恩田陸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ミステリ劇の謎を解く劇を演じる人々のミステリを執筆する劇作家と演者たち……気を抜いたら位置がわからなくなるので油断できないけれど、面白く読みました。
舞台は台詞で全部説明しないといけないから大変だな。この他にも演劇モチーフの小説書かれてるから、恩田さん演劇お好きなんだろうなぁ。
劇場型犯罪でなくても、寺山修司の天井桟敷でなくても、「見る」「見られる」がある限り、生きていくことは演じることなのかもしれません。
ある程度解決したら「この先はご想像にお任せします」もアリで寧ろ好きだけれど、この作品の「黒い影」や「部屋の前に出されてる黒いゴミ袋」みたいに本筋には関係ないから全く説明されない謎はモヤモヤ -
Posted by ブクログ
ネタバレタイトルに惹かれて手元に置いた『夜明けの花園』を読む前に、シリーズ順に読むことを勧められた。
「本に作者ってものがいるってことに気付かなかったのね」
ここまで無頓着では無いが、タイトルや装丁で小説を選ぶことが多い。そして読んでいる途中で、なんとなく文体と作者が結びつく。そんな感覚的な読み方で果たして良いのかと、ごくたまに思うことはある。けれども、彼女の言葉で多分良いのだと、まあ良いかと思えた。
理瀬シリーズの最新刊を目指し、四章を目当てに読み進めていたので、純粋に本筋を追えていた自信はない。故に着眼点はズレているかもしれない。けれども、本の所在を早く知りたいと、気がつけば当初の目的はすっか -
Posted by ブクログ
ネタバレ表紙も真夏って感じだけど読んでいてそんなに夏って感じはしなかった。だから「夏に読もう」じゃなくて一年通して楽しめるはず。どんどん真実に近づいていくワクワクがとっても好き!
個人的にとってもお気に入りなポイントがあって、6章の『時間が経ってみると意外に大した問題ではなかったと判明することも多い。さすがに八年人生経験が長いだけあって、兄のすることはけっこう正しい。』というところ。(文庫本だと187頁かも)
私も年の離れた姉兄がいるから今まで私がなんとなく思ってたことが言語化されて嬉しかったしやっぱり合ってたんだなとちょっと思って嬉しかった。 -