【感想・ネタバレ】錆びた太陽のレビュー

あらすじ

「最後の事故」で、人間が立ち入れなくなった地域をパトロールしているロボット「ウルトラ・エイト」。彼らの居住区に、ある日、人間が現れた。国税庁から来たという20代の女性・財護徳子。人間である彼女の命令に従わざるを得ないロボットたち……。恩田陸の想像力が炸裂する本格長編小説。

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Posted by ブクログ

原発事故によって日本中が汚染され、立ち入り禁止区域が各地に誕生する世界。
ここでは、人型のロボットが人間に変わって汚染処理を行なっている。そんな世界に突如あらわれた、国税庁からのひとりの女性。そしてマルピーと呼ばれるゾンビも!?
恩田陸ワールド全開です。

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2019年10月06日

Posted by ブクログ

面白いけど、すごく面白いかと言われると分からない。ただ、今この題材を取り上げたことがすごいと思う。
ブラックユーモアたっぷりだけど、怖すぎて笑えない。

この作品を書くに当たって恩田陸本人がウェブに書き下ろしたエッセイが衝撃的なので、ぜひそちらも。

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2019年05月07日

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原発のことはナイーブな話題だから、それをこんな風に面白い話にするのはやっぱりすごいなあと思った。ボスかっこいい。時々出てくる、開発者のこだわりが面白い。

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2018年05月24日

購入済み

現実とどちらが

あ~この人はやっぱりきちんと現実に対峙できる人なんだな、と。
しかしちょっと肩透かしを食った読後感で、それが何故かしばらく考えてみたのですが。
結局、この小説の中でも日本政府は許せない存在なのですが・・・、現実の方が、汚染された土地を安全と言い張って住民を戻そうとする現実の政府の方が、よほどひどくて。まだ小説の方がましと思える、この恐ろしさ。

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2018年03月22日

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ネタバレ

原発事故で汚染された地域を巡回するロボットたち。国税庁から派遣された徳子の目的は昔あった祖母の家とゾンビの調査。ゾンビから税を取るためにアンケートを取る。なんかどうなっているの?と思うような意外なsituation.
ただ少し間の抜けた徳子の存在が良い感じ。

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2025年07月27日

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原発事故が起こった世界を舞台にした近未来SF。ボスさんはじめ7人のアンドロイドの元に財護徳子が来ることによって動き出す様々な事件……かな?

恩田さんらしいSF。わりとライト。ただ、湯川博士のセリフにはうわーってなった。今読むとクルなぁ。

ラストの尻すぼみ感はあるけど、なんだかそれも舞台を考えたらアリかなって感じ。
面白かったけど、直木賞受賞後第一弾だったと考えたら……蜜蜂と遠雷から読み始めた人にはアレかも?(笑)

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2021年04月26日

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風刺性の強い世界ではあるけど、エンターテイメントとしてワクワクしながら読めるお話だったと思う。

本とは別に、恩田陸直筆のメッセージカードが入っていた。
メッセージ冒頭「ストレイテナーを聞いていたら、この物語の情景が浮かんだ」……恩田陸ストレイテナー聞くんだ?!青春爆走小説なのかな?と思ったらとんでもない、原発事故によって広い範囲で人間が住む事が出来なくなった日本で何十年後、何百年後の再生を目指して処理を進めるヒューマノイドと、人間の物語。

ロボットと人間の違いや、そんな違う生き物同士の関わり合いはフィクションでも現実でも永遠に議論できるテーマであるけど、このお話は両者の距離感もリアルで「それは違うだろ」みたいな不満は全く感じなかった。

とか色々言いつつも、全編ワクワクドキドキのエンターテイメントなので軽い気持ちで読んでもブルーにならない!!

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2019年10月28日

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ネタバレ

原発が破壊され、未曾有の被害が出た後、90年後の世界。立ち入り制限区域の中を監視し、保守する七台のロボット達。ある日、彼らの前に人間の女がやってきた。それも公務員だという。国税庁から派遣された財護徳子は、三日間だけ彼らと一緒に調査させてほしいと頼む。とまどうロボット達。汚染された地域には人間とも違うマルピー(存非、存否、ゾンビ)がいるという。そのマルピーの調査に協力してくれという。(人間臭い?)ロボット達と財護徳子はどのように三日間を過ごすのか?

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2019年07月15日

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未来のロボットには、感情を理解できるようになるんだろうか?
・・・感情も長年の出来事の積み重ねでコントロールされているのかな。
原発のこと、福島のこと、色々考えさせられた。

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2019年05月25日

Posted by ブクログ

4.4
面白かった。
かなり不思議な設定でしたね。
恩田先生の小説は夜のピクニックといい、他に無い面白い観点で書かれていますが、その割に読みやすく、情景も浮かびやすいと感じます。
他も色々読んでみたいと思わせる一冊でした。

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2019年01月27日

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ネタバレ

こういうことってあるのかもな、と思いながら読んでしまいました。

タイトルとどういう風につながるのかは、最後まで分かりませんでしたけど。

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2018年10月03日

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爽やかじゃない方の恩田陸ワールド全開。直木賞から読み出した人だと困惑しそう。

と思ってレビュー読んだら、A面の恩田陸しか許せない人達だらけで見事に地獄図。

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2018年09月13日

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ロボットとマルピーと人間と。人外の立場から客観的に人間を見るのは面白い。デンカのオネエキャラは恩田さんならではの雰囲気でノリが好き。

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2018年06月27日

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ネタバレ

警告だ、と感じました。
皮肉や嫌味を詰め込んで社会を痛烈に批判しながら「人間」のあり方について考えさせている。
無知の一言で片付けて本当に良いのでしょうか。
「人間を信じるにはあまりにも彼らは前科がありすぎる」という一言が重くのしかかります。
この本は空想物語では言い表せない気がしてなりません。放射線、AI、外交関係。山のように降り積もって行く問題にどれだけの人が顔を向けているのでしょうか。
いつか来るかもしれない最悪の未来が、この物語の中の出来事のようでないことを祈ります。

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2018年06月15日

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ロボットが管理する放射能汚染地区に国税庁職員の女性がやってくる。滞在の三日間に目まぐるしく起きる事件。ロボット3原則に人間3原則。ロボットに仕込まれた数々の昭和テーストガジェット。日本のご当地シリーズの冷凍食品って、兵士の食事として出てきた奴?放射脳ゾンビから国家の陰謀まで盛りだくさん。
週間朝日連載。
紙質が悪く、ページがめくりにくかった。

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2018年04月04日

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財護徳子の来た目的があまりピンとこなかった。近未来の話ではあるが、今の時代の問題点などを盛り込んでいると思った。
サクッと読める一冊でした。

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2024年06月27日

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ネタバレ

恩田陸さんの想像力が爆発している作品でした。まさかゾンビ物とは驚きです。
徳子の本当の目的は本当に合歓の木を見に来たことだったのか?湯川博士にはなぜ意識が残ったままだったのか?今後のごみ箱計画、制限区域の行く末は?シンコと水越一家の関係は?
などなど、かなりの謎を残したままエンディングを迎えてしまい、かなり置いてきぼり感のある読後感でした。とはいえ、徳子やボスやデンカといったキャラクターはみんな魅力的で、読んでいる間はスピード感のある映画を見ているような感覚で非常に楽しめました。

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2024年02月29日

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放射線で汚染された近未来、
6人のロボットの元に何故か国税庁の女性が現れる。

どこかコミカルな要素が絡む荒廃した世界。

どんどんと明かされていく事実。

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2023年09月18日

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ボス達6人はロボットではなく、人間または脳だけ人間で体はロボットの方が物語は面白くなったかも。
徳子さんがぶっ飛び系キャラなので、それに対するツッコミやら戸惑いを表現するにはロボットでは物足りなかった。

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2023年08月18日

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表紙の折り返しにピックアップして載っていた
〈「間に合ってます」〉
にはクスッとしちゃうけどこんなの序ノ口でしたね

ロボットなんだろうけど全然ロボットじゃない
〈ボスは天を仰いだ。〉!!??
ボスが嘘をついてることもあるし…


序盤に『北風と太陽』が挙げられてることから、『錆びた太陽』ってもしかして国のこと政府のことを言ってるのかな??と。

ブラックユーモアたっぷりで風刺的。
イラストが何とも不気味で不気味で…



『ネクロポリス』とか『ロミオとロミオは永遠に』の世界観を思い出しがち

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2023年04月29日

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大規模な原発事故により廃墟と化してから100年くらい経った日本を舞台にしたお話

人間とロボットと原発事故で亡くなったはずの人たちがミイラ化したマルピーと呼ばれる方々が繰り広げるお話

人間の主人公である財護徳子。国税庁に勤める彼女とロボットの主人公であるボスの関係性が人と人ではない独特なモノで、それが結構リアルに描かれてた感じがしました

ただ、その財護徳子が、とにかく自分に馴染まず、とてもイライラしながら読み進めました

これはある意味作者の狙い通りかも

結びの展開がもう一つ盛り上がらなかったなぁ、よくわからなかったなぁ、と感じました

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2021年01月20日

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これは『沈黙の春』第2号となるのだろうか。恩田さんは宮城県出身。2011年以降原発や復興に対して日本の政府や政治家のとってきた態度に疑問を投げかける。作者の社会に対しての眼光が随所に光る物語。我々は東京オリンピックに浮かれてばかりで、被災者や被災地を忘れてしまってはいないか。

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2020年01月16日

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財前徳子に動きがコミカル。フィニッシュがこれ? 終わり方に物足らなさがある。
蜜蜂と遠雷 程のじっくりとした中身の濃さ、構成の緻密さを感じれなかった。

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2019年03月05日

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一読では内容が頭に入ってこず二度読みしてどうにか。
そこそこ重い話だと思うけど徳子のキャラに救われる。
ボスにはなぜかちょっと紅の豚重ねてしまった。

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2018年11月09日

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原発の「最後の事故」により汚染された立入制限区域をパトロールする男性型ロボット達の元へ実態調査に現れた二十八歳の国税庁の財護徳子とゾンビや九尾の巨大猫、護美箱計画。アンケート回収に拘る徳子等派手な設定に対し等身大が過ぎて読み易い反面滔々として盛り上がれなかった。徳子の行動の根源も想定出来てしまった。

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2018年10月13日

Posted by ブクログ

読み終わってなんかちょっと物足りないというか?
シチュエーションも珍しいあたりでおもしろかったんだけど、もうひと爆発してほしかった(青玉ではなく)。
なんかスピンオフ作品か、別視点からみたら全然違う事件のようすが浮かび上がる!みたいのがあってもおかしくない。
つまり、、、これだけだとなんかもぞもぞする〜〜〜
ってこと。
個人的にはアルジャーノン推しです。

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2018年08月25日

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原発破壊のため国土の二割が立ち入り禁止となった日本。その地域を管理パトロールするのは「ウルトラ・エイト」と呼ばれるロボットたちだが、ある日そこへ国税庁の女がやってきた。三日間で制限区域の実態調査を行うというのだが、その目的は…
放射能汚染を軸にロボットやゾンビといったSFな世界を描きつつ、現実に対する叫びが感じられる話。シリアスに書くとどこまでも暗い話になるところを、ロボットたちのとぼけたキャラや昭和感満載の小ネタ、そして財護徳子の破天荒なキャラで軽い雰囲気になっていて読みやすい。しかし詰め込み過ぎで焦点が合わず、インパクトが足りない気がした。色々と惜しい。

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2018年08月21日

Posted by ブクログ

某舞台の「煤けた太陽」というセリフに似てるから読んでみた。
太陽=ロボットにとっての人間
だけど人間は不安定で自己中で過ちを犯す=錆びた
ってことなのかな?

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2018年08月19日

Posted by ブクログ

人間の代わりにロボットが活躍する場も増えてくるのかもしれない。特に、このように人間にとっては過酷な環境の場合など。
ロボットのはずなのに、なんか感情のようなものが芽生えてくるのね〜。自分に向き合うものには感情を顕にしてもらいたいと願っている、そんな気持ちがそのように思わせるのだろうか? 確かに、目の前の人に反応がないよりは、反発であっても反応されているほうが安心できるものかもしれないね。
いやー、こんな時代がこないことを願う。

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2018年06月20日

Posted by ブクログ

福島県民としては心ざわつく設定と描写だ。コメディ風味を加味しようとして、スベっているようにも感じる。直木賞作で初めて恩田さんを知った人は驚くだろうな。

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2018年04月24日

Posted by ブクログ

なんか有名な賞をとろうがとるまいが恩田陸は恩田陸。
良き良き。

私の世代には懐かしきサブカルネタが満載の、一見コメディな本なんだけどさ、
扱われているネタがネタだけにこんくらい軽いタッチじゃなきゃ、読むのはしんどかったろうなぁ。

ところで、結局シンコさんはどうなってたん?
マルピーのマルピーたる原因は?
あの黒い建造物や護美箱計画はどうなるん?
謎が謎のままおいてけぼりの私…。
徳子さんは「カムバーック!」してくれないのかしら?

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2023年11月08日

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