あらすじ
2026年の青春小説はこれに決まり!
大好きなバンドを辞めた。
大好きだから、辞めた。
『死んだ山田と教室』でデビューし、同作で2025年本屋大賞にノミネートされるなど注目を集めた新鋭・金子玲介が贈る、ド直球の青春小説!
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高校生の瑞葉(みずは)がクラスメイトの朝顔(あさがお)に誘われて結成したバンド〈さなぎいぬ〉。
4人の夢は、いつか紅白に出ること。
荒唐無稽に思えたその夢は、朝顔が初めて作ったオリジナル曲「光」を聴いた瞬間、色を変える。
……10年後、26歳の瑞葉は会社でPCを睨みつけていた。
休憩時に目にしたネットニュースで、さなぎいぬの紅白初出場を知る。
心から愛し、だからこそ辞めたバンドが、ついに紅白に出る。
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“あの時”と“今”の光が交差し、私の未来を照らす。
青春小説の最前線!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
なんだか眩しすぎて、これは文字と紙でできた、「読む光」です。
著者の作品は『山田と死んだ教室』がとっても良くて、最後ぼろぼろ泣いたんだけど、本書もとっっっても良かった。
高校生のガールズバンド、さなぎいぬ。
ベース担当の瑞葉の視点で、15歳から現時点の26歳、時たま未来の想像が語られたりするんだけれども。
やっぱりバンドってかっこいい。私も好きなバンドがいくつかあるけれど、なんだろうな、「バンド」っていう形態(?)にしか出せないもの、グルーヴと呼ばれたりするものもそうだし、メンバーでしかわからないちょっとしたアイコンタクトとか、お互いの癖とか、積み重ねてきたものがあるよね。
みんな本気だからぶつかったりさ、もうそういうのも含めて(もちろん当事者たちは大変なんだろうけど)、部外者には羨ましさみたいなものがある。
瑞葉が辞める決断をした理由が特に胸に刺さった。
一気に涙が出てきた。
曲を演奏している最中の描写として、歌詞とモノローグを交互に並べている文体が上手いなと思った。
Posted by ブクログ
『死んだ山田と教室』で、鮮烈なデビューを果たした金子玲介の最新小説。今回は、バンドを組む女子高生4人の物語。
こんなに眩しくて、こんなに胸が痛い
小説があるでしょうか…
会話と会話、歌詞と歌詞の間に、まとまりのない感情が挟まる。それは1秒ごとに偏移する感情を漏らすことなくうったえかけてくるようで、効果的な文体。
演奏中の疾走感や興奮がダイレクトに伝わってきて
、主人公瑞葉と一緒に『楽しい!』と思う。感情が音にのまれていくよう。
でもこれはサクセスストーリーではない。瑞葉は眩しい光の中で、その後で、一体何を考え何を思うのか…。眩しくて切なすぎる〜
『光』『ボトルシップ』
歌詞が本文に出てきますが、最高です。
すっごくおもしろくて…驚きです。
Posted by ブクログ
甘酸っぱいなんてもんじゃない、
青春の眩しすぎる強烈な光!
学生時代を書かせたら、金子玲介さんの右に出る作家さんはいないんじゃないだろうか?
ザ・青春時代を送った人も、そうでない人も、
凄まじい熱狂の渦に連れて行ってくれる一冊!
「死んだ山田と教室」が好きな人は、
絶対好きなはず!
来年の本屋大賞ノミネートの有力候補です。
Posted by ブクログ
「夜のピクニック」「この夏の星を見る」を読んだときの、あの青春キラキラの感覚が蘇ってきた。あっという間に読破。バンド、特にガールズバンドに興味がある人は、間違いなくハマると思う。
世の中は正解のない選択ばかりで、それを正解にするかどうかは自分次第だと改めて感じた。青春キラキラだけでなく、そんなことも学ばせてくれる。
久しぶりに自信を持って他人に薦めたくなる作品と出会えた。
Posted by ブクログ
この小説はたしかに青春小説だ
文字にしてみたら大して上手くなかった
あるよね
専門家じゃないんでよく分からないんですが、今どきの女子高生ってこんな感じなんだろなと思わせる妙な説得力がありました
すごいな金子さん
一旦整理しよう
なんだ女子高生の専門家って
ちょっといやだいぶヤバいだろ!
整理終了
やっぱりね青春って光ってるんですよ
キラキラとね
理屈じゃないんですよ
そんでなんかあっち行ったりこっち行ったりするんですよ
傷ついたり傷つけたりするんですよ
だけどたしかに光ってた
それはもう間違いなく光ってた
うちの女子高生も光った青春を送ってくれてるといいな〜(お父さんには情報公開されない。゚(゚´Д`゚)゚。)
勉強も頑張ってほしいけど
Posted by ブクログ
これはめっちゃ刺さった〜
涙が溢れてきて止まらない。
「私はもう、頭打ちなんだよ」
努力は必ず報われるなんて、嘘だ。
「才能ってやっぱ、ある人にはあるし、ない人にはないんだよ」
でも、私は努力したから、それに気付くことができた。
だから、私の努力は決して、無駄じゃなかった。
でも、もう、走れない。
私はもう、これ以上、走れない。
主人公瑞葉が、自分はバンドを辞めるから、
代わりにバンドに入ってくれと才能ある後輩に頼むシーン。
努力して努力して、けどどうにもならなかった経験を持つ人には、ものすごく刺さるし、また、その渦中にある人にも救いになるだろうなと思った。
Posted by ブクログ
いい、すごくいい。
この書き方の小説は不勉強であまり記憶がないが、ところどころに未来の自分があの時を思い出しているのが人間味を増させている。右から左の時間軸に振り返りを加えていて、そのボリュームが程よく、登場場面もタイミングよいと思う。あえて言えば、それは「たとえば」で始まっているので、「45(26)」とかのはずなのだが、そうすると単調な時間軸に戻されてしまうので、この書き方が良かったんだろう。
私は、スポーツが分かりやすい(実際それに言及している場面もある)が、悔し涙はその人だけの贅沢だと思っている。届かない結果というものは日常的には味わえない。その現実を突きつけられることはこの世の中で少ない。しかし、それを突きつけられ、その機会をどのように自分のものとするのか、その始まりが涙と言う形で表出しているのだと思う。
「あんなにやったのに届かない」と思えるほど何かに打ち込んだことはあるだろうか?それ自体が贅沢になっていて、普通の人では味わえない体験なのだとすると、この小説はもはや売れないのではと思う。
何かに打ち込むことの意義、そしてそれが後から振り返って非効率非論理的と思えることだったとしてもその人が生きるという文脈では何物にも変え難いのだという当たり前の事実を突きつけていると思う。私はこれにすごく励まされた。
技法には疎いが、この終わり方はまさしく人生が続いていく感じが出ていて、つまり、音楽は終わるが人生は続くという後味の悪さを読後感として持つ。ただ、この終わり方は時間軸の描き方と同様にこの作品を際立たせていると思う。
Posted by ブクログ
何に対しても、夢を追い続けることは大変なことだと思う。
気持ちを保つのも大変、体力面も衰えてくる、周りと自分を比較して悩みまくる、そんなことが常に起きてくる。
だからこの本の主人公の選択に納得。一方で夢を追い続けることが自分と重なってしまい、そこにとても共感しました。
Posted by ブクログ
最高でした。
自分なりに本気で打ち込んだ高校時代の部活仲間の尊さに、引退してから10年近く経った今、この作品を読んではじめて気づけた気がしました。
チームメイトには苦手な部分があるヤツもいて、引退してから会うことはほぼなくなってるし、もう会わないヤツもいるんだろうけど、今思うと、誰1人欠けずに同じ経験をして、共に引退できたことがよかったし、
あの苦楽を共にした時間が何よりも「光って」いたんだなぁ、これからもずっと握りしめて生きていきたいなと、思いました。
Posted by ブクログ
大好きなバンドを辞めた。
大好きだから、辞めた。
元々、back numberさんや、official髭男dismさんなど。
バンドが大好きなので。
本作を読むのをずっと楽しみにしていました!
青春は密。
青春はもう戻れない。
そんな特別な瞬間__それが青春だ__
本作は、最高のガールズバンド小説だ。
無理だと決めつけず、紅白出場が夢じゃない。それを証明してくれる。
頑張ってる人の背中を押してくれるそんな1冊でした。
才能とか、センスってやっぱりあるかもしれない。
でも、練習量は誰にも負けないように、真摯に努力をし続ける。
そんな瑞葉を応援しながら読み進めた。
私も、書道をやってるが、いわゆる才能やセンスは全くないと思ってる。
努力を続ければ、周りの才能に圧倒されて、挫折をすることもあるが。時々、その努力が実るときもある。
しかし、書道を仕事にできるほどの才能はないので、あくまで趣味どまりだが。
瑞葉がチームを脱退した決断に涙し、
ラストのシーンにまた涙が溢れました。
本作は、何かを頑張ったことのある人には、刺さること間違いなし!
この本を読んだ後に、何かに打ち込みたくなる人が多いのでは?
あー、フリーペーパーの「信号」読みたいな。
どこの書店なら、もらえるかしら?
この小説に出会えてよかった!
その思える1冊。
是非、読んでほしいです!
Posted by ブクログ
好きなバンドやアイドルのwikipediaを見ていて、そこに旧メンバーを発見したら、脱退の理由とか今何してるんだろうとか、根掘り葉掘り調べたくなる。今はこのバンドにいるんだ!とか、音楽で食べれてそうだな!とか、辞めちゃったんだ、とかなぜか確認してしまう。悪趣味なのかもしれない。けれど、そのたった1行には本人の人生を賭けた決断や、切実さが凝縮されているんだなと、この本を読むと理解できる。
圧倒的才能を目の当たりにして、自分はどうするか迫られたとき、くだす決断、選ぶ未来は、残酷で儚いかもしれない。努力をし続けたからこそ見えた差、それを理解してしまい、たとえ身を引く決断をしてしまってたとしても、自分の本心で決めたことなら納得できる。何が幸せか、何が自分にとって大切かは人それぞれ。他人の大切なものや決断を尊重できる人でありたい。
あらすじ
高校生の瑞葉(みずは)がクラスメイトの朝顔(あさがお)に誘われて結成したバンド〈さなぎいぬ〉。4人の夢は、いつか紅白に出ること。荒唐無稽に思えたその夢は、朝顔が初めて作ったオリジナル曲「光」を聴いた瞬間、色を変える。朝顔、こんなに才能あったんだ……。
……10年後、26歳の瑞葉は会社でPCを睨みつけていた。休憩時に目にしたネットニュースで、さなぎいぬの紅白初出場を知る。心から愛し、だからこそ辞めたバンドが、ついに紅白に出る。
Posted by ブクログ
読んだほうがいいですよ、この作品は。
バンドに本気で、本気だからこその挫折。
いや、挫折ではないのかもしれない。あの人の青春は続き、私の青春は終わった。ただそれだけかもしれない。
光り続けるものに惹かれるかもしれないが、それは光り終わった自分を否定するものではないはずだ。
自分の決断や人生は、かけがえのない今をつくっているし、これからもつくっていくのだ。感動した。
Posted by ブクログ
バンド好きだから惹かれて買いました〜!
笑えるところも感動する所もあって面白かった〜!
瑞葉がめちゃくちゃ言いすぎてた場面、言い方は悪いけど、あんだけ熱くなれる物があるのが羨ましいと思ってしまった。
努力は必ず報われるなんて、嘘だ。
才能ってやっぱ、ある人にはあるし、ない人にはないんだよ。
でも、私は努力したから、それに気付くことができた。
だから、私の努力は決して、無駄じゃなかった。
才能がないとか、上手くいかないを言い訳にしないで、死ぬほど努力した上での、この言葉めちゃくちゃかっこいいし、悔しさが伝わってきて苦しかった…
インディーズバンド好きでよく聴くから、好きなバンド解散しちゃうことよくあって、寂しい時も沢山あったけど、解散した後とかのことは考えることは無かったな〜。
みんなそれぞれの幸せの形を手に入れてたらいいな!
瑞葉ぐらい、死ぬほど頑張ったって言えるぐらいの人生を歩みたい
さなぎいぬ可愛い
Posted by ブクログ
最高だった。最後は瑞葉と同じ気持ちで「終わりたくない」って叫ぶほど引き込まれました。久しぶりに読書で泣いた…、瑞葉の心情を少し前の自分と重ねてしまったからなのかもしれない。終わりって突然来るんですよね。永遠に続くものなんてないって分かってはいるけれど、突然の終わりに受け入れられない自分がいる。そしてまだ今もそんな自分がいなくなってくれないからこそ厄介だ。ずっとずっと引きずってしまって新しい環境に行っても、ずっとあの頃の光を引きずってしまう。
「なんで終わらないといけないんだよ」
それは、そう。
「びっかびかに光ってる今の私を私はずっと死ぬまでずっと握りしめて生きていくんだよ」
一生忘れないだろうな、あの約10年間、みんなで頑張って支え合って駆け抜けた日々を。
「私たちはたしかに光ってたんだ」
なんて良いタイトルなんでしょう。
涙が止まりません…
Posted by ブクログ
のちに紅白に出場することになるバンドを脱退した元ベーシストを、脱退後の現在とバンド在籍時とを行き来しながら描く
圧倒的な才能をもつバンドリーダーに誘われ、その才能についていくために必死で努力して、それでもなお自分の限界を感じてリーダーの足を引っ張りたくないからとバンドを辞める決意をした主人公は、とても真面目で優しい
それが現在の描写からもよくわかる
私はどうやら、頑張る人の物語が好きだし、頑張った末諦めた人のことはもっと好きなんだ
Posted by ブクログ
胸が熱くなった青春小説でした。
キラキラしていて、また読んでて楽しくて、ウキウキしたのは久しぶりでした。
バンドが好きな読書家には読んで欲しいです。
私自身はバンドが好きなので、こういうガールズバンドがもっと邦楽シーンに出て欲しいなと言う期待も込めて、久しぶりに音楽を漁ってみたくなりました。
Posted by ブクログ
啓栄大学附属女子高校に入学した瑞葉はクラスメイトの朝顔に誘われ、葵、緋由とともにバンド活動を始める。バンド名は〝さなぎいぬ〟。4人の夢は、いつか紅白に出ること。荒唐無稽に思えたその夢は、10年後、現実となる。だがしかし、そのメンバーには26歳の瑞葉はいなかった。
デビュー作『死んだ山田と教室』では、啓栄大学附属穂木高校が舞台。そして、今作はその姉妹校の啓栄女子。超高偏差値校で、余程のことがない限り私学の最高峰の大学に入学できる。だから、みんな好きなことに打ち込める。
始めるきっかけって、たいしたことはないんだけど、それを継続し続けるって、なかなか大変。好きはもちろん、ある程度の才能がないとやっていけない。
瑞葉の決断、ちょっとの後悔がリアルで、同じような経験者はかなり多いから、この本に共感する人が多いのではないかと。
会話や心の声をとても大切にする作家さん。今回も、若い人向けな心の声だらけで、これに慣れてない読者や苦手とする読者も一定数いると思う。
金子作品は4作目だけど、おばさんの私は、まだまだこの会話文や心の声になれないなぁ。
Posted by ブクログ
成功していくガールズバンドと、そこに居たかもしれない私。瑞葉の胸の内を思うと、すごく苦しくなってしまった。光っていた青春時代なんだよなぁ。。
「人生いつ光ったっていい、なんなら光らなくてもいい、でも人生で一度でも光ったなら、それはもう、それだけで、良い人生だと思うのね」その通りだ。「死んだ山田」の作者
Posted by ブクログ
『死んだ山田と教室』の作者が描くバンドを題材にした物語なんて間違いないに決まっているし、一気に読んだ。スタンディングライブのあの感じを浮かび上がらせるような演奏シーンの描写は金子節も相まってやっぱり圧巻だった。すべての選択に光あれ。
あと、読みながら赤い公園のことを思い出さずにはいられなかったので、終盤のあの展開はめちゃくちゃグッときた。そうだ、生きなきゃ、だ。
Posted by ブクログ
脱線や停滞をしょっちゅう引き起こす軽くて無駄な会話が無駄なままその場に必要なものとして我が物顔で存在している空気感に、嘗ての青春(私のはあまりにもモノトーンでしたが)を思い出し懐かしい気持ちになりました。全力で向き合った結果として自分の限界を知る挫折や、大切な人たちの才能と未来を信じ想うが故に身を引く決断を下す苦しさが、欠片の衒いもなく書かれている部分にはきっと多くの読み手が共感することでしょう。人生の最初に光るより後で光った方がよく見えるのも印象だけの話で本質は何も変わらない、そもそも光らなくていいものなのだから一度でも光れば良い人生、という言葉も真っ直ぐで良かったです。個人的には現在視点の描写があっさりし過ぎているかなと感じるところがあって、淡々とした日常だとしても、というよりそうであるからこそ、光っていた過去からの延長線上の今として、対比の陰とまでは言わずとももう少し映像が欲しかったりはしたのですが、そんなことは瑣末に思えるくらいには気持ちの良い青春小説だったと思います。