恩田陸のレビュー一覧

  • 麦の海に沈む果実

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    ゴシックミステリ

    モチーフになっているのは、『不思議の国のアリス』と『鏡の国のアリス』だと思う。特に『鏡の国のアリス』については、作中でも直接言及されている。

    舞台となる学園は、全貌を把握することができないほど複雑に曲がりくねった構造をしている。主人公はその不思議な空間を進んでいくのだが、その姿はまるで、不思議の国へ迷い込んだアリスのようだ。

    そして、ときおり挟まれるファミリーや友人たちとの会話も、どこかアリスのお茶会を思わせる。現実のようでいて少しずつ歪んでいる、奇妙で居心地の悪い世界。

    そう考えると、この作品全体が「アリス」の世界を学園物ゴシックミステリとして再構築したようにも感じられて、面白かった。

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    2026年09月04日
  • 麦の海に沈む果実

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    ネタバレ

    恩田陸ってそういえばこんな感じだ…!とその世界観に引き込まれた。この世界はなんなんだ、と釈然としないまま、どんどん読み進めてしまう。時折起きる事件や、解き明かせそうで解き明かせない舞台、なさそうで、でもどこかにあるんじゃないかと思わせるようなリアルな部分もあって、面白かった。

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    2026年09月03日
  • 蜜蜂と遠雷(上)

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    同じ曲を弾いていたとしても、1人1人の奏でる音は違うということを文章で表現していること、風間塵の演奏は特に他の奏者よりも特異な表現をしているなと感じ音楽やクラシックの知識はほとんどないですが楽しめました!
    クラシック音楽、ピアノの知識があればより楽しめるだろうなと思いました。

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    2026年09月02日
  • 珈琲怪談

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     職業も見た目もバラバラの友人四人が、古き良き喫茶店をめぐりながら語る怪談の連作短編集です。

     きっかけは、友人の内の一人からの招集。「なんか、怖い話ないか?」その一言から、いい年した中年男四人は喫茶店でコーヒー(時にはアルコール)を飲みながらそれぞれ持ち寄った怪談を話す会――珈琲怪談――を始めることに。初めは京都、次は横浜。二度あることは何とやらで、東京の神保町、神戸、大阪、再びの京都とただ怪談を話すだけの談話会は続いていく。

     今回、何の気なしに読み始めた本でしたが、塚崎多聞シリーズというものの一冊だそうで、シリーズ前作があるようでした。登場人物の人物背景は前作以前に書かれているかもしれませんが、この本は単体でも読めます。
     男四人、色っぽい話があるわけでもなく、ただ学生のように美味しい珈琲(時にビールやワイン)を飲みながら、会話の中で怪談語りをしていきます。合いの手やツッコミを入れながらのそれらは、本当に彼らがわちゃわちゃと楽しくダベる会を見ているようで微笑ましいです。時々ぞわっとするような話もあったりしますが、怖さにはあまり重点がおかれておらず、さらりと読めます。
     取り上げられた怪談は、作者の方のほぼ実話だということで、世の中には不思議な話が色々とあるものだと改めて感じました。
     機会があれば前作以前のシリーズも読んでみようかと思います。

     男友達四人の会話と古い喫茶店の香りを楽しみながら怪談が読める、さらりとしたホラー短編集でした。

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    2026年09月02日
  • スキマワラシ

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    展開が気になって先に先にと読み進めていきましたが、最後が少し物足りない気持ちになりましたた。
    もう少し早めに状況が展開してくれてもよかったような。こういう世界が垣間見える体験が本当にできたら怖いけど、好奇心も芽生えます。本人にとっては冗談でない話だと思いますが。

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    2026年09月01日
  • ユージニア

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    最後はどうなるんだろう!とワクワクしながら読み進めていったが結局種明かしはなく終わってしまった感、、、私の読解力がないだけかもと、思わず他の方の感想なんかも見てみましたが、結構同じ思いをしてる人もいるんだなという印象。
    もっとちゃんと読み込めば変わったのかな?最後スッキリ伏線回収される小説ばかりを最近読んでいたからか、少し不完全燃焼でした。。。

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    2026年09月01日
  • 傾斜のマリア

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    シリーズもの第4弾とのことですが、初読み。
    今回のはスピンオフ的な位置づけでしょうか・・・
    それとも前作もこんなノリ?
    1~3をこれから読んでみます、楽しみ。

    長崎のお菓子ってカステラしか知らなかった。
    一口香やカスドース、食べてみたい。
    グラバー園って、フリーメイソン?
    知らない長崎がいっぱい!
    うん十年ぶり、また行きたくなってきた。

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    2026年08月31日
  • 傾斜のマリア

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    恩田陸の最新作。小説推理に約8年に亘って掲載されたのを纏めたもの。8年間って凄いね。帯を見たら「神原恵弥シリーズ」と書かれてあり、帯の裏には「敏腕ウイルスハンター・神原恵弥シリーズ」と詳細に書かれてあったが、この神原恵弥は全く知らなかった。第一作:MAZE[メイズ]、第二作:クレオパトラの夢、第三作:ブラック・ベルベットの続編で、今回は第四作となる。いずれも本棚に並んでいたが、読んだ記憶が無い、つまり並べていても積読状態だった。恩田陸に嵌ってしまい、古本屋で必死に初版単行本を探した戦利品なのだが、入手しただけで満足してしまい、後で読むことを忘れてしまうという、いつものパターンね。今は読みたい本が身の回りにあふれているので、いつ読むかは確約できない。

    初めて神原恵弥に出会ったのだが、キャラは頭を刈り上げてオネエ言葉を使う男???また変な奴の登場か!しかも帯に九州N崎という表現・・・どうみても長崎じゃん!Nを使う必要ありますかぁ?あと、T共和国って、ブラック・ベルベットでもこの表現を使っているが、文章中にきちんとトルコ航空って書かれてある。これって意味あります?それと敏腕ウイルスハンターとのことだが、ウイルスの話は本書で出てきたかな?もうこれは看板を降ろして、名前だけでシリーズを継続するのだろうか。そして、2015年の第三作のブラック・ベルベットからもう11年も経って再登場とのことだが、この間いったいどうしていたの?

    話はオネエ恵弥と足の悪い多田との謎解き道中、長崎観光旅行が殆どを占めている。一応このシリーズはミステリーに属するのだが、なんかちょっと緩いミステリー。終始、恵弥のオネエ言葉が鼻につく。話を盛っては萎み、盛っては萎みの繰り返しでなかなか謎解きが進行しないのがちょっと後半イラついてきた。どう話を軟着陸するのかと思ったら、なんと最後は強引に不時着した。これは中山七里なみの、最後の最後でのどんでん返し。他のミステリー作家もこんなどんでん返しをするのだろうか。出島で見つかった物質には個人的にとても興味があったのだが、最終的には放置されてしまいとても残念だった。

    恩田陸はいろいろな文章を書くが、肩書はミステリー作家ということなので、次回は本格長編推理小説を書いて欲しいな。

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    2026年08月31日
  • チョコレートコスモス

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    昔読んだんだけど、忘れてしまったので、もう一回読んでみた。
    ガラスの仮面を小説にしたようなお話で、現実味はなかった。
    想像力が乏しく、ブランチの描写など、理解できない部分が多いのも辛かった。
    飛鳥の人格も理解できないし、超人ばかりで、凡人には理解できない世界。

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    2026年08月30日
  • ドミノ

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    ストーリー自体は大したことないんだけど(失礼w)いろんな人たちの小さな日常が偶然積み重なって大事件に巻き込まれていく様はまさに『ドミノ』。

    自分も気付いていないだけで、どこかの知らない誰かに何かしらの影響を与えてるかもしれないなーって想像した。

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    2026年08月30日
  • 七月に流れる花/八月は冷たい城

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    ネタバレ

    みどりおとこに招待され夏流城での林間学校に参加する、城でのお話
    ファンタジーかと思ったけど、読み進めていくととっても切ない悲しいお話だった
    同じ場所で2つのそれぞれの物語が交差していくのがおもしろい

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    2026年08月30日
  • 木洩れ日に泳ぐ魚

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    ネタバレ

    血縁、恋愛、友情、他人。
    関係値というものにがんじがらめになり
    別れを決めたふたりの男女が、
    引っ越し前夜の空っぽの部屋で
    過去のとある事故を回想するという、
    不穏な最後の一晩を過ごします。

    お互いに、腹の中へなにか一物抱えているのを
    さぐりあい、確かめあうふたり。
    じっくりじっとり進んでいく
    夜半から明け方への時間経過のなかで、
    ひとつ、またひとつと
    ふたりにとっての真実がめくられていく。

    実はこうだった、というあれこれが
    絶妙な塩梅で小出しにされるので、
    読者としては、じりじりします。
    でも。早く先を知りたいのに
    じっくり、じっとりと、読んでしまう。
    読むスピードをまるで調整されてるような
    不思議な緊張感が終始続く。
    作家さんの術中にまんまとハマってしまうのが
    うすら怖くなる読書でした。

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    2026年08月30日
  • 消滅 VANISHING POINT

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    国際空港。テロリスト容疑で拘留された数名の男女。
    迷子?のコーギー犬。
    捜査窓口担当は女性型のロボット。
    嵐が迫る空港で、交通機関が止まる前の開放を目指して、
    彼ら自身でテロリストを突き止める。

    見知らぬ者同士、ああでもないこうでもないと言い合い、
    観察したり推理したり疑ったり恐怖したり…
    なにか怖いことが起こりそうな感じで…
    恩田先生らしいといえばらしい作品でした。

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    2026年08月29日
  • 六番目の小夜子

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    ネタバレ

    本好きとしては恩田陸のデビュー作は読んでおかねば、と手に取った。
    近年の作品と比べると文章の粗さがあり、時代感ゆえに高校生たちのやり取りにしっくりこない部分はどうしても目立つ。また、綺麗に謎が解明されるミステリーを想定していたため、超常現象を含むファンタジーとして謎を残したまま終わる結末には消化不良感が残った。

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    2026年08月28日
  • ユージニア

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    初めて読んだ作者であった。
    まるで自身がインタビューになったような感覚の書き方でとても面白かった。
    読みやすく別の書籍も購入しようと思う。

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    2026年08月28日
  • 酒亭DARKNESS

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    全国各地の居酒屋で語られる、奇妙で不思議な、ちょっとした話13編+α。

    跡継ぎの条件、夜のお告げ、昭和94年の横丁、風を除ける、黒の欠片、曇天の店、三味線の音、笑うカピタン、歌うカステラ、祖父の墓、白の迷路、アトランダムな神々、空飛ぶ梅、ムーン・リヴァー

    お菓子が好きなんじゃなくて、お砂糖が好き。
    そんなオーナーさんの喫茶店に行ってみたいなぁ♪

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    2026年08月28日
  • 傾斜のマリア

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    ネタバレ

    シリーズ4作目
    とはいえ、ブラック・ベルベットから11年(MAZEから四半世紀!)
    あらすじは全く記憶にないけど、終盤、ヘリコプターでの救出劇からの一連の怒涛のサスペンス展開は、今でも脳内に画像として鮮明に残ってる

    ただ、本作は長崎旅行ミステリー風珍道中
    独自の目線で不穏な影を切り取るところや、登場人物との掛け合いの楽しさはさすが
    「で、何が起こるの?」という期待を完全に裏切られながらも、歴史を知るいい長崎旅行だった

    次回への布石だったらいいなあ

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    2026年08月24日
  • 傾斜のマリア

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    シリーズ前回から、かなり時間が経ってない?
    もはや恵弥の言葉遣いくらいしか覚えていなくて。

    N県を巡るミステリー?
    祖母の遺した童歌の謎を解き明かす、のが、多分メインのストーリー。
    多分今までの生物兵器的な所からはそれる。

    いつも恵弥さんは、よく分からないまま巻き込まれてしまっている気がする。
    続きそうだけど。続くんかな。

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    2026年08月23日
  • 鈍色幻視行 上

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    作中の小説が実際に販売されてることを知り「夜果つるところ」と一緒に購入。先に夜果つるところを読んだので、あのどこか不穏で幻想的な小説の作者「飯合梓」がどのような人物だったのが、下巻で明らかになるのが楽しみ。

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    2026年08月23日
  • spring

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    バレエのお話。なかなか興味を引く題材ではないものの評判に釣られて読んでみる。
    一人のすごい天才とそれを取り囲む天才達の生きた道とでも言うのかな。それぞれの視点が面白い。

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    2026年08月22日