恩田陸のレビュー一覧

  • 不安な童話

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    「見えすぎる」ということは、じつは「見えない」というのと同義。これはそこのところをうまく扱った作品ですね。二十五年前に変死した天才画家の生まれ変わりではないかと言われた主人公は、画家の遺子とともにその死の謎を追いはじめるのだけれど……。偶然だろうけど、最近この「前世」というやつを題材にした作品に連続して遭遇しています。高橋克彦の「前世の記憶」とか加門七海の「喜三郎の憂鬱」とかですね。この「前世」の処理の仕方でその作家がどのような方向を向いているのかを推し量ろうとするのは乱暴なのだろうな。「前世」と恩田陸という名前から読む前に思っていたよりはストレートな展開なのにちょっと驚きました。

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    2026年01月26日
  • 球形の季節

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    学校というのは怪談の舞台になりやすい場所である。作者の第1作『六番目の小夜子』は学校という特殊な場において形成された伝説をじつに見事に描いた作品であった。この『球形の季節』においても、学校の中で語られる噂話が物語の重要なファクターとして登場することになるのだが……。日常の延長線上に異世界がある時、それを感知できる者とできない者、あるいはそこに足を踏み入れることができる者とできない者というのはどのようにちがいがあるのだろうか?そして、それを知り得ることと知り得ないことはどちらが幸福なのだろうか?この作品のなかではなんだか夢のように時間が流れているような気がする。そして学生時代の時間というのはこの

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    2026年01月26日
  • 慄く 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    すんごくバラエティに富んだアンソロジー。目当ての貴志作品は動物ホラーミステリで良!他作品では明治モダンホラー「お家さん」が抜きん出ていた。

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    2026年01月26日
  • 図書室の海

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    短編集。
    それぞれ不思議だっだり、ちょっと怖かったりで楽しめた。
    個人的に時系列とか場面が飛ぶと、よくわからなくなるので、春よ、こいとノスタルジアが読んでて「??」ってなってた。

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    2026年01月24日
  • 酒亭DARKNESS

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    恩田陸の小説は怖い。その怖さは、日常が揺らぐような、寄る辺ない怖さである。
    当たり前の景色や暮らしの隙間に紛れ込む異界や異形のもの。そうかと思うと、人の知覚が無自覚に作動した結果、引き起こされる現象だったりする。それがランダムに編まれているので、ますます翻弄されるのだ。
    あいにくと不思議な体験をしたことは、ほぼない。けれども、この世ならざるものとか、常識では説明できない、まさに人知を超えたものもあるのだろうと思っている。そしてまた、恐れや疚しさなどから生み出された想像の産物が、リアルな形で見えてしまうこともあると思っている。どちらかに断ずることなく、できるだけニュートラルでいたい。
    だからこそ

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    2026年01月23日
  • 木洩れ日に泳ぐ魚

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    260120

    似ているという表現は良くないんだろうけれど、村上春樹を想起させる内容だった。
    丁寧な言葉遣いと、歪で強固な人間関係。

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    2026年01月20日
  • Seven Stories 星が流れた夜の車窓から

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    どの話も好きだけれど特に好きな2つを。
    まずは川上弘美さんの「アクティビティーは太極拳」から。
    何となく合わないと感じていた母と娘が、コロナ禍の最中、距離はありながらも同じ風景を共有し、長い旅の時間を過ごす贅沢さとほんの少しの切なさに胸がいっぱいになる。
    違う場所で暮らし、たまに顔を合わせるとやっぱり合わないと感じながらもその関係の面白さに気付いていく様子がとても丁寧に描かれていてとても気に入った。

    桜木紫乃さんの「ほら、みて」はどこかでも読んだことがあったと思うのだけれど2度目もやっぱり素敵だった。
    自分の両親もこうであってほしいと、こうなってくれるのならば、ななつ星の 旅をプレゼントして

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    2026年01月19日
  • 七月に流れる花/八月は冷たい城

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    ネタバレ

    こう言う恩田陸は大好き。雰囲気がとても良いし不思議な城に集められる少女たちと少年たちの不安な感じや不思議な行動とかが読んでいて楽しい。今回は結末も放り投げらる感じてはなく良かった(笑)

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    2026年01月19日
  • 珈琲怪談

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    出だしからカイル・マクラクラン!
    ブルーベルベットやツイン・ピークスを思い出すと不穏な空気感が漂って来るような


    虫の話しで思い出した事


    57~8年ほど前
    夏休みに近所の子達と花火をしていて、ふと一人で5、6メーター離れた場所に植わっている菊の茂みを見たら、
    葉の裏側にビッシリと白い蝶々がぶら下がっていて、その数が何十?何百?
    その多さに怖くなった事を思い出しました。
    そして、その時これはみんなに話したらいけない、と思い
    戻っても黙っていました。




    畑もない所で真夏にモンシロ蝶?
    次の早朝には一匹も居なくなってました。
    それから花火をしている時に思い出して見に行っても、もう二度と蝶

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    2026年01月19日
  • 木洩れ日に泳ぐ魚

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    話がどんどん進んで行く中で、いろんな真実が出てきて、2転3転して面白かった。
    本来話していたことから若干離れたり、戻ったきたりで、ふたりの会話をそばで実際聞いているかのような感じがあった。
    結局なんだったんだろうという部分が多くて、色々自分なりに考えられる楽しみもあるが、不完全燃焼だった。

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    2026年01月18日
  • 慄く 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    ホラーアンソロジー。色々な怖さがありました。不思議な雰囲気があるもの。だんだんと恐怖が迫ってくるもの。恥ずかしながら「ホラー言えば幽霊や殺人鬼もの」と思っていたけど、もっともっと幅広いジャンルでした。

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    2026年01月18日
  • 酒亭DARKNESS

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    旅に出て飲みたくなる、そして不思議な気分になる話。懐かしい姫路城を思い出した。その土地の味、話を味わうっていいな。

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    2026年01月17日
  • 六番目の小夜子

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    どう言う展開になるか、ドキドキしながら読み進めた。
    最後は思ったよりあっさり終わったように感じて、終わり?ってなった。
    もう少し読みたかった。

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    2026年01月16日
  • ネバーランド

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    出だしこそストーリーに入り込めるか不安を感じたものの、人物や料理、場面ごとの細やかな文章描写が丁寧でだんだんと惹き込まれていきました。
    重い内容も含まれながらも、人物たちのカミングアウトと成長を見届ける中で温かな気持ちになり読み終わりが名残惜しく感じられる作品でした。

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    2026年01月14日
  • 朝日のようにさわやかに

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    ブラック要素に特化したショートショートみたいな短編集。
    水晶の夜、翡翠の朝では結構思い切った設定ではあったが、やはり著者といえば学校ものだとしっくりくるな〜と感じた。ご案内は思った以上に短くて、そこが逆に良かった。
    淋しいお城は大人向け童話のようで、これは続きが出ているらしく、気になる。

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    2026年01月14日
  • 六番目の小夜子

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    夏のホラー読書クラブで読んだけど、ホラーじゃなくて残念でした。私は物語にあまり共感できませんでしたが、超自然的なミステリーを含んだ成長物語が好きな方にはおすすめです。

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    2026年01月14日
  • 図書室の海

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    短編つて自分の中では乗り換えの多い日帰り旅行に持って行くもの一つです。これは最近、はまってる恩田陸さんだから尚更良かった。あつ最初に恩田さん読んだのも『常野物語光の帝国』が一話載ってるアンソロジーだった。恩田ワールドに誘ってくれたアンソロジーに感謝してます。

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    2026年01月13日
  • 木洩れ日に泳ぐ魚

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    ネタバレ

    ⭐️2.5
    引き込まれるように一気に読んだ。
    同棲解除前の男女の長い一夜。二人の関係とあの夏の出来事について少しずつわかっていく。意外な情報ばかりでページを捲る手が止まらなかった。ただ、引きが強かった割にオチだったり釣れた魚は小さかったな、という印象で⭐️2.5。(他の人の感想にもあるが、事件の真相が記憶頼りで真実なのか不透明でスッキリしない点)

    恋愛ってどういうこと?愛するって?と問われているのか。目に見えない気持ち、自分ですらわからない感情、愛なんてまやかしみたいなものだって言われてるような気がする小説だった。

    自分が女性だからか、アキの主観(つまりヒロの客観的な叙述)にすごい共感した

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    2026年01月12日
  • 木洩れ日に泳ぐ魚

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    個人的に登場人物たちに感情移入はできなかったけど、相手を思っていたはずなのに、それが「愛」と呼べるものではないことに気づく瞬間ってあまり経験したくはないなと思う。
    一度冷静になってしまうと気持ちを戻すことは簡単ではないから。今、自分が信じている愛が愛でないのであれば、それに気付かぬまま生きていきたい。

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    2026年01月12日
  • ユージニア

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    ネタバレ

    大量毒殺事件について、関係者がインタビューの形でその当時のことや関係者について語っていく。
    だれが語っているのかは、読み進めていかないとわからず、最初の数人は理解するのに時間がかかったが、そのうち事件の概要が明らかになり、語っている人物についても予測がつくようになり、読みやすくはなった。
    しかし、話の進行がかなりゆっくりで、さらに最後まで読んでも犯人が誰なのかわからず、読後感はあまりよくなかった。

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    2026年01月11日