感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2024年03月20日
読んでいると絵が浮かんでくる。
「わたし」のひとり語りで語られる墜月荘での思い出話は、夢か現か幻かわからない摩訶不思議なことぼかり。
全てが薄暗くはっきりしないが、ところどころに鮮やかな色が見える。
全てが曖昧で自分が何者なのかわからないまま過ごした日々は突然終わる。
文字を追いながらドラマを見...続きを読むているようだった。
Posted by ブクログ 2024年02月11日
恩田陸さんの本であってそうでない本。
「鈍色」を読んでこちらを読むと、また「鈍色」を読み返したくなる。幾重にも楽しめる読書の醍醐味を感じさせてくれる。
Posted by ブクログ 2024年01月14日
山奥の孤立した墜月荘は奇妙な人種であることを許される場所だった。不穏な予感を常に秘めていて世にも醜悪で世にも美しい、おぞましくも惹きつけられる墜月荘。その墜月荘(遊郭である)で暮らすビイちゃんは、3人の母がいる。産みの母と育ての母と名義上の母である。ビイちゃんはの世界はここだけであり、何故か閉じ込め...続きを読むられている。学校には通っておらず育ての母、莢子が身の回りのこと、学習を担当している。ビイちゃんは、この世でないものも見える。スケッチが得意である。ビイちゃんは、こっそり部屋を抜け出し館に出入りする男たちの宴会を盗み見しスケッチしていると…
Posted by ブクログ 2023年11月17日
艶かしくて、儚げで、美しい。
そして飯合梓のイメージ通りの世界観。彼らと同じように、この作品を映像で見てみたいと思った。
壮大なメタフィクション。
Posted by ブクログ 2024年04月21日
真鍋姉妹が惹かれ沼るほど、なんだか示唆的でオタクがいがある小説
章立ての通し番号とノンベルが昭和初期発行のようなっていて芸が細かい
中タイトルと奥付も
こっちだけでも独立して本当に唆られる作品。なるほど映画化のしがいがあり、密かに興味を持たれ続けの魅力がある。
同時進行で読みました
『鈍色~』...続きを読むで評されてるシーンなどを理解できることが醍醐味です
Posted by ブクログ 2024年04月11日
恩田陸さんは、間口が広いですね。
夜のピクニックや蜜蜂と遠雷をイメージすると、その違いに驚かされます。
しかし、文調は彼女の優しいわかりやすいものでした。中盤からは一気に読んでしまい、今日は寝不足気味です。
この作品が使われる鈍色幻視行を読むのが楽しみです。
Posted by ブクログ 2024年03月14日
後付けに恩田陸ではない著者名とか、1975年初版とかなっていて何のことやらと思ったら、実は恩田陸の別の小説の中に出てくる幻の小説を実際に単行本化したのが本書らしい。そのことは何も知らずに読んだけど、独立して楽しめる内容でした。でも、知っていて読んだらより楽しめるのかも。
主人公が自分の幼少期の記憶を...続きを読む思い起こす独白のような形式で物語は進んで行き、その舞台やら登場人物も幻想的な雰囲気で終盤まで進んで行くものの、不思議な雰囲気のまま終わるのではなく、一応、終盤でいろんな謎が解き明かされつつ最後にはあっという驚きの事実も判明するというミステリー的な要素もある不思議な小説でした。
Posted by ブクログ 2023年12月22日
『鈍色幻視行』に出てくる小説ということでどっちから読もうか悩んでこちらにしました。
幻想的で本当に夢の中の物語のようでした。
表紙も裏表に作られていて架空の作家「飯合梓」の名前が記されています。奥付けにも。
語られている内容は生々しくきな臭いことなのですが、全体を包む空気がふわふわと夢のような感じ...続きを読むでした。
Posted by ブクログ 2023年11月27日
初め独特の文体に読みにくいかもと思ったが、段作品の不吉でどこか官能的な世界観に段々とのめり込み、すぐに読み終えてしまった。
最後のどんでん返しは全く想像できていなかったもので驚いた。
え、著者恩田さんじゃないの!?と驚いたがそうゆうことなのね、鈍色も読んでみたいと思います。
Posted by ブクログ 2023年11月23日
「鈍色〜」からです。^ ^
↑の作中でも語られているように、確かに映像化したら映えるだろうなぁと納得。
舞台である墜月荘の耽美で荒廃的な雰囲気、当時のご時世ゆえの危うさなど、さまざまな魅力的な設定。その最たるものは、主人公の出自と偽って育てられた性別あたりでしょうか。
「鈍色〜」という作品のた...続きを読むめに作り込まれた世界だと思う(違っていたらすみません)ので、読者が好みそうな設定もりもりなのも織り込み済みなのでしょう。
「鈍色〜」の劇中劇という感じでの映画化とかいかがでしょうか?笑
Posted by ブクログ 2023年11月15日
恩田陸「鈍色幻視行」の作中作家の飯合梓が書いた本として執筆された幻想譚。昭和初期の山間の遊廓「墜月荘」で、三人の母と共に暮らすビィちゃん。墜月荘に現れる男達、着流しの作家笹野、背広の子爵、軍服に羽織った蜘蛛の巣の着物をまとい踊る久我原。そして、カーキ色の癖の強い軍人達。1つ1つのエピソードが奇妙で...続きを読む惹かれる。
その奇妙さがこの本の魅力かな?と思った。
私はこちらを先に読みました。
Posted by ブクログ 2023年11月13日
人里離れた洋館。そこに集う人々、この世にあらざるものが見える美しい子ども…。
霞がかった、常に何かを含ませるような。そして、耽美的で怪奇的な恩田ワールド楽しめました‼️
恩田さんの作品の中には、謎がほとんど解明されないまま終わってしまい、「でも、文章を楽しめたからいい!」と、思うものもあるのですが、...続きを読む今回の作品は全ての謎が解き明かされます。それが作品としてよかったのかは謎。
Posted by ブクログ 2024年02月17日
本の中の表紙と奥付に飯合梓と書かれていて、それだけでわくわくする。
鈍色幻視行で語られる通りの、不気味で美しい世界観。
この2冊は互いに影響しあいながらセットで楽しめる。面白い読書体験だった。
もちろんこの本だけでも充分楽しめた。
Posted by ブクログ 2024年02月15日
「鈍色幻視行」の中に出てくる小説。ナデシコの中のゲキガンガー3的なメタ構造をほんまにやってのける恩田陸。
不穏で湿度が高く暗い商館に住むビーちゃんと呼ばれる子供が主人公。日常の淫靡でも妙なところでバランスが取れてる平和な日々が次第に崩れていく様を主人公の目線で描く。ラストはやはりあの時代か、と思う...続きを読むのと正体はそう来るかの意外性で、単なるノスタルジー幻想奇譚で終わらない。
小説単体としては、雰囲気で読ませる良さはあるけどオモロいかというと首をかしげざるを得ない…ただ「鈍色…」の登場人物たちがこだわった小説と分かって読めば、色々合点がいったり、ニヤりとできたり、ゾっとさせられたりと楽しめる。
色々意見はあるようだが、「鈍色幻視行」→本作、の順番で読むのが楽しめるんじゃないかと思う。
Posted by ブクログ 2024年02月11日
『鈍色』なしでも十分成立していると思うが、いかんせん文章が現代的なのでいかめしい年代物のゴシック小説的な雰囲気はない。まあこればっかりはどうしようもないか。
Posted by ブクログ 2024年02月10日
鈍色幻視行を先に読んでからこちらを読むことにしたが、特に鈍色の方を読んでいなくても成り立っているお話であり、呪いが感じられるものでもなかったので、なんとなく拍子抜けした感がある。
Posted by ブクログ 2024年02月07日
墜月荘で暮らす「私」の回顧譚。
3人の母、墜月荘にやってくるお客達ー。
飯合梓によって書かれた「鈍色幻視行」作中作の単行本化。
カバーの裏!こういう趣向好き。
この1冊でも確立しているし、どっちから先に読むかで印象も変わって面白そう。
昏く幻想的な話。「鈍色~」の作中では母恋いもの、アイデンティテ...続きを読むィ探し、報われない愛の話と言われていたけど、どれが一番近いだろう?
事故死を引き起こすような不吉な雰囲気のものではなかったかな。
Posted by ブクログ 2024年01月29日
『鈍色幻視行』のカップリング小説なのだが、予約が回ってくるのがずいぶん時間がかかってしまったため、どう関与していたのかすっかり忘れてしまっていました。結果、鈍色~を読んでいなくてもコレ単体で成り立つ、昭和の遊郭を舞台にした耽美的な(?)小説でした。最後の最後にいろいろ種明かしがあってまずまず面白かっ...続きを読むたです。
『蜜蜂と遠雷』を超える作品がなかなか出てこないのがもどかしいところ。
Posted by ブクログ 2024年01月24日
鈍色鈍行を読む前に読んだ。
不思議な恩田ワールド全開。淡々とした展開で読みやすいが、感情移入はしにくい。
墜月荘に暮らす私は死相や死者が見え、そいつらをスケッチするのが好きだ。
墜月荘では、よく来る客たちがいて、恋愛のもつれがあったり、革命があったり。そして私は自分の出生の秘密を知る。
Posted by ブクログ 2024年01月20日
「夜のピクニック」とか「終わりなき夜に生まれつく」とか「夜」が好きな作家さんだな。3人の母親がいるという主人公が住んでいるのは普通ではない環境だった。いったい自分は何者なのか?『墜月荘』が終わりを迎える時、明かされる出生の秘密。そしてまた終わらない夜の中で主人公はしたたかに淡々と生きていた。
Posted by ブクログ 2024年01月19日
鈍色幻視行より先に読んだ。
最初はよく分からず退屈だったけど
墜月荘が遊郭だとわかった辺りから面白くなってきた。
どんな作品でもそうだけど
昔の遊女はなんだか楽しそう。
外の世界と隔離されてるのがいいのかな。
現代はSNSで他人の生活をのぞけてしまうから
どうしたって病むよな
笹野お嬢さまの...続きを読む結末には何だかスカッとしてしまったが
笹野がダメになっちゃったのは寂しかったな。
和江は兄の事好きだったのかな?
文子の事ももうちょっと知りたかったな。
久我原は魅力的!笹野も子爵も。
私の顔が綺麗なのは羨ましい。
綺麗じゃなくても周りの人の態度は変わらなかったのかな
お母さんと同じ人好きになるのは最悪!
無理無理!
裏切られた気分になってしまうよ!
私に迎えが来なかったのが現実で辛かった。
特別で居させてくれよ〜
過去に引っ張られちゃう気持ちもわかる。
後半は勢いに任せて読んだから
またしっかり読みたい。
鈍色幻視行は2店舗まわったけど売り切れだったので
ネットで購入!届くの待ち!
Posted by ブクログ 2024年01月11日
「鈍色幻視行」内に登場する「ある本」のメタフィクション作品
「鈍色〜」とはまた違ったテイストの本で、ページ数も多くはないのでさくさく読める。
ただこれを映像化したのを見てみたいかと言われるとう〜ん
(これが「ねじの回転」とかと繋がっててたらそれはそれで面白いかなとは思ったけどまぁ無理か)
「鈍色〜...続きを読む」→「夜果つるところ」の順がベターだけれども逆順で読んでみるのもあり
Posted by ブクログ 2024年01月10日
本線の作品に、仄めかされていた情報について、なるほどこういうことなのかと感じる部分はあった。
ただ、その響き合い方が、閉じた世界に落ちている感じで。
Posted by ブクログ 2024年01月09日
別作品の中に登場すると言うことで読んでみましたが、私の苦手なタイプの小説でした
読みやすい本ではあるんですが、結局、何がテーマなのか、よく分からなかったな
Posted by ブクログ 2023年12月15日
久々の恩田陸、本作は新作のメタフィクションとのこと。
幻想譚という趣のため、謎解きや展開などよりも雰囲気に重きが置かれている印象が強い。サラリと読めるが、不吉なイメージなどはあちこちに散りばめられており恩田ワールド健在といったところ。
Posted by ブクログ 2023年12月15日
最初はなかなか読み進められなかったけど、話が進むにつれてスラスラ読めた。
独特の世界観に途中からどんどん引き込まれていった。
鈍色幻視行で登場人物が惹かれる物語だというのも、呪われた小説だというのも何となく分かる。
でも、もっと2作が関連づいているのかと思って読み始めただけに少し物足りなさは残る。