恩田陸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
普通に物語として面白いけど、ちょっと引っ掛けというか突拍子のないというか、王道ではない変わったオーディション形式なのが気になった。ちゃんと準備してその頑張りがちゃんと評価される試験的なものであって欲しいと思ってしまう派で、やっぱ芸術だからそういうのを求めてないのかなと思ったり、劇団主宰の人の「面白さ」に響くのが全てなんだなあとか思ったりして、やっぱり私は芸術的センスというか芸術の世界にそぐわない人間なんだなとか思っちゃった。一方で、こういう私の考えが主流になっているような気がする現在は、この本で出てくるような一流の芸術が消えかかってるのかなと思ったりした。例えば、叔母?が出てこないオーディションのようなことをやると炎上して舞台が成立しないからやらなくなって、結局監督がこの人だ!ってピンとくる人を見つけられない、とか。
でも、演者達が、人に伝わるとか監督に評価されるとかじゃなくて、到達できないゾーン的なのに辿り着きたいっていう自分の欲求のために演技を高めてるのかとてもよかった。やっぱり行動するモチベーションとして自分の純粋な欲求に従う、ってのが一番健康的だと思う。 -
Posted by ブクログ
別れを控えた男女が、互いをある事件の犯人だと疑いながら夜更けまで話をする、なんて設定が面白い。
登場人物の関係性、互いを想う感情までもが何度もくるくる変化して飽きなかった。結局結末があっけなく、アキの想像の範囲を超えないところには、最初腑に落ちない感じがしたけど、読み終わった後にはこれで良かったのだと思った。ずっとアキとヒロの感情と思考の中で共に揺れていたような感じ。
記憶や感情はつくづく曖昧なもので、こういうことにしておこうと無意識に自分の中で折り合いをつけていることが沢山あるのだろうなと思う。それが死という選択肢を持ちながらも生を選び続けるための手段なんだと思った。 -
Posted by ブクログ
シリーズものなだけに読む順番を間違えた、と思えるところがいくつもあって。
例えば登場人物のバックボーンがわからないから、神原恵弥さんの性別とか、米国の監視下に置かれている女性科学者って登場人物たちとどんな関係性なのか?とか、
気になりながら読んでいたのもあり、、、。
傾斜のマリアって、そもそも何?だったのか?
あの不思議な数え歌は謎かけのないただの歌だったのか?とか、
理解出来ず読み終えてしまいました。
長崎がモデルのようで、旅行気分が味わえたのは良かったです。カスドースは食べてみたいなぁ。
あと、軍艦島、行ってみたいです、崩れ落ちる前に。。。
蜜蜂と遠雷の印象が強いので、あまり印象に残らなかった、というのが正直な感想です。
このシリーズを楽しむには、読む順番は間違えてはいけないですね、反省。
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Posted by ブクログ
纐纈散多は、ものに触れるとそこに宿る記憶が見えることがある。
古いタイルから強烈なイメージを受けた時、死別した両親の姿が見えた。タイルを辿って両親にまつわる謎に迫る一方で、廃ビルで目撃される少女の都市伝説をも知ることに…。
退屈、、、
「つまらない!読まなきゃよかった!」みたいな怒りや悔しさのような動的な感情はわかない。じわりと滲んでくるのは、「あぁ…つまんねぇなぁ」みたいな静的な感情である。最初から最後までずっと同じテンションでつまらないと思い続けていた気がする。本書が引っ張ろうとしている謎の吸引力が弱いので、いまいちのめり込むことができなかった。
骨董屋と散多の能力の相性は悪くない。
しかし、両親の記憶を含有したタイルに全振りした作品構成だったので、もっと全然関係ない物の記憶を見てみたかった。非常に抽象的な映像描写を見せられるだけで、それがきっかけで困りごとが解消してすっきり、みたいなことはない。もっと顧客のなくしものを探したり、想い出の喚起みたいな違った使い方で掘ってあった方が面白かったかも。そして、読者が能力を十分に堪能した後で本題の両親に纏わるあれこれに飛んだ方が、読み物としては面白かったのかもなあと思ったりした。長編なので、そのくらい寄り道できたはずだ。
都市伝説の女の子もなあ。
いまいち核心に触れない。不思議にしては、登場回数が少なくて印象が薄い。怖くもなく、そう気にもならず、薄めすぎたカルピスみたいな物足りなさがある。まずいの一歩手前みたいな独特のがっかり感があるのだ。都市伝説の女の子か、両親のタイルか、どちらかに絞った方が話濃いめになったのではないかなあ。
恩田陸好きとしてはちょっとはずれだったな。
多作故に振れ幅があり、感想ガチャになる所も嫌いではないのが実情である。時に非凡すぎて気絶しそうになる傑作を読めるので、未読作品には定期的に手が伸びてしまう。次なる傑作を求めて。次に期待。 -
Posted by ブクログ
恩田陸で登録・検索した結果出てきた新刊アンソロジーと言うことで通販にて購入した。勿論、どの様な内容なのかは二の次。アンソロジーとはいえ恩田陸の新作が出たというのなら、買わない選択肢はない。5人の作家による競作で、せっかく買ったからにはどの作家の作品が一番面白いのか、自分とフィーリングが合う作家は誰か?という観点で読み進めた。
日本昔ばなしをアニメで見るような感じで、教科書に載っていそうなお話(元ネタ)を5人の作家がそれぞれの個性・作風を発揮しながら脚色した競作集。作家の好みはあるものの、今回は作家の特徴はできるだけ考えないようにして、あくまでも出来上がった作品の面白さで比較してみたい。ちなみに、恩田陸と斜線堂有紀以外の3名の作家の名前はここで初めて見た。
私が一番面白かったと感じたのは、斜線堂有紀の「山月記」。虎の心理描写が秀逸だった。さすが売れっ子作家。次に面白かったのがあをにまるの「髭」。これも主人公の先生の心の動き・揺らぎが悲しいほど伝わってくる。逆に、一番期待していた恩田陸の「安寿と厨子王」がテーマの方向性の転換が単純すぎて面白みに欠けていたのが残念だった。
内容を良く確認せず、通販で書籍を買う機会が最近多くなっているが、もうそろそろこの読書方式には限界が見えてきた。早く読まなければならない本の積読数も増えてきているので、優先順位をきちんと決めて読み進めていきたい。 -
Posted by ブクログ
最初はそうでもないなと思ったけど、手をつけたからにはとそのまま読み進めたら途中から案外はまってしまった。シリーズ?でもないけど、多聞が出てくる作品としては3作目ということを知らずに最初に読んでしまったけど、特に問題はない。
様々な都市で喫茶店巡りするのはすごくいいな。時々お酒になるのもいい。怪談は、自分にはほぼ全く話すネタがないから無理かな笑
個人的な話でしかないけど、本作の一部分はRSR2026の会場で読んだ。遠くから音楽聴きながら、椅子に座って風に吹かれながら本を読みたいなと思って。贅沢なフェスの時間を味わいました。その時に読む本として、これがしっくりきました。
フェスでなくても、多聞たちのように、あちこち巡りながら外で読んだら楽しい本かもしれません。