金子玲介のレビュー一覧
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ネタバレ天才のいる女子バンドにいる凡才。
面白かったです。ストーリーとしては、正直何一つひねりのない王道の「天才に憧れ、追いつきたいあまりついに我が身を焼いてしまう」という流れで、それ以上でも以下でもないという感じです。
が、そのようなテンプレ展開で良かったのだと思います。この作者の持ち味であろう、高校生たちのはじけるようなやりとり、青春や情熱の匂いをむせるほど感じさせる筆致が素晴らしく、陳腐どころかとても心地よく感じました。主人公のこれは、挫折というより、全力でバンドのために捨て石になることを選択した青春だったのかな、など。
「死んだ山田と教室」では、正直そんな展開見たくなかったよという -
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青春をぎゅっとしたような作品。
大好きなバンドをみんなで真剣に、紅白に出るという夢を叶えるためにひたすら走った。
でも才能という壁は努力では補えなくて…
バンドが大好きな分、すごく悔しいし悲しい選択を瑞葉はしたと思う。
でもその気持ち分かるなぁー。私も同じ立場だったらそうしてたと思う。
わたしじゃダメなんだ、わたしが居たらこれ以上上にはのぼれない。
そうハッキリと自覚した時、彼女はどんな気持ちだっただろう。
それを考えると切なくて泣けてくる。
作品中に出てくるオリジナルの曲の歌詞とかすごく良くて、実際音が乗ったその曲を聞いてみたくなった。 -
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ネタバレ「青天」とは違う青春のかたち。
バンドでプロを目指す、女の子たちの話
輝き続ける仲間と、自分とのギャップに苦しむ話
ざっくりいうとこんな感じだけど。
青春中の学生にも
青春を終えて眩しかった過去を振り返る大人にも
置いてけぼりにされてしまって苦しむ人にも
色々な人に読んでほしい作品。
そして、どの視点からでもなんか「わかるな」「刺さるな」ってのがある気がする。
そして、シャングリラとか天体観測とか
平成を生きた私たちにぐっとくる選曲ばかりで
30代の私は感情移入してしまった。笑
瑞葉の気持ち、めちゃくちゃ切ない。
大好きなバンド、、、自分がいたらここで止まってしまう。
そうゆう感 -
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ネタバレ会計士の室瑞穂は、高校時代バンドを組んでいた。
でも,やめた。
そのバンドが今年紅白に出場がきまった。
瑞穂はベース担当。
同級生の三浦朝顔から誘われた。彼女はギター&コーラス。
他に顔が可愛い、柏葵はボーカル。
広瀬緋由はドラム。
4人でサイゼリアで、バンド名も決めた。「さなぎいぬ」
目標は、紅白に出ること。
幼少期にバイオリンをやってた朝顔以外は初心者だったけど、朝顔に追いつけとばかりに練習した。
コピーバンドだったけど朝顔がオリジナルソングを作ってきてくれた。めっちゃいい!!すごい!!
必死で朝顔についていった。朝顔の天才的な曲を世に出したい!!その一心で瑞穂は練習した。才能はないけど -
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煌びやかな青春がなくったって、人は時々郷愁に駆られ過去を振り返ったりします。忘れた頃に読みたくなる"青春もの"の物語は、そんな黄昏思考にゆっくり効く処方箋なのかもしれません。
主人公の瑞葉は、高校時代に結成したガールズバンドのベース担当。努力だけでは絶対に埋まらない才能の差に気づき、悩み果てた末バンドを脱退します。そして10年後、そのバンドは紅白出場を果たし、自分は会社員の日々を生きている…。
バンド仲間である女子高生たちのリアルな会話劇はとっても熱く、ノリと勢いと妙な連帯感の描写が巧みです。タメ口での発話から等身大の女子高生の息づかいが感じられ、個々の輪郭が鮮明 -
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ネタバレ楽しいも苦しいも憧れも嫉妬も後悔も…言葉にしきれない、数えきれない色んな感情が全部詰まってました。これが青春なんだ…!!
さなぎいぬの曲(歌詞)、エモくて刺さりまくりでしたし、読後に「光」の歌詞を読み直したら泣けてきて…うまく言葉にできませんが、すごく胸を打たれました。
249ページの、未来にあるかもしれない景色…
私の頭の中にもその景色が浮かびました!
きっと忘れられません。
213ページの黒野さんの「別にいつ光ったっていいし、なんなら光らなくてもいいし、でも人生で一度でも光ったなら、それはもう、それだけで、良い人生」この言葉、いちばん好きです!!
私はあんまりバンド詳しくないので、知 -
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ネタバレP212
「人生って、ずっと光ってる人もいれば、どこかで一瞬だけ光る人もいるのね」
「そりゃみんななるべく多く光りたいはずなんだけど」
「最初の方に光ってあとはあんま光らなかった人と、最初のほうは光らなくてもあとのほうに光った人で、あとのほうに光った人が良い人生みたいな印象になるのは、印象だけの話であって、本質変わらないと思うのね。別にいつ光ったっていいし、なんなら光らなくてもいいし、でも人生で一度でも光ったなら、それはもう、それだけで、良い人生だと思うのね」
どれだけの本でも、それを読んで長年の蟠りが未来永劫霧散して消え去ることなんてない。
けれども、私は確かに少しだけ、過去の光を縋り抱え -
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4人の作者による短編集。
なかでも。
金子玲介「ゼリーに満たされて」
メチャクチャ面白かった!!
星新一のショート作品を彷彿とさせる!
超高度知的生命体の異星人と何をやってもダメな主人公の康太。2人の出会いと日々の生活が織りなすストーリー。
異星人のゼリ郎は自信をなくす康太対し、「康太は努力する事ができる。感謝する事ができる。それは何より素晴らしい!」
このセリフ単純だが、凄く好き。
作者の作品をみたら、「死んだ山田と教室」作者だったのね。作風好きかも!!
斜線堂有紀「人魚の骨を拾い往く」
ホラーとミステリーがバランスよくて良かった!
デビットフィンチャーの映画のような感じ!
人魚は -
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カギ括弧が重なり、真実が剥き出しになる
『死んだ山田と教室』のバカミス、『死んだ石井の大群』のデスゲームを経て、三度目の正直(?)で挑むのは、演劇サークルの面々による「再現」ミステリー。8年前の合宿で起きた木村の死の真相を、同じ場所で、同じ配役で演じながら炙り出していく構成は、シリーズ随一の本格派と言えます。
特筆すべきは、その圧倒的な「会話のテンポ」。
特に、
>「来たんだろ?脅迫状。」
>「まぁ」
>羽鳥が息を漏らす。「まぁ脅迫状ってい「脅迫状だろ、あれは」井波が語気を強め、羽鳥の声に被さる。
のように、カギ括弧を食い気味に被せてセリフの重なりを表現する手法には驚 -
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四編の短編集。どれもモヤモヤする系で読み心地はよろしくないので、この作家陣のファンとか、新しい作家探したい人とか、イヤミス系嫌いじゃない人にお勧めです。とりあえずどれも面白かったです。
「ゼリーに満たされて」金子玲介
頭に声が鳴り響き、網で助けたウサギっぽい何かは超高度知的生命体。まわりとうちとけられない、ケーキ屋の息子、小5の森康太は徐々にそいつと仲良くなっていく。そいつはゼリーが好きらしくて毎日康太の作ったゼリーを食べていた。
金子玲介さん、本当に会話文が面白いですね。最後の1行以外は結構明るい感じで楽しく読みました。
「人魚の骨を拾いに往く」斜線堂有紀
子どもも少ない離島に残る人魚の伝説 -
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ネタバレおなじみの一行目一緒ショートショートのシリーズ。今回は初読みの作家さんが多かった気がする。特に最初の方、ロボットとかAIとかが続いて、大丈夫かいな、と思ったけど、真梨幸子さんや東川篤哉さんはちゃんと違うテイストで来ててさすがと思った。殺人が罪ではないという世界から、死刑等の罪になるという法律ができた、という大沼紀子「もう、ディストピアじゃん」は皮肉が効いてて特に印象的。面白かった。五十嵐律人「革命夜話」も違う切り口でとても良かった。敗戦後の混乱の中、食うにも困っている頃に、理想を夢見て日本国憲法を作った人がいたんだ、ということに改めて気付かされたわ。ありがたいことだ。