【感想・ネタバレ】蛇行する川のほとりのレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

恩田陸の小説なのに、途中まで心理ホラー小説みたいに読んだ。女性心理がわからないだけに、余計に恐ろしかった。
こういう小説を読むと、いつも自分が抜け作なのか自問する。でも、読む合間に推論している時間が、意外に充実していて楽しめました。さすがです。

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2022年12月28日

Posted by ブクログ

めちゃくちゃ好きな作品。登場人物が美男美女ばかりで、読んでいてサクサク読めるし、特に美術部のお話っていうのがもう良き!高校時代、美術部だったから読んでいて凄く面白かった!合宿ていうイベントなのがもう最高!高校時代のあの頃を思い出して浸れる。

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2022年12月19日

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ネタバレ

美しい。綺麗。ノスタルジーで清廉だけれども妖しくどろっとした雰囲気で進むストーリー。そこに突然の香澄の死という衝撃的な展開。 明かされた真実、というより彼ら彼女たちが見出した真実は残酷であったが、終章を読んで震えた。ほんとうの真実,香澄の想い,あの言葉の重さ,この後香澄に起こること。しばらく動けんかった。私にとっては、ある種、ラスト2行でひっくり返った小説だった。

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2021年09月17日

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再読。購入本。実家で見つけて。
恩田陸の書く少女はやっぱりいいな〜。お話もほとんど忘れてたからハラハラしながら読めちゃった。

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2024年05月12日

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ネタバレ

完璧な美少女・香澄と芳野に、香澄の家で演劇部の舞台背景を完成させるべく夏合宿しようと誘われる毬子が、数年前に香澄の家で起きた事件を巡って起きるあれこれに巻き込まれる話。毬子・芳野・毬子の友人の真魚子と視点人物を変えて語られる。青春小説かつサスペンスアンドややホラー。
香澄の母の自殺だった、というのは納得するんだが、結局香澄と毬子の事故は香澄の仕掛けた自殺だったのか、だとしたらその動機はなんなのか、いまいちわからない。登場人物が死んでオチをつける話は、それで感動する場合もあるけど納得の展開でなければ往々にしてチープなオチに思えてしまう。だから前半までは面白くハラハラしながら読めたけど、ちょっと不完全燃焼な気がした。

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2023年08月26日

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ミステリーという印象ではないけど、全編通して事件が尾を引いていて謎が霧のようにぼんやりと辺りを満たしている感じ。
夏の早朝のような、眩しいがまだ一枚膜があるような不思議な感じ。登場人物の思春期(本の中の表現では「少女」)らしさのせいか。

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2023年02月25日

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登場人物である毬子、芳野、真魚子、そして物語の核となる香澄の4人の視点から物語は展開して行く。
恩田女史が描く女高生達は、常に可愛い少女ではなく、大人びた美しさを擁した女性たちだ。
今回の4人の女高生たちもこの例に洩れず、女高生とは言い難いほどの神秘性を与えられている。
物語の前半は、同級生や下級生たちから憧憬ともいえる視線を集める美しい少女4人の関係が綴られる。
その彼女たちの舞台となっている背景が美しく、緑豊かな欧風の牧歌的な川べりの風景が思い浮かんだ。
そんな環境の中で、女高生らしい4人の交友関係に、徐々にではあるが違和感が生まれてくる。
少女たちが抱く違和感は、香澄の母親の死が殺人なのかどうかという過去の悲しい出来事に起因し、それぞれの想いが疑心暗鬼となって重なりあい、ミステリー物語へと進んで行く。
殺人事件であった場合、犯人は誰なのかが最大の関心事となる。
香澄の母親の死は、4人の少女たちが6〜8歳頃の事件と云うこともあり、細部までの事実はお互いに理解していない。
がしかし、成長と共に過去の様々な記憶が繋がり、漠然とではあるがそれぞれに考えを抱くようになる。
4人の女高生たちに加え、幼い頃からの仲間だった男子二人が絡み、昔起こった事件の真相に迫って行く。

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2023年02月03日

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高校生の歪みながらも美しい夏と、まだ幼かった少女ともう熟れきってしまった大人の過去の約束、事件が絡み合う作品。美しく、哀しい物語だった。

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2022年11月13日

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先入観や事前知識無しで読みました。
どストレートな青春物、ミステリー、SFなど、いろんなパターンがあり得る作家さんなので、どんなもんかと思って表紙をめくると、1ページ目にあらすじっぽいことが書いてあります。
どうやら、どストレートな青春物ってだけでは済まなそうな雰囲気。
出てくる登場人物は大人びた美少女ばっかり。実在する人物として想像しづらい感じもある。少女漫画の世界のよう。
前半の雰囲気からだんだん「えっ?」ていうのが増えてきて、完全に予想外の展開でした。

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2022年09月29日

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ネタバレ

「ネバーランド」と対になるこの作品。
恩田陸さんの少年少女たちが出てくる作品はとても良い…
大人になりかけの少女たちが過去に事件があった家で夏を過ごす、そんな話。登場人物が魅力的で、語り手が章ごとに入れ替わることで登場人物への印象もうつり変わっていく。
三章の語り手の真魚子は読者の代弁者的な立場で、事件とは全く関わりのない立場から物語をみてストンと締めくくってくれるのが気持ちいい。
少し終わらせ方が強引かなと思うところはあったけど本当に真夏の夜の夢を見たあとのすっきりした不思議な気分になれるそんな話でした

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2022年01月18日

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細やかな表現から
川のほとりの家の風景や美しい登場人物が想像できてぐいぐいひきこまれてしまうミステリアスな話
上級生が大人びて見える学生時代も思い出させてくれた

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2022年01月17日

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読んでいてちょっとゾクゾクするような怖さがあっておもしろかった。映画『ヴァージンスーサイズ』のような美しくて危うい少女時代の雰囲気が好きな人にはオススメです。

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2021年11月25日

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ネタバレ

《有頂天になっていると、見ていた誰かに突き落とされる。素晴らしいことに胸を躍らせていると、必ず誰かが「そゆなつまらないもの」と囁く。そうして、背伸びをしてはうずくまり、手を伸ばしては引っ込めて、少しずつ何かをあきらめ、何かがちょっとずつ冷えて固まってゆき、私は大人という生き物に変わっていく。》


この物語で1番好きな文章。
キラキラとした中にも常に仄暗さがまとう。
それでも若い好奇心から離れることが出来ず、タイミングを失う。

こられほどスリリングではなくとも、
生きることに下手くそな時代に同じような気持ちを持ったことが何度もあるはず。
そんな雰囲気を思い出す。

こうすれば。
こう考えれば。
こう振る舞えば。

視点が幾度か変わるので、何度となく気付かされる正解。本当の正解かはわからないけど、上手く立ち回れなかった答え合わせを頭のどこかでしてしまう。

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2021年09月16日

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恩田陸さんの小説を読むのは、前回読んだ『蜜蜂と遠雷』に続いて二作目です。

あらすじにもある通り、「少女時代の残酷なほどのはかなさ、美しさを克明に描き出す」作品で、ミステリーが中心となりながら、細やかな描写に目を奪われます。

主体となる登場人物のうち、毬子、真魚子、香澄、芳野の四人の視点から物語は進んでいき、最後に短いながら凝縮されたネタバラシ。そういう展開になるかな? と予感しつつも、少女の胸を一杯に占めていた考えを思うと『儚さ』という言葉がしっくりきます。
派手な演出は無いですが、その代わりにじっくりと浸透してくる”重さ”が際立ちます。

『蜜蜂と遠雷』が純粋に音楽へと心を傾ける人たちを描いていると表現するならば、『蛇行する川のほとり』は一夏の儚い青春を描いた物語と言えると思います。

全く違う色合の話を二作品読んでみて、恩田陸さんに一層興味を持ちました。
他の作品も読んでみたい作家さんです。

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2021年08月03日

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香澄と芳野の大人を信用しないスタンスは一種の防御姿勢。信じてない=期待しない→上辺には出さない。心理的には楽なんだろうけど正しい在り方なのかはわからない。ただ自分も親と接して行くにあたってこういうやり方もあると知れた。処世術的には、こっちの方がいいのかもしれない

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2021年05月18日

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恩田さんの少し恋愛要素を入れるところが好きだ。定番の全てがラブストーリーになっている小説というわけではなく、ほんの少しの要素に私はきゅんきゅんさせられてしまう。暁臣くん絶対イケメンだろ笑。毬子さん羨ましい!!この小説のコンセプトは少女なんだろーな。みんな無垢な可愛い少女だったけど秘密を持つことで脱皮して女になる。そんな感じの意味があるよーな気がする。あんまり意味を求めて小説を読むのは好きじゃないけどね。恩田さんの小説は好きだなー。なんか答えを教えてくれない感じが好き。今まで受験勉強とかでは答えしか与えられてこなかったから、答えがない感じ好きだなー。

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2021年03月21日

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ネタバレ

高校生くらいに呼んだ気がする、再読。
その頃の感想は「やっぱり恩田さんの描く女の子たちは強くて、こうなりたい」
今となってはそれが毬子なのか、香澄なのか、芳野なのか、真魚子なのか、わからない。

てか香澄死ぬんだっけ
びっくりした

終わり方も綺麗だったなあ
香澄の視点で終わる感じがいい

わたしがあの時感じた「強い女の子」って誰だったのかな
強くて綺麗なんだよなあ
誰だろう、でもみんなそれぞれ強さがあった気がするな

そして美しい
「少女」の残酷さが美しいな

ストーリーの展開も静かで美しい
本格サスペンスには遠いけど、恩田さんの作品が好きな人にはわかる感覚だと思う
月彦が香澄のお母さんを殺した犯人が香澄だと告げた、最後に香澄の視点でそれはお母さんからの指示だったと
それを知ってる人はそして誰もいなくなる
残酷な終わりで美しい

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2024年05月03日

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少女たちの一人称小説。ミステリでよくある、結末→本当の結末 の構成だった。
お嬢様、美少女、御屋敷での合宿と来ると、百合っぽいのかなと思ったけれど、そんな感じではないかな。

少女の一人称視点+世界観で、ややべっとり、叙情的な表現が続く。ミステリと言われると微妙。

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2023年09月09日

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百合もののミステリが読みてえ!!
その結果たどり着いた作品。恩田陸は初めて読んだ。
少女の世界を描くリリカルで繊細な表現はさすが名のある作家だなあと思うが、男が出てくる点とミステリの薄さがコレジャナイ感。
肌に合わなかっただけで、クオリティは高い。

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2023年08月24日

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不穏な空気の中で、それぞれが秘密を抱えながら進んで行くストーリーに引き込まれた。

美しくも、どこか残酷さも備えた少女たちの描写が印象的だった。

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2023年08月22日

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なんかとてももやもやした。後書きで著者が「わたしが感じていた「少女たち」を封じ込めたいと思って書いた」と言っているので、その「少女たち」にもやもやしたものを感じるのか?
ただなー、事件に自分が関わった/関わらせられた話の後、簡単に日常へ戻れるところは違和感があった。事件はあそこまで重いものにしなくてよかったと思う。

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2023年06月26日

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憧れの先輩たちに夏合宿にさそわれ、有頂天になる私。それもつかの間で、その家ではかつて不幸な事件があった。何かを隠している先輩たちに疑心暗鬼になっていく。
そしてその事件の真実とは。

幼い頃の事件がとあるきっかけで真実が明かされていく。

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2022年10月16日

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蛇行する川のほとりにある家での、かつての忌まわしい出来事の記憶を抱える少女たちのお話。

『魅力的にな女の子には、それぞれ異なる膜がある。みんな、違う色をしていて、手触りも違う』P.67
非日常的な舞台、謎めいた行動、思わせ振りな会話、かまの掛け合い、不穏な空気、憧れの先輩たち、取り巻く男の子、他を寄せ付けない間柄…、閉じた世界のこの物語にも何かしら膜を感じる。

『そうして、背伸びをしてはうずくまり、手を伸ばしては引っ込めて、少しずつ何かをあきらめ、何かがちょっとずつ冷えて固まってゆき、私は大人という生き物に変わっていく』P.34
そんな膜の中のこの作者らしい世界で、登場する美少女たちの、怜悧さや勝ち気、それと裏腹の脆さ、儚さ、危うさが楽しめる。

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2022年05月28日

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ネタバレ

んー幻想ほど憧れの女の子は幻想ではなく普通の女の子だったということだろうか
誰もが他人に夢を見ている、自分のイメージの世界を生きているということだろうか
一人で行こうとしたなんて幻想で、ただの事故死なんてめっちゃ残酷だな
その幻想が香澄を殺したみたいに見える
多分全然解釈違いだろうけどそうゆう印象

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2022年05月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

高校の夏休み、演劇祭の舞台装置を描くために、先輩、香澄の家に泊まり込むことになった鞠子。でも、そこに集ったのは、過去に起きた不幸な事件と深く関わりのある人たちだった。

香澄や鞠子はどう関わっていたのか、ハラハラしながら一気読み。最後に意外な真相が明かされるが、恩田さんのミステリーは、ホントに面白くて、今回もまた引き込まれてしまいました。

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2022年05月01日

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ネタバレ

3人?ぐらいの視点から物語が進んでいく。まりこの視点から最初は進んでいく。この人物が主人公かなと思いながら読み進めた。しかし途中で視点が変わり、まりこはほぼフェードアウト、、。勿論重要な役割は果たしているが悲しさが、、。
私にはこういった経験がないためあまり分からなかったが、女子学生ならではの生々しさ、リアルさがてできていたのだろうと感じる。
ある種、象徴となり彼女らの心に深く残ったのが印象的。

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2022年03月20日

Posted by ブクログ

恩田陸さんの少年少女の心情を描かれた作品が好き。
少女たちの純粋さ、危うさ、美しさ、全部詰まってた。 そして、真実はそれぞれにとって異なるもの。

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2022年02月17日

Posted by ブクログ

こういう雰囲気好きです。さすが恩田さん。
あらすじだけ読むと恐ろしいミステリーのようですが、過去の事件の真相に迫る不穏な空気の中、あの年代の少女特有の世界観や彼女たちの美しさに浸れました。

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2022年02月12日

Posted by ブクログ

友人が読みたいと言ってた本に興味を持って!

なんとなく、タイトルから穏やかな物語をイメージしていたけれど、
不穏で緊張感漂うお話だった。
恩田陸さんは「夜のピクニック」「蜜蜂と遠雷」などを読んだことがあったこともあり、雰囲気が全然違っていてびっくり!

高校生の彼女たちは私より年下だけど、
香澄も芳乃も毱子も真魚子も大人びていて憧れる〜
物語が進むにつれ視点が変わっていくから4人それぞれのキャラクターを感じやすくて、みんな好きになってしまった。

最後に向けて緊張感が高まっていくけど、
第三部が終わって油断していたところからの
終章の入りでひっくり返され。さらに終章のラストでもう一返し。
でもこれが個人的には救われる内容だったな、と思う。
第三者視点の感想なので、当事者である香澄についてはいろいろ想像してしまうけれど。

少女という限られた期間を封じ込めたような感じが、山田詠美さんの「放課後の音符」と、仄暗く美しい感じが小川洋子さんの「猫を抱いて象と泳ぐ」に通ずるものがあったかな〜なんて。

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2022年01月06日

Posted by ブクログ

それぞれが大きな感情に突き動かされてるはずなのに、人の感情なんて知ったこっちゃなく進むのが人生なんですよね。読んだ感想としましては、怖くてしばらく落ち着いてトイレに行けません

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2021年02月04日

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