恩田陸のレビュー一覧

  • 象と耳鳴り

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    美しいタイトル。
    もっとメインっぽい短編はあるのにと思ったが、象に似合う雄大な景色と、象には似つかわしくない狭小な室内とがいっぺんに頭を駆け巡り、イメージとしては1番面白いのかもしれない。

    相変わらず魅力的な登場人物に加え、恩田作品にしては珍しいスカッと感(1つ1つの展開とラストがすっきりする)がある。

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    2015年07月30日
  • 酩酊混乱紀行 『恐怖の報酬』日記

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    恩田陸の『恐怖の報酬』日記を読みました。

    酩酊混乱紀行 イギリス★アイルランド★日本〈ほぼ縦断〉とサブタイトルがついています。
    恩田陸がビールを求めてイギリス、アイルランド、生麦(キリンビール)、札幌(サッポロビール)、沖縄(オリオンビール)と旅行してひたすらビールを味わうという旅行記でした。

    さらに、恩田陸は強度の飛行機恐怖症とのことで、その恐怖についてもしつこく書かれています。

    とは言え、アイルランドのどこまでも続く丘を見ているだけで、手紙を書く青年、手紙を読む少女、空を飛んでいく帆船たち、それを見上げている少年、といったイメージが浮かんできて1篇の物語が書けそうだ、というところが恩

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    2015年06月04日
  • きのうの世界(下)

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    なんか、殺人とかホラーとかすごいどろどろした話かと思って読んでたけど、期待を裏切り、爽やかな余韻が残った。

    バタフライ・エフェクト。

    時間は続いている。
    いろいろと影響しあいながら。
    何かが起こる時、それには理由がある。
    歴史は途切れることなく続いている。
    でも、今日という日は、昨日までの世界とは別の世界。
    そんな不思議な世界に僕らは生きている。

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    2015年05月12日
  • 私と踊って

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    ネタバレ

    あちらこちらから丁寧に集められた、ずぼらなファンには嬉しい短編集。
    NHKスペシャル用は特に気になってたので嬉しいです。
    交信もじわっと来たなぁ。
    台北シリーズは、長編で是非とも読んでみたい!

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    2025年05月28日
  • ブラザー・サン シスター・ムーン

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    ネタバレ

    再読。半自伝的小説。小説、音楽、映画という分野の男女3人すべてに恩田さんの痕跡がある。時代感もばっちり取り込み、あの時代の空気感を共有できるのは、同世代作家さんを読む醍醐味。これだけ綿密にキャラクターと背景を書き込みながら、愛憎もつれる恋愛劇みたいな陳腐なお話にしないのが恩田さんらいしい。専門の学問と無関係のクラブ活動で、多くのプロを排出する大学って、こんな雰囲気なんですね。大学ってフシギなところだ。

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    2015年04月27日
  • きのうの世界(下)

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    ネタバレ

    再読。初めて読んだときは、ラストがなんとなくよくわからなかった。2回目でもよくわかったというのではなく、意識が身体から離れた描写がすごいなあと、自然に落ち着くところに落ち着いた感じがした。集中豪雨に見舞われたあとの町の描写は秀逸。裏表紙の紹介に「恩田陸がすべてを詰め込んだ集大成」と書かれていて、「大げさな煽り文句」と思ったが、確かに恩田さんらしい要素や細部が結構入っていて、「ふんふん、確かに」。だけど、「集大成」には早すぎるでしょ。まだまだこれからいっぱい書く人なんだから。

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    2015年04月25日
  • きのうの世界(上)

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    ネタバレ

    再読。なのに、細部には記憶があるが、結末は全く思い出せないまま、読み進めた。徐々に不安感をあおりながら、物語の種をまきつつ、下巻へ。

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    2015年04月25日
  • 小説以外

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    ネタバレ

    再読。お気に入りの作家さんが本について書いたエッセイを読んで、幸福感でいっぱい。オススメの本を全部読みたくなる。が、これがなかなか実現できない。今年の1月から恩田さんの作品を出版順に読み直していて今ようやく半分くらい。読破できるのはおそらく6~7月。その間にも新刊は出続け、積読本が今でさえ20冊以上。それらを片づけると10~11月。その頃にはこの本のことは記憶の彼方に消えているのだ。この本を片手に新たな本との出会いを果たしたいのに・・・。読みたい本も、読みなおしたい本もいっぱいあるのに、時間だけがない。

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    2015年03月30日
  • 夢違

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    「悪夢ちゃん」のドラマを見てから気になっていて、ようやく読みました。面白かったです! ファンタジーのカテゴリに入れましたが、SF、ミステリー、ラブストーリーの要素もあります。夢と現実の境界があいまいになる話は色々ありますが、この作品では夢の内容を映像化することができ、その映像を見てカウンセリングを行う「夢判断」という仕事が存在しています。さらに、境界があいまいになっていく人ではなく、その人を取り巻く周囲の視点で書かれているので、言いようのない不安を抱え、真相を突き止めようとする登場人物たちに感情移入しながら読みました。
    物語の終章は現実世界で起きたことのようにも思えますが、夢の世界、意識の中の

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    2015年03月13日
  • ねじの回転 FEBRUARY MOMENT(下)

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    ネタバレ

    再読。設定も伏線も複雑で、すべて整合性があって回収しきれているのかは不明だが、面白いからそんなことはまあいっかと思った。日本に完全なる敗北をさせ、アメリカに罪の意識の抑止力を持たせようとするあたりは現代的な視点も入っていて興味深い。どこかで誰かが絶えず歴史をやり直していたとしたら・・・、なんて空想してしまった。

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    2015年03月02日
  • ねじの回転 FEBRUARY MOMENT(上)

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    ネタバレ

    再読。読み始めてから気がついたのだが、奇しくも二・二六事件を題材にした作品を2/26に読むことになった。二・二六事件とタイムトリップといえば、宮部みゆきさんの『蒲生邸事件』があるが、テーマも描き方もまったく異なる。でも歴史の転換点として二人がこの事件を選ぶのは、この事件自体が人を引き付けるんだろうなあ。もし自分が歴史をやり直せるただ一人になったら、いつ、どこの何を選ぶんだろうか、と想像しながら読み進めた。深遠なテーマです。そして下巻へ。

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    2015年02月27日
  • きのうの世界(上)

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    遺跡マニア真骨頂!とでもいうべきか。

    「塔と水路の町」が舞台、というより主人公。

    上下巻通して読んだ後でも第一章の町案内が印象的。

    特に上巻は短編として読んでも良い章がたくさんあったんじゃなかろうか。
    「溺れかけた猫」と「焚き火の神様」の章が好き。

    この町に行ってみたい。端役でいいから登場したい。

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    2015年02月05日
  • 象と耳鳴り

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    ネタバレ

    再読なのに全然覚えていなかった。しかも主人公の関根多佳雄が『六番目の小夜子』の秋のお父さんだと、あとがきを読んでようやく気が付くなんて、覚えていないにもほどがある・・・。本格ミステリーの面白さは、謎解きをする探偵役のキャラクターだと思っているので、この主人公は私の好みにぴったり。しかも、奥様や子供の春と夏まで出てきて謎解きしてしまうなんて、最高。いちばん好きなのは『机上の論理』。ミステリー好きの兄妹が、真剣に謎解きして真剣に悔しがる姿にニンマリ。あと『ニューメキシコの月』もラストの大きな結末が好み。

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    2015年01月24日
  • きのうの世界(上)

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    塔のある街を舞台とした、無機質でホラーな面もあるミステリー。いつ何のために建てられたか分からない塔、どこか閉鎖的な街、双子、狐火、神様。雰囲気がとても好き。

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    2014年12月03日
  • 夏の名残りの薔薇

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    ネタバレ

    マクベスの魔女の如く印象的な三老女を筆頭に、腹に一物も二物もありそうな登場人物がぞろぞろ。バートラムホテルを思わせる舞台で錯綜するストーリーが結末までうねる。
    お見事でした。

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    2014年11月04日
  • ロミオとロミオは永遠に〔下〕

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    とにかく新宿クラスがいい!ライトノベルのような感覚はあるものの自分の中で小説革命が起こった作品でした。イチオシは占星術を使ってると言われるほどの人心掌握術の持ち主であるオオムタくん!

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    2014年10月31日
  • きのうの世界(下)

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    上巻を読み終わった時に、なんとなく市川殺しの犯人がわかったような気がしていた。ちょっと違っていたけど、おおかた合っていたかな。ただ、読む人によってははぐらかされた気がするかもしれない。
    それにしても田中や「彼女」が何故死ななければならなかったのか?大きな謎が残る。田中はもう老体なので致し方ないとして、「彼女」に関しては、詰まる所市川の死の理由とある意味同じだったのではないか?

    常野物語が好きな人ははまる物語だと思う。

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    2014年10月11日
  • 図書室の海

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    2023.11.15 再読

    *°×*°×*°×*°×*°×*
    『六番目の小夜子』の番外編『図書室の海』


    『夜のピクニック』の前夜のこと『ピクニックの準備』


    『麦の海に沈む果実』の主人公理瀬の幼少時代を描いた『睡蓮』。
    これは、理瀬やその周辺の謎がまた解けて読み応えがあった。


    など、全10話の短編集。。。
    恩田ワールドを存分に楽しめます。

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    2023年11月16日
  • ロミオとロミオは永遠に〔下〕

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    60年代生まれの自分にとって、まさに人生を振り返るような昭和文化のオンパレード。
    若い子たちにはどのように写るんだろうか。
    少し山田悠介氏っぽくなりそうな部分がありイヤな予感がしたけども、そこは恩田氏だけあって無事に踏み止まっていた。ここまで風呂敷を広げると、ラストもこんなまとめ方ぐらいしかないでしょうね。

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    2014年08月16日
  • ロミオとロミオは永遠に〔上〕

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    何だこの作品は!?
    新たな恩田ワールドの出現なのか。
    今までに読んだ恩田作品にはない色に戸惑いながらも、面白いから一気にページが進む。

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    2014年08月16日