恩田陸のレビュー一覧

  • 中庭の出来事

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    入れ子になっているけど、恩田陸さんの中ではわかりやすいタイプの小説な気がする。
    演劇が好きな方なんだろうな、と。

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    2021年04月14日
  • 土曜日は灰色の馬

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    女性作家のエッセイというと三浦しをんさんを何となくイメージしながら読み始めたけれど、しをんさんと比べると地に足が着いているというか落ち着いた印象(笑)。本格推理小説は伝統芸能なのだという一文には、そうだよなと納得。旅先に持っていく本を選ぶのは楽しいし、どれを読みたくなるかそのときになってみないと分からないという気持ちに激しく同意。『レベル3』や『盗まれた街』が紹介されているジャック・フィニイは読んだことがないので読んでみたい。

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    2021年04月13日
  • 象と耳鳴り

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    『自分の死を予期している者は、無意識のうちにその痕跡を残す。それは、セットしていない目覚まし時計であったり、しまいこまれた眼鏡であったり、いつもより多すぎるペットの餌であったり。自分の死を知っている者は、自然とその準備をする』…う〜ん、なんともミステリーの怪しい香りが漂ってくる〈曜変天目の夜〉という短編のこの一説。

    さて、あなたは、恩田陸さんという作家さんにどんなイメージをもっているでしょうか?

    私にとっての恩田さんはなんといっても「蜜蜂と遠雷」です。文字だけの本の上に音楽が鳴り響いた瞬間、私の心はすっかり恩田ワールドの虜になっていました。この「蜜蜂と」の他にも「夜のピクニック」、「ネバー

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    2021年04月12日
  • きのうの世界(上)

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    ひとりの特殊な記憶力の持ち主が見知らぬ町で殺された。何の為にあるのかわからない塔がある町を調べていた殺されたその人の目的とは?

    「あなた」はその事件を調べているうちにいくつもの謎が見えてくる。

    下巻も楽しみです!

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    2021年04月09日
  • 夜の底は柔らかな幻(下)

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    楽しかった。けど、最後の最後がびっくりするくらい未回収だらけ。でも、そこまでの描写がすごいので、回収できなかった、のではなく、回収しなかった、のは分かる。続編希望!

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    2021年04月04日
  • 妖し

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    ネタバレ

    特に「マイ、マイマイ」と「李果を食む」が印象に残った。

    マイ、マイマイ
    過去の体験は今の自分を作っている。その事実を物理的なものに例えて、体からぽろっと抜け落ちる表現がおもしろかった。
    自分が持っている価値観に案外無自覚だったりするよなと思った。

    李果を食む
    兄弟それぞれの事実に基づいた認識が、同じものを見ているはずなのに、捩れの位置みたいに全く違うものとして突き進んでいく感じ、徐々にどれが真実が分からなくなる奇妙さが読んでいておもしろかった。

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    2021年03月20日
  • MAZE 新装版

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    ウイルス・ハンター神原恵弥シリーズの第一作。
    恵弥が高校時代の友人、満を巻き込み、西アジアの荒野に立つ一見豆腐のようでありながら、中に入った人が消えてしまうと言い伝えのある建物の謎を解こうとする。
    しかし、実はその建物の地下では核兵器が作られていた。

    素人である満の推察力がスゴくて、しかも、少しずつ謎解気が進んでいると思いきや、最後に更なる秘密が明かされる。

    最後までハラハラしながら読み進めた。面白かったー。

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    2021年03月13日
  • ブラザー・サン シスター・ムーン

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    こんなに自伝的要素の強い恩田陸作品は初めてだったので、読み始めて純粋にびっくりした。(というか、そもそも恩田さんの一人称が珍しいので綾音の章はその一人称っぷりにびっくりした)
    しかし衛の章は完璧な三人称、一の章は主観ごっちゃの人称になっていて、なるほどな、と。キャラの物の見方がそのまま表れているのだろうな。
    最後の章の語りをもっとも俯瞰的な人物にするところや、綾音と衛が似た者同士で付き合うところなど、『黒と茶の幻想』を思い出した。やはり衛の章が一番面白かった。

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    2021年03月07日
  • 不連続の世界

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    読んでいると世界観に引き込まれて不安感が煽がれるが、続きが気になりページをめくってしまう。
    個人的に「悪魔を憐れむ歌」が背筋がゾクッとして読み応えがあった。
    また、「幻影キネマ」は読んでるだけでも想像してトラウマになりそう

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    2021年03月03日
  • 夢違

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    先に観たドラマとはストーリーが全く違っていた。どちらも面白い。学校の廊下の窓から吉野の満開の桜が見える描写が良い。「Q&A」と同じような切迫感があって良いミステリーだと思う。

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    2021年03月01日
  • 禁じられた楽園〈新装版〉

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    ネタバレ

    大学生でありながら、世界的な天才美術家烏山響一。
    彼に惹かれながら怖れる捷(さとし)と律子。

    突然姿を消してしまった婚約者・黒瀬淳(あつし)を捜す婚約者の夏海と大学時代の友人である和繁。

    ふたつの人間関係が、熊野で一つになる。
    地元の名家・烏山家の持つ個人的な野外ミュージアムを舞台に、おぞましいほどのイメージの奔流が、読む手を止めることを阻む。
    どういうこと?
    なんでこんな目に合わなきゃならないの?

    とにかく烏山響一が恐ろしい。
    出てくるだけで不穏な気配に圧倒される。
    多くの人は彼のまとう負のオーラに気づかない。
    気付く者こそが、彼に招待されるのだ。

    そして芸術家を多数生み出す烏山家の

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    2021年02月28日
  • 七月に流れる花

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    夏の香りが漂う中、真昼の誰も居ない道で何となく怖くなるようなそんな雰囲気が醸し出されている。
    変な時期に転校してきたせいで周りに友達を作れず夏休みに入ってしまったミチル。
    自分が新しく住み始めた街の事など分からない。
    友達もいない。何も分からない。
    そんな中で突然林間学校に呼ばれて、また何も分からないまま夏の城と言う場所で過ごし始める。
    この『何も分からない』と言う事が読んでいるこちらの不安をとても煽る。
    同じ林間学校で過ごす少女たちとの青春のような空気を感じながらも、どこか不気味。
    その絶妙なバランスがとにかくドキドキさせられる。
    続きというかアナザーストーリーもあるみたいなので是非読んでみ

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    2021年02月21日
  • ブラック・ベルベット

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    外資系製薬会社で働く神原恵弥シリーズ3作目。(といいつつ、シリーズ第1作は未読なので、早く読みたい。

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    2021年02月21日
  • 消滅 VANISHING POINT

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    面白かった!!

    密室での犯人探しと謎と脱出。好きな作品の漫画「11人いる!」やゲーム「善人シボウデス」を思い出してわくわくした。あと犬が可愛い。

    気になるところもあるけど読後、面白かった~!で終われるので気持ちいい。

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    2021年02月16日
  • 夏の名残りの薔薇

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    ネタバレ

    山頂に聳え立つホテルを貸し切って毎年開かれる豪奢なパーティ。主催者の老三姉妹は秘密を抱えた客たちの前で、見事な作り話のアンサンブルを聞かせるのが恒例となっている。ホテルのなかで閉じた人間模様が繰り広げられ、変奏するごとに異なる人物が殺されていく。読者は誰が夢みた死を見せられているのか。ロブ=グリエの映画脚本を大胆にカットバックさせる手法で書かれた、幻想的で妖艶なミステリー。


    面白い!常野物語が期待はずれだったのを挽回してくれた。恩田さんはあまり評判を聞かないタイトルのほうが好きかも知れん。
    一番の収穫はアラン・ロブ=グリエの『去年マリエンバートで」原作およびアラン・レネ監督の映画を知れたこ

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    2021年02月07日
  • 日曜日は青い蜥蜴

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    どれもこれも紹介してある本、全て読みたくなる。ものの見方、分析力はスゴいと思った。恩田陸先生の本への熱い想いが伝わりました。

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    2021年02月04日
  • 上と外(下)

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    下巻も楽しい。
    成人式に参加する子達はみんな恐れがないのかと思っていたけど、ニコが異常すぎるだけだな…ジャガー怖すぎ。
    登場人物それぞれのシーンごとにハラハラさせられるものがあるけど、それだけに日本の楢崎一族が出てくると妙にほっとしてしまう。
    王が死ぬシーンが結構あっさりしていて拍子抜けした。最後まで引っ張るものだと思っていたので…
    ニコは未来を担う人物だから練のようにはできないのよね。練が怒って一人で千華子を探しに行って、後からなんで自分がそんな行動してしまったんだ、と悶々とする練の気持ちの描写すごく丁寧で良かった。
    最後に壊れたピラミッドを登っていくときの高揚した練の描写も素晴らしい。少年

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    2021年01月27日
  • 上と外(上)

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    不思議な家族だなと思っていたら、思っていた以上に家族じゃなかった、という印象。
    ヘリコプターから落ちるってどんな感覚だ…怖すぎてハラハラした。サバイバルの描写が楽しくて早く続き読みたいとあっという間に読んだ。
    マヤ文明の知識ほぼゼロだけど成人式ってありなのか…?
    練がニコを未来の顔、と表現したのすごくいいなと思った。色んな血が混じってる人、美しいよね。

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    2021年01月27日
  • 消滅 VANISHING POINT (上)

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    いわゆるクローズドサークル的な作品なのかなと。場所が空港で探すのはテロリストという状況ではあるけど。
    ただ情報量が多すぎて(笑)視点もサクサク変わるので、スピーディー。
    とんでもな感じの設定をすんなり受け入れされられるのさすがの作者です。
    後編も楽しみ。

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    2021年01月23日
  • 消滅 VANISHING POINT (上)

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    主体がどんどん切り替わりながら、少しずつ情報が増えていくけど、肝心なところがまだ全然見えなくてモヤモヤする。
    なのにおもしろくてどんどん読み進めたくなる。

    こんなの待ってた!
    下巻も楽しみ!!

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    2021年01月11日