恩田陸のレビュー一覧

  • 七月に流れる花/八月は冷たい城

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    これはまぎれもなくファンタジーなのだけれど、コロナ禍を経た今は、少しリアルにも見える。
    ことごとく最後まで残酷で、でも魅惑的な世界にズブズブと引き込まれました。

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    2023年08月02日
  • 蒲公英草紙 常野物語

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    可憐で健気で靱やかな強さ。綿毛となり、風に吹かれ散り散りになりながらも、そこに根を張り花を咲かせ、また散り散りになっていく。儚さゆえの強かさ。

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    2023年07月22日
  • 黒と茶の幻想(上)

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    ネタバレ

    理瀬シリーズを最初から読み返す中で、本作はまだ読んでなかったことに気が付きました。
    わくわくして読んでいても一向に理瀬が出てこないぞ・・・?と思っていたら、憂理の話なんですね。
    「麦の海~」の中の憂理は、美人だけどあっけらかんとした印象で、あまり謎めいた雰囲気ではなかったのですが、「黒と茶の~」では謎めいた美しい女性という印象でした。
    でもそれは、あの学園と理瀨やヨハンが謎めきすぎていたため、憂理が目立たなかっただけだったのかもしれません。

    屋久島の美しい自然と非日常感が、参加者それぞれの心の中に眠っていた感情をあらわにするようでした。
    読んでいくとどんどんそれぞれの人物の心の中に沈んでいく

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    2023年07月20日
  • チョコレートコスモス

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    ガラスの仮面 あとがきで書かれている通り、ガラスの仮面を意識して書かれているんだろうな、と思わせつつ、ディテールの書き方や漂う空気感は独特で、比較的長編なのに飽きさせず、後味も良い。

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    2026年01月12日
  • 上と外(下)

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    ネタバレ

    最後はいきなりアッサリ終わったけど、そこに至るまではハラハラして楽しめたので、疾走感味わいたいなら良い気がする。中身を求めたら山もオチも意味もないかも?

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    2023年07月10日
  • 私と踊って

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    相変わらず非常にバリエーション豊かな短編集を再読。
    今回特に好きだったのは以下4遍。

    ・少女界曼荼羅
    すごい奇想!「予想委員会」がいるなど、細かいディテールがいい。
    これ早く長編読みたいな。あとがきの雰囲気的に、長編はもうちょいグロテスクになるんだろうか。

    ・死者の季節
    まさかこの短編集の中に実話怪談があるとは。ラスト、しっかりぞっとした。
    淡々とした筆致がまた怖い。

    ・二人でお茶を
    前読んだ時は印象薄かったけど、今回なんだか泣きそうになってしまった。
    「二人」がピアノに夢中になるのがすごく素敵で、ラストはあたたかく、切ない。リパッティ聴いてみよう。

    ・交信
    すごいアイデア!!はやぶさ

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    2023年07月07日
  • 消滅 VANISHING POINT (上)

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    国際空港の入管で別室に連行された11人の男女。
    何故この11人が拘束されたのか。
    大規模な通信障害が発生し、大型台風が接近する中で「この中にテロリストがいる」と言われ、そのテロリストを見つけ出してほしいと言われる。
    テロリストは誰か。
    個性的な11人の推理にページをめくる手が止まらない。

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    2023年07月04日
  • Seven Stories 星が流れた夜の車窓から

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    電車のお話は馴染みが深くて
    卒論で観光列車について書いた私には
    まず題材がたまらなく感じた

    本のデザインも素敵だなぁと思ったら
    吉田篤弘さんが関わっていて
    あったかい気持ちになった

    特に好きだったのは
    小山薫堂さんの旅する日本語
    とても綺麗だった

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    2023年06月30日
  • 蜜蜂と遠雷(2)

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    う~ん、絵が達者、なんだろうけど、なんか違和感が…

    シルヴァーバーグ先生のエリオット・グールド味が、たしかにある種のユダヤ人の典型なんだろうけど、バーンスタインやアシュケナージとは違う方向だなぁ、と。(原作読んだときはバレンボイムかと思ってたけど)

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    2023年06月29日
  • 図書室の海

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    よく分からないのもあったけど、読んでいて引き込まれる作品ばかりだった。個人的には図書室の海がお気に入り。主人公は、私は主人公になれない人生なんだよねってカッコつけてるけど、自分からしたらめちゃくちゃ羨ましい青春送ってるように見えた。
    中学高校時代を思い出して、心が締め付けられる感じを思い出させてくれる。
    懐かしさだけが、僕たちの存在を証明する手がかりなのだから

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    2023年06月17日
  • ネクロポリス 下

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    ネタバレ

    ミステリーやホラーのオチというよりは、ファンタジーの結末って感じの終わりだったので、思ってやつと違う!ってなってしまったけど、夢中で読んだし普通に面白かった。

    たまたま最近アポロン神についての解説を聞いたばかりだったので、そのあたりの話はとても興奮した。日本神話とか米英の民俗学とかに詳しい方なら、いろんなモチーフを拾えて、もっと楽しめるんじゃないかしらと思う。100パーセント楽しみ尽くせなかった自分の知識不足が少し悔しい。

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    2023年06月04日
  • 蒲公英草紙 常野物語

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    陽だまりのような温かさがある少女の日記。
    静かに着実に時代が変化する様子を少女の視点からみる。
    所々で戦争へ突入する前の不穏な空気がジワリジワリと感じ、後半は切なく、悲しい終わり方。

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    2023年06月03日
  • 歩道橋シネマ(新潮文庫)

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    恩田陸作品は、不穏な空気を纏っている。それが妙に心地よい。この短編集はホラー、幻想、SFなど多岐にわたり、どれも流石の面白さ。今連載している小説の前哨戦ともいえる作品もあるとのこと。

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    2023年05月17日
  • 月曜日は水玉の犬

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    ネタバレ

    なるほどなと、新しい見方を提示してくれる。
     そんなに吃驚するような斬新さというのではなく、そうだよなぁ確かにそうだと、忘れていたことをきちんと見せてくれるような。
     
     ちくま文庫で、恩田陸の読書関係のエッセイだけ集めて、そんなに沢山でなくて良いから、ベスト本を作ってくれないか。

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    2023年05月14日
  • Q&A

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    ネタバレ

    全編を通して異様な雰囲気を感じる小説でした。商業施設Mで起こった、原因が全くはっきりしないながらも大勢の死者を出すことになってしまった事故(事件?)はもちろんのこと、それに関わったインタビューも不気味な感じがして恐ろしいのに引き込まれてしまいました‼︎作者の『六番目の小夜子』のクライマックスの劇のシーンと通じる恐ろしさと面白さを感じました‼︎私は割と事件の原因が気になるタイプなのですが、この事件の原因をはっきりさせないことがこの小説の醍醐味だと思えました‼︎

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    2025年12月21日
  • ドミノ

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     保険契約、傘の拝借、映研の対決、おやつのお使い、別れ話、完全犯罪、俳句サークルのオフ会、テロ、小動物の脱走、ピザ屋の配送、子役のオーディション等々、10個以上のストーリーが相互に絡み合い、最後、いっきに展開する。市井の人々をコミカルに描いた人情ドラマ。

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    2025年12月07日
  • Seven Stories 星が流れた夜の車窓から

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    豪華寝台列車の「ななつ星」を題材に5人の作家と糸井重里さん、小山薫堂さんが物語や想いを綴る。寝台列車はセンチメンタルな気持ちになる。闇夜を走り抜ける中、人は過去を思い出し、その時にしかできない話しをし、解決できなかった想いを投げかける。5つの物語はどれも労りがあり、癒しもある。旅(ななつ星は旅というより乗ること自体に価値があるのだが)は不思議だ。自然と自己に向き合わせていく。
    自分を見つめ直したくなる一冊だった。
    お気に入りは「夢の旅路」「アクティビティーは太極拳」。

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    2023年05月02日
  • 上と外(下)

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    上巻ではこの先どうなるのだろうと謎めいた期待感があった。
    下巻で一気に展開していくが、割と現実的に収束していった。

    小中学生とは思えない利口な判断力と行動力に関心し、その根源は子供達のお爺さんの影響が強いようだ。
    作中に出てくるお爺さんの教えが割と金言だなあと思った。

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    2023年05月02日
  • Seven Stories 星が流れた夜の車窓から

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     豪華列車ななつぼしに関するアンソロジー。作家さん、それぞれに特徴的な物語だが、すべて、心に沁みる物語。

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    2025年12月07日
  • 私と踊って

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    犬と猫のお話が特に好き。あとは題名の私と踊ってかな。恩田陸さんは短編集も素晴らしいから、読んでいてとても楽しいです。

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    2023年04月27日