恩田陸のレビュー一覧

  • エンド・ゲーム 常野物語

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    分かる人には分かる世界 なるほどなるほど。
    レビューが二分するのも分かります。
    SFや不思議な話、時系列が前後する話が好きな人には「大好物」になるのではないのでしょうか。
    私はこの手の話が大好きなので、先が気になって気になって大変でした。
    常野の一族の中では異色なものに含まれるのだと思いますが、まあ確かに「裏返し」「裏返される」「敵」の正体についての言及はないので、疑問符がつきまくるのも分かります。
    しかし、ここで敢えて書かないことが良いのですよ。
    常野も敵も、いつのまにか一元化しているのですから。

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    2025年12月18日
  • 蒲公英草紙 常野物語

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    優しく暖かく残酷な世界の終わりに。 なんとも言えない読後感。
    それは悪い意味ではなく良い意味でなのです。
    文章から広がる田舎の風景。おそらく100年ほど前が舞台で、滔々と語られる風景、描写、感情はとても心地よい。
    聡子様に涙し、峰子に共感する。
    そして不思議な「常野」の一族。
    どこか「ポーの一族」を思わせるような感覚もあります。
    このシリーズ、一旦ケリはついてるのかもしれませんが再開して欲しいです。

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    2025年12月18日
  • 月曜日は水玉の犬

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    恩田陸の書評やエッセーをまとめた一冊。
    読んだことのない本ばかりだったが、恩田陸の書評は本の内容だけでなく、その本を巡る彼女自身の体験や思い出が語られるところがおもしろい。本を読んで、イメージが広がること、想起される思い出、自分も本を読んでいてそういった脳内の旅をしているはずなのに、それを言語化することはほとんどない。それを言葉にしている恩田陸の文章はいつも美しい。

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    2022年09月07日
  • 七月に流れる花/八月は冷たい城

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    ①七月に流れる花
     ファンタジー的な展開でこのまま行くのかと思ったら、最後に怒涛の種明かし。でもね、あれだけのことで知識が無いのは不自然だし、もうちょっとうまくできなかったかなと。明かされていない不穏なエピソードも残っているし、八月も楽しみではあるけど。
    ②八月は冷たい城
     なるほどね。知識が無いのは隠す理由があったということで。いや、それでもとも思うけど。

    講談社タイガ版なので2冊に別れてるけど、まとめて面白い作品でした。

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    2022年08月21日
  • puzzle(パズル)

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    ネタバレ

    最初は突然謎の説明文から始まったので、
    訳がわからずこの本を選んだのを失敗したかと思ったが、
    物語が進んでいくと、不可解な遺体の真相を早く知りたくなり、あっという間に読み終えた。

    初めのあの説明文たちは、こういう伏線だったのかと感動した!
    また、二人の刑事のやり取りも面白く、よみやすかった。

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    2022年08月21日
  • 黒と茶の幻想(下)

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    ネタバレ

    大学の同窓生4人が一緒にY島を旅行しながら、上巻では、利枝子、彰彦が、下巻では、蒔生、節子がそれぞれ語り手となり、"美しい謎"をテーマに様々な話をしたり、過去の出来事について記憶を辿ったり、自己&他者分析をしたりする様子を描いたストーリー。

    前半は、どんな暗い過去があったのか、とハラハラするシーンが多かったが、最後は少しホロッとさせられた。

    あ~、屋久島に行きたい!

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    2022年08月19日
  • 黒と茶の幻想(上)

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    再読。
    10年ちょっと前に、高校生だったときに読んだ時より格段に面白く読めた。
    読む力が成長した…というよりは、当時は過去を顧みるなんてことを知らなかったし。
    という具合に、登場人物たちの会話劇を楽しみつつ、自分と他者の関係や学生時代を思い出したりしてしまう力のある作品で、こういうところがこの頃の恩田作品が書評などで「ノスタルジー」で語られていた(そういう記憶がある)所以かな、と今更ながら思えた。

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    2022年08月10日
  • 不連続の世界

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    ぼやっとして思い出せないけどうっすらと春の不気味さが漂う作品だったのは覚えています。
    あとスイスイ読めて読んだ後に面白いなこれはと思った記憶があります。
    他の小説とは違う奇妙さを感じて好きでした。

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    2022年08月06日
  • 麦の海に沈む果実

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    空気感が好き 全体的に漂うミステリアスな雰囲気が良いだけに、ラストが急にリアルになって、まとまった感があるところに違和感はありつつ、それでも文章の美しさや惹き込まれる書きぶりに圧倒された。

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    2026年01月12日
  • ライオンハート

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    ネタバレ

    エリザベスとエドワードの二人が時空を超えて、何度も出会う不思議な、少しせつない物語。

    やっと出会えても、一瞬でまた離れてしまうのに、なぜそんなに互いにひかれるのか。。
    シチュエーションが様々で、途中で少し混乱ぎみになったが、最後の"記憶"の章は、そうとは知らず、長年夫婦として過ごしてきたエレンとエドワードが、晩年になり、互いに相手が夢の中で会いたいと求めていた相手だと気づく。

    生涯に1度、一瞬でも会いたいと思う相手がいるなんて、切ないけれどステキだ。
    輪廻転生とか、運命の出会いなどというものをちょっぴり信じてみたくなる。

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    2022年07月24日
  • 不連続の世界

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    『続かないと教えてくれる物語のつづき』

    2015年に月の裏側を読んで、今回不連続の世界を読んだ。内容なんてなにも覚えてなかったはずなのに、読み始めるとじとっとした水のにおいと揺れる柳の音が蘇ってきた。

    恩田作品の仄暗さは、どこから湧いてくるのだろう。重たくて湿った空気が頬を撫でる。ホラーでは決してないのに、読み終わると少し肌寒く感じる、夏にぴったりな1冊だった。

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    2022年07月22日
  • 消滅 VANISHING POINT (上)

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    ネタバレ

    登場人物が多すぎて混乱するけど、一室に集められた人々(あと犬一匹)の共通点を絞り込んでいく様はスピード感があって、下巻ではどういう展開になるのだろうとワクワクさせられた。
    また、2015年に刊行された作品とのことだが、物語内で出てくる「症状はSARSに似ていて、風邪に似た咳、頭痛等の症状が出たと思ったら、突然高熱を発し、急速に肺が壊死して、呼吸困難に陥る」「通信障害」「AED」が近年のコロナやauの通信障害、某元首相の事件で使用されたもの等、偶然とはいえ似た出来事が数年前に描かれているのが不思議な感じ…。

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    2022年07月17日
  • 訪問者

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    読みやすいミステリーで、盛り上がりや驚きはあんまり無いのですが、良い意味で心乱されない感じで、ラクに読めました。本格とはまた違って、まさかこの登場人物が探偵役になるのかと、これくらいのも程よいミステリーでいいですね。

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    2022年07月14日
  • 歩道橋シネマ(新潮文庫)

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    短編集。
    恩田陸先生の、よく知っている日常からちょっとだけずれた異世界や未来の話がすごく好き。背中がざわってする。
    どうしてこんなに短い文章で畳み掛けられるんだろう。夢中で読んでしまった。すごいなぁ。

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    2022年07月05日
  • 月曜日は水玉の犬

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    ネタバレ

    あー、この本を読むと読みたい本がいっぱい!(中野翠のエッセイくらいに増える)
    でも、そんなに読む時間がない!でも、この紹介文がなんとも魅力的で読みたい!このジレンマ!
    とりあえず、コリン・ファースの「シングルマン」は観なきゃね。

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    2022年07月04日
  • 隅の風景

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    飛行機恐怖症を克服した恩田さんの旅エッセイ。文章がユーモラスで出先でニヤニヤしながら読んでた。
    グレーゴム・ザムザ「変身」の解釈からプラハのビール、伊勢神宮の話まで、恩田陸ファン必読!文庫版の書き下ろしが最高!「闇の絵本」読みたいー!(未刊)

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    2022年06月21日
  • 劫尽童女

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    恩田陸が2000年~2001年にかけて雑誌「ジャーロ」に発表した長編小説の文庫版。父親の実験で超能力を与えられた少女の物語です。ジャンルとしてはSFファンタジー、またはSFサスペンスになるんでしょうか。いつにも増して過酷な運命を背負った主人公が少女ですが、やはり恩田先生は思春期の少女を描かせると素晴らしいです。作品全体としては章ごとの繋がりに多少強引なところも見られます。ラストの描写は読者ごとに意見が分かれそうです。個人的にはハッピーエンドだと思っています。

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    2022年06月20日
  • 消滅 VANISHING POINT (下)

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    ネタバレ

    ブラック・ベルベットでも思ったけど、コロナ禍で読むとぞわっとする系。
    何せ新型のウィルス性の孤独の肺炎とかね…!
    あとアッ○ルウォッチの予言みたいなことになってたのには笑いました。
    2015年に単行本で出て、その前に読売で連載してたんですけど時代の先を行ってましたわ-。
    うちは読売新聞だったので、本になってから読もうと心を鬼にしてスルーしてたもんです。そんなおもひで。

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    2022年06月16日
  • 月曜日は水玉の犬

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    作家は、これだけ本を愛しているから書けるのだろう。同じ本を読んでいても、感じる鋭さと感動の深さに自分との違いが際立って。みずみずしい青年の心を持ち続けていることが、ただ羨まし。

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    2022年06月16日
  • 夜の底は柔らかな幻(下)

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    上巻からずっと、わからないことがいっぱいありながらも、そのわからないところがわかる場面を期待しながら読み進めるのが楽しかったのに、終わり方これか~って感じ。
    終わりまでの引っ張り方はさすが恩田陸さん!ぐんぐん惹きつけられた。
    敢えてのあの終わり方なんだろうけど、私的にはもうちょっと、推理小説で言うところの謎解き編みたいな部分が欲しかったな。期待通りの終わり方が用意されてたら間違いなく星5つけてたのにと思うとちょっと残念。

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    2022年06月01日