恩田陸のレビュー一覧

  • 劫尽童女

    Posted by ブクログ

    恩田さんの描く特別な能力を持った人々となると真っ先に思い出すのは常野由来の人々だと思います。彼らの中には一人で複数の能力を持った人もいましたが、基本的には何か一つ。しかも「裏返す」とか抽象的な力ばかりで、今一つ理解し難いものがありました。それに対してこの本の主人公が与えられた力は我々が抱くいわゆる超能力の世界。ただし、それが人工的に作り出されたという設定。それが故に怪しい組織に追われ、超能力を持つが故の果てしない孤独とも闘い続ける少女の葛藤が描かれます。そして、ここに恩田さんは彼女と共闘する存在として犬を与えました。名作アニメに登場するヨーゼフやパトラッシュ、あの世界観が真っ先に頭に浮かびまし

    0
    2019年12月25日
  • 上と外(上)

    Posted by ブクログ

    これは、素直に面白いです。まだ上巻を読み終えただけなので100%言い切れるものではないですが、とってもストレートなストーリー。直近で読んだのが理瀬シリーズや常野物語だったこともあって、こんなにストレートな作品も恩田さんなんだとビックリです。

    ただ、そうは言っても恩田さんです。作品途中までの時間軸を混ぜこぜにしたような展開はまるで時と踊っているかのようです。そして、一気に作品世界に我々を引き込んだ後は、エンタメ・アドベンチャーの世界がスピード感を持って展開しはじめました。ところどころ少々都合が良すぎるように感じられる部分もありますが、なんと言ってもこれは小説ですから、それも含めて楽しめばいいん

    0
    2019年12月21日
  • 夢違

    Posted by ブクログ

    常識を超えた能力や現象をテーマとした恩田陸さんお得意のミステリー。他人の夢を記録として取ることができ、主人公の浩章はその夢判断を職業としている。あるとき、何年も前に死んだはずの古東結衣子が主人公の前に現れる。それから集団幻想や神隠しなど次から次へと不可思議なことが起こり始める。古東結衣子は夢で未来の災厄を予知することができたのだった。夢を巡って物語は予期せぬ結末へとなだれ込む。見方を変えるとこれも一つの恋愛ものかもしれない。ユングの集団無意識の考え方を取り入れて物語を紡いでいるが、うむひょっとして、もしかすると世界を動かすのはその集団無意識かもしれぬ。

    0
    2019年12月18日
  • MAZE 新装版

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    一人で静かに話にのめり込んでいたので、ある箇所でビクッとなってしまった。普通の生活のすぐそばに、少し不思議な世界があるかもしれない、という世界観の描き方がさすが。
    でも最後のネタばらしの所は、こんなのあり?って拍子抜けした。

    0
    2019年12月13日
  • エンド・ゲーム 常野物語

    Posted by ブクログ

    グロではなくジワジワと押し寄せる様な、心理的側面から描いた怖さのある本。ただ怖い話しだけではなく恋愛の話しも少し絡んでいる。各章の最後の1ページで"えー!"が口から何回も出てくるくらい衝撃を受けた。最後の最後はスッキリ!爽快に終わり!と言う感じではないが、それもまたいいと思ったし、恩田陸ワールド全開で楽しかった。

    0
    2019年12月08日
  • 七月に流れる花

    Posted by ブクログ

    児童向け作品のようである。
    城の構造やレイアウトが中々、掴みきれないところがあり、
    難解かもしれない。
    主人公は幼稚な性格でもない気がするが、そこまで秘密にする理由が今ひとつ、説得力に欠ける気がする。
    真実を知れば、人は成長するものであるから。
    やたら、恐怖を漂わせるところに疑問を感じた。

    数々、読破したので、ストーリー展開は容易に読めてきた。
    児童には難解すぎて、受け入れらだろうかと思った。

    0
    2019年12月01日
  • 劫尽童女

    Posted by ブクログ

    夜のピクニックや蜜蜂と遠雷などの平和な世界とは全く違います。恩田さんのレパートリーの広さ、それでいてブレない恩田陸らしさに驚かされます。
    解説とあとがきも良いです。

    0
    2019年11月30日
  • 黒と茶の幻想(下)

    Posted by ブクログ

    「夜のピクニック」の大人版のような感じがした。

    学生時代の友人と、日常を離れて旅をしたら、どんな気持ちになるのだろう?
    私も4人のような友人と同じような旅をしてみたくなった。

    0
    2019年11月23日
  • 七月に流れる花

    Posted by ブクログ

    引っ越してきて間もないミチル
    ある日突然「みどりおとこ」から招待状を渡される。
    何もわからないまま、5人の少女たちと共に
    夏の城でひと夏を過ごすことに・・・

    「八月」の方を先に読んでしまったので
    いろいろと分かった上で読んでいても
    やはり美しく哀しい物語。

    0
    2019年11月21日
  • 六番目の小夜子

    購入済み

    初めて読んだ恩田作品。タイトルからなんとなくホラーなのかと思っていましたが、青春小説としても楽しめました。

    0
    2019年11月20日
  • 八月は冷たい城

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    閉鎖された空間の中で少年たちが経験する、夏の恐ろしく寂しい出来事。世間から隔離された城という空間が、時間の感覚を麻痺させながら、その分恐怖を増幅させるように感じました。最後に明かされる事実はあまりにグロテスクで悲しくて、静かな重たい余韻に襲われました。
    前作「7月に流れる花」から読まないと、内容がピンとこないかもしれません。

    0
    2019年11月11日
  • ネクロポリス 上

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    コーヒーは、やはりビジネスブレイクという感じがします。ビジネスがメインにあって、コーヒーはあくまで息抜き。でも、紅茶は紅茶のためのブレイクなんですね。一日は紅茶がメインで支配していて、それ以外の時間は紅茶に隷属しているんですね。

    0
    2019年11月06日
  • ねじの回転 FEBRUARY MOMENT(上)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    バランス、それこそが神の摂理だ。
    世界は常に均衡していなければならない。例外や過剰は許されないのだ。
    神の摂理は、不自然なもの、いびつなものを見逃さず、均一であるのも許されない。

    一つ印象に残っているのは、陛下が残した手記の中で、日本国民のことを「徒に付和雷同する」と評していたことだ。そうなのだ、決して戦争は軍だけが行うのではない。殺せ、奪え、あの陣地を取ってこいと銃後で囃し立てたのは国民なのである。目の前に提示された情報を吟味することなく、すぐに浮き足立って他人の尻馬に乗り、その場の雰囲気に酔うのは日本国民特性である。

    なぜかは知らないけど、神は人間に好奇心という起爆剤を与えたんだ。人間

    0
    2019年10月30日
  • 象と耳鳴り

    Posted by ブクログ

    退職判事「関根多佳雄」の短編ミステリー小説で
    従前のミステリー小説とはストリー構成が違うもので
    よく「これがミステリー」という王道というものでは
    ない。
    私はこれも有りだし、とても面白かった。
    「春と夏」の話も、私にはお見通しであったが、どう
    話をつないでいくのかを楽しめた。

    彼みたいミステリー好きの親がいたら、楽しめる。

    0
    2019年10月29日
  • 錆びた太陽

    Posted by ブクログ

    風刺性の強い世界ではあるけど、エンターテイメントとしてワクワクしながら読めるお話だったと思う。

    本とは別に、恩田陸直筆のメッセージカードが入っていた。
    メッセージ冒頭「ストレイテナーを聞いていたら、この物語の情景が浮かんだ」……恩田陸ストレイテナー聞くんだ?!青春爆走小説なのかな?と思ったらとんでもない、原発事故によって広い範囲で人間が住む事が出来なくなった日本で何十年後、何百年後の再生を目指して処理を進めるヒューマノイドと、人間の物語。

    ロボットと人間の違いや、そんな違う生き物同士の関わり合いはフィクションでも現実でも永遠に議論できるテーマであるけど、このお話は両者の距離感もリアルで「そ

    0
    2019年10月28日
  • 訪問者

    Posted by ブクログ

    20191022 タイトル通り、訪問者が次から次へと現れて話が進んでいく。よく考えた構成がないと成り立たないと思ったが行き当たりばったりとの事。才能ですよねとしか言いようがない。又、驚かせてもらいたい。

    0
    2019年10月22日
  • 蜜蜂と遠雷(上)

    購入済み

    紹介されている曲が聴きたくなるくらい、わくわくして読んでいます。

    0
    2019年10月19日
  • きのうの世界(上)

    Posted by ブクログ

    ミステリーのようでおとぎ話のような作品。
    黒い塔、謎の地図、鬼、姿の見えない気配、鋏と亀と天の川…そういった不可思議なワードが次々と出てくる。
    物語全体から不気味さが漂っている。
    その一方で、一体これがどう繋がるんだろう。と思いながら読み進めるのは、見知らぬ土地を探検するようなロマン心をくすぐられた。

    0
    2019年10月16日
  • 蜜蜂と遠雷 (1)

    Posted by ブクログ

    原作自体マンガのようにサクサク読める小説だったので、マンガになっても違和感がない!もう一度楽しめると思うと嬉しいです。

    0
    2019年10月06日
  • 中庭の出来事

    Posted by ブクログ

    いやー、面白かった。恩田陸さんの作品はあまり読んだ事がないのだけどこれは素晴らしい小説だという事が途中で気付くぐらいには面白い。場面転換が多いのでそれに振り落とされないように必死になって食らいついていったその先にあるオチも好み。本当に芝居とミステリが上手い具合に融合した小説。皆なにかを演じているという点では世界は全て劇場だ。

    0
    2019年10月05日