蛇行する川のほとり

蛇行する川のほとり

605円 (税込)

3pt

演劇祭の舞台装置を描くため、高校美術部の先輩、香澄の家での夏合宿に誘われた毬子。憧れの香澄と芳野からの申し出に有頂天になるが、それもつかの間だった。その家ではかつて不幸な事件があった。何か秘密を共有しているようなふたりに、毬子はだんだんと疑心暗鬼になっていく。そして忘れたはずの、あの夏の記憶がよみがえる。少女時代の残酷なほどのはかなさ、美しさを克明に描き出す。

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蛇行する川のほとり のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2022年12月28日

    恩田陸の小説なのに、途中まで心理ホラー小説みたいに読んだ。女性心理がわからないだけに、余計に恐ろしかった。
    こういう小説を読むと、いつも自分が抜け作なのか自問する。でも、読む合間に推論している時間が、意外に充実していて楽しめました。さすがです。

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    Posted by ブクログ 2022年12月19日

    めちゃくちゃ好きな作品。登場人物が美男美女ばかりで、読んでいてサクサク読めるし、特に美術部のお話っていうのがもう良き!高校時代、美術部だったから読んでいて凄く面白かった!合宿ていうイベントなのがもう最高!高校時代のあの頃を思い出して浸れる。

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    Posted by ブクログ 2023年02月25日

    ミステリーという印象ではないけど、全編通して事件が尾を引いていて謎が霧のようにぼんやりと辺りを満たしている感じ。
    夏の早朝のような、眩しいがまだ一枚膜があるような不思議な感じ。登場人物の思春期(本の中の表現では「少女」)らしさのせいか。

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    Posted by ブクログ 2023年02月03日

    登場人物である毬子、芳野、真魚子、そして物語の核となる香澄の4人の視点から物語は展開して行く。
    恩田女史が描く女高生達は、常に可愛い少女ではなく、大人びた美しさを擁した女性たちだ。
    今回の4人の女高生たちもこの例に洩れず、女高生とは言い難いほどの神秘性を与えられている。
    物語の前半は、同級生や下級生...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年11月13日

    高校生の歪みながらも美しい夏と、まだ幼かった少女ともう熟れきってしまった大人の過去の約束、事件が絡み合う作品。美しく、哀しい物語だった。

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    Posted by ブクログ 2022年09月29日

    先入観や事前知識無しで読みました。
    どストレートな青春物、ミステリー、SFなど、いろんなパターンがあり得る作家さんなので、どんなもんかと思って表紙をめくると、1ページ目にあらすじっぽいことが書いてあります。
    どうやら、どストレートな青春物ってだけでは済まなそうな雰囲気。
    出てくる登場人物は大人びた美...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年01月17日

    細やかな表現から
    川のほとりの家の風景や美しい登場人物が想像できてぐいぐいひきこまれてしまうミステリアスな話
    上級生が大人びて見える学生時代も思い出させてくれた

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    Posted by ブクログ 2021年11月25日

    読んでいてちょっとゾクゾクするような怖さがあっておもしろかった。映画『ヴァージンスーサイズ』のような美しくて危うい少女時代の雰囲気が好きな人にはオススメです。

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    Posted by ブクログ 2021年08月03日

    恩田陸さんの小説を読むのは、前回読んだ『蜜蜂と遠雷』に続いて二作目です。

    あらすじにもある通り、「少女時代の残酷なほどのはかなさ、美しさを克明に描き出す」作品で、ミステリーが中心となりながら、細やかな描写に目を奪われます。

    主体となる登場人物のうち、毬子、真魚子、香澄、芳野の四人の視点から物語は...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年05月18日

    香澄と芳野の大人を信用しないスタンスは一種の防御姿勢。信じてない=期待しない→上辺には出さない。心理的には楽なんだろうけど正しい在り方なのかはわからない。ただ自分も親と接して行くにあたってこういうやり方もあると知れた。処世術的には、こっちの方がいいのかもしれない

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