恩田陸のレビュー一覧
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『鈍色幻視行』の作中作。
『鈍色幻視行』の登場人物達が魅せられた作品。
表紙を捲り、数ページ捲ると、“飯合梓”の作品としての表紙が現れたり、奥付けもまた然り。
『鈍色幻視行』の登場人物達のようなコアなファンからしたらワクワクの作りになっています。
なんとも、怪しい淫靡な世界観でした。いや、淫靡なんて言葉を用いてはいけないのかもしれないな、とも思います。様々な愛の形が描かれていたのは間違いないです。
そこに政治だの思想だの革命だのが入り組んでいて、さらにこの世のものではない異形のものも現れ、この世界観にのめり込む者、映像化したいと思う人はいるでしょうね。そして、映像化の企画があがる度に頓挫する -
Posted by ブクログ
これは少女の持つ、一瞬のはかない繊細さ、その雰囲気を味わう作品なのだ。
だからリアリティを申し立てるのは野暮だということはわかっている。
しかし、舞台の上で明かされた真実はあまりにも机上の空論で、物理的に無理だろう、と何度も突っ込んでしまった。
そうしたら、最後の最後に…。
3章それぞれに違う少女の一人称で語られるのには意味がある。
一人称になると、ほかの人物の心情を書かなくてすむのだから。
最初から不穏な空気があふれていた。
おどろおどろしいとは違う、とらえどころのない違和感。
登場人物の誰もが何かを心に秘めていて、せっかくの高校生の夏休みが、全然きらめいていない。
そもそも両親が不在 -
Posted by ブクログ
普段は何か読む時にあまり作中の季節なんかを気にする事はないんですけど、このユージニアは冬頃に少し読んでみて「あっこれは夏がいいな、梅雨の終り頃から真夏の間に読みたい作品だな」と思って時期が来るまで少し寝かせておいた作品。
やっと読み始め、無事に読み終わることが出来ました。
ただこの話、物語として説明するのがかなり難しい部類に入る小説だと思う……いや、小説と表現するのも正しいのか?っていうのが自分の中にあります。
いや勿論小説なんです、小説なんだけど話の構造が独特だし、色んなところにパズルのピースみたいにヒントみたいなのが散りばめられていて「これが大事なやつか!」と思って掴んだらやっぱり何か -
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古本屋で購入⑹
理瀬シリーズ3作目、スピンオフ。
1作目の、空想上の本『三月は深き紅の淵に』の第一章として語られていた『黒と茶の幻想』が本作に繋がる。この仕掛けが既にロマンチックに感じる。
「美しい謎」をテーマにかつての友人たちとY島を旅するあらすじ。
登場人物それぞれの推理に、各々の個性が感じられて面白かった。
会話を中心に物語が進んでいくので、4人の関係性や性格を把握するのに少々時間がかかったけれど、読むにつれて理解が深まってくる。
上巻は利枝子と彰彦の2人のみの視点だったので、下巻のほうが「謎」に対する展開に大きな動きがありそう。読むのが楽しみです。
印象に残ったフレーズ
・「彼 -
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ネタバレずっと仄暗い、夢の中にいるような作品だった。
ビィちゃんと呼ばれる“少女”の語りで唐突に始まって、説明もないまま話は進んでいく。
ので、こちらも遊郭『堕月荘』で生まれた女の子の話なんだろうな〜戦争終わりが近い時代の話なんだろうな〜となんとなくピースを拾いながら読み進めていった。
最後明かされるビィちゃんの素性、そして続く長い夜。
『鈍色幻視行』の作中作品ということで、こちらのほうが早く手に取れたので先に読んでみたけど、これがガチの単体作品だったらわけわからんかったなーで終わる内容だった。二次創作ぽい。
どう絡んでいくんだろう。期待ばかりが膨らむので期待通りだといいな… -
Posted by ブクログ
霧の立ち込める重々しい雰囲気の中、ぼんやりとした灰色の道が続くという幻想的な風景の描写から物語は始まります。
英国留学中に、「ブラックローズハウス」と呼ばれるお屋敷のパーティーに招かれたリセ。
そのお屋敷は、猟奇的な殺人事件が起きたソールズベリーの遺跡の近くにあり、五弁の薔薇の形をしているブラックローズハウスでも同じような切断遺体が発見される。そして主人のオズワルド・レミントンは何者かに脅迫されていたという。
疑問だらけの連続殺人事件は、終盤一気に展開が加速していきます。
謎めいた聡明な美少女理瀬の佇まいが、英国のお屋敷と見事に調和されていて、どきどきしながら物語を楽しむことができました。
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Posted by ブクログ
初めての恩田陸さん。
友人複数人から勧められたのでこちらでデビュー!
表現力に圧倒された。
言葉で映画を観たような感覚。
物語自体は少々複雑で、
完全に理解は出来てないんだけど、
(こことここが繋がってたのか!)
(だからこうだったのか!)
と気づく瞬間も楽しかった。
何より、読書でここまで情景が浮かんでくるのは久しぶりの体験で
いつの間にかこの物語の中に自分も入ってしまったよう…
キーワードが後々どんな意味を持ってくるのか
考えるのも謎解きみたいで新鮮だったし、
純粋に2人の時代を越えた愛も楽しめた。
久しくここまでロマンティックな話に触れていなかったのもあって、照れくさくなる場面 -
Posted by ブクログ
ネタバレ初めて読むタイプの小説。
読み始めは理解に苦しみました。登場人物の「M」と「T」。その二人が自分(語り手)なのか、作者なのか、新聞記事の2人なのか、大学の友達なのか分からない。場面がくるくる変わり、語り手が誰なのか分からず混乱しました。「1」「(1)」「0」の意味がわかると、あぁ、なるほどね、と納得。作者が新聞記事を見つけてそれを詳説にしようとする過程が描かれているけれど、その話が演劇になったのか、オーディションをして、羽が舞うシーンを再現しようとするけれど、その演出を実際に見てみたいと思った。この小説、ちゃんと感想文として書くのは難しいと思う。又吉直樹さんに解説してもらいたいwww
でも、再