恩田陸のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
最初から最後まで読む手が止まらない興奮を久しぶりに味わいました。目の前の舞台の興奮
が感じられる素晴らしい表現力はさすが恩田陸さん。
響子と飛鳥の最後のオーデションのパートは演者の声まで聞こえてきました。必ずまた読むであろう素晴らしい一冊。続きが読みたいけど、なかなか販売されないのが残念。
頑張ってイメージしたわけでもないのに響子は松たか子さんが重なりましたが、飛鳥はオリジナルの早大演劇部員の顔が浮かんでいました。自然に映像が頭に浮かぶ作品は蜜蜂と遠雷に続き2冊目です。
恩田陸さんは本当にすごいと改めて感じた作品になり恩田作品を読み返すきっかけになりました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレあの頃を思い出す青春小説。
卒業を控えた高校生たちが、年に一度の学校行事「歩行祭」で夜通し歩き続けるだけの話。その時には気付かなかったけど、ただ夜通しみんなで一緒に歩くことがどんなに貴重なことか、振り返ってみればずっとこの時のことを思い出すんだろうなあ
進学してしまえば二度とこんなことはないし、クラスもなくなって集団行動なんてすることも無くなる。それが少し寂しくて、時に高校時代を思い出して帰りたくなるけど、思い出のままだから美しいことがあるのかも。。
貴子と美和子、融と忍、それぞれずっと仲良いままいて欲しいなと思ってしまう。高校の頃からお互いのことを大事に思って、それを言葉に出来ることはとても -
Posted by ブクログ
これは流石凄い!直木賞と本屋大賞W受賞は納得
社会人ピアニスト明石と日系ペルー人のマサル、突如現れた異色の異端児風間塵。そして栄伝亜夜
4人の天才ピアニストが奏でる超大作
音符が目に見え、頭の中で音楽がなっているような不思議な感覚。全然、音楽には無知で興味が無い私でものめり込んで先が気になって、グイグイグイグイイッキ読みです。
すごいなぁ誰かの影響を受け成長するってのがいいなぁ~どんなことでも影響し合える関係って必要
高めあえるって有難いことって改めて思った!
それぞれの流れ、それぞれのスタイル、それぞれの成長の先に、この4人が再度交わる時が楽しみ、まだまだ先が読みたい最高の作品でした -
Posted by ブクログ
青春ならではの空気感、華やかなようで危うさもあるその煌めきがまるで星空のように瞬いているそんな印象を受けた小説でした。
特に、貴子と融の視点の書き分けがかなり丁寧だなと思いました。視点が混同せず、貴子視点の話を書ききったら融の視点に移るなどどちらの視点で物語を進めていくかがはっきりとした作品だと思いました。そのため、最終に近づくにつれて視点がくっついていく、各視点が短くなっていく部分も文章に旨みが出て素敵でした。
また、2日間という短い時間をこれだけの文章量で書いたという点に置いても優れている作品だと感じました。普通、2日間の物語をこれだけの文章量で書いてしまうとどこか長々と文章を綴っていると -
Posted by ブクログ
はじめての恩田陸さん作品。はじめてのバレエ小説。
物語に明確な起承転結があるわけではないのに、3人の語り手と一緒にこんなにも春に惹き付けられていったことに驚いた。最後の語り手が春なのもよかった。
語彙がすごく豊かで、バレエを習ったことがないのに常に場面が目に浮かぶ。バレエを取り巻く音楽や歴史や、演目の題材となる数多の作品に対する造詣も深い…
芸術をこんなに言語化して、良さを知らない層に伝えられることに感動した。
天才の伝記という感じで、あまりにも抜きん出た才能を発揮してる人達しか出てこないので感情移入できる要素はないけれど、ただただバレエと春に魅せられた小説。 -
Posted by ブクログ
上巻を80ページ読んだところで止まっていたところ、本の返却日が近づいたので急いで読みはじめたところ止まらなくなりました。
読む前は上巻のキリの良いところまで読んで、また借りようと思っていたにも関わらずです。
この本の、音楽を読むという新しい体験ができ、非常に読み応えがありました。
また異色の経歴のコンテスタントたちの人間味があったり、逆に人間を超越したりしている感性が面白かったです。
皆それぞれコンテストの中で進化していき、誰が優勝するのか最後までハラハラして読めました。
最終的に順位は自分の予想と合っていたので順当な感じはありましたが、予想外の人物がある賞を受賞してたのはうれしかったです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ本屋に行けば、必ず目につく場所に置かれている「青春小説」の金字塔。普段ミステリーを好んでいる自分でも、コレは傑作。また歳を重ねた時に読み返したい。歩行祭というただ高校生が歩く行事という内容なのに、温かみのある登場人物が加わるだけでこんなにも素敵になるのかと感動した。記載されていた中で印象的だったのは、人の日常というのはスケジュールを細かく分解し、雑念が入らないようにしている。この歩行祭は、それを一本の川にして、ノイズも含めて耳を傾けるというもの。28歳から目覚めた読書という趣味は、今の時代では正に思考を一本の川にし、寄り道をするタイパの悪い趣味かもしれない。でも、これからも息抜きがてら、ノイズ
-
Posted by ブクログ
読むという行為で音を感じるのは初めての感覚かもしれません。
また小難しくない単語を使った音楽のように流れるような文体が、物語の雰囲気に合っています。
神様の視点に近い天才的な才能を持つ天衣無縫の少年 風間塵
母の死という不幸により表舞台から消え、時を経て舞い戻ってきた、風間塵に近い音楽性を持つ元天才少女 栄伝亜夜
語り手の中で一番読者に近い視点を持つサラリーマンで音楽家を目指す 高島明石
世界に受け入れやすいスター性と天才的な音楽センスを持つ青年 マサル
この4人を中心に進む国際ピアノコンクールは、コンテスタントや音楽関係者たち、観客など視点が様々に変わり、それぞれの想いや思惑が語られます -
Posted by ブクログ
2022/01/31
夜に歩くことに意味があるのか、長い時間を共にすることに意味があるのか、共に体力の消耗と励ましを共有することに意味があるのか、わからんけど、夜のピクニックにはすごい力があるように思った。
甲田貴子と西脇融は異母兄弟でお互いそれを知っていたけど、周りには言ってなくて、お互いがお互いに嫌われていると思っていたからずっと話すこともなかった。だけど、夜のピクニックで話すことができて一瞬にしてわだかまりみたいなのがなくなった。
印象としては、曇りから日がだんだん差してきて暖かい、みんなが好きな太陽に照らされた2人になった感じ。融は貴子の家に行くことになったし、2人の間に笑顔とたわい