恩田陸のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
どこか物悲しくなるような、退廃的な雰囲気かつ不思議なお話が詰まっていて好きだった。
特に好みだったのは『骰子の七の目』『少女界曼荼羅』『二人でお茶を』『東京の日記』。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
パーティー会場で孤独だった私に、不思議な目をした少女が突然声かける。いつのまにか彼女に手をひかれた私は、光の中で跳びはねていた。孤独だけれど、独りじゃないわ。たとえ世界が終わろうと、ずっと私を見ていてくれる?――稀代の舞踏家ピナ・バウシュをモチーフにした表題作ほか、ミステリからSF、ショートショート、ホラーまで、彩り豊かに味わい異なる全十九編の万華鏡。 -
Posted by ブクログ
月曜日も一年間積み寝かせました。ああ、土曜日と日曜日と一緒のパターンとなりました。でも、いくら積んでも良いものは良い。勿論、一気に読みました、というか読めました、次々と頭に入っていくものですから仕方ありません。
エッセイ集という事ですが、半分はあとがき集ではないか?いつもそうなのだが、これを読んでオリジナルを読みたくなったり見たくなったりするのが非常に困る。ただでさえ、読むべき本が次々と控えているのに、予定の優先度に割り込んできそうな予感がする。だから、ここで紹介された本は読まないよう我慢している。つまり、恩田陸のあとがき・ダイジェストを楽しむのに徹しようと固く決めているのだ。
さて、今週 -
Posted by ブクログ
10年ぶりくらいの再読。読んでいくうちに、そうだった!これこれ!と思い起こされ、あぁやっぱりなんて面白い作品なんだ!と最後までノンストップでドキドキワクワクさせられた。最高の一冊。
何のための遡行プロジェクトなのか判明する時の鳥肌といったらないし、これまで割といい子だった石原がまさかの行動により不一致を起こした瞬間もジトりとした恐怖が沸く。
そして懐中連絡機を持ったマツモトの口調や喋り方、こんなにゾクゾクするものはない。置かれた環境が人格を作るのだとまざまざと感じられる。
何といっても目を離せないのは栗原中尉。彼の冴え渡る勘と研ぎ澄まされたカリスマ性には心を奪われてしまう。必死にもがいて巧