あらすじ
強烈な百合の匂いに包まれた洋館で祖母が転落死した。奇妙な遺言に導かれてやってきた高校生の理瀬を迎えたのは、優雅に暮らす美貌の叔母2人。因縁に満ちた屋敷で何があったのか。「魔女の家」と呼ばれる由来を探るうち、周囲で毒殺や失踪など不吉な事件が起こる。将来への焦りを感じながら理瀬は――。
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前作の続きということで理瀬シリーズすっかりハマってしまいました♡
今回は、亡き祖母の遺言により魔女の館と呼ばれる、祖母が住んでいた家に叔母2人と一緒に住むことに。
近所では気味悪がられているこの家で祖母は不可解な死を遂げている。
そして祖母と血のつながりがない叔母2人は何かを企み腹の探り合いをしながら理瀬は過ごしていく。
百合の匂いが漂うこのグラバー邸ではどんな秘密が待っているのだろうか?
2作目も不穏なミステリー。
今回は理瀬の従兄弟の亘や稔が登場し、
前作と違う覚醒した理瀬にドキドキします☺️
昔や次の理瀬が知りたくなり、3作目も買ってしまいました。
理瀬ワールド中毒になって抜け出せないです!笑
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大好きな理瀬シリーズ。
恩田先生の文章は読んでいて想像力が働くというか、とても美しく綺麗で、ワクワクキラキラする感じがした!(前回大変自分に合わない作品を読んでいたためよりそう感じた)
麦の〜から理瀬の成長を感じた。理瀬にはまだ少女でいて欲しいような少し寂しい気持ちになった笑
パパ結構好きなんですよね。私。
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すごく面白くて一気に読んでしまいました。
やっぱり理瀬が主人公だと緊張感が違います。
高校生になった理瀬が魔女の館と呼ばれる丘の上の家で2人の叔母と暮らすことになります。
舞台は長崎なのかな?
毒殺や失踪、犯人が判明したと思ったらどんでん返しが……などなど理瀬の活動範囲は狭いのに緊張感がすごいのでまったく飽きませんでした。
理瀬と男性陣のやり取りが艶めいててドキドキしちゃって……
これから更に魅力的になっていくんでしょうね理瀬は。
ヨハンまた出てくるのかなぁ。
あと理瀬のお父さん、麦の海に沈む果実の校長先生がまた出てきてテンション上がりました!
次は薔薇のなかの蛇だ〜!
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理瀬シリーズです。
「麦の海に」が心に響いた私にはこちらもグッときました。ミステリとしても面白く、幻想的な魅力もあり、ますます理瀬に興味がわき、次作も読むのが楽しみです。
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古本屋で購入⑻
好き過ぎて2日で読み終わった。
今回はあの学園での物語ではなかったけれど、理瀬が住んでいる洋館がこのシリーズの独特の雰囲気を纏っていて、とても好きだった。
謎が多く、二転三転する展開に飽きることなく没頭。
続編の『薔薇のなかの蛇』もはやく読みたい。
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理瀬の心や風景、全て綺麗な色で描写されていて最高の作品です。
自分や身近な大切な人に、似ている心情に心を痛めながらも頑張るしかないと感じました。
大切な一冊になりました。
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4.5
面白い
理瀬が大人になっていて、麦の海〜では語られなかったことや、最後まで気が抜けなかったり。
文章自体は淡々とした印象だけど、今後の展開が気になる。
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薔薇の中の蛇の次に読んだ作品。
薔薇の中の蛇の理瀬は完全に成熟しきった大人の女性のイメージだったが、この作品で描かれている高校生の理瀬は知的ではあるが子供っぽいところもあり可愛らしいイメージ。
作品同士が繋がっているのかはわからないが、薔薇の中の蛇の理瀬が怖いもの知らずでいつも冷静だったのはこの作品での出来事があったからなのかなと思った。
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前作「麦の海に沈む果実」と比べてインパクトに欠けるなと思っていたら最後のどんでん返しに思わず唸ってしまった。
雅雪と黎二がリンクしていて少し切なかった…。
それにしても理瀬って、ちょっとおっちょこちょいなのか…?
少しずつ抜けてて愛らしい。
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「麦の海に沈む果実」を読んだ後に。
プロローグや差し込まれる、その時にははっきりとは分からない抽象的な言葉たちが一度読み終えると分かるようになる魔法のような感覚は今作も変わらず。
最後の最後まで油断ならなかった…
他の理瀬シリーズも読んでみたいと思います。
水野理瀬
・(所詮、私は善人になれないのだ。)
・(悪は全ての源なのだ。
善など所詮、悪の上の上澄みの一部に過ぎない。
悪を引き立てるハンカチの縁の刺繍でしかないのだ。
でなければ、善がいつもあんなに弱く、嘘くさく、脆く、儚いことの説明がつかない。
つまり、この世の全ては、悪の巨大な褥から生まれたのだ。)
・(そして、悪の褥は常に新しい血を必要としており、その血を生まれながらに持った者が、
いつの世も必ず存在する。
悪の存続は、人間にとっての必然であり、自然の理として強く運命づけられているのだ。)
・(人間は弱く、忘れっぽいもの。目の前から現物が消えれば、記憶などたちまち改竄されてしまう。)
・(あたしは今、少女時代に別れを告げようとしている。今夜限りで、あたしの少女時代は終わるのだ。)
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2023.11.09 再読。
薔薇のなかの蛇が読みたくなった〜。
*°×.*°×.*°×.*°×.*°×.*
小高い丘の上にある古びた洋館。
百合の花とその香。
魔女が住むという噂。
そして、続く住人の不審な死。
謎に包まれた物語。
その中で際立つ主人公理瀬の素直さと冷静さ。
でも、こっち側って何???
ヨハンって何者???
暗示って???
なぜ、あなたが???
予想外な展開にぐんぐん引き込まれます。
物語は解決しても、わからないことが沢山。
でも、そんな恩田さんの世界が止められない!
理瀬の謎を紐解くカギは、『麦の海に沈む果実』。
もっとヒントになる作品がありそうだ!!!
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理瀬のおばあちゃんの家の話。最終的には地下に死体を溶かす場所みたいなのがあってそれがこの家の秘密なんだとなる。全体的に不思議な感じがした、のはどの理瀬シリーズでもそう。理瀬が少し爽やかな男の子のことをわりといいと思ってるのが面白かった、そういう一般的な人もちゃんと好きになるんだと思ったら。あとは理瀬が普通に異母兄弟的な奴とやったことがあるのには笑った。あとはあの純粋な人が消える話か。可愛げのある子が実はやばいみたいな筋書きやばいなと思った
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麦の海に沈む果実の続編。
個人的には世界観に浸る3月の国編の方が好みだったが、本編は主人公である理瀬の他者分析や明晰な思考が読み取れる点が興味深い。
事件の展開は多いが、それだけでなく常に文章から溢れ出る奇妙な不安や刹那的な美しさが心地いい。
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麦の海に沈む果実の続きのお話…と言うとちょっと語弊がありますが、主人公の理瀬ちゃんのその後のお話。
また理瀬ちゃんのその後が知れて嬉しいのと、一癖ありそうな女主人が暮らす古い洋館に隠された謎を探っていくお話でずっと解き明かされるのをワクワクしながら読みました。
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理瀬シリーズ・白百合の館篇
学園にいた頃の理瀬とは結構印象が変わっていたけど、記憶を取り戻したからこっちが本当の姿なのだろう。
学園にいた頃同様、事件が頻発するので、続きが気になってすぐに読み終わってしまった。でもどちらかというと、ファンタジー小説のような学園を舞台にした前作の方が、わたしはワクワクして好みだったかな。
最初は疑われていた梨南子だったが、朋子が急に頭角を表してきて、梨南子さん疑ってごめん!と油断した途端、理瀬の首を絞め始めてめちゃくちゃ怖かった。
振り返れば、梨耶子が亡くなった後、理瀬の部屋で寝ていた時に下の階の会話を聞いていた説や、理瀬の部屋に度々侵入して、戸棚を覗いていた説など、怪しいポイントをすっかり忘れてしまっていた…
梨南子が最後の最後に正体をあらわしたとき、亘はすでにいなくて、やっぱり亘が生きる無垢な世界と、生き馬の目を抜くような緊張し、暗く孤独な世界とでは大きな隔たりがあるし、運命の違いを感じた。
それにしたって、会う人すべて虜にする理瀬ってどんだけ魅力的な女性なの…あまりにも無双しているから、あり得るか?ってちょっとツッコみたくなってきた笑
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自分の中で勝手に恩田陸さん強化月間。
理瀬シリーズの独特の世界観にははまってしまうなあ。今回は高校生になった理瀬の話。
どう転ぶかわからないハラハラ感もあり、楽しませてもらった。
波瀾万丈な人生の理瀬が、心休まる日がきますように。
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淡々と、だけれど確実に引き込まれていく1冊だった。祖母の遺言ときょうだい達のそれぞれの目的。
別冊のシリーズ内の別の登場人物の面影も物語に深みを与えてくれる。
探偵がいないミステリーがお好きな方に。
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やっぱり理瀬が好き!理瀬が出てくる作品はより好き。おばあさんもちゃんと?謎めいてて面白かった。善と悪に目に見える境界線は存在しない。その中間を生きることを既に知っている理瀬...続きが益々楽しみになった。
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一日で読んでしまった。
『善など悪の上澄みの一すくい』
水野理瀬の活躍は下記3作にもあるそうな。これから読む。
三月は深き紅の淵を
麦の海に沈む果実
黒と茶の幻想
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「善など悪の上澄みの一すくい。悪の魅力に比べれば、早朝の儚い霧のようなもの。」
確かに悪には深淵なる何かがあるように感じる。しかし少なくとも私は、それを愉しめるのはあくまでも闇の外側から。甘美な果実は、虚構の中のもので良い。
ならば、本書を開いて堪能しよう。そこでは、美しい魔女たちを中心に妖しくも不穏な出来事が次々に起こる。久しぶりの再読だったのだが、むせかえるような百合の香りの中、悪に酔いしれた。魅力は色褪せぬまま、そこにあった。
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やはりこのシリーズの本は順を追って読んだ方が楽しめますね。
理瀬がいた学園のこと、理瀬のお父さんのことなど、わかっていた方が確実に楽しめます。
理瀬は前作よりちょっと大人になったものの、相変わらず聡明で上品で美少女。でも闇を持っていて、たばこを吸うなどのギャップがまた魅力的です。
今回は理瀬の亡きおばあさんの家の周りに巻き起こるミステリー。
おばあさんが自宅で亡くなり、美人な姉妹や爽やかな従妹が出入りしていればそりゃあ地元でも何かと話題になるでしょうよ・・・。
家の謎が、まさか親友・朋子の豹変で判明し、しかもその謎が地下の暗殺施設(?)だったというのも驚きでしたが、その後の実は梨南子さんがヨハンの敵対組織の刺客とは・・・
最後の最後まで目が離せない展開でした。
理瀬シリーズを短編を除いて一通り読みましたが、理瀬メインで進む「麦の海に沈む果実」とこの「黄昏の百合の骨」が一番好きです。
もっと理瀬メインの話を読みたい~!
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理瀬シリーズ第三弾。
学園を去った後の高校生の理瀬が、「魔女の館」と世間から呼ばれている、亡くなった祖母の長崎の洋館で美しく妖しい叔母二人と暮らしています。
古い洋館の様子や長崎の情景が好きでした。
もう全員が怪しすぎて、誰が味方で誰が敵なのか。
ラストはまさかの展開!
理瀬の人生、心休まる暇がなさそう。
理瀬との再会が示唆されている二人の少年は慎二と雅雪なのかな?
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理瀬シリーズを読むのは果たして何年ぶりだろう?
「三月は〜」と「麦の海に〜」が大好きだったことを思い出し、ふとこの本を手に取った。
読み終わりタイトルを見て納得。そう繋がってくるとは、まんまと二転三転と転がされた。続きがとっても気になるし、この機会に「黒と茶〜」も読みたい。
ストーリーも面白かったし、的確で上品で鋭い恩田陸さんの文章が大好き。
Posted by ブクログ
終始不穏な空気が続いて気になって一気読み。
おもしろいしめちゃくちゃ読みやすい。
しかし、状況がよくわからなくて疑問が多い中、最終的に伏線回収されたのは8割くらいで終わってしまった。
突然名前が出てきて一切登場しないあれは誰だったの?あの人はどうしてそもそも知ってたの?
と、色々謎なまま解説を読んで本書がこれまであった3作の続編にあたると知った。
とはいえ、解説者が言うには恩田作品は何かがわかりそうでわからないまま宙吊りにされている感覚になって腑に落ちないからこそ次の作品に手を伸ばしたくなるらしい。
では私も他の3作を読んでみなくては。
読んだところで不可解さは残るとも書かれているけど(笑)
Posted by ブクログ
主人公、理瀬。
一人という覚悟からなのか、前作より強さを感じられた。
他の登場人物も相変わらずクセモノ揃いで
物語的にも最後にどんでん返し続きで面白い内容だった。
残念なのが私の体調が万全でない為に読書に集中出来なかった。
いい読書をするには健康第一だと痛感した。