恩田陸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
あ〜おもしろかった!
恩田陸さんのあの終盤に向かって全体が明らかになっていく疾走感がたまらない
前作の「MAZE」が本当におもしろかったので期待を込めて読んで結果やっぱりおもしろい
今回は特徴的で魅力的な主人公恵弥にけっこう視点を向けた作品になっている
北海道H市にいる双子の妹、和実を東京に連れ戻すため赴いた恵弥
和実は不倫相手の若槻を追いかけてH市にいたのだが、恵弥が到着した頃若槻は亡くなっており、その葬儀の日であった
恵弥の目的は和実を東京に連れ戻すこと、そして若槻博士が関わっていたと見られる「クレオパトラ」を探すことだった
クレオパトラとはなんなのか?博士、和実、本妻の慶子、その親戚の -
Posted by ブクログ
ネタバレ「なぜこの結末を書いたのか?」
この問いから逃れることはできない。これと向き合わなければこの本は終われない。
本作の描写はあまりに柔らかく美しい。蒲公英草子とはよく言ったもので、麗らかな光が降り注ぐ日本の原風景のような楽園が広がっている。
淡い恋があったり、”にゅう・せんちゅりぃ”を生きる人々の葛藤と情熱の描きっぷりも巧みで、風景から心の描写まで筆が乗りに乗っている。
本当にこの美しい夏の記憶だけをずっと味わっていたかった。
だが、結末はどうだ。起承転落だ。それも深い深いところに突き落とされる。楽園で解きほぐされた剥き出しの心をガツンとやられて、問いを渡されたまま終わる。
だからこ -