恩田陸のレビュー一覧
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奈智は果たして”通った”のか?木霊は一体誰なのか?というミステリを中心に展開するも、虚ろ舟乗り関係の主要な謎については上巻であらかた明らかになったとおり。
成長譚としては性のアレゴリーである(と、個人的には解釈している)血切りを受け入れて大人になっていく、という過程の描写に注力しているものの、性の方はともかく、血切りは「そういうもの」として割り切れるのではという考え、また翻って、上巻から少しフワフワしていた「そもそも奈智の虚ろ舟乗りになりたいというモチベーションはどこから来ているのか」という問題がまた首をもたげてきて、上巻ほどは入り込めなかった。とかいいつつ楽しんで読んだけどね。 -
Posted by ブクログ
恩田陸ファンの1人として、ずっと読みたかった作品。いままで何度も手に取っては、次回かなと選んでなかった理由は、NHKでやっていたドラマの印象が強すぎて、結末も大枠を知っていたから。
あれから20年(!)の月日が流れて、記憶が薄れてきたこともあり、暑い夏のお供に涼しい作品をということで選んだ。
読み進めていくと、本当に恐ろしく感じたのは、学生時代の教室の空気感や文化祭の熱気のなかに自分が確かにいたことを思い出すのに、どこか遠い物語として受け取ってしまっていること。。
もう少し早く読んでいたら過ぎ去った時間の懐かしさやもどかしさを思い出せたのかもしれないな。
そう考えると、6番目の年に携わったあ -
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Posted by ブクログ
真冬を舞台にした物語、真夏の夜に一気読みをした。年末帰省をしない4人の学生寮での1週間を描いた物語。
有名校の由緒ある古い建物の寮。私は寮生活を経験しておらず、少し憧れを抱いていた。それはある種青春の代名詞のようなものさえ感じる。若者らしく冬の寒さの中でも活発に行動する日中と、それぞれが抱える過去や現在の苦悩を打ち明ける夜。誰にでもある裏の部分が少しずつ解かれていくのだが、それでも次の日にはほとんどあっけらかんとして過ごす潔さに心地よささえ感じた。ゲームの罰ゲームのようなものとはいえ、心の中にある闇を打ち明けられる仲間がいてよかったなと思う。
新しい年には前を向いて歩き出せるようなきっかけが年 -
Posted by ブクログ
恩田陸の理瀬シリーズ第二作目のこちら。
ネットで調べたところ、刊行順ではなく二作目の『麦の海に沈む果実』から入るべし!との声が多かったのでその通りに。
結論、めちゃくちゃ面白かった!!!
閉鎖環境にある全寮制の学校が舞台。望めば何でも好きなことを学べる贅沢で素敵な環境…の裏は、若く麗しい校長が君臨する不気味で美しい狂った王国。ちなみに学校長は男性。
この風変わりな学園は通称『三月の国』と呼ばれ、基本的に三月にしか入学出来ないとされている。そんな中、主人公の理瀬は二月の終わりに入学したことで、破滅をもたらす魔女と噂される。理瀬を訝しむ者、親しげに接する者、様々な人間関係と歪な環境、次々に起