【感想・ネタバレ】死んだ木村を上演のレビュー

あらすじ

死が、かけがえのない生を輝かせる。

啓栄大学演劇研究会卒業生の元に届いた脅迫状。
『誰が木村を殺したのか、八年前の真実を知りたければ、2024年1月9日14時、雛月温泉の宿・極楽へ来い』
集められたのは、庭田、咲本、羽鳥、井波の4人。
木村が死んだあの日の夜、劇研4年生だった皆には、それぞれ秘密にしていることがあったーー。

奇跡は、舞台で起きる!

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Posted by ブクログ

3作目にして1番好き。木村が死んだ合宿を演劇部で再現して死因を探るお話。実力がバラバラな役者のエチュードってのも面白い。

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2025年05月04日

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羽鳥「うーん。自分の想定通りの舞台を作り上げるのが、演出家の仕事じゃない?」
木村「それはそうなんだけど、だったら小説を書いたり、漫画を描いたりで事足りるじゃない。演劇は、他者理解の芸術だから。戯曲を理解して、演出を理解して、俳優を理解して、お互いがお互いを理解することで、ようやく完成する芸術だから。たくさんの人生が交差して上演されるところが、僕は演劇という表現の、唯一無二の素晴らしさだと思ってる。だから、僕ももちろん演出は付けるけど、俳優には自分の哲学に則って、のびのび演技して欲しい」

「才能、ないのに、無理矢理やってきたんだよ。ない才能でっち上げて、自分もみんなも騙して、何が何だかわからないまま、必死にやってきたんだよ」

「庭田、ひさびさみんなと会って、木村のこと思い出して、不安で、判断鈍ってんだよ。俺ずっと、演劇続けてる庭田のこと、すげぇな、自分のやりたいこと貫いててかっけぇなって、見上げてたから。自分の才能信じて、流されず人生の舵とれんの、まじとんでもねぇから」

「木村くんの死が、自分と関係ないって分かっちゃうのが怖いんでしょ?だから怖くてわたし責めらんないんじゃん!死んだ木村くんにずっとみっともなくしがみついてること、パチモンの自責握りしめて悦に浸ってた恥ずかしい八年だったってこと、認めたくないだけじゃん!」

「しない。死んでもしない。私は残りの人生を、他者を理解することに費やす。私は逃げない。誰かを完感に理解するのは無理でも、無理と分かっていても、私は一生諦めない。それが演劇だ」

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2025年04月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

めちゃくちゃ良かった!
前2作も好きだけど、好みで言うと今作が一番!……嘘、石井もめっちゃ好き。選べない。
小説だけど、かなり戯曲的。これは台本風の書き方が混ざることは勿論だけど、設定や場面転換なんかにも強く感じた。それでいて、終盤の畳み掛けは小説ならではの臨場感の出し方で、いいとこ取りみたいな感じ
読み終わって、こういう仕掛けで結末ならあの部分はこういうセットで演出でって考えちゃう感じで読後も楽しい。これ舞台でも是非見たい。

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2025年04月23日

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逆転展開が多くて、しっかり逆転させられて、おもしろすぎてページを繰る手が止まらなかった。ラストは本当に本当に木村くんっぽくて、ものすごく納得がいったし、エピローグも素晴らしいものだった。

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2025年04月12日

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読みづらかったけどたっのしかった〜!アトラクションでした!!舞台の話だけど、小説って自由だ…小説が好きだ…になった。めちゃくちゃ舞台化してほしい!でもこれは小説でないと…!

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2025年10月24日

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相変わらず今回もまんまと騙されました。
何を書いてもネタバレしそうなので、これくらいにしときます。
その方が木村さんも喜ぶでしょうし^_^

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2025年07月11日

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前半、何気ないやり取りの中に尖ったものを感じながら、後半は急展開。
ひとつの事実をそれぞれの人の立場から見た時の見え方の違いが面白かった。

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2025年06月06日

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卒業公演の練習のために集まった合宿の途中、演出を担当していた"木村"が亡くなった。自殺と判断されたが、卒業から八年の歳月が経って、その場にいた元・劇研(演劇研究会)の部員のもとに脅迫状めいたDMが送られ、同期だった4人は合宿の舞台となっていた民宿へと集まる。

"死んだ○○"シリーズ?の三作目。
亡くなった友人の死の真相を探るために集まった同期たち…というかなり好みの設定で、これまでの二作よりも引き込まれた。それだけに、最後の真相があっさりしていて拍子抜けはした。

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2025年06月04日

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なぜ木村君は死んだのか。大学の劇研のメンバー。合宿のあの日を再現。
理由はわからないまま話はすすみますが・・
後半の、え?って驚く場面や、登場人物のやりとりの「」を閉じない書き方が面白い。

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2025年06月02日

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ネタバレ

気がついたら本を開いたその日に読み終えていた。
「死んだ山田と教室」のように物語は会話で進む。
今回は会話が被せてあって「 」の途中に割り込んで来るという手法。
作者のオリジナルなのかな。
慣れれば「あ、また」と思えるけれど、後半クライマックスで4人の会話がこれでもかと被されて、長過ぎて。
「ベロチュー」がけたたましく繰り返されるのも耳障り…あ!そう感じるほどの文章力はさすがと言うべきかも知れない。

大学の演劇研究会の仲間たちが、卒業してそれぞれの道を進み、様々な思いを抱えて生きている。
みんなが木村君への十字架を背負っていたけれど、ラストは平和に終われてホッとした。
当の木村君は、死んでも結構のほほんとしているような感じが良かったな。

それにしても、さすが演劇研究会〜8年前に言ったこと、聞いたことをよく覚えていて再演出来たなぁなんてチラッと思わないでもないけれど。
これぞエンタメ小説、って感じで楽しめたので大満足。

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2025年05月11日

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あれ?そういうことだったの!?って何回もなった!セリフとか見返すのに前のページも何度も見返しながら楽しめた!

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2025年04月20日

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前半部分はそれほどという感じでしたが、この後半のための前半であれば仕方ないとは思いました。後半に関しては怒涛の勢いと熱量で話が盛り上がっていきました。そして、ピークに達して終わるというとても面白い作品でした。人間の嫌な汚い部分を見せつけられながらも、クセになる要素があると思いました。

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2025年04月16日

Posted by ブクログ

序盤や途中の展開がダルく感じ何ヶ月も読みかけては放り出していたが 後半すごい怒涛の展開で一気読みしてため息をついてしまった

木村の死の理由もきちんと伏線が張り巡らせてあり納得
そしてこれしか無い というラスト
この方の死んだシリーズで一番好きかもしれない

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2025年04月09日

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映画「キサラギ」かと思った。
構成はもうそんな感じ。
途中からキサラギだぁ、、、って展開が読めてしまった。
ちなみにわたしはキサラギが大好きである。

この本の特徴は後半の怒鳴り合い。
なんとまあ、「鉤括弧でずっと話してるので「まあこんな感じで「スピード感がすご「とにかくシーンの感情が直に流れてくるという「こんな文章初めて読「これがなんと7ページくらい続きます」

サクサク読めて楽しかったです。3.6

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2025年11月09日

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ネタバレ

漫画の一話を見て面白そうだったので読んでみました。

話の本筋としては木村くんの死の謎に迫るミステリーで展開が気になり最後まで一気に読み終えました。
みんなそれぞれ秘密を抱えていて暴露していくシーンがあるのですが、そっちに話が行くのかー、と面白かったです。みんな木村くんが好き(というか囚われ)過ぎでしょ〜。

最初からなんだか読み辛さ(「」内の話し言葉の間に行動とかの地の文が凄く入ってくる)を感じていて、まるで○○みたいだなぁと思っていたのですが、そこはその通りでした。
あと最後の方の「」内に「」が更に被さっていく(しかも長長文)のも凄く読み辛かったです。

面白かったけれど読み辛さも多々あった(演出なのは分かっていますが)ので、私の評価は☆は3.5位です。

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2025年11月03日

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死んだ〇〇シリーズは全部読んでるけど、一番テンポ良く、あっという間に読み終わった。叙述トリックみたいな部分もあって、面白かった。
作者が自分と同年代な事もあってか、人物の心理描写とか自意識とかに共感する部分が多々あり、心を抉られた。

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2025年10月05日

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8年前に演劇研究会の合宿中に自殺した木村。
亡くなった当日の流れを、脅迫状を受け取った当時の仲間で再現する。
まさにタイトルどおり「死んだ木村を上演」
ストーリーとしてはすごく面白いのに、後半のクライマックスのあたりの会話に品が無さすぎてちょっと引いた。咲ちゃん、そこまで口悪くならなくてもいいんじゃない?
「」(かぎかっこ)の独特な使い方もなかなか慣れなかった。

「死んだ山田と教室」「死んだ石井の大群」と来て「死んだ木村を上演」
タイトルが最高だなと思って短期間で読んだ。
それぞれ面白かったが、私のような主婦よりも男子高校生が読んだ方がもっと楽しめると思う。
息子に勧めてみよう。

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2025年09月14日

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ストーリーはわかりやすく、読み終わったら、なるほどーと感じられる流れのいい作品です。

ただ、途中、みんなが抱えていた気持ちを吐露するシーン。かなり読みにくく、字に溺れそうな気持ちになってしまいます。それゆえに、その場がカオス状態なのがわかるといえば、わかるのですが。あれだけ隙間なくセリフがあると、うわーってなりますね。

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2025年09月06日

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ネタバレ

半分ほど脚本風に進んでいくので
スラスラ読みやすい作品。
途中まではただただ振り返るだけで
少し物足りなさを感じていたけれど、
終盤につれてそれぞれの秘密が暴露されていって
「なぜ木村は死んだのか」が真に追求されていく…

木村くんのキャラクターが魅力的すぎて、
彼が世界で活躍しているところも
見てみたかったなぁと思いつつ、
最後はやっぱり木村くんいないのかーーーー
生きてて欲しかったけれどしょうがないか…

それにしても皆、あんなぶっちゃけちゃった後で
一緒に演劇を続けるところが凄いなぁと
ある意味でハッピーエンドで嬉しかった!

作者さんの作品を3冊読んでみて、
幽霊というか…一度いなくなったであろう人物が
再登場する展開が今回も最後にあって、
木村くんはこの同期4人というより
演劇に未練があったんだと思っていたけれど、
思ったよりもこの4人が好きだったのかなぁ〜
と思ったりするのであった………。




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2025年07月05日

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おー、そういうこと!

サークル内の事件ということで、なんとなく学生時代を思い出しながら読んだ。もし当時こんなことがあったら、私も同じ反応をしていたに違いない。。生きていくのって本当に大変なのよ!

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2025年07月01日

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期待以上でも以下でもなし
おもろい展開になるまでが長すぎる
140/200ページくらいにならないと展開が起こらない
終盤の感情のバトルは面白い

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2025年06月26日

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ネタバレ

「死んだ」シリーズ三作目。ラストの仕掛けはなるほどと思うし、解説動画を見て、木村はどんな声でこれ喋ってる?って考えると、たしかに面白い趣向だったなとは思うのだけれど、いかんせん台本部分が読みづらくてちょっと難儀。翻って考えてみて、普段の小説は、誰が喋っているのかを、言葉遣いや地の文でうまく表現しているのだなということに気付かされた。好みとしては、山田>石井>木村の順かな。

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2025年06月21日

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ネタバレ

ほんタメのオチすごで紹介されていたので拝読。
演劇の世界はよくわからないけど「演劇は他者理解の芸術」というのがなんだか刺さった。
セリフの畳み掛けが臨場感があってすごかった。タイトルどおり上演されてたね。

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2025年05月29日

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毎回チャレンジングな作風の第3作目。ほぼセリフの構成は無理があるかなと思いつつ、結末で見事回収。実際の舞台劇で見たい。あの怒涛の長台詞が出来る女優さんがいればですが。

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2025年05月20日

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「死んだ」シリーズの3作目。この作者、多彩だね。書くたびに全く違う作品が仕上がってる。これも凄いなあと思ったのだが、まさに舞台人らしい登場人物たちがとても好きじゃなくて私にとってはマイナスが上回った。でも、凄いと思う

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2025年05月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

200ページと短い作品で、読み応えは少なかった。どんでん返しの結果から言ってしまえば当たり前なのだが、セリフが小説の大半を占めており非常に読みやすかったも、読み応えを減少させている気がした。
どんでん返しも予想外のものではなく、最後のネタばらしよりも、途中のさらっと行われたリカちゃん人形の真実の方が、しれっとしていたのにも関わらず大きな驚きがあった。
終わり方も所謂ハッピーエンドと呼ばれるであろう終わり方であったし、ミステリー初心者にお勧めの作品であると感じた。

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2025年05月07日

Posted by ブクログ

序盤の無理矢理過ぎに感じるリアリティのないストーリー展開と奇妙な文体に、新人作家だからなーと我慢して読み進める。が、次第に引き込まれてルール無視の文体にも慣れて、強引な展開にも一応の説明がなされるとこれはこれでありかもと思うようになる。
会話劇の脚本として入れば、抵抗少なく読めると思います。

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2025年04月28日

Posted by ブクログ

出だし、おっ!と思ったけど、読み進めてラストはどうなるのかな?と考えつつ、後半のペースが雪崩れ込むのは、作家のアイデアはいいと思うが、ラストは、まぁそうなりますよね。
一日で読み終わるのでちょっと変わった物が読みたい時いいのでは・・・
25/04/24 15冊目

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2025年04月24日

Posted by ブクログ

個人的に演劇が好きと言うこともあり、
「死んだ山田と教室」より楽しめました。
ただ、文字メディアだからこその仕掛けが効いていただけに、
結末で明らかになる「舞台設定」には、ちょっと首をひねってしまいました。

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2025年04月12日

Posted by ブクログ

死んだシリーズ 3部作楽しませてもらいました。それぞれ全く違うシチュエーションで面白かったです。基本的に小説でも人が死ぬお話は好まないのですが、食わず嫌いで美味しいものを逃すのも悔しいので3部とも手に取りました。

ちょっと本作は無理があったかな。

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2025年12月03日

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