恩田陸のレビュー一覧

  • 麦の海に沈む果実

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    幻想的で靄がかかった湿原に囲まれた学園が舞台。登場人物が多いのでメモを取りながら読んでいた。ある人物の二面性の落としどころは都合が良いと個人的に感じるし終盤の種明かしは駆け足な気がする。とはいえ非常に楽しめた。 私はあたしの理瀬が気に入ってたみたい。学園舞台の蠱毒である。化物が誕生し鳥肌が立った。

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    2026年02月05日
  • spring

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    マッチングアプリで会った男がこの本が好きだというので読んだ。
    他人から見た春の姿から話がはじまり、やがて春の語りへ変わる。春の振付師としての才が花開く描写が美しく、好みだった。

    春に会った男で、夏までは続かなかった。Springはずっと部屋の棚の中にある。多分死ぬまで捨てることはないと思う。そんな本だった。

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    2026年02月04日
  • 夜のピクニック

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    24時間歩行80キロ歩行という高校のイベントを通して、異父兄妹の和解を主軸にした青春物語。
    読み始めはかったるく感じたのが、読み進めるうちに次々と気になって、一気に読んでしまった。まるで、自分がこの歩行祭に参加したような錯覚があり、良い作品だと思った。
    さすがは第2回本屋大賞といったところか。

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    2026年02月04日
  • なんとかしなくちゃ。 青雲編

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    さすが本屋大賞の 直木賞の サクサクドンドンと読めた。気持ち悪い感覚よくわかるし着眼点も大したもんだ、読み終えて照ノ富士引退相撲を見てて初切ってオモロってこと

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    2026年02月01日
  • 夜のピクニック

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    ・恩田陸の描く少年少女は本当に美しい。この世界のどこかで、今も生きているんじゃないかと想像してしまうようなリアリティと、恩田陸の創った世界の中に濃縮された夢みたいな儚さ、上品さがある。恩田陸の描く少年少女は、子供らしく上品なのだ。この感じがとても好きで、なんとかそれを言葉にしたいがここまで書いても全然しっくりこない。とにかく美しい。とにかく読めばわかるはず。

    ・ストーリーそのものに劇的な展開はない。基本的に、ただ歩いて会話をしているだけだ。なのに、ずっと読まされてしまう。何故こんなことが出来るのか。すごい。

    ・ロックンローラー、好き。CV小野大輔で再生してた。もう高校生はやらないのかな。で

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    2026年02月01日
  • 木曜組曲 〈新装版〉

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    女性の内面を描きだす表現がさすが。
    自分の気持ちで言語化できなかった部分も一部腑に落ちる表現があって、自身を深掘りするきっかけにもなった。

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    2026年02月01日
  • spring

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    一章から二章、二章から三章と、読み進めるにつれて「萬春」が鮮明になっていって、バレエの世界にどっぷり浸かれるとても読み応えのある一冊。
    作品作りの内部や作品に関わる人々の描写により、バレエだけじゃなく、舞台芸術をこの目で見たい!という思いが一層濃くなった。
    誰の視点かによって様々な主人公を、表しているかのような、白地のブックカバーも素敵。章を進めるごとに、どんな春を知れるんだろうとわくわくした。
    映像化するとしたら、横浜流星の春を見てみたい。

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    2026年01月31日
  • 夜のピクニック

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    『新潮文庫の100冊』より。

    アラフォーになって純粋な気持ちで青春小説なんて読めるのか?と思っていたが、読後の爽快感が心地良い作品だった。

    自分がすっかり忘れていた、学生の頃に感じた未来に対する期待と不安、終わりゆく青春時代への焦燥感、そして友達やクラスメイトと過ごした大切な時間を思い出させてくれる。

    夜通し歩くだけの話がどうしてここまで評価されているのか不思議だったが、登場人物の掛け合いと話の膨らませ方が秀逸で納得。
    夜風を浴びた後のような、静かで心地よい余韻が残るラストも好みだった。

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    2026年01月30日
  • ネバーランド

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    子供である自分と大人になりつつある自分の折り合いの付け方に悩んだ昔が思い返される。
    ここまで壮絶な背景がなくても、そういうモラトリアムは誰にでもあるんだろうな。
    戻れない時代と場所にノスタルジーを感じる、秀逸なタイトルだと思う。
    必要以上に湿度が高くないところや、年末の雰囲気も好き。

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    2026年01月30日
  • spring another season

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    あの「spring 」のHALが戻って来た!
    少年、青年のHALも良かったけど、歳を重ねたHALにも会えた!
    「spring 」では描かれなかった裏話的エピソード満載で、本編を丁寧に補足してくれた。
    これでホントに終わりなのね。
    なんか淋しい〜。

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    2026年01月29日
  • spring

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    「よかったぁ〜⋯」とこの一言に尽きる。
    本当によい作品と出会った時は何も言えなくなるんだなと実感しました。
    とにかく、惹き込まれます。バレエは全然詳しくないから書かれている内容の半分も理解できていないけれど、こんなに感動できる!
    「蜜蜂と遠雷」でも驚かされましたが、恩田陸さんの芸術に対する表現力は凄まじいです!!そして詳しい!当事者でもここまで鮮明に語ることはできないんじゃないのか⋯?
    1つの演目を観たような、読み終わってもまだ遠い世界にいるような、そんな気持ちにさせてもらえます。
    第4幕の出だしが面白かったです♪満を持して、いよいよ出番かな?って思っていただけに、まさかあのセリフから始まると

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    2026年01月29日
  • 蒲公英草紙 常野物語

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    切ない。これは切ない。これだけは言っておきたい。悲しみもあるが、切なさの方が先に立つ。過去、過ぎ去った歴史の物語を読んでいるはずなのだが、どうにも今、この時代を読んでいるような感覚まである。
    戦前の長閑だが、どこか不穏な気配がする時代の空気が見事だし、そこにいる不思議な人々のユーモラスで、ふわふわした存在感が見事だ。そこにいないはずなのに、いそうな感じがするのだ。
    ファンタジー、ではあるのだろうが不思議さと人の世の儚さをテーマにした群像劇でもある。恩田陸、不思議を不思議のままに描かせたら右に出る者のいない作家である。

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    2026年01月27日
  • 光の帝国 常野物語

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    随分と昔に読んだ作品だが読み始めるとあら不思議、やはり覚えているものである。内容の細かなところ、ではなく足が歩き方を覚えているというか。昔暮らした町に戻ってきたような雰囲気があるのだ。
    どこからかやってきてどこかへ行く人々、権力を持たず、群れず。現代的な視点を持つ作家なら巨大な敵を登場させるのだろうが、恩田はそうしない。あくまでもこれを時代と人々の物語として描いていく。あちこちに寄り道しながらたどり着いた場所、そこにある微笑みと優しさに安堵と涙が漏れた。

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    2026年01月27日
  • ドミノin上海

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    ドタバタ劇再び!期待通り面白いし、前回に比べてコメディが増した。読んでて思わず笑ってしまうので電車ではお勧めしない。読後スッキリというより、途中が特に面白い。

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    2026年01月26日
  • spring another season

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    ネタバレ

    「spring」のスピンオフ。

    あの時のあの人の感情…とかも書かれていてとても面白かった。

    ほとんどはHALとフランツのことだったりするけれど、それはそれでまた良き。

    二人は数多な恋人がそれぞれいる中の二人なのかと思っていたけれど、そんな遊び人ではないのね苦笑。

    二人は色んな意味での「運命」の相手。

    だけど当然別れもやってきて…。

    この二人だからこの美しい物語になるんだなと思う。

    美しくて切なさもあるお話しでした。

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    2026年01月21日
  • 蜜蜂と遠雷(下)

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    最高でした。
    演奏家、ではなく音楽家ですね、が高めあい覚醒していく様子、アマチュアで楽器を楽しむものとしてもドキドキリアルをもって一気読みしてしまいました。
    今後も何度も読み返すことになると思います。
    終わるのがもったいない、そんな本でした。
    エピローグがまた簡素で、気になる、でも語りきってはいけない、想像で無限にこの世界を楽しみなさい、のせめぎ合いでした。でももっと読みたい(笑)
    ありがとうございました。感謝。

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    2026年01月21日
  • 麦の海に沈む果実

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    世界観もお話も好みすぎて、ページを捲る手が止まらなかった!自分も湿原にいるかのような読書体験が出来た。黎二とヨハンが特に好きなキャラクター
    他の理瀬シリーズも読んでみたい!!

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    2026年01月20日
  • 蒲公英草紙 常野物語

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    最後の5ページがガツンと来る。村の美しく悲しい日々がこんな終着なのかと。

    村のお嬢様の話し相手に選ばれた主人公、峰子の「いつの世も、新しいものは船の漕ぎだす海原に似ているように思います」という回想から始まる書き出し。新天地の輝かしさだけでなく、失敗の恐怖にも触れられる。悪いことが起こるのだろうと端々からわかる。
    なのにあまりに村と人々が素敵なものだから、峰子と同じようにずっとこの日々が続いたらいいのになあと思いながら読んだ。

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    2026年01月24日
  • 光の帝国 常野物語

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    SNSで見つけて、気になり手に取った本。
    出会えて良かったと感じることができた。

    作者はカードを沢山使用した総力戦と後書きに書かれて、確かに其々の続きを読みたくもなったけれども、この本はツル先生が見届け続けている辛いことも暖かいものもある物語なのかなぁと読み終えて思った

    穏やかで辛いけれども優しい
    そんな惹き付けられる本だった

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    2026年01月20日
  • 蜜蜂と遠雷(下)

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    ネタバレ

    音が鮮やかに表現されていて、「音を読む」という今までにはなかった体験ができた。また、塵、亜夜、マサル、明石の4人の音楽に対する思いが、心に沁みてくる。ピアノコンクールの過酷さを知るだけでなく、音楽とは何か、何がいい音楽なのか、これからの音楽のためにはどうすればいいのかを考えさせられた。

    〈好きなフレーズ〉
    ・やはり、音楽というのは人間性なのだ。
    ・音楽は、常に「現在」でなければならない。博物館に収められているものではなく、「現在」を共に「生きる」ものでなければ意味がないのだ。綺麗な化石を掘り出して満足しているだけでは、ただの標本だからだ。
    ・目に見えず、現れてはその片端から消えていく音楽。そ

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    2026年01月18日