あらすじ
いつもあなたを見つける度に、ああ、あなたに会えて良かったと思うの。会った瞬間に、世界が金色に弾けるような喜びを覚えるのよ……。17世紀のロンドン、19世紀のシェルブール、20世紀のパナマ、フロリダ。時を越え、空間を越え、男と女は何度も出会う。結ばれることはない関係だけど、深く愛し合って――。神のおぼしめしなのか、気紛れなのか。切なくも心暖まる、異色のラブストーリー。
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「時代を超えても出会う運命の二人」
簡単にまとめるとそんな一言になると思います。
ただ、実情が思ったよりも複雑で、
時として、それぞれ年齢が離れていたり、
ずっと相手のことを思い出せなかったのに、
急に思い出して死の間際に運命のように出会えたり。
恩田さんの書く言葉は情景が浮かんで
イメージがしやすい一方で、
この話はすごく幻想的で
夢の中のようにふわふわとした不思議な
お話だなとも思いました。
だからこそメロかったです。。
所々に散りばめられた恩田さんの
ワードセンスはうっとりさせられました。
匿名
あたたかいお話
終わり方がとてもよかったです。
心温かくなるお話でした。
読む量もそんなに多くないので、すぐ読み終わってしまいます。
Posted by ブクログ
2022/12/12
最後ちゃんとふたりが幸せになって良かったです。
今まで何度も会っているのに短い時間しか一緒にいられないのはとても辛いと思うので2人には幸せにこれからの時間を過ごして欲しいです。
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とてもロマンチックです。
一度きり、ほんの数分会うために、人生を賭して互いを求め続ける姿に、非現実的だと分かっているものの、「運命の相手はどこか」と期待してしまいたくなります。
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再読完了。
このお話好きなんですよね。
苦手なロマンスなのに、なぜか好きなんですよ。
刹那の出会いと別れを繰り返す男女のお話ですが、これが、時空を超えて結びつく何やら広がりを感じるもので、一つ一つはほんとに切ないながらもポジティブな雰囲気があります。
んで、そのつながりが小気味良いんです。
あれ?さっきこの人出てこなかったっけ?と何度も戻りながら(すぐ忘れる)、ああこの人はこうなるんだあ、と答え合わせをしながら進むのも分かりやすく、ショートや短編も好きな自分に合ってるんだと思います。
また、美術作品や歴史も絡めて物語が紡がれるので、変なリアリティを感じるのです。まさかあの人物が発端だったとは!
そしてそして、見事なハッピーエンド。
この人がそうかなと思ってた人じゃなくて、途中でチョイ役かと思った人がまさかの(自分にとっては)。
気持ちいいです。
私のライオンハート。
言いたくなりました。
Posted by ブクログ
あらすじから時代を超えて出会う運命の2人の感動系かと思ったら、そう簡単な話じゃない
いくつもの時代と場所が重なって万華鏡のようにうねる中で一瞬だけ出会える2人
それが本当に一瞬だけで、気づいて出会った瞬間に別れが始まっている
描写はホラーに近い部分あり、夜に一人で読んでたらちょっと怖かった
Posted by ブクログ
こんな素敵な出会いがあるなんて!!
from E. to E. with love
エリザベスとエドワードが、運命に身をまかせるように、出会いと別れを繰り返す。
「私たちは何度も出会っている。結ばれることはない。でも、離れた瞬間から、会う瞬間を待ち続けているーー生まれる前も、死んだあとも。理由なんて分からないわーーでも、会いたかったのよ。」
この印象的なセリフが、この作品のすべてを言い表しているような気がする。
時間も場所もそれぞれ違うときに出会いがある男女。こんなストーリーがあるの⁉︎って思う程の展開に驚いてしまう。最後は思いもよらない良い終わり方になっている。恩田陸の描く世界に言葉が見つからない。
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めちゃくちゃ面白くて、どんどん読み進めたくなった。いくつもの時代、世界線を行き来するので集中して読み切らないと途中でわからなくなりそう。たぶんもう一度読んだら全然受け取り方が変わると思う。こんなに深く愛し愛されるような人と私も出会いたいと思った。
一つ、作内と現実をリンクさせる描写。もっとしっかり読めば何か理由があるのかもしれないが、私たちの生きる現実に作内の出来事を落とし込んだ理由がよくわからなかった。
Posted by ブクログ
初めての恩田陸さん。
友人複数人から勧められたのでこちらでデビュー!
表現力に圧倒された。
言葉で映画を観たような感覚。
物語自体は少々複雑で、
完全に理解は出来てないんだけど、
(こことここが繋がってたのか!)
(だからこうだったのか!)
と気づく瞬間も楽しかった。
何より、読書でここまで情景が浮かんでくるのは久しぶりの体験で
いつの間にかこの物語の中に自分も入ってしまったよう…
キーワードが後々どんな意味を持ってくるのか
考えるのも謎解きみたいで新鮮だったし、
純粋に2人の時代を越えた愛も楽しめた。
久しくここまでロマンティックな話に触れていなかったのもあって、照れくさくなる場面もいくつかあったけど本当に素敵な一冊だった。
Posted by ブクログ
エアハート嬢の到着と春が好き。初めて読んだ時に各章にカラーで絵画が配置されててすごい!ってなりました。
エリザベスが「アミリアには間に合わなかった」と呟くのが何故か心に残ってます。二人が一時だけ会うことができて、すぐに別れなければいけない運命がつらい。
天球のハーモニーは世界史専攻じゃなかったからいまいち人間関係がわからなくて…イギリス王政を復習してから読み直します。
Posted by ブクログ
エリザベスとエドワードの二人が時空を超えて、何度も出会う不思議な、少しせつない物語。
やっと出会えても、一瞬でまた離れてしまうのに、なぜそんなに互いにひかれるのか。。
シチュエーションが様々で、途中で少し混乱ぎみになったが、最後の"記憶"の章は、そうとは知らず、長年夫婦として過ごしてきたエレンとエドワードが、晩年になり、互いに相手が夢の中で会いたいと求めていた相手だと気づく。
生涯に1度、一瞬でも会いたいと思う相手がいるなんて、切ないけれどステキだ。
輪廻転生とか、運命の出会いなどというものをちょっぴり信じてみたくなる。
Posted by ブクログ
とてもロマンチックで純粋な本でした。
あとがきで恩田さんの本を描くに至った経緯が少し綴られていて、そこもまた面白い!
作品と作品が恩田さんによって本という形で繋がれているのを感じました。
Posted by ブクログ
時代の錯誤で戻ったりしながら読む。
何度読んでも飽きることがない。
何故かエドワードの前に現れるエリザベス。過去と未来のエリザベスが現れる夢を見るエドワード。
どうしてエドワードはエリザベスを待つのか?エドワードからエリザベスに会う事はない。その原因を調べた学者のエドワードは最初の原因を作ったエリザベスの元に学者のエドワードが会いに行き学者のエドワードは姿を消す。
その姿を消した学者の元にまだ記憶がないエリザベスが導かれるままに、本能でエドワードの元に行き、管理人にエドワードがエリザベスが来たら渡してほしいとハンカチを託す。
そこで物語は終わり、エアハート嬢の話になる。
物語が繋がるように出来ていて、ほろ苦く、切ない話。
Posted by ブクログ
夢で出会うは運命の相手❣️その人に出会う為に生きている。その相手とは?夢を見すぎて、近くの相手にはきずかずというメッセージでしょうか。最後の夢の人との再開には驚きでした。
Posted by ブクログ
エドワードとエリザベスという2人の男女の、輪廻転生のストーリー。
年齢もバラバラでも必ず出会い、惹かれあい、でも結ばれないという人生を積み重ねた先にあらわれた奇跡。
読後感がとても良い。
Posted by ブクログ
新海誠のアレより100倍好き
あと関係ないけど雑誌とかで恩田さんの笑ってる姿見るとほっこりする
時間を扱っているのに一瞬に賭けてるとこが本当に贔屓してしまう
Posted by ブクログ
時や空間を越え、互いに想い合うもほんの一瞬しか邂逅できず、結ばれない2人を描いたSFラブストーリー。幻想的で個人的には好きな雰囲気だが、苦手な人も多そう。終わり方も好みだが、人には勧めづらい。一生に一度のほんの束の間しか逢えない織姫と彦星のよう。幼少期に一度は運命の相手に憧れるが、大人向けの物語に昇華させているのが凄い。ミレーの『春』の章が好き。その後2人はいつまでも幸せに暮らしましたとさ、とならない運命が切ない。最終章の2人にもすぐに別離が訪れたのだろうか。
Posted by ブクログ
恩田陸の作品って、読んでる最中は「これはすごい名作だ……!」と感じるんです。でもいざ読み終わってみると「まぁ……おもしろかった、かな……?」ってなる。そんな作家だと私は思ってます。
この小説も結局そんな感じでした。美しい描写、キャラクター、名場面は多数あり。でも最終的には「うん……まぁ……」という感想になってしまう。文章は本当に上手い人なんですが………。
Posted by ブクログ
とても評価が高かったので期待して読んだがイマイチ感情移入ができなかった。
主人公が変わっていくので一気読みしないとうまく世界観に馴染めないのかもしれない。
しかし内容はとてもロマンチックだし、背景描写が印象的。
大切な場面では舞台背景が匂いまで感じ取れるほど印象に残った。どこもシネマティックで美しい舞台だった。
Posted by ブクログ
生まれ変わり、信じますか?
私は結構信じる派です。とはいっても俗に言われる仏教的言説に基づいて、生というのは苦しいわけで、その輪廻の軛から抜け出たい、というかそういう意味合いです。
だって最愛たる奥様でも、時にマジで話が通じなくて・・・笑 連れ合いとの関係が時に辛いなあーって感じること、ありません!?
・・・というのは半分冗談ですが、家内や子供たち親や友人と今関係している偶然を鑑みると、その偶然は本当は偶然ではなく、この人生の前から何らかのシナリオ・紐帯があったのでは、と考えてしまうのはそんなに不自然なことではないと思います。
・・・
で、本作『ライオンハート』は愛し合う二人の輪廻の物語。しかも人生の中でほんの一瞬しか出会えず、結ばれもせず、その一瞬で愛する人との別離を余儀なくされるというもの。ただしその邂逅の際に震えるほどの喜びを味わうという。
というと、時と輪廻の流れでは互いに絡まりあうのに、その撚り合わせは人生でほんの一瞬。の撚り合わせはというよりも触れ合うだけ、という状況かもしれません。
しかもその一瞬の邂逅はお互いに同じ年ごろというわけではなく、青年と老女、青年と少女、のように本当に年齢もバラバラ。にもかかわらず、お互いに『この人だ!』と分かる。
とまあ、ややメロドラマ的な作りかもしれませんが、楽しめるひとは楽しめる作品。私は乙女なものも割とイケるキモイおっさんなので、若干感動しかけました笑
他方、心から愛し合っているのに、一生で一瞬しか出会えないとなると、それは寧ろ呪いでしかない!?とも思いました。
・・・
この二人の愛について、そもそもの交わりのスタートがどこかにあるはずです。物事にも必ず原因・スタート・Inceptionがあったはずです。
本作では、これを、歴史上の女傑(イギリス、1600年+αで亡くなった方、といえばもう明らかな筈!?)に関連させて筋立てています。ここだけはちょっと???って感じでした。
・・・
ということで恩田氏のラブストーリーでした。
『運命』とか『永遠』とか、そういうキャプションがあってもひるまず入り込める人には楽しめる作品だと思います。シニカルな態度がカッコイイと思う懐疑主義の若者や、冷めきった大人はあんまり楽しめないかもしれません。
『こういうことって意外とあるかも』って思える想像力のある方には安心してお勧めできる作品です。
Posted by ブクログ
ストーリーは、ミステリー& 往古来今といった時空超えたラブストーリー!
このようなファンタジーストーリーは、今まで読んだことない。
輪廻転生というのでしょうか。あまりに何度も生まれ変わり過ぎて、歴史も変化し何度も見返し読みました。
最後のあらすじも読み、ライオンハートという名の由来、そうだったのかぁと理解。
私は、てっきり、イギリス王朝から来ているのかと思ってました。ヒロインがエリザベスという名であり、ストーリーの中で思わせる場があったので^_^
最後まで読ませてもらって、頭の整理がつかない面もあったので、また機会ががあれば読み返してみます。
Posted by ブクログ
もどかしくて切なくて…
でも最後はちゃんと二人の時間を過ごせそうでよかった。何もかもを超越した運命の人も大事だけれどもすぐそばにいてくれる人も大事ですよね。
Posted by ブクログ
初めは設定を飲み込むのに時間がかかり、暗闇の世界を導かれるままに読んでいたが、読み進めていくとだんだんと世界が開けていくのを感じた。
「出会い」の瞬間、何ものにも代えがたい喜びを感じられる2人がとてもまぶしく思えた。
Posted by ブクログ
あとがきにあるように、ロバートネイサン「ジェニーの肖像」にオマージュされた作品として「ライオンハート」がある。
いくつかの時代に何度も出会うエリザベスとロバートの二つの魂。時空を超えた「前世の縁」、その記憶がDNAにでも残るか夢の中で再現される。
最初のプロムナード、そしてそれに対応する最後の章。
結局ネイサン教授はどこへ行ったのだろう。
Posted by ブクログ
面白かったです。SFメロドラマになるのかな…?
時代が前後する壮大な世界でした。エリザベスとエドワードが出逢っては別れ出逢っては別れ。。
「春」がとても良かった。泣きましたこれは。
「天球のハーモニー」でこの世界のきっかけを知り、「記憶」で遂に大団円。良かった。
Posted by ブクログ
まず、絵が語りかけてくる。みていると、ついと吸い込まれそう。
章ごとの名画を眺め、想像をはせ、夢み、すれ違いのメロドラマかある。
でも、恩田さんだ、通俗を通り越してる。
感動の物語の結末はある。
ファンはたまらないだろう。ってわたしもファンだが。
ケイト・ブッシュのセカンドアルバム「ライオンハート」も知らず、ロバート・ネイサンの「ジェニーの肖像」も知らない。
スマップの「ライオンハート」すら聴いた覚えはなけれど。
なぜか、懐かしいというのも恩田さんの定評。
軽くて、しっとりの恩田ワールドである。