【感想・ネタバレ】木洩れ日に泳ぐ魚のレビュー

あらすじ

恩田陸にしか書けない、緊迫の舞台型ミステリー

舞台は、アパートの一室。
別々の道を歩むことが決まった男女が、最後の夜を徹し語り合う。
初夏の風、木々の匂い、大きな柱時計、そしてあの男の後ろ姿――共有した過去の風景に少しずつ違和感が混じり始める。
濃密な心理戦の果て、朝の光とともに訪れる真実とは。
不思議な胸騒ぎと解放感が満ちる傑作長編!

「一つの部屋に、男女が一人ずつ。具体的な登場人物はこの二人だけ。そして、章ごとに男の視点と女の視点が入れ代わる。
読み進むうちに、どうやら、二人は今まで同居していて、引っ越しを決め、最後の夜を共に過ごそうとしていると分かってくる。
そして、さらに読み進めれば、二人はある殺人事件に関わっているのかもしれないという予感がしてくる。
……まだ、小説を読まないまま、先にこの解説を読み始めた人に伝えられるのはここまでです。」
(解説・鴻上尚史)

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Posted by ブクログ

ネタバレ

好きな作家さんです。
恩田さんの作品の中でもこの作品は文章の綺麗さや巧みな表現などがぎゅと詰まったお話だなと思いました。
登場人物はほぼメインの2人だけですが、交互の視点でお互いの心の機微を描いていて、どんどん先が気になり物語に引き込まれていく感じがしました。
互いの事情や性格を知れば知るほど、男の狡さが見えて腹を立てながら読んでいましたが、最後は彼女が彼に対する愛が違うものだと気づき、それを絶妙なやり取りで彼に思い知らせることができたので、私もスッキリしました。
男女の別れの物語として、男女の色々が詰まったとても素敵な作品でした。

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2026年03月04日

Posted by ブクログ

アパートの一室で最後の夜を過ごす男女の話。

ミステリーというより恋愛小説という感じでした。男女の視点が交互に変わることで、お互いへの気持ちが深掘りされていって面白かったです!腹の探り合い、猜疑心など心理戦もヒリヒリしながら読んでいました

少しずつ明らかになる真実にページをめくる手が止まりませんでした!

友愛、家族愛など愛についての考えやアキがヒロに急速に醒めていくシーン、木漏れ日の描写など随所に心に残るものがありました

ラストの余韻もよかったです。
あの描写は、この夜のことは記憶から消して生きていくということを意味しているのでしょうか…。

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2026年02月25日

Posted by ブクログ

引越し前の男女が部屋で語らうだけなのにどんどん引き込まれていく。
15ページほど読み進めるごとに新たな事実が分かり、お話がどんどん展開されていくので、読書苦手な人でも読みやすいと思う。
ミステリとしても面白かったし、友愛と恋愛と家族愛の違いについての考え方が深まった。登場人物と一緒に少しずつ読み解いていく感覚がとても癖
になる作品でした。

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2026年02月15日

Posted by ブクログ

私の心に刺さりまくる本でした。私は綺麗な情景が描かれる所謂女の子が好む恋愛小説が大好きです。この本はそんな本のような読み易さは最初は全くありませんでした。ですが、読み進めて行くにつれ物語に引き込まれていって、3時間ほどで読み切ってしまいました。終わり方もしっくりくるもので、最近読んだ数々の本からはなかなか感じられなかったベストな終わり方に感じました。短い本ですがとてつもなく内容が濃く、感想をすぐにでも書きたくなる本でした。ぜひ色々な人に読んでほしいです。

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2025年12月02日

Posted by ブクログ

2人の兄妹の会話劇によって物語が進んでいきました。

初めはとても運命的で、危なさのある兄妹という
関係、そしてその2人を切り裂く要因になっている兄妹(双子)だからこその通じ合うことという舞台情景に惹かれ、少し羨ましくも思っていました。

しかし、一つの事件をきっかけに、会話にズレが起こり、徐々に明かされていく真実とそれによって、感情自体が変わっていく様子がどきどきとしました。

死は生きる選択の一つというセリフが印象に残っています。

そして、恩田陸さんの情景が目の前に浮かぶような繊細な表現に吸い込まれました。
木漏れ日に泳ぐ魚たちの様子は幸せの表れなのかな。

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2025年11月29日

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別れることが決まった男女が過ごす最後の夜の場面だけを一冊で語る展開は他に見ないなと思った。ページを捲るたびに分かってくる2人の関係性、そして、あの男との関係性に驚きを隠せなかった。

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2025年11月27日

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重たいなーと思ったけど、少しづつ出てくる謎に読む手が止まらなかった。最後はスッキリした感じで、好みのラストでした。愛って何だろ。

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2025年11月07日

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ネタバレ

推理は推理のままで、真相はわからず仕舞いでしたが、情景と感情の描写の美しさが私好みでした。

特に、朝、に希望を感じ、絶望を感じる、という部分に深く共感しました。
何度も眠れない夜を過ごし、また朝が来てしまったと嘆いて、それでも今日は何か変わるかもしれないと期待せずにはいられない、そんな過去を思い出し、癒されました。

田舎のバス停、小雨の田んぼ、木洩れ日の森、静かで深い湖。
爽やかな気持ちで読み終えました。

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2026年02月08日

Posted by ブクログ

ミステリー小説であり、恋愛小説
1章ごとに男の視点、女の視点と変わっていき
終盤は目まぐるしく物語が動き、2度、3度とどんでん返しが起こるとても面白い小説だった

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2026年02月05日

Posted by ブクログ

恩田陸さんの小説は、まるで自分もその場にいるかのような錯覚をおこすものが多いのですが、今回は特に凄かったです。畳の匂い、男女2人から伝わる緊張感、春雨サラダの匂い、山のなかのむせるような緑の匂い、、、。この雰囲気を味わいながら、ミステリー、最高でした。
そんなに分厚くないので割と一気に読むことができました。
最後どうなったのかは個人的には書かれてない気がするのですが、読者が想像できるようになっており、それぞれの解釈でいいような気がします。

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2026年02月04日

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今やかなり売れてしまってるが、発売当初に読んで衝撃を受けた作品。 こんなに狭い空間の話を緻密に出来るのはさすがの恩田陸。

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2026年01月07日

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最初はなんのことかさっぱりわからなかったが読み進めていくにつれて登場人物の関係性が明らかになってきて面白かった。伏線がたくさん散りばめられていて見事に回収されていた。

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2025年12月17日

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引っ越しを決めた二人が最後の夜を過ごす物語。
登場人物はたった二人、しかも二人は双子なのに別々に生きて来たと言うだけでも小説になりそうだがお互い相思相愛。世間的に許されない感情は悲しいものがありますよね。アキは「私の愛は実際には存在しないことになっている愛なのだ」アキの恋愛は哀しい。ヒロだってアキから離れる為実沙子に走り将来彼女を不幸にするであろうと感じていた。決定的な瞬間はアキが雨の晩高城さんにプロポーズされた日。この時アキは愛する者を二人失ったのだ。二人の生活は地獄になった。
『アキはヒロの目が泳ぐ時木漏れ日が揺れるのを見る。ちらちらと揺らめく光の中を、私達が言葉にせずに押し殺して来た感情と欲望の欠片が一瞬影の様に横切っていく。木漏れ日の下には、魚たちが蠢いてどんな姿をしているのか見る事はできない。』
結局二人は従兄妹なのか?父は何故死んだのか?アキとヒロは答えを出したがそれが正しいのか本当は誰も知らないんですよね。過去の出来事は木漏れ日の様に綺麗なのでしょうか。決して訪れる事の無い未来は木漏れ日の様に綺麗に見えるのでしょうか。
恩田陸先生素晴らしい小説をありがとうございます。

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2025年12月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

千明と千尋の禁じられた恋。

それぞれ印象的だった一節。
「一緒に死んじゃおうか?」
そして、僕がその提案をとても嬉しく感じていたからだった。
「きょうだいとしての愛だった。彼がきょうだいだったからこそあたしは彼を愛していた。」


表紙のイラストは千明がナイフを埋めた後、汚れた手を洗う際、泡の付いた自身の手を見つめている視点では無いかと推測する。残ったのは後悔なのか達成感なのか。

木洩れ日の中で過ごしていた時間は果たして幸せだったのか

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2025年12月03日

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続きが気になり、いつもなら読めない平日の夜も読んでしまう作品だった。

どうしても、恋愛系の作品はくっつけばいいのにと思ってしまう。
こーいう心理??
小説はくっつかない作品も多いからそれも見どころ

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2025年11月09日

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シチュエーションが面白い 恩田陸さんの「蜜蜂と遠雷」や「夜のピクニック」が好きで手に取りました。私は恩田陸さんの作品でも合うものと合わないものがあります。少し読み始めましたが、シチュエーションに読まない理由はないなと思いました。前半は面白さでサクサク行けましたが、後半はもったりしました。

お互いのことを殺人犯ではないかと考えているカップル(後に男女と記した方が良いと分かる)が、二人で住んでいたアパートで最後の別れの夜を過ごすというシチュエーション。これだけで読まない理由がないと思いました。

食料品は生き物だ、生き物だから重いんだ、カップラーメンは軽い、生きていないから軽いんだ。その通り!

時間が解決してくれるという感覚は良いものだと思っています。悔しいこと情けないことすべてが笑い話になりますように。

大どんでん返しのない終わり方に少し残念な気持ちがあります。

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2025年12月03日

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最少登場人物でここまで読ませるか 主な登場人物は二人きり。
そして主な舞台は一つの部屋、ある一晩の物語。
記憶は過去へと巡り、思ってもいなかった展開を引き寄せる。
終始予想を裏切られ、先へ先へと読み急いではしまうのだけれど、また読みたいか、と言われたら積極的に「YES」とは言わないかも。
しかし多くの示唆に富み、何かと考えさせられる作品でした。

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2025年12月18日

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ネタバレ

別々の道を歩むことになった2人の男女が夜通し語り合っているというだけの話ではあるのですが、この話はどういった展開になっていくのだろう…ということが気になってしまい、途中で止めるのが難しい小説です。個人的にはもやっとした印象を受けました。

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2025年12月21日

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ネタバレ

サクサク読めた。
次々と事実が明らかになっていく展開が面白い。

「〜だわ」というアキのセリフ口調が気になった。
今時そんな喋り方しない。

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2026年03月08日

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78/100

久しぶりの恩田陸
去年は本屋大賞ノミネートされてたSpringを読んだ

この人の本は感情に寄り添いながら話が展開していき、読み手が感情移入しやすくなる。
千明が嫉妬に狂う時の言葉は自分がこれまで感じたことのあるものでこっちまで胸が締め付けられる。最後、1ミリも未練が無くなるのもリアルだった

ただ、部屋で二人きりで進んでいくミステリーは想像上で解決させており、2人の感情の機微が既に濃密なものだったからこそチープに感じてしまった

「愛がなければ嫉妬もない」

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2026年03月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

双子の兄妹の2人の間の禁断の恋愛と、父親の死を巡るミステリーちっくな話。
2人が別居する前日の夜に父の死に関する話をメインとして1章ごとに2人の視点が切り替わって進む。
初めはお互いが、父親を殺したのではと相手を疑いあっている所から始まり意外な終着点につく。
ただ、結局2人は兄妹なのか、実際は兄妹じゃなく従兄弟だったのか、父親は他殺なのか不慮の事故なのかが何も分からなかった(憶測だけでおわった)ので、そこは少しモヤモヤした。
ただ話が2転3転して進む感じや、恋愛に関する内容が面白いと感じた。(兄妹じゃない、禁断の恋愛ではないと思った瞬間相手の事が好きではなくなる、等)
なのでジャンルとしてミステリーというより、2人の男女の興味深い話を盗み聞きしてる感じ

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2026年02月26日

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心理戦の面白さにページをめくる手が止まらず。が、しかし、ラストはこれで終わり??いったい終着はどこ?な感じでした。それでも、愛じゃなかった?、何かのキッカケで冷める、というのは理解できる。それは、自分がそうなのか?それとも還暦近くまで生きてきたからなのか?若い世代がこれを読んでどう思うのかな?それにしても、恩田さん、多才ですねぇ。

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2026年02月17日

Posted by ブクログ

松村北斗さんおすすめの本(その3)
映画化したら出演したい、と発言されていたが、細かな心情の変化/緊迫した空気感など、とても繊細な演技力が求められるだろうな、松村北斗さんなら上手に演じそうだな、とファン視点でぼんやりと思いながら読み進めた。
情景の描写が繊細だからこそ、話のテンポはゆっくり。私はせっかちすぎて斜め読みをしてしまったけれど、本来はゆったりと情景を思い浮かべながら読むことで没入できる作品だと思う。
全体として面白いが、私は自分で謎を解こうとするクセが強すぎて、白昼夢の話あたりから結論が読めてしまったのが残念だった。これは作品が悪いのではなく私の読み方が悪かったなと反省。

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2026年02月12日

Posted by ブクログ

260120

似ているという表現は良くないんだろうけれど、村上春樹を想起させる内容だった。
丁寧な言葉遣いと、歪で強固な人間関係。

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2026年01月20日

Posted by ブクログ

話がどんどん進んで行く中で、いろんな真実が出てきて、2転3転して面白かった。
本来話していたことから若干離れたり、戻ったきたりで、ふたりの会話をそばで実際聞いているかのような感じがあった。
結局なんだったんだろうという部分が多くて、色々自分なりに考えられる楽しみもあるが、不完全燃焼だった。

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2026年01月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

⭐️2.5
引き込まれるように一気に読んだ。
同棲解除前の男女の長い一夜。二人の関係とあの夏の出来事について少しずつわかっていく。意外な情報ばかりでページを捲る手が止まらなかった。ただ、引きが強かった割にオチだったり釣れた魚は小さかったな、という印象で⭐️2.5。(他の人の感想にもあるが、事件の真相が記憶頼りで真実なのか不透明でスッキリしない点)

恋愛ってどういうこと?愛するって?と問われているのか。目に見えない気持ち、自分ですらわからない感情、愛なんてまやかしみたいなものだって言われてるような気がする小説だった。

自分が女性だからか、アキの主観(つまりヒロの客観的な叙述)にすごい共感した。恩田さんすごい

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2026年01月12日

Posted by ブクログ

個人的に登場人物たちに感情移入はできなかったけど、相手を思っていたはずなのに、それが「愛」と呼べるものではないことに気づく瞬間ってあまり経験したくはないなと思う。
一度冷静になってしまうと気持ちを戻すことは簡単ではないから。今、自分が信じている愛が愛でないのであれば、それに気付かぬまま生きていきたい

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2026年01月12日

Posted by ブクログ

ミステリーの要素もあり、恋愛事情もあり。情景が頭に浮かぶようでした。淡々とした2人の話し合いがベースなのに、一冊の小説として成り立つストーリーが面白い。

「世界というところは、こんなにも広いところ」のセリフが胸に刺さります。

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2025年12月20日

Posted by ブクログ

めちゃくちゃ面白い!という訳でもないけど、途中で投げ出すほどつまらない訳でもなく、微妙な感じ。
交互に男女の視点が入れ替わるのが男と女のものの見方の違いを感じたり、事実がいくつもあることで面白い部分でもあるが、それ故に回りくどい時もあるし、どちらかに感情移入しかけた頃に目線が変わるから結局どちらにも寄り添えないまま終わってしまった。事実が隠されたまま当然物語が始まって、それが明かされていく過程は確かにあるんだけど、こちらには分からないのに主人公たちだけが分かってる隠されたものが多すぎて置いてけぼりな気分になる。何か劇的なラストがある訳ではない部分が現実的でもあり、スッキリしない気持ちにもさせる。

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2026年02月28日

Posted by ブクログ

本当の二人の関係は? 幼い頃別れた兄妹が、成長してから出会い、惹かれ合う。自分たちを捨てた父親に身元を隠して会いに行き、父親は事故で死んでしまう。お互いに、相手が父親を殺したのではないかと疑い、また兄妹だから結ばれてはいけないと思っていた二人の、別れの夜に、本当のことが分かり、二人は解放される。
スペンスであり、心理ドラマである。語り口が固く(特に女性の方)、いまいち感情が入れなかった感じも残る。
設定はおもしろい。

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2026年02月25日

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