恩田陸のレビュー一覧

  • 麦の海に沈む果実

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    わからないまま読み進めるのは苦ではないので最初から後半まで楽しく読めた。最後の種明かしが怒涛の勢いで終わってしまってそれまで長く続いた「わからない」に対してあっさりしすぎてちょっと残念。キャラクターがそれぞれ魅力的。死んでしまった人物は仕方ないが、それ以外はシリーズに出てくるのかな?シリーズの他の本も読んでみたいと思う。

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    2025年04月01日
  • 愚かな薔薇 下

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    大好きな恩田陸の青春小説。満喫させてもらいました。

    六番目の小夜子、夜のピクニックの系譜がありつつ、常野物語シリーズや蜂蜜〜のテイストもあり、恩田陸ワールド全部乗せという感じ。

    この世界観でまた20年後くらいの設定も読みたいなぁ。。。

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    2025年03月25日
  • 木曜組曲 〈新装版〉

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    読み進むにつれてそれぞれに隠し事が次から次へと出てきてぞわぞわしながらもページを捲る手が止まらず一気読み。
    はっきりとした真相はわからないものの、被害者がそんなことを考えてたの…?!という結末にはゾーッとしました。物書きの人で女性ばっかりで集まると会話がにぎやかで読んでて楽しい。
    トマトと茄子のスパゲッティの考察は笑ってしまった。

    ミステリーだけど出てくる料理が美味しそうなのも再読するきっかけのひとつ。しろたえのチーズケーキ(食べたことはありませんが…)に始まって、牡蠣の豆豉蒸し、キッシュ、鯛すきなど読んでてお腹が空いてくる。

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    2025年03月23日
  • ネバーランド

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    ネタバレ

    面白い
    恩田陸の本は一瞬で読んじゃって、登場人物たちをもう見守れないのが寂しくなる
    みんな何かしら抱えてて、特にみつひろの件はかなり堪えるけどどうにか全部が収まってくれてよかった 
    みつひろも美国たちの存在で少しでも希望を持てると良いな

    爽やかで切なくてほろほろ泣いちゃうようなお話だった
    やっぱり恩田陸が大好きや〜〜

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    2025年03月18日
  • チョコレートコスモス

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    読書で知らない世界を体験する→今回は改めてそれを感じました。
    私自身、あまり演劇には縁がありませんが今回のオーディションシーンに臨む女優さんの臨む姿に引き込まれ、この世界に興味ももち始めました。

    このオーディションシーンは【蜂蜜と遠雷】のコンクールのシーンにも通じるものがありますが個人的には今回の方が好きですね。

    主人公の飛鳥にもとても興味深いです。こういう天才の人には憧れがあります。
    彼女が空手で兄から痛みを知らないと強くなれない!これを克服する姿も見てみたいです。
    そういう意味で続編に期待したいですね。

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    2025年03月15日
  • 愚かな薔薇 下

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    ネタバレ

    再読。ベースのジャンルはSFかな。いろんなジャンルを描いてきた恩田さんならではの混合的な要素で多彩。1回目に読んだときより、2回目の方が結末がしっくりきた。宇宙だったり日本の田舎だったり、若者だったり超人だったり、超越だったり迷走だったり、相反する要素を自然に融合させていて、それでも総括はエンタメだった。

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    2025年03月14日
  • 黒と茶の幻想(下)

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    凄い面白かった。それは間違いないんだけど、男女の描き方が古いと感じてしまった。そんなに古い本じゃないのに。時代のスピードは残酷だ

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    2025年03月14日
  • 祝祭と予感

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    前々から楽しみにしていて、やっと読めました!
    さらっと書かれていて、ちょっと重い内容なはずなところも重く感じないのがとてもうれしい、、
    面白かったし、特に最後の2つの話が好きです!

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    2025年03月06日
  • 愚かな薔薇 上

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    ザ恩田陸!
    常野物語的な雰囲気と思春期ならではのモヤモヤ、
    言語化できない感情を小説として表現されている!

    今社会人になって読んでいるのでもちろんちゃんとフィクションとして、物語として楽しめているが、
    10代の頃に読んでしまっていたら、虚ろ舟乗りを目指してしまっていたと思う…!

    それくらい引力がある作品です。

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    2025年03月05日
  • 黒と茶の幻想(下)

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    ネタバレ

    結局、三顧の桜や節子の高所恐怖症については真偽が分からなかったが、とても面白かった。
    恩田陸の描くキャラクターはみな分析が得意だと私は考える。
    他人がどういう人か、自分はどんな人か。
    人間関係に限らず、過去や現在、そして未来までも詳しく考えることができる。
    それがこの本や他の恩田陸の作品の魅力の一つであると私は考える。

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    2025年03月03日
  • ねじの回転 FEBRUARY MOMENT(上)

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    歴史SFとでも言うのだろうか。
    時間遡行装置の発明により、過去の歴史に介入することが
    できる様になった近未来のお話。
    過去を修復してやり直すというプロジェクトの元、
    選ばれたのは1936年2月26日の東京。
    そう、かの有名な二・二六事件である。

    この突飛な設定と壮大な歴史、
    日本史上最大のクーデター事件を取り扱う勇気。
    これにはもう感服である。
    そして読み応えは十分。
    歴史を正す者、その当事者、双方の入り乱れる信念。
    あっという間の上巻であった。

    少しでも二・二六事件についての知識があれば
    より楽しめる作品である。

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    2025年03月01日
  • チョコレートコスモス

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    ネタバレ

    神谷さんが、少女を初めてみたのは今年の桜も終わり
    どことなくまが抜けた、やたらと眠い4月半ばの
    午後のことでした。

    久々に古巣の劇団の書き下ろしで 力がはいりますが
    なかなか書き始められない焦りのなか
    ぼうっとした頭で窓の外を見て座っていました。
    窓からの景色は 山手線の駅前の改札口を出た所。
    行き交う人達の中で 1人何故か気になる少女が
    いました。何をしているのか?観察していましたが
    突然消えてしまい まるで白昼夢でもみていたのか
    との思いでした。

    それから1週間後の同じ場所。神谷さんはまだ
    書き始める事ができないで 更に焦りを感じて
    いました。
    また 窓の外を見ていると あの時の少女が

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    2025年02月23日
  • 鈍色幻視行

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    恩田陸節炸裂という感じで私はとても好き。映像化を試みると必ず人が死ぬといういわく付きの小説の関係者が、日本からアジアを周る豪華客船で一堂に会す。そんなワクワクしそうな設定と舞台の600ページほどある大長編なのだが、これと言ったイベントは起こらない。誰かが殺されそうなシチュエーションだが、誰も死なない。なんならほとんど船も降りない。この閉ざされた海上の空間で、登場人物たちが繰り広げる会話劇を存分に楽しむ趣向だ。

    一応仕掛けはある。主人公は弁護士と作家の夫婦。再婚した2人だが、夫の最初の妻は脚本家で、いわく付きの小説の二度目の映像化の際に自死を遂げている。夫は船上にいるうちに、元妻の日記を読み解

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    2025年02月22日
  • ブラザー・サン シスター・ムーン

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    〈不思議だ。
     こういうのって、決して特別なシーンじゃないんだね。
     他愛のない、ほんのワンショット。夕暮れ時の、小さな川に架けられた石橋が、真っ赤な水面に黒い影を落としてる。〉

     青春小説を愛おしくを感じるのはどんな時だろう、と考えてみる。たぶんひとによって答えは様々だとは思うのですが、個人的には、〈派手な事件〉や〈特別な事柄〉よりも、〈とりとめのない思考〉に対して感じることのほうが多いように思いました。本書は、学生時代のこと、社会のこと、小説のこと、映画のこと、音楽のこと、高校時代の同級生だった大学生三人のまなざしから、それらに関する〈とりとめのない思考〉が綴られていて、読み進めるうちに

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    2025年02月22日
  • 夜のピクニック

    匿名

    購入済み

    青春

    はるか昔の高校時代の葛藤、切なさ、もやもやした気持、そして友情を喚起させてくれた。
    風景描写もリアルで、自分が登場人物達と過ごしているかのようだった。

    #切ない #エモい #憧れる

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    2025年02月21日
  • 夢違

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    夢は外からやってくる。少し突飛ではあるが、現実世界が夢に影響すること、集団意識が夢に影響すること、なんかわかるきがした。でも、最後が若干すっきりしない

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    2025年02月19日
  • 祝祭と予感

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    また塵たちに会えた☺︎
    本編でフォーカスされていないキャラクターたちの人生も覗けて嬉しかった。特に、菱沼の『春と修羅』に込めた想いに胸が打たれた。

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    2025年02月18日
  • チョコレートコスモス

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    「ガラスの仮面」が好きです。
    二人の全く異なる才能を持つ女性が、舞台という場所で互いの才能をぶつけ合う。
    マヤが、亜弓さんが、どんな演技をするのか?
    アニメで入りましたが、本当に面白い作品だと思います。

    あの興奮をもっと味わいたい!
    そんな想いに応えてくれるのが、本作です。

    オーディションのみで完結していますが、二人の異なる才能を持つ女性が、舞台を通して運命の出会いを果たすまでの話だと思います。
    与えられた役に対し、どう解釈し、色をつけるか?
    オーディションなので数名の役者も登場しますが、一つの役、課題に、一人一人答え方が違うのが面白い。

    天才肌すぎる飛鳥は、本能だけで演技を完成させてし

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    2025年02月15日
  • 麦の海に沈む果実

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    読み終わるのが惜しい、、と思いながら一気読み。後味は良いとは言えないけど大好きな忘れられない本になりました。世界観が独特で、出てくるキャラクターが全員とっても魅力的。

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    2025年02月09日
  • 象と耳鳴り

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    ものすごい久々に読んだ恩田陸先生の作品。
    12話収録。
    主人公の「元は名の知れた裁判官である」(p121)切れ者で甘いものが好きなイケオジ〈関根多佳雄〉にもうどハマり。顔がどうとかはわかりませんが纏う雰囲気が素敵。息子で「バリバリの現役検事」(p91)である〈関根春(しゅん)〉も登場回数こそ少ないながら印象的な好キャラ。

    あとがきに曰く「私がある日古本屋で一目ぼれした東京創元社の三十年前のペーパーバック、バリンジャーの『歯と爪』。是非これと同じ意匠で作りたいと思った」(p305)とあり、調べると確かにそっくり。『歯と爪』にはあったらしい袋とじはさすがに無いですが。

    話毎のテーマは色々で、妖

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    2025年02月08日