恩田陸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
話が大きく動き出すのは、文庫本で180ページくらいから、それまではゆるやかに主要なキャラクターの人となりが描かれていきます。掛け合いの楽しさや文章の読み心地の良さもあって、導入が終わるまでにそんなページが掛かっていたことに驚きました。とはいえ、ネタバレとは言えないものの、ここからの展開を語ってしまうのは若干ためらいがあります(文庫本の裏表紙には書かれていますが)
すこし伏せながら伝えるとしたら、本作は空港の入管で別室に案内された性別も年齢もバラバラの11人の日本人が、彼ら同士で議論して、「この中にたったひとりいるある思惑を持った人物」を導き出すミステリです。緊迫した状況の中に、登場人物同 -
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Posted by ブクログ
途中で本を閉じてもしばらく頭の中で尾を引いているような、没入感のある小説を久しぶりに読んだ気がする。
登場人物の男女4人がそれぞれの視点で語る4章構成(文庫では上下巻で)となっているのだが、それぞれに感情移入できた。また、メインテーマに据えられている過去の事件(?)の謎解きだけでなく、それとは無関係な会話も、軽快かつ知的で面白い。
人は思い出したくないことは思い出せないようになっている。自分にもそういうことがあるだろうか、と考えてみたけども、彼らの「Y島旅行」のように、過去を共有する人たちと、がっつり向き合う機会でも作らなければ気がつかないものだろう。
#ところで、この書名はどこから来た -
Posted by ブクログ
「私の家では色々起こるけど私が気にしてない話」By友人
恩田陸らしい静謐さと感情の表現×館ホラー(ホラーだよな?)で面白かった。
以前オススメして貰った館物とはまた違うけど、外国の田舎の古い屋敷って良いよね。絶対何か出るだろっていう暗い雰囲気。湿気を感じる。
湿気を感じるのって世界共通なんだろうか。
電気の通ってない暗い部屋、遠くで水の滴る音がしたら、何となく不気味。
水の滴る音って、場所によっては清涼に感じるのにな。不思議。
最初の作家の先生の話と、大工さんの親子と幽霊の話が好きだった。
嗚呼でも姉妹の話も寓話ぽくて良かったし、床下の女の子の話も可愛かったな。
薄くて寝る前にサクサク読め -
Posted by ブクログ
ジャンルとしては推理小説、「パズラー」と呼ばれる領域のものだそうです。連作短編集です。シンプルながら味のある装丁に魅せられて買いましたが、しばらく積ん読状態でした。ある時NHKをみてたら曜変天目という陶器が出てきて、そういえばこの本の目次に曜変天目というタイトルの話があったなぁと思い出し、「曜変天目の夜」を読んだところ、一気に引き込まれました。推理小説はあまり読まないのですが、この本にはやられました。犯人探しというわけではなく、出来事について考察するのが話のメインです。「六番目の小夜子」に出てくる人物のお父さんが主人公です。好みが分かれると思いますが、私はとても気に入りました。
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