恩田陸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
音楽を文章で描くということが、ここまで成立するのかと驚いた。
当然ながら本から実際に音が鳴るわけではない。それでも、演奏が始まると音が聴こえるように感じる。時には、音の色や形、広がりまで見えてくるような感覚さえあった。
ピアノの響きを直接説明するだけではなく、風景や記憶、感情、空気の動きにまで変換しながら音楽を描いていく。その表現の豊かさに何度も引き込まれた。
また、同じ曲であっても、演奏する人物によってまったく違う音楽として立ち上がってくる。それぞれが歩んできた人生や、音楽との距離、抱えているものが演奏に滲み出ているからなのだと思う。
「読む」のに「聴こえる」。
「文字」なのに「観え -
Posted by ブクログ
ネタバレいつか読みたいな、と思いつつ10年も経ってしまった。
今年の直木賞の発表を機に読みました。
分厚い上に上下巻。
でも読み始めると引込まれてしまいダレることなくあっという間に読むことが出来た。
終始表紙のような色彩の映像が流れてくる文章。
でも三次予選前の4人で海に行くところ、三次予選2日目に塵が駅前に行くところ、最後に塵が海に行くところなどたまに入るシーンで彩度の低い映像が流れてくるのがとても印象的だった。
文庫版では最後にコンテストの結果が載っていたが、連載版では結果は載っていなかったようなのでその余白もとても素敵。
コンクールの勝敗よりも音楽を通した亜夜・塵・マサルの変化や関係性に惹かれ