恩田陸のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレおもしろかった〜。
まだ途中だけど。
久しぶりに、「途中で読むのを止められなくて、寝る時間を大幅に削って、本を読む」ということをした。
最初(1章目くらい)は、しょうがないことではあるんだけど、状況説明というか、この人がどんな人で、誰と暮らしていて、この人との関係はこうである…ということが多くて、「な〜んか、退屈だなあ」と思っていた。
だけど、1章の終わりからは、「げげ〜っ、どうなっちゃうの!?」とワクワク(?ドキドキか)して、先が気になって仕方なかった。
上巻最後の方は、私が想像していた展開と大きく変わって来ちゃったけど、それはそれですごくおもしろいし、続きが楽しみ。
恩田陸さん、以前「Q -
Posted by ブクログ
25年前に殺された女流画家、高槻倫子の遺作展で、倒れた主人公万由子はその息子高槻秒から、母の生まれ変わりだと告げられます。万由子はよみがえる記憶と共に、高槻倫子の遺言にしたがって、遺作を四人の人物に送ることに付き合わされることになって・・・
万由子はやや特殊な能力を持っていて、人の心の引き出しを見ることができるのです。そのテーマを使ってもSFとして成り立ちそうな設定ですが、あくまでさらっと自然に使われています。また、生まれ変わりというテーマももっと、突き詰めていけそうだし、犯人探しも推理物として、メインテーマにあげられそうです。
どれも、興味をひくのだけど、一番の読みどころはやはり心理劇でしょ -
Posted by ブクログ
「piece」を集めて「play」し、「picture」を作り上げるのが「puzzle」。
ある無人島の別々の場所で死んでいた3人の男。
身元不明でどんなつながりがあったかわからない彼らの死について、2人の判事が島を歩きながら何が起こったのかを推理する物語。
登場人物はその判事二人だけ。
ミッシングリンクに的を絞ってあって、テンポよく簡潔にまとまった中篇。
「像と耳鳴り」にも登場した主人公関根春のキャラクターもよく生かされている。
とにかく章タイトルのつけ方が素晴らしい!読み終えてとても納得。
ただ文庫として考えると同じボリュームの中篇がもう1篇くらい欲しいところ…。 -
Posted by ブクログ
第2回本屋大賞受賞作品。北高校の高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロメートル歩き通すという、伝統行事である。主人公は二人の高3の男女、西脇融と甲田貴子である。周囲からは付き合っているのではないかと噂されているが、二人は同じクラスにいながらも一言も口をきいたことがない。誰よりも強く相手を意識しながらも、避けてきた。というのも、二人は異母兄妹。
物語は全篇、高校生たちがひたすら歩くだけである。事件らしい事件は何ひとつ起きないといっていい。甲田貴子は仲良し3人組、西脇融は相棒と主に歩いている。夜歩くという状況が平時とは違う気持ちを働かせ、さらに高3という状況、