恩田陸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ホラーミステリー、になるのか。後ろが振り向けないようなゾッとする怖さではないので読みやすい。(私はホラーは苦手です)
謎解きの気持ちで読んでいたが、そうゆうストーリーではなかった。暗喩だらけの印象で、何を訴えたいのか、モヤモヤしながらラストの解説を読むと、分かりやすくて満足。
要所要所に、残りわずかな学生生活への憂いや、制限された学校という場所への閉塞感、勉強学歴への疑問など、様々な思いを感じる。
これは何歳の人でも読めるし、何度読んでも考えさせられる。
生徒数や素行などは昭和を感じ、それがまたこの物語の世界観を作り出す要素になっている。
まだ、アレは続いてるのかな。 -
Posted by ブクログ
大好きな恩田陸さんの作品!山本周五郎賞受賞作!
演劇と現実が交錯しながら進んでいくストーリーはやや難しかったですが、目まぐるしい場面展開で最後まで飽きずに読めました!
会話劇と余韻のあるラストはとっっっても好み!
最後はどんどん真相が明らかに…。
ホテルの中庭で劇作家が死んだ事件やビル街の中庭で死んだ事件、舞台ではさらに新婚の夫が死んだ事件と物語では謎が溢れかえっていました。そこに作中作や作中作中作も挟まれていて読み応えがすごかったです。
初めは男や女と表現されていた場面が名前が当てられることで話に深みと広がりが出てくるのを感じました。
一回では理解しきれない部分もあるのでまた再読したい!
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Posted by ブクログ
これは、犯人を当てることが目的の推理小説ではない。むしろ、事件を通して「人は人をどう見るのか」を考えさせられる作品だった。
ある名家で起きた毒殺事件。
生き残ったのは、盲目の少女・緋沙子ただ一人。
数十年後、事件を再調査するため、関係者へのインタビューが行われる。
証言を読み進めるうちに、あたし自身も「もしかして緋沙子が……?」と疑わずにはいられなかった。
でも、最後に彼女の胸の内に触れたとき、その疑いは一気に切なさへ変わった。
盲目で、美しくて、知性があって、勘も鋭い。
そんな「特別な人」だからこそ、周りは彼女を恐れ、勝手なイメージを作り上げてしまう。
被害者なのに、誰にも信じてもらえない。
周りから作り上げられた「特別な人」という物語の中で生きるしかなかった彼女を思うと、胸が苦しくなった。
人は、自分とは違う存在を恐れてしまう。
そしてその恐怖はいつの間にか、
「あの人ならやりかねない」
という根拠のない先入観に変わってしまうのかもしれない。
最後、彼女はもう「美しい人」でも「盲目の少女」でもなく、ただの一人の人間としてそこにいた。
そのときの彼女の痛々しさと、どこまでも報われない孤独が、ずっと心に残った。
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Posted by ブクログ
ネタバレ真実とは何で、誰に分かり得るものなのか。
ミステリだけど、ミステリより深いものを見たような気がする。
ミステリを読む時、なんとなく犯人が誰か、どんな動機かを推理しながら読んでいる(当たることなどそうそうないが)。物語はとある事件を追うインタビュアーの視点と、回想で進んでいく。私たちは想像しながら読み進める。可憐で神秘的な犯人を。鮮やかに、優雅に、未解決事件を裏から操る犯人を。名探偵に指差され、読者への一礼と共に有終の美を飾る犯人を。
さて、私たちが望んだ犯人はそこにいたのだろうか。この物語にとっての真実は、果たしてどこにあるのでしょうかね。