恩田陸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ真実とは何で、誰に分かり得るものなのか。
ミステリだけど、ミステリより深いものを見たような気がする。
ミステリを読む時、なんとなく犯人が誰か、どんな動機かを推理しながら読んでいる(当たることなどそうそうないが)。物語はとある事件を追うインタビュアーの視点と、回想で進んでいく。私たちは想像しながら読み進める。可憐で神秘的な犯人を。鮮やかに、優雅に、未解決事件を裏から操る犯人を。名探偵に指差され、読者への一礼と共に有終の美を飾る犯人を。
さて、私たちが望んだ犯人はそこにいたのだろうか。この物語にとっての真実は、果たしてどこにあるのでしょうかね。
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Posted by ブクログ
『愚かな薔薇』英題を訳すと永遠に咲く薔薇と訳せる。作中では「聡いバラは、咲いて、散って、ちゃんと枯れるの」「だけど、愚かなバラは枯れない。咲いたまま、永遠に散らないし、枯れない」と言うセリフが書名の意味でもあり本書の核でもある変質体の比喩である。
血切りと言う行為から私はドラキュラを想像していたのだが読み進めていくうちに萩尾望都の「ポーの一族」を連想した。ただし舞台は西洋から日本の地方都市として描かれているのも恩田陸らしさが際立っている。地球の終焉後も宇宙に存在する為に虚ろ船乗りを増やそうと長旅が可能な変質体に進化すると言う壮大なストーリーなのだ。ホラーでもありSF的要素もありの私好みの小説である。
上下完結なんだけどあっという間に2冊読んでしまいました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレある男の死という出来事が序盤で出されるも、なかなかその事件が起きず、それまでがとても長く感じられてもどかしかった。
しかし、主人公2人の血の繋がりについてが仄めかされたり、その男の死の出来事が登場してくると、一気に面白くなり、最後は一気に読み切った。
他の作品でもあったが、やはり血の繋がりがあることを知らずに、血の繋がりのある人に出会うと、運命だと勘違いして恋心が芽生えてしまうものなのか。でも当人達にとっては死を選びたくなるほどの大きな悩みになってしまうことに、すごく不思議な気持ちになった。
「私が彼を好きだったのは、彼が私を好きだったからだ。私は私を好いてくれる彼が好きだったのであって、彼を好きだったからつきあっていたわけではなかったのだ。」という文章が、私にもすごく当てはまっていると感じて刺さった。私自身も、自分から誰かを好きになることはなく、誰か好きになってくれる人の中で、付き合うと好きになったような気になるし、その人からの愛情が無くなったり裏切られたりすると、どうしてその人のことを好きだと錯覚してしまっていたのだろうと疑問に思うほど冷めて一気に感情を失う。私もまだまだ子供なのかと思わされた。
また、「死は生のひとつ」というフレーズも心にすごく残った。