恩田陸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
会社で仲良い人に本をプレゼントしたら、
お返しにいただいた一冊です。
横溝正史や陰陽師を愛読している方で、
好きなのがわかる一冊でした。
裏のあらすじを読むと、
シリーズ第三弾と記載されており、
内容わかるか不安でしたが…
大丈夫でした!
『あれ』と闘わなければいけない。
『裏返さ』なければ、『裏返され』てしまう。
突然現れた『洗濯屋』の正体とは。
訳がわからず感覚的なものなのに、
なんとなく「わかる」気がして、
だからこそ怖い。
ひゅっと、胸の奥が落ちるような怖さがあり、
その後、じわじわと近寄ってくるような怖さがあり。
読後に浮かんできたのは、
人の想いが檻のように留まり澱んだら -
Posted by ブクログ
いやあ、面白かった
クライマックスへの盛り上がりでは、最後まで読まないうちはやめられないとなっていました
別の終わり方も想像していたけど、それだと残りのページ数が足りない
もしかして尻切れトンボのように終わってしまうのではという思いがよぎったけれど、全くそんなことはなかった
未来の姿が想像できる長すぎず短かすぎない余韻をもった終わり方で満足でした
上巻で日本版のバンパイアのお話なのねと思ったけど、それだけに留まらない壮大なスケールのお話でした
虚ろ舟乗りの意味とその歴史的背景、さらには人類の未来の姿さえも明らかになっていった
本作はSF ではあるけれど、現実の世界とも全く繋がりがなくもない -
Posted by ブクログ
ネタバレとても不思議な小説だった。文章は平易でわかりやすいのに、展開や描写が突然切り替わるので混乱する。が、得てして夢ってそういうものなのでわざとそうなっているのかもしれない。
夢は外からやってくる…とても面白い考え方だと思う。大学の哲学の授業で、集合的無意識について何となく聞いたことがあったが、人々の深層意識下で共有されるイメージのようなものらしい。大洪水の伝説や、巨大樹や、巨人伝説、そういったモチーフは遠く離れた世界中の国々になぜか共通した伝承として残っている。国同士が繋がる手段のない時代に共通した話が生まれるのは、記録に残ってないだけで本当に実在していたからだと唱える人もいるが、私は人種問わない