈さん
・稲垣来泉さん
がいいですかね。みんな美人すぎですか。
■引用
人生って、ずっと光ってる人もいれば、どこかで一瞬だけ光る人もいるのね。そりゃみんななるべく多く光りたいはずなんだけど。最初のほうに光ってあとはあんまり光らなかった人と、最初のほうは光らなくてあとのほうに光った人で、あとのほうに光った人が良い人生みたいな印象になるのは、印象だけの話であって、本質は変わらない。別にいつ光ってもいいし、なんなら光らなくてもいい。でも、人生で一度でも光ったなら、それだけで良い人生だと思う。 -
Posted by ブクログ
一緒に青春を過ごしたような気持ちになりました。眩しすぎて、思わず涙が出るほど。
どの業界にも「天才」と呼ばれる人がいて、無駄だと分かっていても比べて落ち込んでしまう。努力だけではどうしても追いつけない何かがある、という感覚には共感する部分がありました。
高校生の彼らが、いつか訪れる「楽しいだけではいられない時」に向き合い、何を選ぶのか。その姿を通して、世の中のアーティストを見る目も少し変わったように思います。
正直なところ、歌詞の中に登場人物の心情や行動が書かれている部分は、少し読みづらく感じました。それでも、読み終えてみると、作中に登場するさなぎいぬの曲を実際に聴いてみたくなりました。
最近、趣味でバンドを始めたことが、この本を手に取ったきっかけです。私も練習をもっともっと頑張ろうと思います! -
Posted by ブクログ
ネタバレショート・ショートなので、一編が8ページくらい。その短い中で背景をぼかしつつも確信に迫る書き方してたりするものもあり、うまく咀嚼できないまま終わったものもあり、でも面白い短編集だった。
始まりが不穏なので、大体不穏な話が多い中、最初から最後までハッピーに終わる「切れたミサンガ」が好き。
人でも殺したんかと思いつつ、同じ格好ときたのでSFかと思ったら 笑
安定のホラーの「こわくてキモくてかわいい、それ」も好き。
それが不気味だけど、主人公が見下されてることに気付きながらも知らないふりして難を逃れてて、性格悪い私はざまみろと思ってしまった。
「久闊を叙す」も良い。
こんな形で、我が友李徴子を読むとは。新鮮な感覚だった。 -
Posted by ブクログ
人生の中で一番光ってた時期はありますか
『死んだ山田と教室』以来の1年ぶり。
高校生の4人、朝顔、葵、緋由、そして瑞葉。
彼女らがバンド『さなぎいぬ』が紅白歌合戦まで歩む、真っ直ぐな物語。
いいなぁ、瑞々しい。青春だ〜!このままバンド活動やっててほしいなぁ…なんて甘い考えでもあり、この物語はそういった青春を語る以上のものが詰まってると思った。
瑞葉は途中で脱退してしまう。
出会ってしまった才能のある「夢乃」という存在。
「自分の居場所がなくなる」恐怖。
朝顔の「足を引っ張ってしまう」気持ち。
瑞葉の葛藤はきっと自分でも気づいてた。コツコツ努力をしても報われなかったもの。
瑞葉はまだその境地まで走っている最中でも挫折してしまった。
あぁ…自分もそういう『嫉妬心』『恐怖心』があった。挫折だってした。
でもそれを乗り越え、また苦しみもがきながらも生きている。
好きなメンバー、音楽があって、それが一番輝きを放ってた時代という。
でも、その中でもどこかで才能がないと分かっていながらも、
居場所を探すために走り回っていたこと。
負けたくないというハングリー精神も含め、光っていた時代なんじゃないかなと。
今はダサくたっていい。光り輝く時期はこれからも研鑽していけばいい。
すべてはそこで終わりじゃない…と伝えたかったのかな、と。