恩田陸のレビュー一覧

  • 月の裏側

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    私にとって恩田陸という作家は馬が合うようで外れが無い。
    今回は珈琲怪談からシリーズ遡りの読書。主人公である塚崎多聞の飄々としたキャラクターはそのままだがストーリーは珈琲怪談と異なり自分が体験するホラー。失踪した人が1週間程度で戻ってくる。いわゆる神隠しのような状況を調べる所から始まり、どんどん身近に迫ってくる。ストーリーそのものは他でも聞いた事がある感じだが、文章が綺麗で示唆に富んでいる。
    次の塚崎多聞シリーズも読んでみたい。

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    2026年06月25日
  • 六番目の小夜子

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    再読。
    『六番目の小夜子』は、恩田陸さんのデビュー作で恩田陸さんの母校茨城県立水戸一高が舞台になっている。『夜のピクニック』も水戸一高が舞台である。
    季節ごとに章が分かれているせいか、読みやすかった。
    高校生活最後の1年間で素敵な思い出を作りたいと思いつつも、受験を控えた、高3という不安定な時期の高校生の姿を瑞々しく描いていて、自分が高3だった時のことを思い出して懐かしくなってしまった。
    そんな高校生活に十数年も続いている『サヨコ伝説』が加わってミステリアスに展開していく。

    二番目のサヨコと同じ名前を持つ謎の美少女転校生津村沙世子。『サヨコ伝説』とは? 六番目のサヨコの正体は? 秋と沙世子が火事の時に見た校舎の屋上にいたセーラー服姿の髪の長い女の子は誰なのか? など、興味を持って読み進めることができた。

    学園祭の全校生徒全員参加による朗読劇の場面は緊張感と迫力、そして不気味さが高まって来てドキドキしながら読んだ。

    NHKで放送していたドラマもまた観てみたくなった。

    心に残った文章
    ・学校というのは、なんて変なところなのだろう。同じ歳の男の子と女の子がこんなにたくさん集まって、あの狭く四角い部屋にずらりと机を並べているなんて。なんと特異で、なんと優遇された、そしてなんと閉じられた空間なのだろう。

    ・たとえ四人が大学生になって再会したとしても、もう二度とこんな一体感、この四人がいるべき場所にいるという、世界の秩序の一部になったような満足感を味わうことはないだろうと。(由紀夫)

    ・「つまりな、学校というのは回っているコマのようなものなんだな。いつも、同じ位置で、まっすぐ立ってくるくる回っている。で、おまえら生徒がヒモを持って、コマを一生懸命バシバシ叩いて、コマが失速して倒れないように努力するわけだ。そして、ヒモをどんどん後輩に渡していって、次々と別の生徒がコマを叩く。コマはずっと同じ一つのコマだけど、ヒモを持つ人間、叩く人間がどんどん変わっていくわけだな。(略)このコマの回り方っていうのが、それぞれの学校の個性と伝統というわけだ」(黒川先生)

    ・時が継続し、円環しつつ蓄積されていく学校。
     一回性の、直線的な時の中にいる生徒。
     いわば、永遠と刹那ー。
     その相反する二つの時の齟齬が、学校を劇場にする。サヨコ伝説のように生徒の間で代々語り継がれていく伝説やしきたり、儀式といったものは、永遠と刹那の狭間からたちのぼってきたのではないか。(『解説』岡田幸四郎)

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    2026年06月22日
  • ドミノ

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    えーこの先どうなっちゃうの?と思いながら読み進められるから楽しい。登場人物多すぎて誰だっけ?ってなるけど、読んでいくうちに慣れる◎

    最後ちょっと無理矢理感あるけど、
    わたしはこのドタバタ疾走感好きだったなー。
    とても爽快。

    特に子役のちゃん話しが1番印象に残りました。

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    2026年06月22日
  • ユージニア

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    妻のおすすめで読んだ
    ずっとインタビューのような目線で切り替わっていくけれど、自分の世界も本に合わせて切り替わっていく感覚になる

    最後は少し読者に考えさせる意味もあり?もやもやしたが、すこしホラーな部分と悲しみが入り交じる小説でおもしろかった

    また完全版を再読としてすこし時間をおいて読んでみたいと思った

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    2026年06月21日
  • 木洩れ日に泳ぐ魚

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    ネタバレ

    一見、静かなのに、読み進めるとどんどん強い感情がなだれ込んでくる小説。
    読む前の印象とは全く違った。そして、ものすごく面白かった。

    疑いあって、探り合って。
    真実を突き止めようとしたり、余韻を残そうとしたり、相手の気持ちをはかろうとしたり、感情的になったり、記憶を整理したり。
    終わりに向けて、ありとあらゆる作業が展開されていた、たった一晩で。

    なにも共有できていなかったことが共有され、相手への気持ちがかたちを変える。相手の素性がわかる。そして、朝がくる。

    秘密の共有や障壁で成り立っていた関係性が、実は別物だったとわかるとき。
    それも意識的な選択でもあるように思えた。恋愛のおわりを見届けた、という感覚。

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    2026年06月21日
  • チョコレートコスモス

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    演劇のオーディション小説
    素人の天才少女の演技には毎回驚かされる。
    ラストの東響子と飛鳥の演技は息する事を忘れそうになるほど、没入感があった。

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    2026年06月20日
  • チョコレートコスモス

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    活字だけで天才的な演技をここまで明瞭に表現できるものなのか。気づけば飛鳥の演技が待ち遠しくなっている自分がいた。読んでいて映像が浮かんでくるような本だった。

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    2026年06月19日
  • チョコレートコスモス

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    題名の意味が全く分からず読み進めました。舞台のオーディションの緊迫した様子が生き生きと表現されていて、さすがだなと思いました。続編がまだとのこと。残念です。

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    2026年06月19日
  • チョコレートコスモス

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    とんでもない作品。
    天才を描かせたら恩田陸は天才。
    ゾッとしてげんなりして、そしてワクワクする。最高だ。

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    2026年06月19日
  • チョコレートコスモス

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    舞台の緊張感、迫力、鬼気迫る感じが文章から、文章の間から伝わってきた。演者の声の圧、視線、沈黙、空気の密度、俳優の舞台上の支配力そういったものがひしひしと伝わってきて、すごい本を読んだ!と思わせられる。
    神は細部に宿るというけど、俳優たちはそういうことをしているのかも、と思うと演技をじっくり観察したい思いにかられた。

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    2026年06月17日
  • 祝祭と予感

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    蜜蜂と遠雷のスピンオフとして
    読みごたえがあった
    その後の話と、過去の話が織り混ざり
    蜜蜂と遠雷をもう一度読み返したくなった

    春と修羅が生まれたきっかけの
    菱沼さんの話がよかった
    奏のヴィオラの話も好き

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    2026年06月13日
  • 愚かな薔薇 下

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    ネタバレ

    ホラーチックになるのか、そうでなければどういう結末なのかハラハラしながら下巻を読み進めた。
    奈智の心情の変化が細かく書いてあって、感情移入しそうになった。
    深志と奈智が次第に深い関係になっていくのが、反応や会話の様子から分かってドキドキしながらも応援してしまった。
    読んでいる時の謎が1回では全部理解しきれないけど、嬉しい終わり方なのかなと思った。

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    2026年06月13日
  • 光の帝国 常野物語

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    何度目かの再読。作者の作品のなかでこの本が一番好きかもしれないとしみじみ思う(黒と茶の幻想も捨てがたい)。一つ一つのシーンの魅せ方が抜群なので、群像劇とは相性が良いのかも。

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    2026年06月12日
  • spring another season

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    ネタバレ

    読んでいてとても幸せだった。バレエのことは全く分からないのに、この演目見てみたい…!と思わされるのは本当にすごい。フランツの引退、還暦になった春、その流れでジャンの話で締めくくるのは反則です。読み終えて拍手を送りたくなる小説だった。(とはいいつつ、賢の話のところが1番好きだったりします。)ありがとう!

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    2026年06月12日
  • こわい話の時間です 六年一組の学級日誌

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    子供向けなんですけど、じっくり読み進めていくうちにめちゃくちゃ怖いです…(笑)
    子供達だけじゃなく、大人の皆さんにも読んでほしい1冊です。

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    2026年06月11日
  • 木洩れ日に泳ぐ魚

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    松村北斗が、自分ならどう演じるか考えるとコメントしてこの本を紹介していたので、もうすっかり松村北斗で再生されてました。


    たった一晩。夜が明けるまでの一晩、とある男女の会話を描いた物語です。
    あの男を殺したのはあなた?
    あの男を殺したのは君?
    男の正体、2人の関係、愛とは何か、恋とは何か。
    読者を裏切る仕掛けがいっぱいで一気に読める。
    なんて濃密な夜なんだ。

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    2026年06月07日
  • ネバーランド

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    ネタバレ

    4人が暮らす松籟館は、少年たちが「対等な個人」として全き自分であれる聖域であると同時に、大人たちの視線によって「未成熟な子供」という枠に閉じ込められる場所でもある。この二面性を孕んでいるからこそ、本作のネバーランドというタイトルは非常に示唆に富んでおり、奥深さを感じました。

    四人それぞれが抱える心の傷や葛藤は決して小さなものではありませんが、この冬休みの出来事を経て、彼らの過去や現状への向き合い方が確かに変わっていく。その心の変容がとても面白く、印象に残る作品でした。

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    2026年06月07日
  • 小説以外

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    蜜蜂と遠雷しか読んだことがなかった。
    これだけ作者のことが分かった上でこれからたくさんの小説を読めることがうれしい。
    まずは夜のピクニックから。

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    2026年06月07日
  • 上と外(下)

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    面白かった。
    読み終わって、あとがき読んでなんか涙が出た。
    初めて作者に、ありがとうって無意識に言葉が出た。

    練もチカももなんて良い子たちなの。わたしも読みながらこの2人と一緒に冒険させてもらった気分。小さな大切な事がいっぱい散りばめられてる作品。

    例えばー。
    ひとの感情は長続きしない。勇気を出して頑張る時は必要。行動する時は、まずよく考えてから動く。
    荷物はもつ。準備をしておくって事よ。たぶん。
    事前の学びは必要→だから本を読む。もっと沢山あっただろうけど、覚えてない。でも、わたしの心の奥になんか残ってるんだろう。

    大切な事は、自己啓発本ではなくて、小説が教えてくれる。

    あー。この本を上下巻読んでいた時間よ。ありがとう。楽しかったぜ!

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    2026年05月27日
  • 麦の海に沈む果実

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    ネタバレ

    再読。暗い感じの学園で華やかなイベントや食事があり、普通の学校のような学生同士の会話や授業がある、ちぐはぐな場所で主人公の理瀬が翻弄される話です。殺人、自殺?失踪と色々おこるけど、怖いというより不気味な感じがしました。ミステリーでは無いので、事件に対しては完全な答えが無いものもありますが、それが気にならないほど雰囲気やキャラクターが良かった。

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    2026年05月18日