恩田陸のレビュー一覧

  • 小説以外

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    恩田陸作品はいくつか読んだことがあるが、タイトル通り小説以外のエッセイや解説、書評などをまとめた作品。

    小説家って、面白い物語を届けてくれる妖精みたいなイメージだけど、エッセイとかを読むと人間なんだって思って面白い。


    ↓印象に残ったところ↓↓

    読書とは、突き詰めていくと、孤独の喜びだと思う。人は誰しも孤独だし、人は独りでは生きていけない。矛盾しているけれど、どちらも本当である。書物というのは、この矛盾がそのまま形になったメディアだと思う。読書という行為は孤独を強いるけれども、独りではなしえない。 本を開いた瞬間から、そこには送り手と受け手がいて、最後のページまで双方の共同作業が続いてい

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    2025年08月14日
  • チョコレートコスモス

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    小説版のガラスの仮面か?と思わせるような演劇ものです。
    天性の勘を持つ天才少女の飛鳥。幼少からキャリアを積んできた若き女優の響子。終盤の二人の演技のぶつかり合いがすごいです。
    演劇やお芝居のことは詳しくないので、ちょっと難しいところもあったけど、臨場感があって引き込まれました。
    飛鳥のキャラクターが興味深かった。本人が自分の才能にかなり無自覚でわかっていない。すごいことをやってのけながら、迷っていて、この子がどこに着地するのか目が離せない。この先も気になるなぁと思いながら読み終えました。
    長編で読み応えあり。ただ私は「蜜蜂と遠雷」の方が好きだったな。あそこまでのワクワク感は得られなかった。個人

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    2025年08月12日
  • 蜜蜂と遠雷(上)

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    ピアノコンクールに挑む人々のドキュメンタリー。審査員や参加者、彼らを取材する人など様々な視点からコンクールを見ることができる作品。文字を読んでいるだけのはずなのに、どこからか音楽が聞こえてくるような、小説の可能性というか、幅の広さを体験することができた。ただ、音楽に関して私自身無知すぎて、曲名を言われてもぴんとこないところが残念だった(勉強しろ)。一つだけ確実に言えることは、そんな私にとっても知見が広がるような素晴らしい作品であるということである。

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    2025年08月10日
  • 酒亭DARKNESS

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    「孤独のグルメ」のホラー版ということで「居酒屋ホラー」が13編と+αで各話とても短い話だけどしっかり堪能できた。東照宮やビリケンさんや恋人の聖地などあちこちの名所の謎が絡んだ話も面白かった。ついこないだあったばかりのフェーン現象の話はもっと先に知ってたら実際怖がれただろうな。不思議で結末のわからない話が多くて闇の中にもちょっとしたミステリーを感じるものもあるけど、跡継ぎ、鈴、三味線の話は色んな意味でぞっとして怖い。実は、もう少し長い話でもっとホラーものだと思ってて想像とは違ったけどこれはこれで楽しかった。

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    2025年08月10日
  • 七月に流れる花/八月は冷たい城

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    面白かった。面白かったけど怖くて心臓バクバクしながら読んだ。特に8月の方。
    みどりおとこを想像しながら読むと色んなシーンが脳裏に焼き付いて怖い、、

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    2025年08月10日
  • 木洩れ日に泳ぐ魚

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    読むには読んだけど頭回ってなくてなんか理解できてない
    内容がわかんなかったのは嫌だからそのうち読み返しときたい

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    2025年08月09日
  • 麦の海に沈む果実

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    理瀬シリーズ2作目、やけど実質1作目感ある。
    全寮制の自称三月の国、にやってきた理瀬とそこで起きる不可解な事件の話。
    癖のある校長と寮生たち、誰が真実を握っているのか、この学園は何なのか、自然と恩田ワールドに引き込まれる。
    この深海みたいな、薄氷を履むような、独特の空気感大好きでずっと浸っていたくなる。
    理瀬がこれからどう生きていくのか、他の子達はどうするのか、気になる。

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    2025年08月09日
  • こわい話の時間です 六年一組の学級日誌

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    ネタバレ

    【収録作品】
    田中啓文 「象の眠る山」
    木犀あこ 「とりかえっこ」
    田中哲弥 「誕生日のお祝い」 
    黒木あるじ 「おぼえているかい?」 
    恒川光太郎 「能面男」
    牧野修 「爪に関するいやな話」
    篠たまき 「骨もよう」
    我孫子武丸 「猫屋敷に気をつけて」
    恩田陸 「六年一組の学級日誌」

    全作品書き下ろしのホラー。
    「六年一組の…」は起きてほしくないけれど、すごくありそうな近未来。

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    2025年08月08日
  • 酒亭DARKNESS

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    居酒屋ちょっぴり怖がったり不思議な話の短編集
    どれもサクッと読めて面白い
    ムーンリバーが収録されてたのがお得感あって素敵

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    2025年08月08日
  • 灰の劇場

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    二つの異なる時代が交互に描かれる手法で、初めのうちは混乱してしまった。著者自身があとがきで述べているように、非常に挑戦的で戸惑う作品であった。個人的には難しく、おもしろい!と思える内容ではなかったので星3つ
    やはり恩田陸作品はノスタルジーの感じるものが好きだ。

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    2025年08月07日
  • 三月は深き紅の淵を

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    なんとそそられるタイトルでしょうか…。
    そんなテンションのまま読み始めたらビックリ、
    内容構成がややこしすぎる…!!笑

    第二章までは普通のミステリーとして読めてたけど、
    第三章で少し方向性が変わり、第四章でアクセル全開。

    あらすじ通りに進んできたはずなのに、
    気づいたら全く違う出口に出た感じ。

    経験が浅いから何とも言えないけど、
    ある程度ミステリーを読んでる人向けかな?

    言葉にするのが難しい、不思議な体験でした。

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    2025年08月02日
  • 消滅 VANISHING POINT (上)

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    ネタバレ

    空港で足止めをくらった男女数名。テロの犯行予告があり犯人に該当するとのことで突如犯人探しが始まった。

    誰がテロリストなのか、どんな犯行なのかを想像させられる場面が多く最後までミステリーとして読んでました。
    恩田さん作品では途中まで良かったのにと思うことが結構あるのですが今回もそれ。

    犯人自身気が付いてないから誰か特定できないんじゃないか、消滅とは感染症?もしかしたら全て嘘でキャスリンが犯人?なんて色々考えましたがそんなことはなく意外とハッピーエンド。
    途中で見破ったキャスリンがネタを仕込み被疑者の中から別で捕まっていたベンジーが本当のことを言うように仕向ける。多分これがなくても時間になれば

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    2025年08月01日
  • まひるの月を追いかけて

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    ネタバレ

    個人的には結末の後味が悪いと感じる作品でした。
    主人公の静は、奈良で行方をくらました異母兄を探すため、兄の恋人とともに奇妙な旅に出掛けるというストーリーでしたが、なぜ兄が恋人のもとを去ったのか、そしてなぜ兄の恋人は妹の静を旅に
    誘ったのか、静にとって家族とは?といった謎が明かされていくたびに不穏な感じがしました。
    ハッピーエンドが好きな方にはあまり刺さらないかもしれませんが、バッドエンドでも構わないという方には面白く感じるかもしれません。

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    2025年07月31日
  • 木曜組曲 〈新装版〉

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    他者を観察し料理することを得意とする職業の女性5人が4年前に起きた事件について真相を辿る物語。
    一人ひとりの異なる分析が視点や思考の違いを際立たせ面白い。
    互いを犯人だと疑う心理戦の要素があるため、対話がメインとなっている。
    そのため恩田陸特有のミステリアスな世界観が現れていないのが、個人的には物足りないように感じた。あえてそのような雰囲気を取り入れていないのだろうが。

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    2025年07月31日
  • 木洩れ日に泳ぐ魚

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    ミステリーのような内容だが、一緒に暮らす双子の男女の別れ話だったり、父親殺しかも知れないとお互いを疑う不穏な内容。
    男女の視点を変えた展開だが、推理はほぼ女性側で、全て憶測なのに二人が納得し、色々な点が真実かどうか不明なままでありスッキリしない。

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    2025年07月29日
  • 愚かな薔薇 下

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    上巻よりはファンダジー色が強くなったイメージ。
    そうくるとは思わなかった…というのが正直な感想で、ちょっとしっくりこない部分もあり。でもそれも思春期がゆえの葛藤とかとも解釈できるのかなと。ハッキリ分かってない部分もあって、この後の展開を想像させられる感じでした。

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    2025年07月28日
  • 木洩れ日に泳ぐ魚

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    夜ふけから夜明けまでの時間、男女、部屋で会話をする。
    たったこれだけの設定で、ここまでの話が描けるのはすごい。
    はまる!!という本ではないけれども。

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    2025年07月28日
  • 七月に流れる花/八月は冷たい城

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    みどりおとこにお城に招待された少女たち、少年たち、それぞれの視点で書かれたお話で、元々は2冊の本だったそうです。
    みどりおとこなんて、何?って思ってしまいましたが、童話のような、ホラーのような、ミステリーのような色々な要素がつまったお話でした。
    底のテーマはかなり辛いものなのですが、そこが今一つ、想像しにくかったような気がしました。

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    2025年07月24日
  • ドミノin上海

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    前作がとにかく面白く読めたので、こちらも。聴き慣れない土地が多いながらも楽しく読み進められました。最後には登場人物たちが大集結していく流れ、圧巻です。

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    2025年07月19日
  • 歩道橋シネマ(新潮文庫)

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    初恩田陸先生。いろいろな風味の作品が詰まった短編集でした。読みやすかった。
    他作品のスピンオフ、とあとがきに書かれている作品もあって、読んでみたいなと思いました!

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    2025年07月18日