恩田陸のレビュー一覧
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ネタバレ何も説明されないまま連れてこられた林間学校、奇妙な「夏の人」の存在、流れてくる花を数える仕事、3回鐘が鳴ったときにはお地蔵さんの所へ行かなくてはならない義務...現実離れした描写とシチュエーションからてっきりリドル・ストーリー系かなと思っていたが、ラストにかけてキチンと折りたたんでくれた。この辺はベストセラー作家としての実力を感じる。初めの方は情報量が少ないこともあり「こんなもんかな」と読み進めていたが、予想だにしない展開になったこともあり読後感はかなり切なかった。夏になったらもう一度読み返したい。それにしても亜季代ちゃんしんどいとてもしんどい。
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Posted by ブクログ
夏流(かなし)という城下町に転校してきたミチルは終業式の日に全身緑色の「みどりおとこ」に追いかけられる。やっと逃れたと思って、気がつくとカバンには夏の城での林間学校への招待状が突っ込まれていた。その夏の城-夏流城に集まったのはミチルと年の近い少女6人。この林間学校は誰がなんのために開いているのかも、ここに集められてきた少女たちが何故に選ばれたのかも、ミチルには何一つわからないまま、奇妙な夏の日常が始まっていく。
恩田陸さんらしい物語。閉ざされた環境の中で主人公がわけもわからず学校生活を送るという点で『麦の海に沈む果実』と雰囲気が少し似ているかも。謎めいて、どこか切なくて、そこはかとなく美しくて -
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Posted by ブクログ
まず各章の中のセリフからとった章タイトルのつけかたがかっこいい。噂を効果的に使っており、向こう側の世界が出てくるものの全体をこちら側にとどめながら雰囲気を盛り上げる手腕は新鮮だった。噂は人々が語りたいから広まるという説明はなるほどと思わせられた。だから「ノーライフキング」で子供たちに死の噂が広まるのは彼らが潜在意識の中で死を身近に感じていたからだということが今更ながら納得できた。東北の眠ったような町という設定や次々起こる事件の配し方が効果的。「六番目の小夜子」も読んでみよう。
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20241110 再読 ★4.4
おもしろかった
(自分でもどうにもまとまっていないとは思うが とにかく -
Posted by ブクログ
神原恵弥の第二弾。不倫をしている双子の妹を家に戻そうとH市に旅立つ恵弥。しかし、不倫相手は死んでいて、後に妹も姿を消してしまう。実は不倫相手とは恵弥の仕事に関係ある人で、彼の手帳には「クレオパトラ」とあり、その謎を恵弥が追うといったもの。前回はお友達との会話、エキゾチックな雰囲気での物語でしたが、今回は恵弥の妹だけあって手強い相手、そして恵弥節も炸裂で前回よりも色が濃い印象。誰が敵か味方かわからず、心理戦、嘘と謎ばかりで楽しめました。舞台が函館てこれもイメージが浮かびやすくよかったね。なんといっても恵弥のキャラ、惹きつけられる三作目へGOだ。