恩田陸のレビュー一覧

  • エンド・ゲーム 常野物語

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    非常に評価が難しい作品。作品自体は解釈の仕方で評価が分かれると思う。
    私は謎の常野一族の一面を垣間見れて面白かったと思う。

    現代ホラーサスペンスというカテゴリになるのだろうか。
    ただ前作の蒲公英草紙との温度差にびっくりしてしまった。


    前作までは一族の光の部分に焦点を当てた物語だった。
    今回は一族の影の部分に焦点を当てた作品として、私は解釈した。
    超能力を持っているが一族が人間である以上、影があるわけだ。

    一節で、「非常灯に照らされた部屋を深海のよう」という表現が気に入った。
    私の中でぼんやりとしていたイメージが言葉にされたようで感動した。
    そして文章の内容が頭の中にイメージとして浮かぶ

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    2025年12月16日
  • 夜のピクニック

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    ネタバレ

    高校生が80km歩くお話。設定としてはそれだけだが、読み始めると手が止まらない。登場人物それぞれ個性があり、何気ない会話や小さなエピソードが連なりながら、物語を進めていく。大きな事件や展開はほとんどないが、その平坦さが心地よい読書体験をもたらしてくれた。400頁強あるものの会話が多く、テンポよく読めるため気軽に読んで欲しい。

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    2025年12月16日
  • 蒲公英草紙 常野物語

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    日本人として避けてはいけない事実に対して、人としてどう向き合うか。
    人は互いに心通わせ生きていく。歴史的な悲劇も「歴史」として目を向け大切に互いで共有しないといけない。

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    2025年12月15日
  • 麦の海に沈む果実

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    ネタバレ

    様々な事件の犯人に仕立て上げられそうになったり、冷静だった理瀬が自分さえ分からなくなった時など、ハラハラが沢山あった。とにかく恩田さんの言葉には情景をリアルに想像させる力がある。黎二が麗子に刺された瞬間は、痛々しくも綺麗だった。

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    2025年12月13日
  • 珈琲怪談

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    喫茶店をハシゴして珈琲や紅茶、甘いものや時にワインなど飲食しながら怪談というか、不思議だ⋯と思う話をする会を4人の男がやってる、というただそれだけの本。
    主人公は必ず怪談的な体験をするところがポイント。

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    2025年12月11日
  • 蒲公英草紙 常野物語

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    惑うことなき古き良き日本人の心が描かれた作品。
    この作品には今を生きぬくための答えの一つが「しまわれている」と思う。

    常野の人は一人一人が特別な能力を持っている。
    この能力を自分のためでなく、人のために使うことが尊敬するところだと思う。

    力を持つものが富や名声を独占する今の世の中だからこそ「響く」と思う。

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    2025年12月10日
  • 夜のピクニック

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    小説を自ら手に取って読むのはこれで2冊目になった。適当なサイトからおすすめの小説を探しこの本を手に取ったが小説の素晴らしさをこの本で知ることができた。

    内容の感想については登場人物の会話の掛け合いが面白かった。正直、高校生のレベルの会話ではないほど冗談混じりで面白おかしく、時にはシリアスでもあった。

    風景、会話、登場人物の心情をイメージしながら読むのがとても面白かった。自分に発言権はないがともに歩行祭を歩き、会話を交わしているような気がした。ここから、小説の面白さは、想像しながら読むことだと気づくことができた。

    登場人物で最も好きだったのは高見くんだ。高見くんが登場するたびにニヤニヤして

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    2025年12月08日
  • 私の家では何も起こらない

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    ネタバレ

    丘の上にひっそりとたたずむ家。
    幽霊屋敷とも呼ばれていて、過去に凄惨な事件や事故が多発していた。
    語り手が変わりながら物語が進むゴーストストーリー。
    私はホラーが苦手な方だが、リタイアすることなく最後まで楽しめた。
    喋り口調で進むお話が多くてテンポよく読める。
    家に住み着く幽霊たちがリフォームにやってきた大工の手伝いをする場面が面白かった。
    幽霊は悪い奴ばかりじゃないし、幽霊よりも人間のほうがよっぽど怖い、と不動産屋と大工の掛け合いを読んで感じた。

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    2025年12月07日
  • 六番目の小夜子

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    ネタバレ

    まだ手を出してなかった恩田陸先生のデビュー作。もっと早く読むべきだった。
    ジュブナイル小説のようなさわやかさと不安定で綻びがある思春期の青少年たちを描くのがこの頃からうまかったんだなぁと衝撃。

    学校という特殊な社会では色んな物事があって、不可解な出来事が起こったりするものだけど蓋を開けてみるとあっけない事実だけはそこにあって、そうさせたがっている誰かがいて周りがはやしたてているだけなのかなとおもった。
    文化祭の「六番目の小夜子」の演劇が如実にこの本のあらすじを端的に表していて、わりと普通のストーリーなのに演じる"生徒"たち、サヨコとなった人間が恐怖を感じたからそうなってし

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    2025年12月04日
  • チョコレートコスモス

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    久々の恩田陸先生。
    文体に慣れるまで50ページ程かかったが
    それ以降は一気読み。
    展開は予想できるが、その過程の書き方が逸材過ぎてずっとワクワクしながら読みました。
    本当に舞台を観ている様で情景がはっきり浮かびます。
    そして、飛鳥と響子の今後を仄めかしているのに
    続きがまだない。なぜ。
    恩田陸さんは凄い勢いで執筆してるイメージなので意外でした。気長に待ってます。と言いたいですが、早く続きが読みたいので今すぐ続編お願いします。

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    2025年12月04日
  • spring

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    著者の、バレエと音楽に関する造詣の深さに感服!特に、踊っている時のダンサーの心理描写は圧巻、目の前で踊っているようだ!

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    2025年12月04日
  • 月の裏側

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    お手本のようなSFモダンホラーだ。間違いない。未読の方は幸せだ。情報など欠片も仕入れずにこの本を手に取り、頁を開け。夢か現かわからない悪夢にうなされる事は間違いない。保証する。
    20年振りに再読してもなお、本書は新鮮だ。奇妙な出来事に直面した登場人物たち、彼らが追っていく事件の一つ一つ、そして明らかになっていく真実と事件の姿……この様に静かに悲鳴をあげたくなった。大口を開けて悲鳴をあげるのではない。息を押し殺して心の中で叫ぶのだ。このねっとりとした、まとわりつくような恐怖は詩的で、郷愁を誘い、魅力的だからタチが悪い。一度取り込まれたら最期だ。もう引き返せない。

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    2025年12月03日
  • なんとかしなくちゃ。 青雲編

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    とりあえず
    梯結子の幼少期から大学生まで

    本人が
    なんとかしなくちゃ
    と感じたことに向き合って行き
    なんとなく なんとかなっていく のが面白い
    結子さんと家族の考え方にはフムフムと
    考える事もあった

    時々唐突に表れる「私」の話も面白い
    「歌子」さんの絡む場面では
    金春屋 ゴメス のイメージが沸き上がり
    別人べつじんと呟きながら読んでいた

    笑えるところも結構あって
    楽しく読めましたよ フフ

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    2025年12月03日
  • 夜のピクニック

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    ドラマチックな大きな日常の変化ではなく、それぞれの些細なキッカケが交錯し積み上がって1歩ずつ成長する
    物語。終盤に掛けて、この物語の中心となっている祭りを通した成長が開花するところに熱い気持ちを思い起こさせられました。

    人間の成長って、大人になっても些細なことの積み重ねなんだなと実感できる温かい気持ちになれる物語でした。

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    2025年12月03日
  • 木洩れ日に泳ぐ魚

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    私の心に刺さりまくる本でした。私は綺麗な情景が描かれる所謂女の子が好む恋愛小説が大好きです。この本はそんな本のような読み易さは最初は全くありませんでした。ですが、読み進めて行くにつれ物語に引き込まれていって、3時間ほどで読み切ってしまいました。終わり方もしっくりくるもので、最近読んだ数々の本からはなかなか感じられなかったベストな終わり方に感じました。短い本ですがとてつもなく内容が濃く、感想をすぐにでも書きたくなる本でした。ぜひ色々な人に読んでほしいです。

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    2025年12月02日
  • 夜のピクニック

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    恩田陸の作品が好きになった一冊。
    よくある青春小説の辛い苦しい人間関係や度肝を抜く展開の青春ストーリーや波乱な恋愛が起こる訳でもないところがまた良い。

    「歩行祭」という学校行事で朝から24時間夜通し、ただただ歩く行事だが、2人の男女が特殊な関係。
    それ以外はよくある地方進学校にいる高校生達の細かい心情の変化や葛藤が、私たちの日常から遠くなかったので登場人物達にとても惹き込まれた。

    融と貴子の物理的な距離感と気持ちの距離感をずっと見ていたくなる。友達との強い絆や信頼関係が言葉のやり取りから伝わってくる作品でした。

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    2025年12月01日
  • なんとかしなくちゃ。 青雲編

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    ネタバレ

    文春文庫の恩田陸の本は、ポップでクスッと笑ってしまう文章なところが好きです。主人公結子の前に立ちはだかる問題に対して、結子の思考回路だけでなく、著者が常々思ってたことが定期的に入ってくるのが読んでいて楽しかったです。
    最後の方では、思ったより長くなっちゃったけど、これは結子が城郭研究会に入ったせいで…と言い訳ぽく話されてて、確かに結子を扱うのは大変だよなぁって勝手に同情してしまいました。笑
    週末の気分転換に最適な本でした!

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    2025年12月01日
  • 麦の海に沈む果実

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    “三月以外の転入生は破滅をもたらす”と言われる湿原に囲まれた全寮制の学園が舞台の、なんとも幻想的な学園ミステリ。

    第四章で『三月は深き紅の淵を』が登場しそこから物語が一気に動き出す。散りばめられた伏線がもれなく回収されたとき緻密に作り上げられた構成にうなった。

    ----光の色を忘れそう

    こういう表現が情景に深みを出していてとても好き。ページをめくるごとにじわじわと『三月の国』の世界に引きずり込まれる感覚が心地よく、物語の中に身を置いて、実際に体感しているかのような少し重たい湿度をまとって味わい尽くした。

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    2025年11月30日
  • spring

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    思っていたのとちょっと違っていた。
    主人公は「萬春」。物語は彼を取り巻く人の「語り」で進んでいく。ハルという人がちょっとずつ鮮明になってくるのが面白い。

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    2025年12月02日
  • ドミノ

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    ネタバレ

    神。面白すぎる。それから、楽しい。序盤はいろんなキャラクターがち一掴ずつ登場するので話に入って行きづらいかもしれないと思ったが、東京駅という舞台にみんな集まって展開していって、まさにタイトル通りドミノのように人物の行動が影響しあっていて、読んでて楽しかった。みんなが主人公なのでそれぞれの目的があるから縦軸もたくさんあってそれにそれぞれドキドキしたし、その目的ゆえの行動で時にすれ違って衝突して大きな話にも展開していて、読後感も最高。読んで良かったー

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    2025年11月30日