恩田陸のレビュー一覧
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ネタバレ短編集。 全然違う作風で、多様多彩でそれぞれ面白い。
タイトルの作品はエッセイだった。 曲、きいてみようか。。
文庫本にあたっての後書きあり。
が、その後書きを読んでも分からない事もあって、もっと色々知りたいと思う。。
(アガサクリスティとか、『いいわけ』のモデルとか。。)
フォロワーさんに教えて貰って『淋しいお城』目的。
(『七月に流れる花』と『八月は冷たい城』の予告として書かれたもの)
こちらの方が、直接的な死 ではないけれど、悲しい、と感じた。
けれど、淋しい子どもを探してくるみどりおことが妙にサバサバしていて。。 役割交代の時に以前のそんな感情すら食べてしまうのだろうか。。
他作品 -
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中盤まではどんなふうに物語が広がっていくのか。
このエピソードはいったい誰のどこに繋がっているのだろうか。
どんどん物語の世界へと引き込まれていく。
着地点のまったく見えない暗い空を飛んでいるような、不安と期待を同時に感じながら読み進んでいく。
でも、終盤が近づいてくると不安になってくる。
きっちりと終わっているのだろうか。
肩透かしをくったような終わり方じゃありませんように。
答えの示されない、回収不足の伏線が山になっている。
ラスト一歩手前まで、まるで壮大な映像美が浮かんでくるような描写にわくわくしていたのに・・・。
いつものように、「ああぁ」と思わされる結末だった。
それでも、恩田さんの -
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ネタバレ解説外薗昌也氏。
『犬神』も読んでみたい。。
劫尽の火、劫火 という単語を知らなかったので、
単純に身体能力が高い子供、と思って読み進めていたので驚いた。。
こんなにも分かりやすいタイトルだったとは。。
恩田陸氏の描く少女は皆頭が良くて、なかなか理解し辛いが
今回10、11歳位だったせいか割とすんなり。
長編なのだろうけれど舞台、季節の変化で章が切り替わる為、もっと長く読んでいたかった、というのが1番の感想。
父親の焼きつくせ、という言葉をどう受け止めたかで、全然進む道が変わってくるのだなぁ、と。
(ひょっとしたら父親の真意は違うかもしれないが。。でも母親のタイプからして。。。)
もや -
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ネタバレ「大学」という特別な空間の中で、男女3人の青春を描いたそれぞれの物語。
初めはエッセイかと思ったが、ちゃんと小説だった。
でも明らかに最初の物語は作者の大学時代を綴ったモノであろうと呼んでいたら、後書きでその通りであったことがわかる。
自分も大学を出ているが、確かに学生と呼ぶには小中高とは全く違う世界が広がっている場所だったと改めて思い出す。
物語の3人は同じ高校に通い、同じ大学に通い、ある二人は幼馴染であり、ある二人は付き合っていたり、それぞれ関わりがあるにもかかわらず、まるでそれぞれがパラレルワールドを歩んでいるかのように、別の世界別の時間の描かれ方が、大学という特別な空間をより浮 -
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ネタバレ古本屋でタイトルにひかれて購入
最初の方は物語の設定に付いていくのがちょっと出来なかったかな。新地球とか今普通にあるものがとっくに過去のもので…とか。
でも、設定が飲み込めてからは一気にその世界に入り込めた
授業の内容や試験など想像すると酷過ぎてひいてしまったけど、アングラでの話を読んでる時は楽しかった
ラストは「脱出できた!ん?昭和?…良かった…の?」って感じでした
てっきり未来とかもっと次元の違うところに行くのが成仏だと考えていたので(笑)
ハママツやナガオカ達の後が凄く気になる。観覧車何日いれられるのか…
オチャノミズが冒頭の弟だったことには驚いた。いや、だいぶヒントは合ったから気付 -
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ネタバレ塔と水路の町で起きた殺人事件にまつわる人と町の物語。
世界観や文章は間違いなく恩田さん。
いろいろな登場人物に観点から物語が語られ、それぞれが関連をもちながら進んでいく手法は本当に楽しい。
上巻はぐいぐいと引き込まれていく。
なぜ上巻なのか。
世界観、文章、手法は最後まで本当に面白かったが、下巻に入っての、殺人事件の顛末、町の秘密など、伏線の回収がしょぼく感じてしまった。
もう少しミステリー色の強い結末の方が個人的には好きだった。
自然の怖さと、先祖の知恵と、ファンタジーの融合という感じで、それはそれで面白いのだが、ちょっとピンとこなかったなぁ。
月の裏側のようなホラーっぽい方 -
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廃墟マニアのあいだで有名なある島で、餓死死体、墜落死体、感電死体の3人の死体が発見され、二人の検事がその謎を追うという話です。
最初に羅列される、なんの脈絡もなさそうないくつもの記事や、3人の不可解な死体発見など、これから何が始まり、どう展開していくんだろうと、ぐいぐい引き込まれます。
一体この島で何があったのかと、先へ先へとページをめくる手が止まらないところなど、とてもワクワクしながら読みました。
それだけに、最後の解決編のような部分が、ちょっと拍子抜けで、真相が披露されて、「お、おぅ…」という感じで、面白かったんですけど、ちょっとあ、そういう感じなんだ…と。 -
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ネタバレ解説者小田島雄志氏。の青と赤のボールペンと黒の鉛筆で色分け、の気持ちはよく分かる。
全貌を理解できた気はとてもしないが、他の方の言うとおり癖になる作品。
登場人物の感情表現やこういった手法も凄いのだが
自分ではとても文章におこせない感覚を、さらりと的確に表現していて毎回メモりたくなる。
レストラン従業員の
『経験の長い、気の合う仲間とそうして泳ぎ回っていると、みんなで気持ちのいいダンスを踊っているような満足感を覚える。だから、たまに、誰かが休んで代わりの者が入ると、なんとなくリズムやテンポが狂って、みんなの動きがぎくしゃくしてしまう。』
戸外で本を読むときの
『外ではいつも時間が流れ、風 -
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ネタバレ自分にとっては二度読み必須。
最初は他者から目線と、当人目線でこうも受け取る印象が違うのか、と驚き
終章を読んで、改めて再読するとおぼろげではあるが
自分なりにテーマを見出し、惹かれ、浸れるように。
一方で
恩田氏のこういった作品は、カチリ と一つにしたり、枠にはめたりして読まなくてもよいのかな、とも思う。
分析せずゆったり雰囲気に浸るのも読書の醍醐味かと。。
巻末の杉江松恋氏の他作品を並べての 見解にも大分助けられる。
巻末に恩田氏のインタビューが載っているのだが
小学生で『そして誰もいなくなった』を読み(自分は高校生だったが難しく感じた)、今現在も年間200冊「しか」読めない恩田氏の