恩田陸のレビュー一覧

  • クレオパトラの夢 新装版

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     恩田陸がこのような作品を書くのかと感心した。全く、違ったテイストだ。
     主人公の神原恵弥のキャラクターがユニークだ。医学部を卒業し、外資系製薬会社に勤め、事業のシーズハンターである。精悍でタフだが、姉三人と双子の一人で、もう一人は女。都合四人に囲まれて育ったので、お姉言葉を話す。記憶力抜群で、一度見たら覚えてしまい忘れない。映像記憶能力が高い。

     双子の一人、菅原和見は、東京の大手弁護士事務所の弁護士であるが、医学研究者の若槻慧と不倫をしていた。若槻が、北海道に移転することで、追いかけてH市に移転した。そんな和見を連れ戻すために、神原恵弥はH市にやってくる。

     恵弥がH市で、和見に会った

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    2025年08月02日
  • こわい話の時間です 六年一組の学級日誌

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    恩田陸「六年一組の学級日誌」本気で怖くて嫌な未来の話だった。起こるかもしれないっぽいところが、本当にイヤだ。短い話なのに、読み応えがある。
    我孫子武丸「猫屋敷に気をつけて」は最後が切なかった。

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    2025年08月02日
  • 蒲公英草紙 常野物語

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    『光の帝国』の1話目に出てきた春田一家が(名前の漢字は違うけど)、明治時代、世紀の変わり目の東北の農村の旧家にやってくる。
    一見小さな農村で完結する物語のようだが、列強に肩を並べようと戦争に進んでいく日本の時代の空気感が繰り返し述べられる。
    歴史修正主義が跋扈する今読むと、過去をあったがままに「しまい」、人々が経験したこと、その思いを今生きる人たちに伝えてくれる春田一家が、記憶すること、それを後世に伝えることの大切さを教えているように感じた。

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    2025年08月01日
  • 六番目の小夜子

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    恩田陸の小説によく出てくる、頭脳明晰で美しくミステリアスでありながら戦略的な人間関係を築く少女が主人公の物語。
    恩田陸のデビュー作であり、当時からこの世界観を作り出す文章力があったことに驚きが隠せない。
    ミステリーと青春群像劇の組み合わせであり、恩田陸のノスタルジックな文章との整合性が高い。
    紗代子以外の登場人物一人ひとりの魅力がより表現されている方が、個人的には好みだと感じたが、普通の高校を舞台にここまで発想を膨らませられている点が素晴らしい。

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    2025年07月31日
  • 黄昏の百合の骨

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    麦の海に沈む果実の続編。
    個人的には世界観に浸る3月の国編の方が好みだったが、本編は主人公である理瀬の他者分析や明晰な思考が読み取れる点が興味深い。
    事件の展開は多いが、それだけでなく常に文章から溢れ出る奇妙な不安や刹那的な美しさが心地いい。

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    2025年07月31日
  • ドミノin上海

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    まず、前回それなりにキーイグアナだったダリオがいきなり食材にされてたのは笑った。
    ボリュームもかなり増えていて、繋がるようで繋がらないもどかしさをラスト同様にドミノしてくれた。
    ダリオとアルティメットパンダの印象が強過ぎて、他のメンツがやや薄くなってしまったのが残念。けど面白かった。

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    2025年07月31日
  • 慄く 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    ネタバレ

    トータル3.5くらい。
    書き下ろしなので全部新作だったのが良かった。

    この中で好きなのは貴志祐介の『猫のいる風景』かな。曖昧オチではなく、きっちりミステリーもしてホラーもやってる。お化け無しで楽しませてくれた。


    有栖川有栖『アイソレーテッド・サークル』
    クローズドサークルの定義について話をしていて、どこかミステリーな雰囲気はあるものの、結局何かは不明で、結局どこかの異界らしいということで終わる。でも面白かった。
    ミステリー小説だったら犯人がいるのに、この話では何かを見つけてはいけない、見てはいけない。犯人を見つけることが禁じられる恐怖。


    北沢陶『お家さん』
    丁稚奉公目線なので時代がわ

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    2025年07月30日
  • Q&A

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    ケムに巻かれたような読後感。
    各章ごとにハッとする展開があり、さすがのストーリーテーラーっぷり。作品全てを会話で成立させるなんて。

    「M」で起こった事件を契機に、関わった人間の本能的な業の部分を炙り出される。一次災害から二次災害へ、さらにその先へ物語はあらぬ方向へ転じていく。それぞれの物語がかすかに交錯していることもあるし、全くのスポット的な事態だったりする。

    ざぁーっと読み進めたけど、あちらこちらにキーワードが散りばめられている。そもそも登場人物のパーソナリティが全く読めない。読者が自分で結びつけていくしかない。不思議な作品である。

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    2025年07月29日
  • スキマワラシ

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    読みやすくて、どんどん伏線が回収されていくから一気に読んでしまった。
    全体的に不穏で、不気味な空気が静かに流れていて、でもそれがやりすぎじゃなくてちょうど心地いい。

    あの土地の記憶とか、人の営みのなかに何かが棲んでるような雰囲気や、土着的でミステリアスな世界観だけれど、どこか懐かしさも感じる説明のつかない気味悪さがじわじわ残る感じが私は好きでした。

    夏に読むのがぴったりで、夏イチで買ってよかったと思える一冊だった。面白かったです!

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    2025年07月28日
  • 錆びた太陽

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    ネタバレ

    原発事故で汚染された地域を巡回するロボットたち。国税庁から派遣された徳子の目的は昔あった祖母の家とゾンビの調査。ゾンビから税を取るためにアンケートを取る。なんかどうなっているの?と思うような意外なsituation.
    ただ少し間の抜けた徳子の存在が良い感じ。

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    2025年07月27日
  • 麦の海に沈む果実

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    ミステリー、ホラー、青春、学園。ありとあらゆる要素を詰め込んだ作品でした。
    前作の『三月は深き紅の淵を』の最後にサラッとでてきたある学園。そこを舞台にスタートしましたが、なんとも言えぬ不安感。何かわからない恐怖がずっと付きまとい、終始不思議な世界でした。
    連続で起こる事件に加えて、読者を混乱させる描写。最終的に明らかになる恐怖の事実。恩田陸ワールドとはこのこと!読後も三月の国から中々抜け出せません!
    正直この作品だけでも楽しめますが、理瀬、憂理、ヨハン、麗子、黎二のその後が気になり過ぎる終わり方だったので刊行順に続きを読んでいこうと思います!

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    2025年07月27日
  • 麦の海に沈む果実

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    ずっと不穏な空気。なんだかよく分からないまま読み進めたけど、真相がわかると各人物の行動に納得がいく。再読必須。長いけど飽きずに読める。

    青春要素もあってハリーポッターみたいだった。シリーズものということで、ほかのも読んでみたい。

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    2025年07月25日
  • 黄昏の百合の骨

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    麦の海に沈む果実の続きのお話…と言うとちょっと語弊がありますが、主人公の理瀬ちゃんのその後のお話。
    また理瀬ちゃんのその後が知れて嬉しいのと、一癖ありそうな女主人が暮らす古い洋館に隠された謎を探っていくお話でずっと解き明かされるのをワクワクしながら読みました。

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    2025年07月21日
  • 薔薇のなかの蛇

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    理瀬シリーズの中の一冊というのを知らずにこれだけ読んでしまった。
    なのでイマイチわかってないかも。
    今度は最初の一巻目から読みたい。

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    2025年07月20日
  • まひるの月を追いかけて

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    ミステリ要素が少しある旅行小説って感じかな。奈良の空気感を味わうのがメインの本でした。
    主人公が「この旅の意味はなんだろう」と舞台を巡りながら考える感じは、『黒と茶の幻想』や『鈍色幻視行』、『夜のピクニック』なんかと雰囲気が近いように思う。
    個人的に恩田先生は「読むと旅をしたくなる作家さんナンバーワン」なので、今作も旅情をたっぷり感じられてよかった。

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    2025年07月19日
  • 愚かな薔薇 上

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    ファンダジーなのかSFなのか、簡単にはジャンル分けできない不思議な世界観でした。その世界観を理解するのにちょっと時間は掛かったけれど、でも読み進めればちゃんと理解できるっていう安心感もあって。そこはさすが恩田陸作品だな、という感じ。
    次の展開や結末が想像できないので、下巻も楽しみです。

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    2025年07月18日
  • ネバーランド

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    男子校の寮「松籟館」で、冬休みに居残りを決めた国美、寛司、光浩と通学組の統の4人は、それぞれ秘密を抱えていた。ゲームをきっかけにそれが明らかになっていくが、4人は互いに刺激し合い、困難を乗り越えていく。
    序盤から展開にワクワク感があり読みやすく、絆が深くなっていく感じがとても良かったが、なんかいきなり執拗に攻撃的になったりするところがありちょっと違和感を感じた。そんなガチで傷つけにいくようなこと言う?みたいな。

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    2025年07月18日
  • エンド・ゲーム 常野物語

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    再読
    大好きな常野物語。
    ひっくり返す、ひっくり返されるのオセロゲームは第1作から好きな話。
    今回は洗濯屋まで出てきてさらに面白い。
    ラストをよく覚えてなかったのですが、再読でちょっと消化不良?
    でもやっぱり面白かった。
    もう常野物語は続き出ないのかなあ。

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    2025年07月17日
  • 三月は深き紅の淵を

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    2025. 2

    短編小説。
    『三月は深き紅の淵を』という小説を巡り様々な登場人物がその本に対する興味関心を語るストーリー。
    その繋がりを最後に集約させ何かが起きることを期待していたが、特になかった。
    しかし、三章目の二人の女子高生が展望台から飛び降り死亡する事件が非常に面白かった。
    ストーリーが面白い、というよりも序盤に死亡してしまう女子高生の知的で冷静、どこか儚く色気を漂わせる美沙緒の言動や雰囲気が魅力的であった。
    彼女を主人公とした長編小説を読む、だけではなく現実に現れほしいと切望するほどに。

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    2025年07月17日
  • 象と耳鳴り

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    『六番目の小夜子』の秋のお父さん関根多佳雄氏を主人公に色々な謎を推理していく連作短編集。
    「往復書簡」が静かな怖さがあって面白かった。

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    2025年07月16日