恩田陸のレビュー一覧
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「夏」をテーマにした、小説が好きな人へ贈るプレゼント、というテーマのアンソロジー。好きな作家さん、江國香織さんと米澤穂信さんが入っているので買いました。町田そのこさんは最近コンビニ兄弟で知り、興味をもっている作家さんなのですが、初めて読みました。
短い短編が7つ入っているのですが、すべて短編なのにぐっと読みごたえがあり、素晴らしかったです。
SFかホラー?みたいな物語もあったけど、設定も面白かった。伊坂幸太郎さんの「ウッドペッカー荘事件」の中に出てくる皮肉な登場人物が、「穴があったら入りたい」っていうけど、出てくるときはどうするの?恥ずかしいから穴があったら入りたいんだろうけど、出てくるときの -
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大学生のころ、友達と六甲山全山縦走コースを登山したことがあるんだけどそれを思い出しながら読んでいた。
当時はいつものメンバー4-5人が終電で須磨駅に集まって、24時過ぎから登山を開始。開始直後はみんな興奮してテンションが上がっていることあり各々暗闇で写真を撮ったり、他愛もないおしゃべりしながら進むんだけど、3-4時間ほど経過すると一人一人の距離が空いてきたり口数が少なくなったりして必ず虚無の時間が訪れるんだよな。
一睡もせずに山々を越え、明け方になると少しずつ周りの景色も見えるようになり、太陽の光とともにむくむくと元気が起き上がってくる感覚もあったな。
明け方に一度、ボーッと歩いてると草む -
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宮部みゆきさんの作品読んだ「真実のトランク」
その前に江國香織のも読んでて、かなり癖が強いザ小説家みたいな描写をしていたから、それに比べてすごい私にとってスッと内容が入ってくるような感じの作家さんでした。
読み終わった時に思わず「えー、、、」と声出してしまって読後に物語を思い返して考え直したくなるような作品でした。考えさせられるの大好きかもしれん。謎深いから読んだ人と考察を言いあいたくなるような、行間?っていうんかな、全てを書き切らない美徳みたいなものを感じました!!66歳らしい。やから価値観とか合わへんのかなとか思ったけど全くそんなことなくて、不思議です。本って。
他の人に勧めるとしたら、 -
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名作だとは聞いていたが、予想以上に素晴らしかった。さすがは第二回本屋大賞。
物語の最初から最後まで描かれるのは、高校の歩行祭の2日間のみ。
突拍子のない出来事も発生せず、ただただ、葛藤、不安、緊張感を漂わせながら、横方向に時間が流れていく。作品中の細かい描写やセリフがフックとなって、今を生きること、人間関係の中で形成される自己認識、プライドなど、作中の主人公たちと同じく、若かりし頃に自分の価値観を形成した大切な記憶が掘り起こされる。恋愛だけが青春だけじゃないんだなと、懐かしさと共に多幸感に包まれながら、登場人物たちと同じくゴールをめざしている気になった。歩行祭がこのまま終わらないまま本をずっ -
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『愚かな薔薇』英題を訳すと永遠に咲く薔薇と訳せる。作中では「聡いバラは、咲いて、散って、ちゃんと枯れるの」「だけど、愚かなバラは枯れない。咲いたまま、永遠に散らないし、枯れない」と言うセリフが書名の意味でもあり本書の核でもある変質体の比喩である。
血切りと言う行為から私はドラキュラを想像していたのだが読み進めていくうちに萩尾望都の「ポーの一族」を連想した。ただし舞台は西洋から日本の地方都市として描かれているのも恩田陸らしさが際立っている。地球の終焉後も宇宙に存在する為に虚ろ船乗りを増やそうと長旅が可能な変質体に進化すると言う壮大なストーリーなのだ。ホラーでもありSF的要素もありの私好みの小説で -
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ネタバレ学校行事で歩く1日の事なのに、どうしてこんなに面白
く書くことができるのだろう。
一年前に参加していた、誰も知らない生徒の話が出て来
た時は、ホラーか?と思ったくらい、予備知識なしで読
み始めたけど、情景描写、会話、話の中心の貴子と融の
心の内、全てが興味深くて退屈しなかった。
高校生の恋愛観だったりなのに、共感できたり、理解で
きることが多くて、そういう点では年齢を感じなかった。
貴子と融、お互いに対する微妙な感情描写も良かった。
夜のピクニックというタイトルも良い。
恩田さんの本は過去にも何冊か読んでるけど、他も読ん
でみたくなった。 -
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ネタバレある男の死という出来事が序盤で出されるも、なかなかその事件が起きず、それまでがとても長く感じられてもどかしかった。
しかし、主人公2人の血の繋がりについてが仄めかされたり、その男の死の出来事が登場してくると、一気に面白くなり、最後は一気に読み切った。
他の作品でもあったが、やはり血の繋がりがあることを知らずに、血の繋がりのある人に出会うと、運命だと勘違いして恋心が芽生えてしまうものなのか。でも当人達にとっては死を選びたくなるほどの大きな悩みになってしまうことに、すごく不思議な気持ちになった。
「私が彼を好きだったのは、彼が私を好きだったからだ。私は私を好いてくれる彼が好きだったのであって、彼を -
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『蜜蜂と遠雷』のスピンオフ短編集。
どの話も「○○と○○」というタイトルで統一されていて、それぞれ2人の人物を軸に描かれているのが面白かった。
「祝祭と掃苔」で始まり、「伝説と予感」で終わる構成、その本のタイトルが「祝祭と予感」なのも含めて、一冊全体のまとまりが綺麗。
一番好きだったのは「竪琴と葦笛」。ナサニエルとマサルの師弟コンビ(このお話ではまだ師弟ではなかったけど)の二人ともちょっと子供っぽいところが見られてとても微笑ましかった。
最後の「伝説と予感」だけ、それまでとは少し異質で、夢を見ているような不思議な話だったのも好き。『祝祭と予感』というタイトルに繋がるような、ふわっとした余