恩田陸のレビュー一覧

  • 愚かな薔薇 下

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    奈智は果たして”通った”のか?木霊は一体誰なのか?というミステリを中心に展開するも、虚ろ舟乗り関係の主要な謎については上巻であらかた明らかになったとおり。
    成長譚としては性のアレゴリーである(と、個人的には解釈している)血切りを受け入れて大人になっていく、という過程の描写に注力しているものの、性の方はともかく、血切りは「そういうもの」として割り切れるのではという考え、また翻って、上巻から少しフワフワしていた「そもそも奈智の虚ろ舟乗りになりたいというモチベーションはどこから来ているのか」という問題がまた首をもたげてきて、上巻ほどは入り込めなかった。とかいいつつ楽しんで読んだけどね。

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    2025年08月18日
  • 愚かな薔薇 上

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    恩田陸さんらしい不思議な世界
    異世界なのか、近未来なのか?
    船が空を飛んでいる

    磐座の地で行われる少年少女のキャンプ
    「虚ろ船乗り」を育てるために開かれる
    それぞれの身体に現れる変化が適正を表す
    なぜか、誰かの血を吸って成長することとなる?

    かつてその地に現れた船の形をした何か
    宇宙からの不時着なのか?
    はたして奈智は「虚ろ船乗り」になれるのか?

    子どもたちの成長と、大人たちの欲望と
    なんだかいろんなものが混ざり合って
    下巻に続く
    早く続きが読みたい

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    2025年08月17日
  • 上と外(下)

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    上巻の最後で、ファンタジックかSFか…と思ったら、そうでもなくて、後半は、ミッションインポッシブルかインディージョーンズになっていった。練のおじいちゃんは、偉大だとよくわかった。情景を思い浮かべながら、面白く読めました。

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    2025年08月15日
  • 月の裏側

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    のどかな水郷都市で次々と起こる不可解な出来事を描いた物語。

    何か得体の知れないものが音を立てずに忍び寄る、そんな不気味さと怖さを演出する手法が見事です。

    現実の不確かさや曖昧さを意識させる幻想的な雰囲気もあり、読後は長い夢を見ていたかのような気持ちになりました。

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    2025年08月14日
  • 七月に流れる花/八月は冷たい城

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    自然の描写がたくさんあるけれど、自分の幼少期に見てきた故郷の自然と重なって鮮明に緑が思い浮かんだ。
    親への愛と親の愛を痛いほど想像する内容で、怖いけど温かい不思議な作品。ホラーだけどホラーじゃないというか……。おすすめの1冊

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    2025年08月12日
  • 灰の劇場

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    最初は少し読み方に戸惑ったが、慣れればするすると読める。フィクションとノンフィクションの間をずっとゆらゆらしていた。

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    2025年08月12日
  • 愚かな薔薇 上

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    恩田陸作品をはじめて読んだ。私の好きな世界観と文章で夢中になって一気に読んだ。
    なかなか話が進まなく主人公の葛藤も長い。しかし世界観がとても魅力的で引き込まれる。
    虚ろ舟乗りとは吸血鬼や屍鬼のような存在なのか、舟に乗るためにその体質になるのか、そもそも舟って何しに行ってどんな作業をしてるんだ?
    序盤読み進めていた時は後半には外海に行ってるのかななんて思っていたが上巻ではほとんどの謎が紐解かれなかった。
    奈智は血切りをしたのか…?
    このわくわく感が熱いうちに下巻に突入しちゃおう。

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    2025年08月12日
  • 黒と茶の幻想(上)

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    「夜のピクニック」の大人版とでも言うべきか、大学時代の友人グループ4人が、4人それぞれのナレーションで、屋久島(本文中はY島)の4泊5日の旅を通じて、長らく思い出さなかった過去や、過去の様々な謎を解き明かしていく物語。秀作だとは思うのだが、蒔生があまりにもゲスな男で、がっくし。

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    2025年08月10日
  • 慄く 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    背筋さん以外は面白かった。
    なんかもわーっとする怖さ。
    1番好きなのが決めきれない。
    背筋さんは前から色々読んでるけど、もやもやしていつも終わる。ホラーってそんなもんかなぁとも思うけど、すっきりはしない

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    2025年08月10日
  • 夜明けの花園

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    結局、このシリーズが好きなんだなあ。
    毎度、ちゃんと同じ空気感をまとっているよね。
    すぐ読み終えちゃったし、短編のせいもあってか物足りなさがあったけど、このくらいが適正なのかも?

    また『麦の海に〜』読み返そうかな。

    読み応えとしては⭐︎2か3くらい。
    単純に好きなので⭐︎4で。

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    2025年08月09日
  • 上と外(上)

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    よくこんな状況を描けるなーと感心するする。実体験では、ないだろうし。またちょっとファンタジックな展開に期待高まる。

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    2025年08月07日
  • こわい話の時間です 六年一組の学級日誌

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    児童向けホラーアンソロジー。しかし執筆陣を見てわかるように、子供向けだと侮れはしません。
    表題作の恩田陸「六年一組の学級日誌」がもう……怖い、というかとんでもなく嫌でした。実はこういうのが一番リアリティを感じてしまう恐怖なのかもしれませんし。とにかくぞっとさせられます。
    恒川光太郎「能面男」も嫌な感じで怖い作品です。唐突にも思えるラストの衝撃もひどく印象的でした。我孫子武丸「猫屋敷に気をつけて」もお気に入り。怖いし嫌な話だけれど、猫は素敵なのが好ポイントかも?

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    2025年08月07日
  • 八月は冷たい城

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    摩訶不思議な世界観、さすが恩田陸と思いきや二部作の二作目だったようです。
    それはさておき、この不思議さは不気味とも怖いとも違う。子供の頃見たひと夏の変な瞬間、とでも言うべきか。
    言葉のチョイスがいい。「みどりおとこ」に『夏の男』、これらが一体何なのか……結末まで読んで「おお」と唸ってしまった。前作から読まなかった後悔が大きい。やらかした。

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    2025年08月06日
  • 三月は深き紅の淵を

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    理瀬シリーズ1作目、と知らず再読。タイトルの三月〜を巡る話で、どの章もめちゃくちゃ面白くて好き。ある家でその小説を探す青年、小説の作者を追って旅をするうちに混沌に迷い込む女性たち、少女2人の転落死を追う人々、理瀬の話と交錯する生み出す作者、どの章も関係なさそうやのに、繋がりどれも興味深く残るのが凄い。恩田陸さんのこの独特の深海ちっくな雰囲気が大好きでこの世界に飲み込まれたい。

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    2025年08月04日
  • 三月は深き紅の淵を

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    油断した、3章までがすごく綺麗なミステリーだったから4章もその勢いで読んでしまった、恩田陸の怪異的なる文章の海に足を取られてしまった
    やーよくこんなメタ発言ばんばんできるな、この作家本当にすごい、十数年ずっと追いかけてしまう

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    2025年08月04日
  • 愚かな薔薇 下

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    思春期の危うさと不気味さを感じながら、人間の在り方がぐらっとするようなSFの世界観に引き込まれた。あの村に居た感覚になれる、そういう没入感をくれる恩田陸、大好き

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    2025年08月03日
  • クレオパトラの夢 新装版

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     恩田陸がこのような作品を書くのかと感心した。全く、違ったテイストだ。
     主人公の神原恵弥のキャラクターがユニークだ。医学部を卒業し、外資系製薬会社に勤め、事業のシーズハンターである。精悍でタフだが、姉三人と双子の一人で、もう一人は女。都合四人に囲まれて育ったので、お姉言葉を話す。記憶力抜群で、一度見たら覚えてしまい忘れない。映像記憶能力が高い。

     双子の一人、菅原和見は、東京の大手弁護士事務所の弁護士であるが、医学研究者の若槻慧と不倫をしていた。若槻が、北海道に移転することで、追いかけてH市に移転した。そんな和見を連れ戻すために、神原恵弥はH市にやってくる。

     恵弥がH市で、和見に会った時には、若槻は死んで葬式だった。そこから、和見、そして、若槻の妻、慶子、さらに国立感染症研究所の多田直樹と繋がりができていく。
     若槻慧の手帳には、クレオパトラという文字が書かれていた。そして、神原恵弥と会う約束もあった。そのクレオパトラとは、一体何なのか?が、この物語では追いかけられていく。

     和見は、医者に対して、惜しみない慈愛を持って接しているのはわかるが、どこか偽物くさい違和感がある。患者にこんなに慈愛を持っている私を愛してる医者がいる。エセ医者らしい雰囲気を若槻にも感じていた。

     天然痘は、1980年世界保健機関(WHO)によって、根絶が宣言されている。感染症で根絶が成功した唯一の例である。牛痘は、牛にかかるウイルスだが、人間にも感染する。しかし、牛痘は人間に感染しても、軽い発熱や水疱が出るだけで、軽い症状であり、天然痘に免疫もできる。そのため、牛痘を使って、天然痘の免疫を作ることができる。

     天然痘の歴史は古く、紀元前1100年代のエジプト王朝のラムセス五世が天然痘で亡くなった。ローマ帝国のアントニヌスの疫病も天然痘とされ、350万人が死んだ。アメリカインディアンの絶滅に天然痘が大きな役割を果たした。アステカとインカ帝国の滅亡の要因に天然痘が関与したという説もある。

     日本には、佐賀藩の藩主、鍋島直正が、最初に種痘を実施した。1849年だった。
     本書では、択捉島でロシア人に捕まって、シベリアに抑留され、その後種痘療法技術書を北海道に持ち帰り、翻訳されたのが1820年。幅広く種痘がなされた。北海道には種痘技術が受け継がれていた。

     その若槻慧の書いた「クレオパトラ」は、牛痘なのか?天然痘なのか?を神原恵弥は追いかけていく。制約会社にとっても、大きなビジネスチャンスでもある。
     H市には、小高い丘があり街が眺望でき、近くには五稜郭もある。ただし、H市は海岸に面して、山に囲まれていて、火事が起きやすい。海上からの風で火災が起こりやすい。そのことも、一つのミステリーともなる。気楽に読めて、神原恵弥の場面の切り替え方のうまさを堪能できる。

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    2025年08月02日
  • こわい話の時間です 六年一組の学級日誌

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    恩田陸「六年一組の学級日誌」本気で怖くて嫌な未来の話だった。起こるかもしれないっぽいところが、本当にイヤだ。短い話なのに、読み応えがある。
    我孫子武丸「猫屋敷に気をつけて」は最後が切なかった。

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    2025年08月02日
  • 蒲公英草紙 常野物語

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    『光の帝国』の1話目に出てきた春田一家が(名前の漢字は違うけど)、明治時代、世紀の変わり目の東北の農村の旧家にやってくる。
    一見小さな農村で完結する物語のようだが、列強に肩を並べようと戦争に進んでいく日本の時代の空気感が繰り返し述べられる。
    歴史修正主義が跋扈する今読むと、過去をあったがままに「しまい」、人々が経験したこと、その思いを今生きる人たちに伝えてくれる春田一家が、記憶すること、それを後世に伝えることの大切さを教えているように感じた。

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    2025年08月01日
  • ドミノin上海

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    まず、前回それなりにキーイグアナだったダリオがいきなり食材にされてたのは笑った。
    ボリュームもかなり増えていて、繋がるようで繋がらないもどかしさをラスト同様にドミノしてくれた。
    ダリオとアルティメットパンダの印象が強過ぎて、他のメンツがやや薄くなってしまったのが残念。けど面白かった。

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    2025年07月31日