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昭和四十四年、京都。大学の新入生で、大の日本映画ファンの「僕」は友人の清家忠昭の紹介で、古き良き映画の都・太秦の撮影所でアルバイトをすることになった。そんなある日、清家は撮影現場で絶世の美女と出会い、激しい恋に落ちる。しかし、彼女は三十年も前に死んだ大部屋女優だった…。若さゆえの不安や切なさ、不器用な恋。失われた時代への郷愁に満ちた瑞々しい青春恋愛小説の傑作。
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Posted by ブクログ
学生闘争のあおりで東大の入試が中止となり、京大に進学した三谷薫。
彼が京都の映画館で会ったのは、清家忠昭と言う、京大の医学生だった。彼は高校を中退し、好きな映画の撮影所でバイトをしながらも、父親の言うとおりに大検を受けたという経歴を持っていた。
主人公・三谷は、清家の誘いで撮影所のバイトを始め、同じ下宿の結城早苗と共に、三人で映画のエキストラをした。そこで大部屋女優・伏見夕霞に会う。
その女優は実は何十年も前に亡くなっていて.....
前知識なく読み始めたので、大正昭和の映画を辿りながらの話かと思っていたら、物悲しい少しホラーな話だった。
浅田次郎さんのこういうお話は結構好きです。
Posted by ブクログ
私は浅田次郎のことを"泣かせの作家"と言っていました。でも最近、特にこの作品を読んで、少し変わって来ました。
浅田次郎は色々な顔を持っています。「壬生義士伝」の泣かせ、「きんぴか」の哄笑、その他にも有りそうです。しかしどれについても言えそうなのは"濃い"という事です。
この作品でもそうです。特に終章の僕と早苗先輩の別れのシーン。これでもかとと攻めてきます。どうやったら読者を感動させられるか?それだけを考えて、渾身の力を込めて文章にして行く。そんな感じがします。
どの作家でもそういう思いは有るのでしょう。しかし、例えば藤沢周平などは、そうした思いが文章の中に一旦昇華された感じなのに対し、浅田次郎の作品は直接的に読者に伝わって来ます。人によっては嫌うかもしれません。でも私には合っているようです。
浅田次郎の不思議な青春物語。お勧めの作品だと思います。
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小説・文芸
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