恩田陸のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
始まりは、とある三面記事。
一緒に暮らしていた女性2人が飛び降り自殺を図ったという内容。
作家である著者は数十年も前に目にしたその記事がずっと心に引っかかっていた。
著者(ノンフィクション)と記事の女性たち(フィクション)を交差させる物語の運び方に夢と現が混じり合うような不思議な気持ちで読み進めた。
"結局自分の理解する範囲でしか物事を見られない。ましてや人間には感情があって、必ずしも合理的な行動を取らないことは証明されているし、他人の考えていることも決して理解できない。記録があっても、それを残したのは勝者と決まっているから、何か事件があっても「どうしてなのか」を知ることは無理だ -
Posted by ブクログ
これは少女の持つ、一瞬のはかない繊細さ、その雰囲気を味わう作品なのだ。
だからリアリティを申し立てるのは野暮だということはわかっている。
しかし、舞台の上で明かされた真実はあまりにも机上の空論で、物理的に無理だろう、と何度も突っ込んでしまった。
そうしたら、最後の最後に…。
3章それぞれに違う少女の一人称で語られるのには意味がある。
一人称になると、ほかの人物の心情を書かなくてすむのだから。
最初から不穏な空気があふれていた。
おどろおどろしいとは違う、とらえどころのない違和感。
登場人物の誰もが何かを心に秘めていて、せっかくの高校生の夏休みが、全然きらめいていない。
そもそも両親が不在 -
Posted by ブクログ
古本屋で購入⑹
理瀬シリーズ3作目、スピンオフ。
1作目の、空想上の本『三月は深き紅の淵に』の第一章として語られていた『黒と茶の幻想』が本作に繋がる。この仕掛けが既にロマンチックに感じる。
「美しい謎」をテーマにかつての友人たちとY島を旅するあらすじ。
登場人物それぞれの推理に、各々の個性が感じられて面白かった。
会話を中心に物語が進んでいくので、4人の関係性や性格を把握するのに少々時間がかかったけれど、読むにつれて理解が深まってくる。
上巻は利枝子と彰彦の2人のみの視点だったので、下巻のほうが「謎」に対する展開に大きな動きがありそう。読むのが楽しみです。
印象に残ったフレーズ
・「彼 -
Posted by ブクログ
ネタバレ大事な契約書の締切を間近にした保険会社の社員たち、オーディションに挑戦した子役たち、イケメン青年実業家と真面目な会社員のカップル、趣味仲間たちと合流したい老人、幹事長の座をかけたミステリ連合会の会員たち、ペットを探す映画監督…総勢28人が繰り広げるパニックコメディ。
パニックコメディってどんな感じだろう?と思って、ドミノが繋がっていくのか想像もしてなかったけど、「あぁ…その袋は違うよ……!!」と色々な人に順番に感情移入してしまい、あっという間に読み終わってしまった。
最後の最後まで繋がっていくドミノにハラハラドキドキ!単純なバタフライエフェクトものではなく面白かった!