あらすじ
コンクール入賞者ツアーのはざま、亜夜とマサルとなぜか塵が二人の恩師・綿貫先生の墓参りをする「祝祭と掃苔」。菱沼が課題曲「春と修羅」を作曲するきっかけとなった忘れ得ぬ教え子への追憶「袈裟と鞦韆」。幼い塵と巨匠ホフマンの永遠のような出会い「伝説と予感」ほか全6編。最終ページから読む特別オマケ音楽エッセイ集「響きと灯り」付き。
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蜜蜂と遠雷のスピンオフ作品である。この作品もとても面白かった。個人的なベストは「伝説と予感」であるがそれぞれのキャラクターの過去と未来を知ることができて良かった。
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蜜蜂と遠雷は、こちらを読んで本当に完結するのだなぁと感じた。スピンオフなのでスラスラ読める。どの話も好きだけど、奏が運命の楽器と出会う話がいちばんお気に入り。
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蜂蜜と遠雷に出てきた人物のその後や過去のお話。
その後は自分で想像したい、という人も多いと思うが、私はコンテストの緊張感から解放された彼らの姿を見ることができてとても嬉しかった。
それから、物語の後についている付録の音楽エッセイもひとつひとつ面白くて素敵だった。
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これで終わりなんて!寂しい。寂しすぎる。
ただ、全部納得のできる話だった。
他のエピソードも読みたいが欲張りすぎか…
エッセイを読んだら、なかなか恩田陸さんのピアノとの付き合い方が私とも近く(多分そういう人は多い)だからここまで心震えた部分もあったのかなと感じた。
また時間をとってこのお話の世界にどっぷり浸りたい。
そして登場した曲ももっと聴き込んでみたい。
締めくくりに
スピンオフだけど、エピローグ。蜜蜂と遠雷の続きでもあって、締めくくりの物語でした。心地よいアンコールのような気分で読みました。蜜蜂と遠雷の映画はまだ見てないのですが、是非見てみたいと思いました。
言わずと知れた蜜蜂と遠雷の続編です。同じように清々しさを感じます。音楽には全く興味がなく、今もテレビは基本的にニュース以外は見ない。ラジオも聴かない。電車等でイヤホンを使っている人が理解できないちょっと偏りがある私でも、恩田さんの文章はスッと入ってきます。良い作品です。
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「蜜蜂と遠雷」が魅力的な本なので、本作も購入。
その後であったり、その前であったり、「蜜蜂と遠雷」周辺のエピソードで楽しく読めた。
なかでも「鈴蘭と階段」。脇役だった奏が自分のヴィオラを見つけて、もしかすると大きく道が開けることになるのかも。大きな夢の前にチゲ鍋という課題があることも微笑ましい。
巻末のエッセイも作者が音楽が大好きなことが分かる。
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蜜蜂と遠雷の番外編、悪い意味ではなくそれ以上でも以下でもなかった。主要人物だけではなく、奏でや菱沼などのキャラクターについても綴られていたので、それぞれの登場人物の奥行きを楽しむことができた。彼らはまだまだ世界に音楽を響かせていることを感じられて、蜜蜂と遠雷のいい余韻に浸れることができる作品だった。
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蜜蜂と遠雷のスピンオフ短編集
これは必ず蜜蜂と遠雷を読んでから手に取った方がいいと思います。
よく、こっちから読んでもいいですよってスピンオフ作品もありますが、これは順番が大事だと思います。
コンサート後の話もあればコンサート前の話も。
菱沼さんが「春と修羅』を作る話が好きだなぁ。
何にしても何かを作り出すってのは大変で本当に命を削って作り出す物もあるんだなと。
奏の楽器との出会いはちょっと出来過ぎな気もするが、出会うってそういう事なのかも。
あとはコンテスタント3人の話も審査員2人の話も面白かった。
それぞれの先生の話も出てきて良かったな。
エッセイは掲載された媒体がそうだから仕方ないのだろうけど音楽の話にちょっとついていけなかったががまぁオマケなんだからねって感じでした。
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絶対に前作を読んでから読むべきです!前作の登場人物たちの過去と現在が深掘りされていて良かったです。また、巻末のエッセイでは著者の恩田さんが音楽に造詣が深い方だと分かり、この詳細な音楽の描写が可能になった理由が理解できました。
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遠雷と蜂蜜のスピンオフ短編集です。コンクールで競い合ってた亜夜たちの何気ないやり取りが見られます。遠雷と蜂蜜ファンとしては最高!個人的にはナサニエルさんの昔の様子とか描かれていて人間味にほっこりしました。
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夢心地のような綺麗なスピンオフ小説だった。
蜜蜂と遠雷を読んだ時もそうだったが、クラシックを聴きたくなって聴いたりした。薄いのに満足感があったので読んで良かった。
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とっても感動した『蜜蜂と遠雷』のスピンオフ短編小説集。いやがうえにも期待感が高まってしまう。
本編の後日譚だったり、登場人物の過去のエピソードだったりで、この世界観を補うような6つの短編が収録されている。
相変わらず、のめり込むように読めてとても楽しめただけに、もう少し展開が欲しくなってしまうのは我儘だろうか…。正直、物足りない感は否めない。あとは読者それぞれにこの物語を紡いで欲しい、というスタンスかな。
恩田先生のあとがきで蜜蜂と遠雷の続編に関しては、否定的なコメントであったが…出して欲しいなぁ。。
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やっぱり面白い!
アナザーストーリーが半分、他に寄せた作者のコメント、エッセイが半分。
どう考えながらストーリーを作ったのがわかった方が作品をより好きになる。
全部あとがきもタレントにかかせないで本人が書いて欲しい。
もう一度蜜蜂と遠雷を読みたくなります。
ちなみにこれを読む前に調律師のお話、羊と鋼の森を読んで我ながら良い流れでした!
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蜜蜂と遠雷の続きが出てたのは知っていたが、やっと読めた。
前作の内容忘れてるかもなと思ったが、読んでくうちにスルスルと思い出して今作も楽しめた。
この本は相変わらず音楽を知りたくなる。
おまけのエッセイも面白かった。
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蜜蜂と遠雷
その物語の前後の短編集
本編に比べるとその少なさに物足りなさも感じるが、もう少しほしいというところで終わるのも読み手に印象を残す。
読み終えたあと何故か心が温まる物語
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蜜蜂と遠雷のスピンオフ作品、完全に失念していたところ娘に教えてもらい読みました。
忘れていたところもあるが、もう一度あの作品の登場人物に会えてニコニコでした。
おじさんの感想としてはイチオシの明石サンにもう一度会いたかったです。それだけが少し残念。
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蜜蜂と遠雷のスピンオフ短編集
コンクール終わってからの亜夜たちのストーリー、
春と修羅ができるきっかけとなったストーリーなど描かれてた
個人的には春と修羅の物語がよかった。宮沢賢治と小山内との関係性、そこから発想していく曲になって行くのが好き
奏のヴィオラ転向してからの葛藤やこれからの活動していく姿も好き
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蜜蜂と遠雷のスピンオフ。
蜜蜂と遠雷の登場人物の過去や未来。
短編でもあるし、軽やかで読みやすい。
なるほど。
世の中には天才ってやっぱりいるのね。
羨ましいやら諦めやら複雑な気持ちになる。
凡才の我が息子はどう育てましょう。
やっぱり人の3倍の努力?
少し前に読んだ中山先生の著書を回想するわたし。
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「蜂蜜と遠雷」のスピンオフ短編集です。
本編を先に読みましょう。
短編集は楽しめたけど、後半のエッセイは音楽の知識がないと難しいかも。私は読みきれなかった。すみません。
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前作の記憶があまりないまま読んだけど、徐々に思い出したよ!
三人の若者の、その後の話も良かったけど、個人的には「春と修羅」の師匠が弟子を想うお話も感動だった。
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大好きな作品『蜜蜂と遠雷』のスピンオフ。
登場人物の出会いや本編後の姿が描かれており、原作のファンであれば一読に値するだろう。この作品を含めてようやく『蜜蜂と遠雷』が完結したような気がした。
どれも本編の解像度を上げてくれる美しいエピソードばかりなのだが、明石の話も読みたかったと思った読者は多いはず。
恩田氏がいつの日か書いてくれることに期待したい。
以下、各章のあっさりとした感想。
『祝祭と掃苔』
塵・亜夜・マサルの天才トリオによる墓参り。
亜夜とマサルを繋いだ綿貫先生は影のMVPだと心底思う。珍しく年相応の姿を見せる三人だが、やはりピアノ談義を始まると話が終わらなくなる辺りが奏者らしくて素敵だった。
『獅子と芍薬』
若きナサニエルと三枝子の出会いを描く。
本編では気難しい天才肌の審査員という印象が強かった二人だが、そこには間違いなく彼らの物語もあったのだ。
すでに離婚している二人だが、どんな形でもいいので関係を持っていて欲しいと願うばかり。
『袈裟と鞦韆』
作曲家の菱沼が芳ヶ江コンクールの課題曲である「春と修羅」をどのようにして作り上げたのか。
私は詩集というものを読んだことがないが、作中に登場する宮沢賢治の詩は声に出してみると妙に心地良く、購入してみようかなと考えてしまう。
素朴でいて鮮烈に生きた菱沼の生徒・小山内健次と、岩手の文豪・宮沢賢治に捧げる曲。塵たちがコンクールにて演奏したこの曲に込められた真のメッセージを垣間見た。
『竪琴と葦草』
ナサニエルとマサルの出会い、そして彼らが師弟になるまでを描く。
やはり私は、『蜜蜂と遠雷』の中で最も好きな登場人物を聞かれれば、間違いなくマサルを挙げるだろう。
自信に満ち溢れているが決して尊大ではなく、礼節を重んじる好青年。そんな彼が気分屋で子供っぽい一面を持つナサニエルのことを心から尊敬していること、何よりそんな一面が大好きなことが分かり、美しい師弟関係を再認識した。
『鈴蘭と階段』
ヴィオラに転向したものの楽器選びに苦戦する奏が、奇妙な縁から自身のヴィオラを手にするまでの物語。
本編では塵・亜夜・マサルの三人を憧れの目で見つめていたり、この短編でも意気揚々とチゲ鍋を作っている様子から、私は奏に対して「平凡な音大生」という印象を抱いていた。
しかし、最後の強烈な描写によって読者は、「この子も将来大成する人物なのだろうな」と確信に至る。天武の才を持ち合わせていながらも、どこか平凡な彼女のことを好きになれた良いエピソードだった。
『伝説と予感』
本編で最も語られて欲しかった、塵とホフマンの出会い。
僅か13ページ、それも塵のセリフはほとんどない。
にもかかわらず、これほどまでに神聖さ・尊さを感じるのはなぜだろうか。私はこの話を読んだとき、わけもわからず涙腺が緩んでいた。
飄々とした大天才の印象が強かったホフマンだが、そんな彼からしても、風間塵という存在との出会いは文字通り運命的であったのだろう。
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「蜜蜂と遠雷」の世界をもう一度と思い。
奏の「鈴蘭と階段」が一番好きだったな。
短編なので読みやすいけど、物足りない〜!明石さんのその後のお話もなかったのは残念。いや、スピンオフがあるだけ、ありがたいんですけどね。
もう続編は書かれないそうだし、後は読者の脳内で彼らの演奏活動は続いているっていうのもわかるけど、読みたかったなぁ。
Posted by ブクログ
亜夜と風間塵の交流が続いていて嬉しい
巻末についていたエッセイの中で、
「蜜蜂と遠雷」は、読者の脳内で読者だけの音を鳴らしてほしいと思って書いたもの
とありびっくりした。
Posted by ブクログ
『蜜蜂と遠雷』のスピンオフ短編集
前作ありき、な本なので順番間違いはNGです
さらにあまり熱冷めやらぬうちに読む方がいいと思います
蜜蜂と~があれだけのボリュームなので、さらにオマケはつけられなかったでしょうが後日談としてつけていいレベル
私は時間が経っていたので100%楽しめなくて残念でした。すぐに読めばよかった。
Posted by ブクログ
前に読んだ『蜜蜂と遠雷』のスピンオフ短編集とエッセイ集。
音楽と料理の味は、僕にとっては言語化するのがとても難しい対象だ。
コンサートや食事の後の感想はどうしても陳腐で幼稚なものになってしまうのはなぜだろう。視覚的な対象だとそんなこともないのだが、人によって得手不得手があるのだろうか。
前作とこれは、恩田さんはどのように音楽を言語化しているのだろうというテーマで読んでいた。そのような目で見ると、音楽や音をあまり語るのではなく周囲の描写によって読者の耳に音楽を再現させているような気がした。
宮崎駿は美しい景色を見せる時、すごい背景画を用意するのではなく、すごい景色を見た人の目の輝きで美しい景色を想像ささるという。
なるほどと思うが、どっちみち難しのである。