恩田陸のレビュー一覧

  • 薔薇のなかの蛇

    Posted by ブクログ

    今回は、ラストに向けて理瀬シリーズのミステリーが開花した感じ。ヨハンの出番は少なかったけど、しっかり裏で絡んでくるという。理瀬とヨハン、どんな未来を歩んでいるんだろう。混沌とした現代、実在するような錯覚に陥る、そこが流石恩田ワールド。

    0
    2026年03月01日
  • 月の裏側

    Posted by ブクログ

    九州の水郷地方都市で、三人の老女が相次いで行方不明になり、行方不明中の記憶を失くして数日後にひょっこり帰って来た事件の謎を解明するために、元大学教授の協一郎と、協一郎に呼ばれた教え子だった多聞、協一郎の娘の藍子、ジャーナリストの高安が奔走する。

    すごく久しぶりに恩田陸を読んだのだけど、ああそうだ、じわじわーっと気色悪いのが近づいてくるこの感じ・・・緊迫感とか、逃げ場のない不安感、寄る辺のない心もとなさが「これぞ恩田陸」なんだったなーと思いながら読んだ。

    「父には分からなかったのだろう。いつも独りぼっちでいるのが当然と思っていた私の中に、『誰か』に助けを求めるという選択肢がなかったということを」
    この文章が私に刺さった。なぜ刺さったのか、これからゆっくり考えていこうと思う。

    0
    2026年02月28日
  • 蒲公英草紙 常野物語

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    第七章の運命では、表題のとおり聡子様の悲しい運命に涙を禁じえません。

    私は聡子様の感性が好きです。
    これからも、もっとたくさんのお話の中で出逢いたかったです。

    【好きなシーン】
    聡子様が椎名と永慶が描いた絵の感想を言う場面

    0
    2026年02月28日
  • 光の帝国 常野物語

    Posted by ブクログ

    おすすめされて読んだ本。
    簡潔な王道ストーリーではない、謎も多いから消化しきれないまま進んでいく。が!!読み進めてしまう魅力がある。日常の中に潜む非日常たち、もしかしたら自分もその一族の末裔だったりして…なんてワクワクした。

    0
    2026年02月28日
  • 三月は深き紅の淵を

    Posted by ブクログ

    《そう、自分もその過程に加わったに過ぎないのだ。物語が形成されていく過程に。》p.207。
    《誰かに見られている。》p.360。
    《この書き出しは、どうだろう?》p.431。

    >第一章、ミッションは超巨大な屋敷から一冊の謎の本『三月は深き紅の淵を』を探せ!!
    >第二章、出雲に向かう二人の女編集者はそれぞれ『三月』を読んでおり、その著者は誰であるかディスカッションする。
    >第三章、一緒に崖から落ちて死んだ二人の美少女の関係は人によって印象が異なっていた。二人の死は事故か自殺が殺人か。
    >第四章、この本を書こうとしている女性作家の話と、謎の学園に放り込まれた理瀬の話。
    >枠の外側と内側の境界がしだいに曖昧になっていくような、最近わりとありがちなタイプかもしれないけれど、言葉の魅力で月並みではなくなってる。

    ■理瀬についての簡単な単語集

    【彰彦】室田利枝子と旅(安楽椅子探偵紀行)をしていた?
    【圷比呂央:あくつ・ひろお】金子さんちを建てた建築家。故人。極度の活字中毒。特に推理小説が好きだったらしい。全ての金を本に費やしたということだが、その割に超巨大な屋敷(今は金子さんち)を持っていた。ダイイング・メッセージとして「ザクロの実」という語を残した。それが広い館のなかにあるとある本へのヒントになるらしい。
    【アングラ】水越《今はアングラというものがなくなってしまった。》三月はp.34
    【一色】金子さんちのお客さん。ひょろ長い男。大学教授。英国文学。教え子だったNという学生から本を借りた。
    【稲垣史朗】篠田美佐緒と林祥子の実父。
    【江藤朱音:えとう・あかね】編集者。堂垣隆子とは同僚ではない。キャラクタで作家を摑む。酒は別腹という飲んべえ。自己表現の手段として物語を書いてますという作家は嫌い。
    【海老沢】鮫島巧一が勤める会社の秘書課の人。
    【おたく】金子さんちに呼ばれた誰かによるとおたくというのはマスターベーションでありそれを互いに見せ合おうとしてるところが気持ち悪いらしい。
    【女】水越《女はフィリップ・マーロウになった気持ちでハードボイルドを書こうなんて絶対に思わないわよ。ジゴロやチンピラの気持ちで女を見てみたいと思うことはあってもね》三月はp.64
    【金子慎平】鮫島巧一が勤める会社の会長さん。読書好きの社員を呼んでだますのが趣味らしい? 超巨大な屋敷の持ち主。
    【鴨志田】金子さんちのお客さん。巨大な男。銀座の天ぷら屋の三男坊で料理人。
    【神崎】篠田美佐緒と付き合うことになった男子高校生。そのために廣田啓輔はフラれた。金持ちのお坊ちゃんできれいな顔をしており男子生徒からはバカにされ気味だが、性格はよく努力家。
    【小泉】謎の男。『三月は深き紅の淵を』の関わるところに出没する? いつもなんとなく焦っている。
    【斉藤玄一郎】文芸評論家。堂垣が考える『三月は深き紅の淵を』の著者候補の一人。
    【佐伯嗣瑛:さえき・しえい】純文学の大家。堂垣が考える『三月は深き紅の淵を』の著者候補の一人。雰囲気的にはモデルというかイメージは福永武彦さんあたりで。ミステリ好きやし柳川やし。
    【烏山響一】画家。江藤朱音が嫌いな「畏れ」という絵を描いた。
    【ザクロ】『三月は深き紅の淵を』でキーワードになっているらしい語。
    【鮫島巧一】会長の家に呼ばれて困惑しているサラリーマン。
    【三月は深き紅の淵を】謎の本の書名。昔、圷比呂央が友人の金子さんに貸したことのある本。著名な作家が匿名で書いたという噂の、異なる作品をモザイクのように散りばめた、ミステリと言えなくもないような作品らしい。他者への譲渡は不可、たった一人に一晩だけ貸すのは可。鮫島が金子に呼ばれたのはその本を探すゲームに参加させるため。一部屋ずつ虫干しするとかいう無粋な方法は不可なんだとか。全ての金を本に費やしたという圷比呂央が超巨大な屋敷を持っていたというのはちょっと怪しい気もするのでどこまで本当か不明。第一部の題名は「黒と茶の幻想」てサブタイトルは「風の話」。第二部は「冬の湖」サブタイトルは「夜の話」。第三部は「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」、サブタイトルは「血の話」。第四部は「鳩笛」、サブタイトルは「時の話」。
    【篠田美佐緒】高台の公園の展望台から林祥子とともに落ちて死亡した公立高校二年生。母子家庭で母親は大学教授で地質学者。林祥子とは異母姉妹。一冊の小説を書くのが夢。四部作構成で読んだ人が情けなくなって死んでしまうような本。
    【性別】水越《作品を読むという次元で見れば、作者の性別なんて関係ないはずなのに、やっぱり本を読む時、どこかで作者の性を気にしている。意識されていないようでいて、実は作者の性別というのは重大な問題なのよね》三月はp.67
    【堂垣隆子】編集者。江藤朱音とは同僚ではない。ビジネスライクなタイプ。
    【野上奈央子】篠田美佐緒の親戚? 大学を卒業し、出版社の編集者になる予定。
    【ノスタルジア】《彼女にとって、重要な、極めて個人的なテーマはずぼり、『ノスタルジア』である。あらゆる意味での懐かしさ。それは心地好く切ないものであると同時に、同じくらいの忌まわしさにも満ちている。》p.343。
    【早坂詠子:はやさか・えいこ】篠田美佐緒の美術部での後輩。野上奈央子と知り合う。
    【林祥子】高台の公園の展望台から篠田美佐緒とともに落ちて死亡した私立のお嬢様高校、志村女子高の二年生。篠田美佐緒とは異母姉妹。一年生のとき廣田啓輔とつきあったことがある。
    【白夜】堂垣隆子の父が学生時代に参加していた同人誌。その中に『三月は深き紅の淵を』の著者がいるのではないかと堂垣は考えた。候補は作風から、自分の父と、佐伯嗣瑛(さえき・しえい)、両角満生(もろずみ・みつお)、斉藤玄一郎の四人に絞った。父以外はプロの作家になっているようだ。
    【聖】理瀬と同じファミリーのメンバー。
    【評論】江藤朱音《評論というのは実は完璧な創造なんだけどね。》三月はp.158。それは僕もずっとそう考えてました。評論家って、結局自分のこと書いてるんやから私小説みたいなもんやなあと。
    【廣田啓輔】篠田美佐緒と付き合っていたらしい男子高校生。美佐緒が神崎啓輔に鞍替えしフラれたらしい。林祥子とも付き合っていたらしい。吉田秋生さんの『カリフォルニア物語』のヒースをイメージした。
    【ファミリー】理瀬の属するファミリーは理瀬を入れて七人。本当は十二人必要だが余った者を集めただけなので半端になっている。理瀬と同じファミリーのメンバーは五年生の光湖、最年長で数字に強いの聖、茶目っ気たっぷりでいとこ同士の俊市と薫、大柄でがっしりしていて豪放磊落な寛、ストレートな黎二。
    【穗積槙子】林祥子は篠田美佐緒に殺されたと考えている女子高生。
    【水越】金子さんちの女性のお客さん。ボクっ娘小説は嫌い。実家はホテル経営。
    【水野理瀬】→理瀬
    【光湖:みつこ】理瀬と同じファミリーのメンバー。
    【室田利枝子】旅(安楽椅子探偵紀行)をしていた?
    【森】《森の中には、生者と死者が混在している。》p.430。
    【両角満生:もろずみ・みつお】作家。アクの強い、耽美的な作風。堂垣が考える『三月は深き紅の淵を』の著者候補の一人。
    【役立たず】鴨志田の相棒。大きな白い犬。
    【屋敷】金子さんの超巨大な家。四つの巨大な屋敷林を囲んでいる。鮫島くんが行ったのは冬の家。
    【憂理:ゆうり】理瀬のルームメイト。四年生。
    【理瀬】水野理瀬。とある学院に来てただの理瀬になった。
    【麗子】理瀬と同じ学院の生徒。行方不明にならなければ同じファミリーになった。
    【黎二:れいじ】理瀬と同じファミリーのメンバー。
    【ワープロ】《ワープロは嘘をつくのである。ワープロは、そういう意味では虚構にふさわしい。》三月はp.337

    0
    2026年03月02日
  • エンド・ゲーム 常野物語

    Posted by ブクログ

    物語の設定が良くわからないまま読み始めたが、最後はかなり衝撃的だった。
    わからない、をたくさん抱えて読み進めていった結果最後に怒涛の結び付きができて頭の中で完結する物語だと思う。
    ミステリーが好きな人は読みやすいかもしれない。

    0
    2026年02月26日
  • 麦の海に沈む果実

    Posted by ブクログ

    ラストに向けて、やや?な感じになったが、世界観は好きな感じ。理瀬シリーズというのも納得。きっとシリーズを読み進めるうちに、さらに理解が高まっていくのであろう。さ、次読まなくちゃ!

    0
    2026年02月25日
  • 歩道橋シネマ(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    恩田陸さんの短編集。初めての恩田陸作品の短編集をよんだが、ホラーからSF、ミステリーまで様々な短編でしたが、他の作品同様にテンポよく進みあっという間に全作品を読んでしまいました。

    0
    2026年02月23日
  • MAZE 新装版

    Posted by ブクログ

    シリーズのブラックベルベットよりも読み応えあり。もしかして、人を飲み込む遺跡?と思いきや、人為的なものとオチがつくと思いきや、超常現象なのかも、と流石、可能性を残して終わる。

    0
    2026年02月21日
  • 月の裏側

    Posted by ブクログ

    珈琲怪談を読んでからのこちらの作品。
    深い。とても深い。
    これが恩田陸ワールドか!
    好きなジャンルなのでとても興味深く読ませていただいた。

    じわじわと何かが忍び寄ってくる恐怖。
    真実は意外と隠され埋もれていることがあるかもしれない。

    確かに存在する月の裏側。
    裏側には何があるのか。誰も知らない。はず。
    この世の中には説明できないこと、説明しなくてもいいことがある。

    あらためてじっくりと再読したい一冊。

    0
    2026年02月21日
  • 球形の季節

    Posted by ブクログ

    4つの学校と「谷津」という田舎町で起こる不思議な話。

    金平糖のおまじないや噂のようなものに別世界の話も混じり、ノスタルジックでファンタジーな世界観のお話でした

    田舎の良くも悪くも閉鎖的な雰囲気は田舎町で育った身としては共感!
    高校生の大人になりゆく過程の繊細な気持ちの変化や田舎の風景がとても丁寧に描写されていてよかったです!

    晋と仁の公園でのやり取りや静と裕美のシーン、結城の水泳授業のシーンなどのめり込むように読んでしまったシーンがいくつもありました!

    最後ははっきり伏線が回収される場面もあれば、読者に委ねる部分もありました。ラストはもっと続きがありそうな終わり方でしたが、この不思議な余韻も好きでした!

    0
    2026年02月19日
  • 木曜組曲 〈新装版〉

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    全体的に、物書きを生業とする女性の業を感じました。
    でも、国文学、文芸評論家、トマトと茄子のスパゲッティのくだりは笑いました(笑)
    個々の物書きに対する姿勢やプライドは十人十色、でも共通してみんな命を懸けて向き合っているからこそ、強かで格好良いです。
    また、おそらく本人も気付いていない(であろう)魅力や本質に、周囲が冷静に分析し受け入れている描写も素敵だなと思いました。

    作家さん一人一人が身を粉にして完成させた作品は、読者である私も真剣に向き合わなければ…!という気持ちになりました!

    解説にて最後の説明は納得です。
    詳細は省きますが、「小説書くのも読書も、個人的で後ろめたい恥ずかしい行為」……ものすごく腑に落ちました。
    確かにリアルでは、読書事情をあまり赤裸々に語りたくないと思ってました。
    理由はこれか!(笑)

    0
    2026年02月17日
  • 不連続の世界

    Posted by ブクログ

    月の裏側を先に読んでいたので、本書の世界観に入っていきやすかったです。ただ、世界線は全く同じではないのかなと思うほど、良い意味で月の裏側の話が全然感じられませんでした。本書だけで十分楽しめます。

    0
    2026年02月15日
  • なんとかしなくちゃ。 青雲編

    Posted by ブクログ

    おもしろかった。
    語り部(作者、恩田陸さん)がちょくちょくメタ的に登場して、主人公(梯結子・かけはしゆいこ)の一生を語るスタイル。

    主人公含め出てくる登場人物が皆相当にハイスペックなのも新鮮でおもしろかった。
    夜ピク読んだ時はそんな風に思わなかったけど
    恩田陸さんも相当頭いいんだろうし物事を考える時のセンスが抜群なんだろうな…。

    商社の仕事説明のところとか、魅力の伝え方が上手くて作家がエントリーシートなんて書いたら絶対通るんだろなとか関係ないことを考えたりした。

    次回発売がもう決まってる感じだったので、次回作も楽しみにしたい!

    0
    2026年02月15日
  • 小説以外

    Posted by ブクログ

    小説執筆の裏側や、作家ならではの鋭い視点が面白い。紹介されている膨大な本の中には、自分では選ばないような一冊も多い。ここで得たヒントを頼りに、これから紹介本を順に辿っていくのが楽しみ。

    0
    2026年03月15日
  • なんとかしなくちゃ。 青雲編

    Posted by ブクログ

    すごく好みな小説?だった。
    興味を引かれるし尊敬するし憧れるし共感もできる
    働くうえで考えさせられる、今の自分を見直したいって思わされた。文庫版あとがきの最後の二択は、私はなんとかしなくちゃの人では無いのかも。と思ってしまったけど、もっとポップに仕事を捉えて良いのか。って気づきにもなった。たまたま買った本だったけど、続きとっても楽しみ

    0
    2026年02月14日
  • 月の裏側

    Posted by ブクログ

    ホラー×SF小説です。ホラーのためすっきり解決はしませんが、そんなに怖い訳ではなく、ほんのり恐怖が残ります。盗まれるという表現がいいです。

    0
    2026年02月12日
  • ドミノin上海

    Posted by ブクログ

    前作に引き続き、たくさんの登場人物を個性豊かに生き生きと動かす手腕は見事!映画を見ているようだった!

    0
    2026年02月10日
  • 月曜日は水玉の犬

    Posted by ブクログ

    人が本について書いている、いわゆるブックガイドというかブックリストが好きなのだと気づいた。作家さんがお気に入りの映画を教えてくれるのも大好き!

    0
    2026年02月09日
  • 八月は冷たい城

    Posted by ブクログ

    久々に読む。面白いね。屋外である意味では開けているのに外界から遮断された空間。同じ年頃の子どもたちとの奇妙な連帯。夏の人の謎。そんなあるわけ…なんて無粋なことは言わず、短い話なのでさらっと読む。

    0
    2026年02月08日