恩田陸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
非常に評価が難しい作品。作品自体は解釈の仕方で評価が分かれると思う。
私は謎の常野一族の一面を垣間見れて面白かったと思う。
現代ホラーサスペンスというカテゴリになるのだろうか。
ただ前作の蒲公英草紙との温度差にびっくりしてしまった。
前作までは一族の光の部分に焦点を当てた物語だった。
今回は一族の影の部分に焦点を当てた作品として、私は解釈した。
超能力を持っているが一族が人間である以上、影があるわけだ。
一節で、「非常灯に照らされた部屋を深海のよう」という表現が気に入った。
私の中でぼんやりとしていたイメージが言葉にされたようで感動した。
そして文章の内容が頭の中にイメージとして浮かぶ -
Posted by ブクログ
小説を自ら手に取って読むのはこれで2冊目になった。適当なサイトからおすすめの小説を探しこの本を手に取ったが小説の素晴らしさをこの本で知ることができた。
内容の感想については登場人物の会話の掛け合いが面白かった。正直、高校生のレベルの会話ではないほど冗談混じりで面白おかしく、時にはシリアスでもあった。
風景、会話、登場人物の心情をイメージしながら読むのがとても面白かった。自分に発言権はないがともに歩行祭を歩き、会話を交わしているような気がした。ここから、小説の面白さは、想像しながら読むことだと気づくことができた。
登場人物で最も好きだったのは高見くんだ。高見くんが登場するたびにニヤニヤして -
Posted by ブクログ
ネタバレまだ手を出してなかった恩田陸先生のデビュー作。もっと早く読むべきだった。
ジュブナイル小説のようなさわやかさと不安定で綻びがある思春期の青少年たちを描くのがこの頃からうまかったんだなぁと衝撃。
学校という特殊な社会では色んな物事があって、不可解な出来事が起こったりするものだけど蓋を開けてみるとあっけない事実だけはそこにあって、そうさせたがっている誰かがいて周りがはやしたてているだけなのかなとおもった。
文化祭の「六番目の小夜子」の演劇が如実にこの本のあらすじを端的に表していて、わりと普通のストーリーなのに演じる"生徒"たち、サヨコとなった人間が恐怖を感じたからそうなってし -
Posted by ブクログ
お手本のようなSFモダンホラーだ。間違いない。未読の方は幸せだ。情報など欠片も仕入れずにこの本を手に取り、頁を開け。夢か現かわからない悪夢にうなされる事は間違いない。保証する。
20年振りに再読してもなお、本書は新鮮だ。奇妙な出来事に直面した登場人物たち、彼らが追っていく事件の一つ一つ、そして明らかになっていく真実と事件の姿……この様に静かに悲鳴をあげたくなった。大口を開けて悲鳴をあげるのではない。息を押し殺して心の中で叫ぶのだ。このねっとりとした、まとわりつくような恐怖は詩的で、郷愁を誘い、魅力的だからタチが悪い。一度取り込まれたら最期だ。もう引き返せない。