恩田陸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
恩田陸作品はいくつか読んだことがあるが、タイトル通り小説以外のエッセイや解説、書評などをまとめた作品。
小説家って、面白い物語を届けてくれる妖精みたいなイメージだけど、エッセイとかを読むと人間なんだって思って面白い。
↓印象に残ったところ↓↓
読書とは、突き詰めていくと、孤独の喜びだと思う。人は誰しも孤独だし、人は独りでは生きていけない。矛盾しているけれど、どちらも本当である。書物というのは、この矛盾がそのまま形になったメディアだと思う。読書という行為は孤独を強いるけれども、独りではなしえない。 本を開いた瞬間から、そこには送り手と受け手がいて、最後のページまで双方の共同作業が続いてい -
Posted by ブクログ
小説版のガラスの仮面か?と思わせるような演劇ものです。
天性の勘を持つ天才少女の飛鳥。幼少からキャリアを積んできた若き女優の響子。終盤の二人の演技のぶつかり合いがすごいです。
演劇やお芝居のことは詳しくないので、ちょっと難しいところもあったけど、臨場感があって引き込まれました。
飛鳥のキャラクターが興味深かった。本人が自分の才能にかなり無自覚でわかっていない。すごいことをやってのけながら、迷っていて、この子がどこに着地するのか目が離せない。この先も気になるなぁと思いながら読み終えました。
長編で読み応えあり。ただ私は「蜜蜂と遠雷」の方が好きだったな。あそこまでのワクワク感は得られなかった。個人 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ空港で足止めをくらった男女数名。テロの犯行予告があり犯人に該当するとのことで突如犯人探しが始まった。
誰がテロリストなのか、どんな犯行なのかを想像させられる場面が多く最後までミステリーとして読んでました。
恩田さん作品では途中まで良かったのにと思うことが結構あるのですが今回もそれ。
犯人自身気が付いてないから誰か特定できないんじゃないか、消滅とは感染症?もしかしたら全て嘘でキャスリンが犯人?なんて色々考えましたがそんなことはなく意外とハッピーエンド。
途中で見破ったキャスリンがネタを仕込み被疑者の中から別で捕まっていたベンジーが本当のことを言うように仕向ける。多分これがなくても時間になれば