恩田陸のレビュー一覧

  • 愚かな薔薇 上

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    ハードカバーを持っていますが、文庫本化したら絶対に購入すると決めていました。とても分厚いので上巻と下巻に分かれて売られると聞いた時は納得しました。分厚くて重くて幅をとるから持ち歩くのに適していないものね。本当に文庫本化してくれて嬉しい。ずっとずっと待ってた。文庫本化するまで毎年チェックしては落胆していたから。恩田陸先生の作品の中で一番好きになった小説です。是非、沢山の方に読んで欲しい。

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    2024年12月10日
  • 歩道橋シネマ(新潮文庫)

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    理瀬シリーズの学園長が何故女装しているのか納得。
    楽譜を売る男はクスリと笑える。ありふれた事件は意味が全く分からないがあとがきで深く考えずに書いたとあり自分でもよくわからないとあるのでわたしには全くわからなくて当然。他短編が連なっているけど3つが記憶に残る話だった。

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    2024年12月08日
  • 薔薇のなかの蛇

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    やっぱり内面を表現する小説の方が好きということが分かる。理瀬が脇役な感じで消化不良。これから続きがある感じで終わっているので期待して待っていよう。

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    2024年12月08日
  • 夜明けの花園

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    理瀬シリーズの短編集。
    登場人物たちの新たなエピソードを知ることができて、久しぶりに恩田ワールドに没頭して、大満足だった。

    「麦の海に沈む果実」にしても、読んだのは相当昔のはずなのに、こんなにも登場人物や物語のことを覚えているのは、それだけ何度も読んだのか、内容が印象深かったのか。

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    2024年12月07日
  • 灰の劇場

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    フィクションとノンフィクションの間を行ったり来たりの感覚がとても不思議。
    淡々とした筆致の中に著者さんの執念のような感傷のような、いろんな心が潜んでいるように思えました。
    私はとても好きでしたが、読む感覚を空けると読みにくくなるかもしれません。

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    2024年12月02日
  • ネバーランド

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    読み終わった後、爽やかで穏やかな気持ちになった。すごく読みやすかった。

    青春とはこうであったと思い出してくれた。今の私には2度と味わえないと認識させられ、当時大人がよく言っていた言葉を思い出した。「子供時代は宝物」

    登場人物4人が過ごしていく過程で、それぞれの秘密を告白した後、歪だった?違和感のある関係が読み終わったころにはこの4人でよかったと思えた。内容は重い部分もあったが、最後には心温まった。

    今、カラカラに乾いた大人に読んでほしいと思った。

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    2024年12月01日
  • 木曜組曲 〈新装版〉

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    たしかに組曲だった。主題が次々と変わるが、全体が時子さんで美しくまとまっている。

    "好人物が実は猟奇殺人犯"みたいな不協和音が入る余地がないから、安心して読めるし、緻密なプロットを楽しめる。

    話の本筋ではないが、
    ・全ハードボイルド小説共通の粗筋
    ・茄子とトマトのスパゲッティが得意料理のオトコ像
    の考察がツボだった笑

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    2024年11月29日
  • 木曜組曲 〈新装版〉

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    久々のミステリーとてもよかった!
    女子会でずっと飲み食いしつつ、時子の死の原因をお互い疑心暗鬼になりながら議論する様子がおもしろい。みんなしたたかな女で素敵。
    視点がコロコロ入れ替わるから、5人のキャラがちゃんと認識できるか心配だったけど、意外とついていけた。物書きの会合楽しそう。
    ラストも良い。

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    2024年11月28日
  • 蒲公英草紙 常野物語

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    ネタバレ

    「君の一途さ、無垢さが、吾が国を地獄まで連れていくだろう。」

    この言葉が強く印象に残った。

    国を思うことに憧れのようなものを抱く。
    それと同時に、自分には何も力がないことに、何もできないことに愕然とする。

    ご先祖様たちが死にものぐるいで守り、作り上げてきたこの国で、私はなんとお気楽な日々を送っているのか、なんてことを思ってしまう。

    才能があってその道に行かざるを得なくて、自分の望み通りでないとしても、この才を生かすのだと使命感を持って生きること。
    やる気はあるのに、まったく能力が伴わない悲しみ。

    ほんわかとした表紙と題名に対して、なんとずっしりと心に来る話だろうかと、読後しばらく頭か

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    2024年11月26日
  • 光の帝国 常野物語

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    何度かウルウルきてしまい、病院の待合室で読んだことを後悔した。

    人ってむごい。
    どうにもならない悲劇的なことも起こる。
    でも何かのために、大きなうねりの中で、光を浴びて生きている。

    私も何かのために力を尽くして生きたい。
    そんなことを思った。

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    2024年11月25日
  • 木曜組曲 〈新装版〉

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    ネタバレ

    ミステリは、じりじりと真相が明らかになるのをじっと楽しむ事が多いけど、これはずっとはらはらで、キャラクターがみんな強くて、取り乱す人とかいなくてめちゃ良かった。
    むしろ恩田陸で面白くない本を探そっと。

    あ、今回最初にキャラ把握しようとじっくり読んだのが正解だった。
    最初に誰が誰かわからくなってたら評価落ちてたと思う。

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    2024年11月23日
  • 麦の海に沈む果実

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    すっっっごい面白かったー。
    恩田陸さんの作品の中で1番好きかもしれないです。

    湿原の中に立っている三角形の学園(元修道院)が舞台。
    そこからして非現実的なのに登場人物もみんな魅力的だけど現実味がなくて。
    夢落ちとかどこからが現実でどこからが幻想なのかわからないみたいな曖昧な終わり方だったら嫌だなーと思いながら読み進めておりましたがそんなことはなかったです。

    主要な登場人物はみんな美形で主人公も美少女。
    お茶会に舞踏会、ルームメイト、学園祭、閉ざされた学園で起こる殺人事件───ときめき要素満載でちょっとラノベっぽい感じがありました。

    気分で男にも女にもなる(男性です)美形の校長先生がすごい

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    2024年11月14日
  • 夜果つるところ

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    ネタバレ

    体から内臓が飛び出たり異形が現れたりなどのグロホラーにはある程度耐性が付いているものの、なかなかインパクトのある作品だった。
    性欲の先にある悲劇と第二次世界大戦前の革命のギスギスした雰囲気が嫌な感じに混ざり合って物語をよりダークかつ奥深いものにしている。
    その惨劇の様子を主人公が淡々と語る文体がまた良い味を出していた。
    新しい恩田陸の顔を垣間見た気がした。こういう作品ももっと読んでみたい。

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    2024年11月10日
  • 夜明けの花園

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    読んだことのある短編がほとんどなんたけど、この雰囲気(装丁含む)を味わえるだけで満足。どんな内容でも余さず美味しく貪れます。校長の過去の話とか特に、自分が10代の(熱量持て余してた)頃に読んでたら、熱狂して大変だったと思う。きっと二次創作とかしてた。

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    2024年11月04日
  • 月の裏側

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    水郷都市・箭納倉で3件の失踪事件が起きていた
    箭納倉に住むかつての恩師協一郎に呼ばれた多聞は、3件の失踪事件が全て堀に面した家で起きていること、しばらくしてから怪我もなく無事に戻るが失踪している期間の記憶がないことを説明される
    多聞たちはこの不思議な事件を思考し始めると、ある仮説に思い当たる…
    .
    あ〜おもしろかった!
    恩田陸のわりと初期?にあたる作品だと思う
    六番目の小夜子のようなホラーみのある話
    私は恩田陸が好きだし慣れているのだけど、伏線が張られて全て回収してほしい!って人には謎が残るものになるのでそこはがっかりではなく理解してほしい

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    2024年11月03日
  • 上と外(上)

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    普段は上下巻が長くてあまり最後まで読めない私が、上・中・下あっても良かったと思えるくらいの
    面白さでした。

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    2024年10月28日
  • puzzle(パズル)

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    「本当の自分はこんなものじゃない。ここは本当の自分の居場所ではない。みんなそう思いながら暮らしている。けれど、本当の居場所などどこにもないのだ」
     なんとも不思議な小説
    文字数も少なく読みやすいが、かえってそれが
    謎を大きくする
    モヤモヤが残る
    何にも解決していない

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    2024年10月22日
  • 祝祭と予感

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    前作を深掘りできます。
    また本編を読みたいと思える短編集でした。
    改めて登場人物全員をカッコよく思えました。

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    2024年10月20日
  • ねじの回転 FEBRUARY MOMENT(下)

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    全ての伏線が鮮やかに回収された見事なSF。
    SFに抵抗感のある人でも充分に楽しめると思います。すごい。

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    2024年10月11日
  • 蛇行する川のほとり

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    ネタバレ

    ろくにあらすじも読まずに装丁買いしたので、ミステリとは思わず、だんだん謎が深まっていく展開にドキドキしながら読み進めました。3部+終章という構成でそれぞれ別の語り手が登場しますが、第1部の世界がとても美しくて、毬子ちゃんには世界がこんなふうに見えているのかと思うと、皆が毬子ちゃんに惹かれるのもわかります。
    また、登場人物の書き分け、世界観を補填するための細部の描き込みが絶妙で、登場人物によって世界の見え方に違いを持たせながらも、それでいて作品全体として統一感もあり、作者の技量を感じました。

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    2024年10月08日