あらすじ
可憐な「百合」から、妖美な「薔薇」へ。
変貌する少女。呪われた館の謎。
「理瀬」シリーズ最新長編!
英国へ留学中のリセ・ミズノは、友人のアリスから「ブラックローズハウス」と呼ばれる薔薇をかたどった館のパーティに招かれる。
そこには国家の経済や政治に大きな影響力を持つ貴族・レミントン一家が住んでいた。
美貌の長兄・アーサーや、闊達な次兄・デイヴらアリスの家族と交流を深めるリセ。
折しもその近くでは、首と胴体が切断された遺体が見つかり「祭壇殺人事件」と名付けられた謎めいた事件が起きていた。
このパーティで屋敷の主、オズワルドが一族に伝わる秘宝を披露するのでは、とまことしやかに招待客が囁く中、悲劇が訪れる。
屋敷の敷地内で、真っ二つに切られた人間の死体が見つかったのだ。さながら、あの凄惨な事件をなぞらえたかのごとく。
感情タグBEST3
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帯にある「ゴシック・ミステリ」
なんだそれは!?
勉強不足でなんだか分からないけども面白そう!と思い手に取りました。
イギリスが舞台?濃い霧?
館?ブラックローズ?
暗〜い、湿度の高い舞台!
なるほどゴシック・ミステリ!面白い!!
シリーズものとは知らずに、それでも登場人物がみな魅力的で引き込まれました。
みんな仮面があり、水面下の攻防、なんども読み応えのある物語でした!
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水野理瀬シリーズの一冊。これも含め、シリーズは何度も読んでいる。恩田陸の本は、途中がめちゃくちゃ面白いのにラストがぼんやりしてるので、何度も読んでしまう、というか、読める…私が一番好きな恩田作品は『チョコレートコスモス』だけど、理瀬シリーズも大好き。理瀬がただの可愛い良い人ではないところがいい。
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やっと3冊目読み終わりました♡
今回はイギリス留学で友人のアリスに招かれ、
レミントン家の館、ブラックローズハウスのパーティーに参加することに。
その頃、祭壇事件という不可解な殺人事件も起き世間を震え上がらせていたが、なんと参加したパーティーでも似たような殺人事件が起きる。
果たして関係は?そして犯人の目的は?
レミントン家の長男、アーサー目線で物語が進んでいく。
今回のリセはアーサーから見てすごく警戒される存在として描かれており、そのためかまったく予想していなかった人物たちが実はすごい存在だったりと、、恩田ワールドにしてやられました!
リセがアーサーの敵としての話が今後出てくるのか?是非、ヨハンとリセでアーサーと戦ってほしい!理瀬シリーズ期待してます!
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してやられた。そうつぶやいてしまった。これまでにみたことないほど、秀逸なミステリィだった。まるで、上質なワインを一口飲んだ時に鼻に突き抜ける香りのよう。知性とユーモアに心地よく酩酊してしまう。最後まで惹きつけられて読みすすめる手が止まらなかった。物語の構成も、トリックも、伏線が収斂されていく過程もエレガント。とても上質な読書体験となった。〈水野理瀬シリーズ〉は高校生の時から好きで、最新作と聞いて思わず買った。水野理瀬のような、強く賢く美しい女の子に、昔も今も、憧れている。
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やっぱり内面を表現する小説の方が好きということが分かる。理瀬が脇役な感じで消化不良。これから続きがある感じで終わっているので期待して待っていよう。
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理瀬シリーズ。舞台は留学中のイギリス。海外なのですが、想像しやすく、登場人物を覚えやすかった。ミステリとしてもシリーズ中1番楽しめた。理瀬の成長、ヨハンとの関係、今後も興味深く、今後も楽しみ。
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古本屋で購入⑼
理瀬シリーズイギリス篇。
今回は理瀬視点ではなかったところが新鮮だった。
久しぶりにヨハンも登場して、懐かしい気持ちになった。相変わらず理瀬は憧れのヒロインだなと改めて感じた。理瀬シリーズは毎回舞台が違うけれど、どこか不穏な雰囲気が漂うところは変わらない。
今回は外国だったので、『麦の海に沈む果実』に似た華やかさを感じて、そのような舞台でミステリーを追っていくのが楽しかった。
アーサーと理瀬は今後も再会しそうな予感があるので、長編の続編刊行を心待ちにしている。
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桔梗の花言葉は「変わらぬ愛」「清楚」「誠実」「気品」とのこと。
となると、裏桔梗とはこれの逆に位置するのか?
美しい薔薇にも棘はある。何ものにも「裏」はある。人の示す数々の想いもそれは同じことか。表から透かして裏をみることは難しい。
やはり自分も裏側に回ってみねばならないかな。
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序盤は前作と比べるとダラダラとしている印象を受け、「微妙だなぁ」と思っていたら。終盤で二転三転して面白かった。
いつも「館」をテーマにしている理瀬シリーズ。
作品ごとに規模が大きくなっていて面白い。
次作が楽しみ。
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理瀬シリーズ最新長編。
大人になった理瀬登場だけど、話者はずっと今作の事件の関係者であるアーサー(と、一部ヨハン)。
ラストでちょっと理瀬の視点が出てきて、実はヨハンも事件の裏に絡んでることが分かる……という構造。
しかしそもそも、理瀬もヨハンもなんか使命を負ってそうなんだけど、彼らの一族の謎みたいなのが全然明らかにならない。
今作で出てきたアーサーとアマンダも、今後も絡みそうな意味深な感じで終わったけど、そもそもこのシリーズ終われるのか。(作者の寿命的な意味で)
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念願の理瀬シリーズです
本作の理瀬や『黄昏の百合の骨』での理瀬を見ると、『麦の海に沈む果実』の冒頭の部分を本当によく思い出す。あの不思議と若干の不安を纏った少女が、田舎の電車に乗っている描写からはじまる異世界・ゴシックミステリーへの入口。
『薔薇のなかの蛇』
舞台はイギリス!ヨハンの健在ぶりに嬉しくなって、終盤になってもまだまだ謎多き場面設定にゾクゾクする
何回も何回も読んでは戻って読んでは戻ってを繰り返すほど、こんな世界観が大好きです
ひゃーー続編というかまだまだ理瀬シリーズ深いなぁって!!!
ずっとアーサー視点だったのに、最後の含みのあるアーサーの笑みにやられました///(/// ^///)
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ひさしぶりの恩田さん作品。
装丁からイギリスの古い館から、そしてそこで起こる猟奇的な事件。ゴシックミステリーの様相です。
序盤から何やら不吉な事件で幕開けし、失速することなく物語が展開し、最後は畳みかけるような展開。
ページをめくる手が止まりませんでした。
こちらシリーズものなのですね。
単品でも楽しめましたが、頭のきれるリセの過去やヨハンとの関係が気になるので、一作目から読みたいと思います。
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えー何!リセは裏社会の人なの?良い人なの悪い人なの?ヨハンって誰!そこ繋がってたの?!アーサーと敵対するところも読みたい。
殺人シーンがグロテスクで少し吐き気がした。理瀬シリーズ、他のも読みたい。
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霧の立ち込める重々しい雰囲気の中、ぼんやりとした灰色の道が続くという幻想的な風景の描写から物語は始まります。
英国留学中に、「ブラックローズハウス」と呼ばれるお屋敷のパーティーに招かれたリセ。
そのお屋敷は、猟奇的な殺人事件が起きたソールズベリーの遺跡の近くにあり、五弁の薔薇の形をしているブラックローズハウスでも同じような切断遺体が発見される。そして主人のオズワルド・レミントンは何者かに脅迫されていたという。
疑問だらけの連続殺人事件は、終盤一気に展開が加速していきます。
謎めいた聡明な美少女理瀬の佇まいが、英国のお屋敷と見事に調和されていて、どきどきしながら物語を楽しむことができました。
語り手であった、レミントン家の長男アーサーもとても魅力的な人物で、続編に登場することを願っています。
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英国ソールズベリーにある貴族の館"ブラックローズハウス"をめぐるミステリー。
当主の誕生日に合わせ、親戚やその知り合いの人たちがブラックローズハウスに集められる。近隣で切断遺体が見つかったばかりだが、いわくつきの館の庭で新たな切断遺体が見つかる。
アーサーやリセの観察力にも驚いたが、ハラハラしながら読み進んだ。
恩田陸さんの書くストーリーは、スゴイ!
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「三月は深き紅の淵を」から始まる、水野理瀬が登場するゴシックホミステリー。
ある英国貴族の屋敷に招待客が集められた。
表向きは主人の誕生日に伝説の聖杯を披露するとのことだが、裏では主人に対する脅迫が届いていた。
その屋敷には英国留学中の水野理瀬も招かれていた。
彼女に対して、この家の息子アーサーは彼女に対する警戒心を強めていた。
一方、世間では胴体だけの死体が遺跡の列石に置かれていた死体遺棄事件で話が持ちきりだった。
しかし、それを模した状況の死体が屋敷の林で見つかった。
しばらく恩田陸の小説から離れていたが、登場人物たちの探り合いのミステリーが恩田陸の真骨頂だと思う。
何かが起こる怪しい雰囲気の屋敷という舞台設定がミステリーの雰囲気を盛り上げる。
続いて短編集「夜明けの花園」を読むとす。
Posted by ブクログ
理瀬シリーズの、幻想的で不穏な空気感がとても好き!毎回序盤から中盤にかけては抜群に面白いけど、終盤はふっと物語が肩すかしのように終わってしまうことが多く、あれ、もう終わり?意外とオチがあっけないのね、と戸惑いを覚える。
それでも不思議と読み心地がよく、気づけばまた手に取ってしまうクセになる魅力がある
Posted by ブクログ
シリーズと知らずちょっとわかんないところもあった。挿絵とか世界観が可愛い!テンポはいいんだけど、事件解決のところが急すぎるかも
他のシリーズも読みたいな
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理瀬が魅力的な女性でした。
解説を読んで理瀬が出てくる作品がまさかのシリーズだと知り、さらに初登場作は既に読んでいたのでまた驚き 何年も前だったから忘れてしまっていた、、再読します
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ストーリーは面白かったんですが、最後がイマイチわからなかった。
リセって一体何者ですか……?
シリーズものだということに気づいたのは、読んでる途中で、シリーズのはじめを読んだほうがいいかもしれないと思いました。
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作者の名前は聞いた事ある程度でしたが、書店でこの本を見つけて、素敵な表表紙と不思議なタイトルにそそられ、読みました。
裏表紙の内容解説を読んで、少し覚悟はしていましたが、想像以上に惨い描写が多かったです。しかし、読み切ってみると、どんよりした気持ちではなく不思議な気持ちになります。
Posted by ブクログ
未読だった。不覚。
本作品ではリセはパーティに招かれたゲストなので、素性を知らない人から見た理瀬が描かれる。といっても、観察者であるアーサーも鋭い感覚の持ち主なので、二人の会話は刀を抜かずして実力を測りあう剣豪のようである。
ヨハンと男との腹の探り合いも同様に興味深い。
全体的に禍々しく事件自体はグロテスクなのに美しくすら感じるのは、この緊張感漂う怜悧なやり取りが続くからかもしれない。
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理瀬シリーズの本です。同シリーズを何冊か読んだことがあるのですが、昔すぎてあまり覚えてない。理瀬のイメージが違うような気がしました。そしてヨハンって何の仕事してるの?シリーズ全部読みたくなりました。
Posted by ブクログ
理瀬シリーズにイギリスはよく合うな、と思う。
晴天ではなく、曇天。
スカッと晴れていない雰囲気が作品全体を覆っている。
そして相変わらずネタばらしのスカッと感もなくグダっと終わる。
恩田作品は物語の世界観を楽しむものなので、まあ、こんなもんか。
途中までは盛り上がるしね。
なんだかんだいっても、手にとってしまうしね。
Posted by ブクログ
この理瀬シリーズのゴシックミステリの世界観はやっぱり好き。
けど、大学生になった理瀬がどんな成長を遂げたのか、どんな力を身に付けたのかをもっと知りたかったなと思った。
そうじゃないと、皆んな理瀬の事を凄い凄いって言うのが過大評価みたいに感じちゃう。
Posted by ブクログ
シリーズものと知りませんでした!笑
ですが、シリーズものと知らなくても楽しめます。
ブラックローズと呼ばれる館のパーティに招待されるリセ。そこに集まっていたのはブラックローズの主人であるオズワルドとその華麗なる一族。
パーティでは一族に伝わる聖杯が披露されるという
また、同時期に近くの村で起こる猟期的殺人。
この二つの出来事が交差して…!!
といった内容でした。
私だけかもしれませんが、恩田陸先生の書かれる話しはどの著書も読み進める程に面白さが増し、ラストシーンは怒涛の展開で、ページを捲る手が止まらなくなることが多いです。
薔薇のなかの蛇も例に漏れず、ページを捲るたびに面白さが増していき、ラストは一気に読んでしまいました…。