恩田陸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ①2人の女性が心中したという事件が心に引っかかって、それを小説家しようとする作家、②その作家が書いた2人の女性を題材にした小説、③その小説が舞台化されることになったときのこと、の3つを並行して書くお話。
①のパートは具体的な現実の事象がたくさん出てきて、妙にリアルな書き方なので、ものすごくノンフィクションっぽいのだけど、実際どこまでフィクションなのだろう。
分かりにくいところもあったけど、各パートそれぞれ印象に残る場面はあって結構面白かったです。
最後のところで、ノンフィクションがフィクションに飲み込まれるようになるのが良かった。 -
Posted by ブクログ
蒔生と節子の回想と森の中を進む4人の描写が交互に展開されます。
節子が1番冷静にみんなを見てるのが意外でしたね。
憂理がもっと重要な役割を果たすのかなと思っていましたが、いまいち彼女は地に足がついていないというか、メインの4人より現実味がなく存在が薄く感じました。
殺人事件が起こるわけでもなく、全体的に静かでしっとりしたお話でした。
でもすごく人間をちゃんと描写してるというか、こういう人いるよね!とか、こういう気持ち私もなったことがあるけど上手く説明出来なかったんだよね、といったことが多くて全然飽きませんでした。
人間の深いところが書かれているというか。
次は黄昏の百合の骨にいきます!
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