恩田陸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
第2回本屋大賞受賞作。昔から知っていたのに、まだ読んだことがなく手に取った。
みんなで夜歩く、たったそれだけのことが、どうしてこんなに特別なんだろう。
高校生活最後のイベント『歩行祭』を題材にした物語で、事件らしい事件が起きたり激しい喜怒哀楽の感情が沸き起こるわけではないのに、なぜかめちゃくちゃ惹き込まれる!!
主人公である高校3年生の男女2人の視点が交互に入れ替わりながら物語が進んでいく形式なので、約450ページもの長編でもだらけずに読み進められて良かった。
高校生時代の何気ない日常や、友情や恋愛などの記憶がよみがえり、なつかしいような切ないような気持ちになれる素晴らしい作品だった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレなんて幸せな小説なんだろう。
読み終えた後、池上冬樹さんの解説にあった「多幸感」という言葉がよく分かる。
いつだってそうだが、特に若いころのことは、後になって「もっとこうしていれば・・・」と思うものだ。
『夜のピクニック』のストーリーでは、大きな事件は起きない。
それなのに、退屈しない。
たくさんの人物の数だけのストーリーがきちんと並んでいて、しかも最後の展開に向けて収束していく。
読む人の年代や生きてきた環境によって感じ方は変わるだろうが、子を持つ親の一人としては、中学生くらいになった子どもに読んで欲しいと思える本だった。
> 今は今なんだと。今を未来のためだけに使うべき -
Posted by ブクログ
アパートの一室で最後の夜を過ごす男女の話。
ミステリーというより恋愛小説という感じでした。男女の視点が交互に変わることで、お互いへの気持ちが深掘りされていって面白かったです!腹の探り合い、猜疑心など心理戦もヒリヒリしながら読んでいました
少しずつ明らかになる真実にページをめくる手が止まりませんでした!
友愛、家族愛など愛についての考えやアキがヒロに急速に醒めていくシーン、木漏れ日の描写など随所に心に残るものがありました
ラストの余韻もよかったです。
あの描写は、この夜のことは記憶から消して生きていくということを意味しているのでしょうか…。 -
Posted by ブクログ
小説家は、なるべき人がなるのだなと思った。
これだけたくさんの本を読んで、興味を持って、予行練習のようなことを無意識にたくさんやって豊富な水源の泉から湧き出るような小説家になるんだなと。
誰もが読まれる小説家になれるわけではないんだなというのがわかる。
膨大に本を読まれているので、中には私が読んだ本もあり、中高生の時に読んだ本とその時のことなど、忘れ去られていたことを思い出させてくれた。
私はミステリーは苦手なので恩田さんが紹介している本の大半は読んだことがないが、江戸川乱歩が日本にいてくれて本当によかったという話や、「怖い話」は安らげる、なぜなら怖い話は懐かしく慣れ親しんでいる話だからという -
Posted by ブクログ
音楽を通して人と人との交流を深める。会話をする。それは卓越した才がある者ができる喜びで、なんて羨ましいことか。そう感じざるをえない作品。
言葉の一つ一つが綺麗で、巧みに並べられていて、言葉が音のように降り注ぐ。
とても良い読書体験ができた。
印象に残った台詞は、風間塵に活け花の矛盾を聞かれた冨樫が答えている、一瞬と永遠の関係について言及しているところ。
音楽を演奏している瞬間は一瞬でも、人々の記憶に永遠に残る、そういった事を感じさせる台詞。
「化粧品会社のコピーにあるだろう。一瞬も、一生も、美しく。たぶん、一瞬というのは永遠なんだ。その逆もしかり。最上の一瞬を作る瞬間は、活けている僕も最上 -
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最近良い本と縁が無くて活字離れしていたのですが、読みたい本が出来たのでリハビリを兼ねて何冊か買った中の一冊。
「蜂蜜と遠雷」を勧めてくれた妹に「こんな本あるよー」とLINEした後に「買わなくて良いかも、スピンオフ短編集やわ」と送りました。
普段、本は通勤中に読み。家では殆ど読まないのですが、
仕事へ向かうバスの中、半分程読んだ所で読むのを挫折しました。
気持ちの整理がつきません。
こんな物は時間のある時にゆっくりと広い空間で紅茶でも飲みながら1人で読むべきだ。
ここ最近で1番衝撃を受けました。
妹とのLINEに
「絶対に買うべき」
と追記しました。
この本を読んだ方と是非感想を伝え合いた